11件の賛同
北海道釧路市・釧路湿原南部におけるメガソーラーの駆け込み建設中止を求めます!
この方々が賛同しました
島田 聡美さんと19名の他の方が最近賛同しました。
署名活動の主旨
釧路湿原は、東西 25km、南北 36km、総面積約 2.6 万ヘクタールの日本最大の湿原です。1980年の日本初のラムサール条約登録や1987年の国立公園指定など国民のたゆまぬ努力によって保護・保全が図られ、毎年国内外から多くの人々が訪れています。国指定特別天然記念物タンチョウの世界最大の繁殖地であり、国指定天然記念物オジロワシ、希少猛禽類チュウヒ、氷河期の遺存種キタサンショウウオなどの数多くの貴重な動植物が生息しています。一方で、近年は釧路市内の市街化調整区域周辺で太陽光発電施設の建設ラッシュが続いており、これらの建設が無秩序に進むことによる自然環境や景観の悪化、火災をはじめとする災害リスクの増加、耐用年数超過後の大量のパネル廃棄物の処理問題など、市民生活の多方面に及ぶ重大な影響が懸念されています。こうした課題に対応するために現在釧路市では道内初の市内全域を対象とする太陽光発電施設施設の許可制導入に向けて制定作業を進められています。しかしながら、規制強化を前にした事業者が駆け込みで強引に建設を進める事案が相次いでおり、大きな問題になっています。
国指定特別天然記念物タンチョウの営巣地近辺に建設された太陽光発電施設(写真:釧路自然保護協会)
2024年12月14日に釧路市内で開催された株式会社日本エコロジー(大阪市)による住民説明会において釧路市の市街化調整区域の原野等(総面積約27.3ヘクタール)に出力21メガワット強、パネル枚数36,579枚の大規模太陽光発電施設の開発計画が示されました。この説明会では同社より釧路市や専門家と協議済みで「希少生物のタンチョウ、オジロワシ、キタサンショウウオはいない。巣はない。」「すでに景観は壊れているから問題ない。」と説明されましたが、2024年12月16日付毎日新聞記事のとおり事業地はオジロワシの重要な繁殖地であり、また近傍の事業地は絶滅危惧種キタサンショウウオの生息地であることが過去の調査記録からわかっています。
また説明会では同社は地域への配慮の下に実施するため反対運動が起きたことがない。非合法なことはしない。」という説明がありましたが、説明会と同日の12月14日付けで山口県内の太陽光発電事業工事に係る建設業法等の法令違反により、大阪府から37日間の営業停止処分(2024年12月28日~2025年2月2日)を受けていました。
2025年2月22日の2回目の住民説明会では調査結果として「事業地の中にオジロワシの巣はなく、事業地から5〜6m離れたところで巣が見つかった。音の静かな重機で配慮して施工する」という説明がなされました。
オジロワシ(国指定天然記念物/種の保存法国内希少野生動植物種)(写真:釧路自然保護協会)
ところが、3月20日付毎日新聞で事業地内において複数の巣(過去の巣も含む)があることが報道され、2回の住民説明会で度重なる虚偽の報告があったことが明らかになりました。また、専門家の見解として当該地に営巣するオジロワシは極めて高い繁殖実績を有しており、当該事業が進むことによる繁殖に及ぼす明確且つ深刻な懸念が示されました。
その後、4月3日HTBニュース、4月4日HBC特集によると、3月21日に釧路市が同社に対してオジロワシ繁殖保護のために文化財保護法に基づく立ち入り禁止の通告を行った結果、巣のある事業地のみ建設を中止し、他の事業地については引き続き計画を進める方針が示されました。また修正された計画であっても配慮が不十分でオジロワシの雛の成長阻害などの繁殖への影響が大きいという専門家意見が示されました。専門家意見に従い、直ちに計画を中止することを求めます。
また4月2日NHKニュースによると、立ち入り禁止通告を受けた同社が改めて予定地を調べたところ、事業地内にオジロワシの巣があることを確認した(認めた)とのことですが、同社は過去2回の住民説明会において事業地内に巣はないと断言し、事業地内に巣があると書いた記者と住民に対して「偏向報道だ。書いた記者と会社に抗議した」などと威圧的な発言をしていました。同社が事実と異なる説明をおこなっていたことを認めた以上、再度説明会を開催し、関係者や住民に対して事実に基づいた計画を改めて説明するべきです。同社は2月22日説明会において、住民からの「重大な説明ミスがあった場合、再度説明会を行うか?」という質問に対して「説明会を行う」と回答していましたが、未だに3回目の説明会は開催されておらず、そればかりか一部地域では既に工事に着工しております。
自治体や市民が自然と共生する様々な取り組みを進める中で釧路地域のかけがえのない財産である自然環境や希少生物を無視した暴挙ともいえる前代未聞の事態に市民は大変困惑しています。太陽光発電施設は建設前後の影響だけではなく、自然や地域社会と共生していく上で長期にわたるきめ細かいメンテナンスと地域との協調が求められます。そのため信頼できる企業なのか否かが地域にとって重要なことは言うまでもありません。同社が誤った資料を配布し、事実と異なる説明を繰り返していることは大変遺憾であり、環境先進都市”環境治療都市”、釧路市で太陽光発電事業を行う企業としての資質や適性、良識について疑いを抱かざるを得ません。一連の問題を踏まえ、5月30日の記者懇談会で釧路市の鶴間市長が”ノーモアメガソーラー宣言”(「自然環境と調和が成されない太陽光発電事業は望まない」)という明確な意思を表明しました。同社の今後の対応が注目されますが、6/10放送北海道テレビHTB情報番組によると市の宣言に強制力はないため、建設を取りやめる予定はないとのことです。6月16日付北海道新聞〈社説〉では市の宣言に「法的拘束力はないが、発電事業者や土地の所有者は重く受け止めるべきである」と指摘されました。
希少猛禽類チュウヒ(種の保存法国内希少野生動植物種/環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類)(写真:釧路自然保護協会)
キタサンショウウオ(釧路市指定天然記念物/環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類/種の保存法特定第二種国内希少野生動植物種)(写真:釧路自然保護協会)
また過去2回の説明会では、市内の国指定史跡北斗遺跡(釧路湿原国立公園特別地域内)に隣接する湿原や釧路川水系別保川と武佐川に囲まれた湿原においても大規模太陽光発電事業を計画していることが明かされました。
北斗遺跡は、旧石器時代から縄文・続縄文時代を経て擦文時代に至る重複遺跡で、周辺約2kmの範囲には太陽光パネルは全くなく、復元竪穴住居から太古の人々が見た釧路湿原の景観を楽しめる場所として市民や観光客にとても親しまれています。この場所にメガソーラーを建設することは北斗遺跡のみならず、釧路市湿原展望台や国立公園からの眺望にも影響します。
国史跡北斗遺跡(釧路湿原国立公園特別地域)から見た釧路湿原南部。眼下の眺望がメガソーラーの海になる恐れがあります。(写真:釧路自然保護協会)
さらに、過去数十年の間に釧路湿原南部で繰り返し発生した大規模火災における延焼拡大の主要因と考えられているのが枯れたヨシですが、同社による太陽光発電事業計画地とされる土地は、1992(平成4)年11月2日に発生した大規模湿原火災の出火元でした。この火災では消防隊員の命がけの鎮火作業の結果、付近農園や住宅街への延焼を防ぐことができましたが、国立公園特別地域580haを含む植生1,030haが焼失しました。当該火災の出火原因はたばこの投げ捨てと推定されていますが、太陽光発電設備のケーブルやパネル等を発火元とする火災が全国で起きていることから釧路湿原南部においてもこれら設備等から出火し、周囲の枯れヨシ等への引火や住宅地等への延焼拡大が懸念されます。残念ながら現在のところ、当該地における市民(住民)に向けた説明や合意形成の場は設けられておりません。また釧路川水系別保川と武佐川の間の湿原は釧路市武佐地区及び貝塚地区、釧路町の東陽団地などの住宅街に隣接した景観と生物多様性上重要な場所ですが、これらの場所についても同様に説明会が開催されておりません。釧路市自然と共生する太陽光発電施設の設置に関するガイドラインに基づく説明会を開催し、市民との合意形成がなされない事業については直ちに中止することを求めます!
2025年6月1日 釧路市は「ノーモア メガソーラー宣言」をしました!
--釧路市HPからの抜粋------------------------------------------------------
ノーモア メガソーラー宣言~釧路湿原をはじめとする豊かな自然と再生可能エネルギーの調和を目指して~
近年、釧路市が誇る雄大で豊かな自然環境での太陽光発電施設の建設が進行しており、貴重な野生動植物の生育・生息地が脅かされる事態が懸念されています。私たちは、市民生活の安全・安心を守り、地域の類まれなる豊かな自然を地域の宝として次世代へ守り継いでいかなければなりません。一方で、地球温暖化の防止は私たちの未来を守る喫緊の課題であることから、地域と共生する再生可能エネルギー事業を積極的に進めていくことと合わせて、自然環境と調和がなされない太陽光発電施設の設置を望まないという本市の意思を、この宣言で示しました。
----------------------------------------------------------------------------------
2025年4月15日 釧路市議会議員の20名の有志の方々から本署名について賛同及び応援のメッセージをいただきました! (以下)
1985年4月30日~5月2日に発生した釧路湿原南部の火災延焼の様子(1985年5月10日釧路自然保護協会撮影)2,200haが焼失した。
1985年4月30日~5月2日に発生した釧路湿原南部の火災延焼の様子(1985年5月10日釧路自然保護協会撮影)
【関連報道】
2025.5.10 毎日新聞 太陽光建設中止求め署名6.7万筆 釧路市長に提出 /北海道
2025.5.9 NHK 太陽光発電施設 “駆け込み建設 中止を” 釧路市に署名提出
2025.4.23. yahoo ニュース(HTB)希少動物の危機!? 釧路湿原周辺にメガソーラー 条例制定前に“駆け込み建設” 反対の声に渦中の業者は…
2025.4.23 HTB北海道動画ニュース 希少動物の危機!? 釧路湿原周辺にメガソーラー 条例制定前に“駆け込み建設” 反対の声に渦中の業者は…
2025.4.10 HTB 「即刻中止を」希少動物生息地の釧路湿原メガソーラー問題で市議が現地視察
2025.4.3 HTB 専門家 “不十分” Mソーラー建設予定地付近にオジロワシ営巣 周辺2.5haでの建設中止予定も 釧路湿原
2025.4.2 NHK北海道 NEWS WEB “オジロワシ成育に影響” 太陽光発電施設の一部で建設中止へ
2025.3.28 HTB 開発と保全のジレンマ 急増するメガソーラー建設に苦慮の釧路市 新たな対策も
2025.3.27 NHK北海道NEWSWEB 釧路市 “オジロワシに影響”太陽光発電事業者の立ち入り禁止
2025.3.26 北海道新聞 釧路の太陽光予定地 業者の立ち入り禁止 市教委、オジロワシ生育に影響と判断
2025.3.20 毎日新聞 メガソーラー計画地「オジロワシの巣ない」 業者が事実と異なる説明
2024.12.16 毎日新聞 釧路で新たなメガソーラー計画 エリア内には希少種の営巣木も
釧路市消防本部(1993)釧路湿原火災の概要.消防防災の科学.No32(1993春号).29-33ページ
釧路自然保護協会プロフィール: 1971年創立。北海道釧路市を拠点とするNGO。釧路湿原など釧路地方における貴重な自然環境や動植物、生態系に関する学術調査や保護・保全に取り組み、1980年釧路湿原の日本初ラムサール条約登録や1987年国立公園化等に向けて活動。近年は、釧路湿原周辺で急速に太陽光発電施設建設が進むことによる生態系の劣化に歯止めをかけるため、再生可能エネルギー事業の立地適正化に向けて行政や事業者への提言や情報発信等も積極的におこなう。
取材のお問い合わせ(メディア関係者向け)73,435
この方々が賛同しました
島田 聡美さんと19名の他の方が最近賛同しました。
署名活動の主旨
釧路湿原は、東西 25km、南北 36km、総面積約 2.6 万ヘクタールの日本最大の湿原です。1980年の日本初のラムサール条約登録や1987年の国立公園指定など国民のたゆまぬ努力によって保護・保全が図られ、毎年国内外から多くの人々が訪れています。国指定特別天然記念物タンチョウの世界最大の繁殖地であり、国指定天然記念物オジロワシ、希少猛禽類チュウヒ、氷河期の遺存種キタサンショウウオなどの数多くの貴重な動植物が生息しています。一方で、近年は釧路市内の市街化調整区域周辺で太陽光発電施設の建設ラッシュが続いており、これらの建設が無秩序に進むことによる自然環境や景観の悪化、火災をはじめとする災害リスクの増加、耐用年数超過後の大量のパネル廃棄物の処理問題など、市民生活の多方面に及ぶ重大な影響が懸念されています。こうした課題に対応するために現在釧路市では道内初の市内全域を対象とする太陽光発電施設施設の許可制導入に向けて制定作業を進められています。しかしながら、規制強化を前にした事業者が駆け込みで強引に建設を進める事案が相次いでおり、大きな問題になっています。
国指定特別天然記念物タンチョウの営巣地近辺に建設された太陽光発電施設(写真:釧路自然保護協会)
2024年12月14日に釧路市内で開催された株式会社日本エコロジー(大阪市)による住民説明会において釧路市の市街化調整区域の原野等(総面積約27.3ヘクタール)に出力21メガワット強、パネル枚数36,579枚の大規模太陽光発電施設の開発計画が示されました。この説明会では同社より釧路市や専門家と協議済みで「希少生物のタンチョウ、オジロワシ、キタサンショウウオはいない。巣はない。」「すでに景観は壊れているから問題ない。」と説明されましたが、2024年12月16日付毎日新聞記事のとおり事業地はオジロワシの重要な繁殖地であり、また近傍の事業地は絶滅危惧種キタサンショウウオの生息地であることが過去の調査記録からわかっています。
また説明会では同社は地域への配慮の下に実施するため反対運動が起きたことがない。非合法なことはしない。」という説明がありましたが、説明会と同日の12月14日付けで山口県内の太陽光発電事業工事に係る建設業法等の法令違反により、大阪府から37日間の営業停止処分(2024年12月28日~2025年2月2日)を受けていました。
2025年2月22日の2回目の住民説明会では調査結果として「事業地の中にオジロワシの巣はなく、事業地から5〜6m離れたところで巣が見つかった。音の静かな重機で配慮して施工する」という説明がなされました。
オジロワシ(国指定天然記念物/種の保存法国内希少野生動植物種)(写真:釧路自然保護協会)
ところが、3月20日付毎日新聞で事業地内において複数の巣(過去の巣も含む)があることが報道され、2回の住民説明会で度重なる虚偽の報告があったことが明らかになりました。また、専門家の見解として当該地に営巣するオジロワシは極めて高い繁殖実績を有しており、当該事業が進むことによる繁殖に及ぼす明確且つ深刻な懸念が示されました。
その後、4月3日HTBニュース、4月4日HBC特集によると、3月21日に釧路市が同社に対してオジロワシ繁殖保護のために文化財保護法に基づく立ち入り禁止の通告を行った結果、巣のある事業地のみ建設を中止し、他の事業地については引き続き計画を進める方針が示されました。また修正された計画であっても配慮が不十分でオジロワシの雛の成長阻害などの繁殖への影響が大きいという専門家意見が示されました。専門家意見に従い、直ちに計画を中止することを求めます。
また4月2日NHKニュースによると、立ち入り禁止通告を受けた同社が改めて予定地を調べたところ、事業地内にオジロワシの巣があることを確認した(認めた)とのことですが、同社は過去2回の住民説明会において事業地内に巣はないと断言し、事業地内に巣があると書いた記者と住民に対して「偏向報道だ。書いた記者と会社に抗議した」などと威圧的な発言をしていました。同社が事実と異なる説明をおこなっていたことを認めた以上、再度説明会を開催し、関係者や住民に対して事実に基づいた計画を改めて説明するべきです。同社は2月22日説明会において、住民からの「重大な説明ミスがあった場合、再度説明会を行うか?」という質問に対して「説明会を行う」と回答していましたが、未だに3回目の説明会は開催されておらず、そればかりか一部地域では既に工事に着工しております。
自治体や市民が自然と共生する様々な取り組みを進める中で釧路地域のかけがえのない財産である自然環境や希少生物を無視した暴挙ともいえる前代未聞の事態に市民は大変困惑しています。太陽光発電施設は建設前後の影響だけではなく、自然や地域社会と共生していく上で長期にわたるきめ細かいメンテナンスと地域との協調が求められます。そのため信頼できる企業なのか否かが地域にとって重要なことは言うまでもありません。同社が誤った資料を配布し、事実と異なる説明を繰り返していることは大変遺憾であり、環境先進都市”環境治療都市”、釧路市で太陽光発電事業を行う企業としての資質や適性、良識について疑いを抱かざるを得ません。一連の問題を踏まえ、5月30日の記者懇談会で釧路市の鶴間市長が”ノーモアメガソーラー宣言”(「自然環境と調和が成されない太陽光発電事業は望まない」)という明確な意思を表明しました。同社の今後の対応が注目されますが、6/10放送北海道テレビHTB情報番組によると市の宣言に強制力はないため、建設を取りやめる予定はないとのことです。6月16日付北海道新聞〈社説〉では市の宣言に「法的拘束力はないが、発電事業者や土地の所有者は重く受け止めるべきである」と指摘されました。
希少猛禽類チュウヒ(種の保存法国内希少野生動植物種/環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類)(写真:釧路自然保護協会)
キタサンショウウオ(釧路市指定天然記念物/環境省レッドリスト絶滅危惧ⅠB類/種の保存法特定第二種国内希少野生動植物種)(写真:釧路自然保護協会)
また過去2回の説明会では、市内の国指定史跡北斗遺跡(釧路湿原国立公園特別地域内)に隣接する湿原や釧路川水系別保川と武佐川に囲まれた湿原においても大規模太陽光発電事業を計画していることが明かされました。
北斗遺跡は、旧石器時代から縄文・続縄文時代を経て擦文時代に至る重複遺跡で、周辺約2kmの範囲には太陽光パネルは全くなく、復元竪穴住居から太古の人々が見た釧路湿原の景観を楽しめる場所として市民や観光客にとても親しまれています。この場所にメガソーラーを建設することは北斗遺跡のみならず、釧路市湿原展望台や国立公園からの眺望にも影響します。
国史跡北斗遺跡(釧路湿原国立公園特別地域)から見た釧路湿原南部。眼下の眺望がメガソーラーの海になる恐れがあります。(写真:釧路自然保護協会)
さらに、過去数十年の間に釧路湿原南部で繰り返し発生した大規模火災における延焼拡大の主要因と考えられているのが枯れたヨシですが、同社による太陽光発電事業計画地とされる土地は、1992(平成4)年11月2日に発生した大規模湿原火災の出火元でした。この火災では消防隊員の命がけの鎮火作業の結果、付近農園や住宅街への延焼を防ぐことができましたが、国立公園特別地域580haを含む植生1,030haが焼失しました。当該火災の出火原因はたばこの投げ捨てと推定されていますが、太陽光発電設備のケーブルやパネル等を発火元とする火災が全国で起きていることから釧路湿原南部においてもこれら設備等から出火し、周囲の枯れヨシ等への引火や住宅地等への延焼拡大が懸念されます。残念ながら現在のところ、当該地における市民(住民)に向けた説明や合意形成の場は設けられておりません。また釧路川水系別保川と武佐川の間の湿原は釧路市武佐地区及び貝塚地区、釧路町の東陽団地などの住宅街に隣接した景観と生物多様性上重要な場所ですが、これらの場所についても同様に説明会が開催されておりません。釧路市自然と共生する太陽光発電施設の設置に関するガイドラインに基づく説明会を開催し、市民との合意形成がなされない事業については直ちに中止することを求めます!
2025年6月1日 釧路市は「ノーモア メガソーラー宣言」をしました!
--釧路市HPからの抜粋------------------------------------------------------
ノーモア メガソーラー宣言~釧路湿原をはじめとする豊かな自然と再生可能エネルギーの調和を目指して~
近年、釧路市が誇る雄大で豊かな自然環境での太陽光発電施設の建設が進行しており、貴重な野生動植物の生育・生息地が脅かされる事態が懸念されています。私たちは、市民生活の安全・安心を守り、地域の類まれなる豊かな自然を地域の宝として次世代へ守り継いでいかなければなりません。一方で、地球温暖化の防止は私たちの未来を守る喫緊の課題であることから、地域と共生する再生可能エネルギー事業を積極的に進めていくことと合わせて、自然環境と調和がなされない太陽光発電施設の設置を望まないという本市の意思を、この宣言で示しました。
----------------------------------------------------------------------------------
2025年4月15日 釧路市議会議員の20名の有志の方々から本署名について賛同及び応援のメッセージをいただきました! (以下)
1985年4月30日~5月2日に発生した釧路湿原南部の火災延焼の様子(1985年5月10日釧路自然保護協会撮影)2,200haが焼失した。
1985年4月30日~5月2日に発生した釧路湿原南部の火災延焼の様子(1985年5月10日釧路自然保護協会撮影)
【関連報道】
2025.5.10 毎日新聞 太陽光建設中止求め署名6.7万筆 釧路市長に提出 /北海道
2025.5.9 NHK 太陽光発電施設 “駆け込み建設 中止を” 釧路市に署名提出
2025.4.23. yahoo ニュース(HTB)希少動物の危機!? 釧路湿原周辺にメガソーラー 条例制定前に“駆け込み建設” 反対の声に渦中の業者は…
2025.4.23 HTB北海道動画ニュース 希少動物の危機!? 釧路湿原周辺にメガソーラー 条例制定前に“駆け込み建設” 反対の声に渦中の業者は…
2025.4.10 HTB 「即刻中止を」希少動物生息地の釧路湿原メガソーラー問題で市議が現地視察
2025.4.3 HTB 専門家 “不十分” Mソーラー建設予定地付近にオジロワシ営巣 周辺2.5haでの建設中止予定も 釧路湿原
2025.4.2 NHK北海道 NEWS WEB “オジロワシ成育に影響” 太陽光発電施設の一部で建設中止へ
2025.3.28 HTB 開発と保全のジレンマ 急増するメガソーラー建設に苦慮の釧路市 新たな対策も
2025.3.27 NHK北海道NEWSWEB 釧路市 “オジロワシに影響”太陽光発電事業者の立ち入り禁止
2025.3.26 北海道新聞 釧路の太陽光予定地 業者の立ち入り禁止 市教委、オジロワシ生育に影響と判断
2025.3.20 毎日新聞 メガソーラー計画地「オジロワシの巣ない」 業者が事実と異なる説明
2024.12.16 毎日新聞 釧路で新たなメガソーラー計画 エリア内には希少種の営巣木も
釧路市消防本部(1993)釧路湿原火災の概要.消防防災の科学.No32(1993春号).29-33ページ
釧路自然保護協会プロフィール: 1971年創立。北海道釧路市を拠点とするNGO。釧路湿原など釧路地方における貴重な自然環境や動植物、生態系に関する学術調査や保護・保全に取り組み、1980年釧路湿原の日本初ラムサール条約登録や1987年国立公園化等に向けて活動。近年は、釧路湿原周辺で急速に太陽光発電施設建設が進むことによる生態系の劣化に歯止めをかけるため、再生可能エネルギー事業の立地適正化に向けて行政や事業者への提言や情報発信等も積極的におこなう。
取材のお問い合わせ(メディア関係者向け)今日は1,332人が賛同しました
73,435
このオンライン署名に賛同する
意思決定者(宛先)
- 事業者、釧路市長、北海道知事、内閣総理大臣
賛同者
注目のコメント
U-KNOW
3 か月前
人間の必要以上に快適な暮らしの為に、野生動物達の環境を破壊する事が、世界中から無くなる事を 心から願います。
齋藤, 世田谷区
2 か月前
こんな素晴らしい自然のなかにメガソーラーを設置する考えは人間として浮かばないはず。美しい北海道の自然を日本人みんなで守りましょう!
植田, Fujisawa
2 か月前
これまで2度、タンチョウを見に釧路湿原を訪れています あの環境を守りたい
変化をサポート — Change.orgマンスリーサポーターになる
Change.orgでは、日々、誰かが「おかしい」と思ったことに声をあげています。どんな相手に対しても、無料でアクションを起こすことができる。それは、政府からの助成金や企業からの出資に頼らず、100%市民のみなさんからの支援によって運営されているからこそ、可能なことです。あなたも会員プログラムに加入して、「変えたい」気持ちを応援しませんか?
クレジットカードまたは
で毎月のお支払いができます
オンライン署名に関するお知らせ
このオンライン署名をシェアする
このオンライン署名のQRコードです。スマートフォンなどの画面上で表示させるほか、ダウンロードしてチラシやポスターなどの印刷物に使うこともできます。QRコードをダウンロードする
2025年3月29日に作成されたオンライン署名