ウナギ、完全養殖で量産へ 水研機構とヤンマーが特許取得
水産研究・教育機構(横浜市)は完全養殖のウナギを量産するのに必要な基幹技術の特許を取得した。稚魚を従来の10倍の多さで飼育できる水槽に関する特許と、安価に高成長が見込める餌に関する特許の2つだ。ワシントン条約で国際取引の規制が検討されるなど天然資源の保護意識が高まる中、環境負荷の少ない養殖に期待が集まる。
水研機構は水産庁所管の国立研究開発法人。2010年に世界で初めてニホンウナギの完全養殖に成...
※掲載される投稿は投稿者個人の見解であり、日本経済新聞社の見解ではありません。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)- 志田富雄日本メタル経済研究所 特任アナリストひとこと解説
完全養殖の成功から15年。日本企業の技術力を導入して商業生産が視野に入ってきました。技術的には成功しても飼育過程での生存率を高め、生産コストを下げなくては人工稚魚の安定供給にはつながりません。 今年の天然シラスウナギ漁は近年では珍しく順調でしたが、取引価格は高い年に1キロ200万円を超します。「白いダイヤ」とも呼ばれるまでに高騰してしまった価格が密漁を含めた漁獲圧力を高めています。人工稚魚を大量に供給できれば、こうした現状を変えることができます。現在、シラスウナギの不足で漁獲圧力はアメリカウナギにも及んでいます。1年でも早く、天然資源への依存を減らすことが望まれます。
この投稿は現在非表示に設定されています
(更新)
Think! の投稿を読む
有料登録すると続きをお読みいただけます。無料登録でも記事消費(一定数限定)をすることで閲覧できます。