「どうやって戦えばよかったのか」
2024年11月の兵庫県知事選。ある陣営関係者は「2馬力」選挙のアンフェアを思い知った。
パワハラなどの疑惑を内部告発された斎藤元彦知事。県議会からの不信任決議を受け、失職したことで知事選となった。
いつもの選挙戦とは違う光景が続いた。
斎藤氏が街頭演説を終えると、同じ場所にある候補者が現れる。
「斎藤氏にプラスになるような運動をする」。こう宣言して立候補した政治団体「NHK党」党首の立花孝志氏(57)だ。
「ウィンウィンの関係」
「(告発者は)犯罪をしていた」などとする主張を重ね、斎藤氏を「応援」する選挙戦を展開していた。
「斎藤氏は政策を、立花氏はくすんだ話を訴える。ウィンウィンの関係だった」
津久井進弁護士(56)にはそう見えた。同じく知事選に立候補した前同県尼崎市長の稲村和美氏(52)の後援会で世話人を務めていた。
稲村陣営は「有権者との対話しかない」と支持を訴えた。ただ、交流サイト(SNS)には真偽不明の情報や中傷が飛び交い、劣勢の…
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