まあ、いい。彼女の言い分を聞いてやろう。私はそう思って耳を傾けた。
「そして５時ごろに下に行ってビールを飲んでからまた上（寝室）に上がりました。私は７時前にお風呂に入って、その後大下さんが帰ってきたんです」
「相撲の最中に社長は下に行った？」
「……そうです」
「相撲はどうした？ 相撲の最中じゃないか」
■普段はやらない早紀被告が片付けた？
彼女は相撲が何時まで中継しているのか全く知らなかった。18時に終わることも私が教えると、「下でもテレビで相撲を見ながらビールを飲んでいました」と付け加えた。
ただ、大下さんは早貴被告がいないときに私とマコやんに、次のように証言していた。
「不思議なのよね。私が帰ってきたときはテーブルにビール瓶はなかったのよ。いつも片付けをしない早貴ちゃんが片付けるワケがないのに……」
- 吉田隆
- 記者、ジャーナリスト
1984年に写真週刊誌「FRIDAY」の創刊準備メンバーとして専属記者契約を結ぶ。87年の大韓航空機爆破事件では、犯人の金賢姫たちが隠れていたブダペストのアジトを特定、世界的に話題となる。初代「張り込み班チーフ」として、みのもんたや落合博満の不倫現場、市川染五郎（現・松本幸四郎）や石原慎太郎の隠し子、小渕恵三首相のドコモ株疑惑などジャンルを問わずスクープ記者として活躍。
<80>早紀被告が片付けた？ テーブルから消えていた「ビール瓶」
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早貴被告は、野崎幸助さんが亡くなった５月24日に私と電話で話していたときの様子をこのように話した。
「吉田さんに社長が電話をしたのは知っています。そのとき私は２階のソファで社長の横に座ってタブレットでゲームをしていました」
これを私は全く信用していない。というかウ…
