「正しい投資信託」は数種類に過ぎない

『普通の人のための投資 いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)。世界情勢や経済指標は気にしない。著者が「将来設計なんて不要、お金が自然に増えていく」と語る仕組みの作り方を紹介。
『普通の人のための投資 いちばん手軽で怖くない「ゆとり投資」入門』(東洋経済新報社)。世界情勢や経済指標は気にしない。著者が「将来設計なんて不要、お金が自然に増えていく」と語る仕組みの作り方を紹介。

もちろん、いくらドル・コスト平均法で投資したとはいえ、間違った投資先を選んでは得しません。正しい投資先を選ぶ必要があります。需要が伸びる業界、成長する企業を選ぶ必要があります。その目利きはどうすればいいのか? 個別株ならさすがにハードルが上がります。そこで、やはり投資信託ということになります。

私は「正しい投資信託」は数種類に過ぎないと思っています。まず、投資先として米国株は外せません。既述のとおり、「ショック」が起ころうと、高値を更新し続けてきた米国株は強いからです。

それを踏まえて、具体的な選択肢を挙げましょう。以下の3つのタイプに投資する投資信託が鉄板です。

・ アメリカのみに集中投資(例:S&P500に連動する投資信託)
・ 全世界に分散投資(例:先進国+新興国に投資する「オルカン(投資信託)」)
・ 先進国に分散投資(例:MSCIコクサイに連動する投資信託)

現在、日本で購入できる投資信託は約6000本ありますが、長期的な資産形成に適した「正しい投資信託」は上記のとおりごくわずかです。これらの中から選択し、「長期」、「分散」(この3つのいずれかを選べば分散できます)、「積立」で淡々と買っていくことが王道であり、再現性の高い投資と言えるでしょう。世界情勢も経済指標も無視し、極端に言いますと「思考停止」くらいでけっこうです。

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