ソニー「Xperia 1 VII」に不具合報告。全販路で販売ストップ、原因は調査中
ソニーが2025年夏に発売した最新フラッグシップスマートフォン「Xperia 1 VII」において、複数の不具合が報告され、同社は7月4日付で国内すべての販売チャネルにおける出荷と販売を一時的に停止しました。
対象となるのは、NTTドコモ、KDDI(au)、ソフトバンク、さらにSIMフリーモデルを含む全4モデルです。現時点では不具合の原因は特定されておらず、ユーザーや関係者の間に不安が広がっています。
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「電源が入らない」「勝手に再起動」などの事象が発生
不具合として確認されているのは、使用中に突然電源が落ちたり、予期せず再起動がかかったり、そもそも端末の電源が入らなくなるといった深刻な事象です。症状の発生頻度は「稀」とされていますが、各通信キャリアは相次いで販売の中止を決定。SIMフリーモデルについても、ソニーストアでの販売が停止されています。
問題の影響を受けているモデルは以下の通りです。
・Xperia 1 VII XQ-FS44(SIMフリーモデル)
・Xperia 1 VII SO-51F(NTTドコモ)
・Xperia 1 VII SOG15(au/沖縄セルラー)
・Xperia 1 VII A501SO(ソフトバンク)
ソニーは原因の調査を進める一方、該当機種の販売を全チャネルで見合わせるという異例の対応に踏み切りました。これは、技術的な問題がソフトウェアに起因するか、あるいはハードウェアレベルにあるのか見極めがついていないことを意味しているということで、今後の動向が注目されます。
応急措置も公開。慎重なアップデートを呼びかけ
ソニーは、端末が起動しない場合の応急措置として、特定のボタン操作による強制再起動の方法を公式サイトで案内しています。
具体的には、電源ボタンと音量アップボタン(+)を約20秒間同時に長押しすることで、端末が再起動する可能性があるとしています。復旧後は、設定メニューから最新のソフトウェアアップデート(ビルド番号:71.0.A.2.43)を適用するよう促しています。
ただし、アップデートの実施中に電源が切れると、さらなる不具合を引き起こす恐れがあるため、Wi-Fi環境の整備やバッテリー残量の確保といった基本的な注意が必要です。
バックアップの徹底も呼びかけ
原因の特定にはなお時間を要する見通しで、ソニーはユーザーに対して、万一に備えたデータのバックアップを強く推奨しています。
Xperia 1 VIIは、ソニーが満を持して投入した2025年のフラッグシップモデルで、高性能な望遠カメラや、映画製作にも用いられる映像エンジンを搭載した有機ELディスプレイなどが大きな注目を集めていました。国内外での評価も上々だった中で、今回のトラブルはブランドイメージにも一定の影響を与える可能性があります。
販売再開の見通しや原因に関する詳細は今後発表される予定ですが、影響が長期化する場合、返品対応や製品交換といった次の段階の対応も求められる可能性があります。
不具合の根本原因がどこにあるのか、そしてそれがどの程度の範囲に影響しているのか。ソニーにとってもユーザーにとっても、今は続報を待つしかない状況です。
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(画像:SONY)