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横浜美術館の「佐藤雅彦展」がめちゃくちゃ良かった

友人たちと横浜で飲む機会があったのですが、夜に飲むまでに割と時間があるということで横浜美術館に行きました。

近場で行けそうな所を探してたら、「佐藤雅彦展」が初日と見かけたので、よくわからんけど面白そうだし行ってみるかということで行ってきました。

佐藤雅彦とは

「佐藤雅彦」と聞いて正直「誰…?」という感想だったものの、「ピタゴラスイッチ」「だんご3兄弟」「ドンタコス」「ポリンキー」「I.Q」などなどを手掛けたとのこと。

挙げられたコンテンツがあまりに有名すぎて、「え、こんなん知らない人いないやん」……と興味が湧きました。

まず同じ人だったの?というのと、手がけている内容に幅がありすぎて、何をしてる人なのか謎でした。


ただ、今回の佐藤雅彦展、美術館に行くのに興味を持つきっかけにはなりました。
自分は普通の絵画などの美術品に関してはあまり知見もなく、またビジュアルシンカーでもないので現物を観て楽しむよりもキャプションの方を見て理解しがちです。
それゆえ美術館もあまり積極的に行かないのですが、そこに「ピタゴラスイッチ」など見知ったものを提示されると「そういうものもあるのか」と興味がわく要因になりました。


初、横浜美術館

横浜美術館はみなとみらいにある美術館で、昨年リニューアルオープンをした美術館です。

以前がどうなっていたのかわからないので比較はできないですが、入ると開けた空間で気になるものがいろいろ目に入ってきました。

「+3」「÷2」など、謎の数字と加減乗除の記号が書かれたゲートが立ち並んでいて、子供も大人もゲートをくぐっていました。
どうやら数字の書かれた自身の手持ちのカードを初期値として、ゲートをくぐってゴールの「=73」を目指すゲームだそうです。

四則演算して目的の数値に持っていくみたいなのは数字Wordleの算数版の「Mathler」とかがあって自分もやってたりしてましたが、実際に動いてゲートをくぐって遊ぶというのは面白いですね。

大人も子供も楽しみながらやっていて、待ち時間に人間観察として眺めてましたが面白かったです。

こちらも佐藤雅彦さん監修のものらしいので期間限定のようです。
ただかなりの人が並んでいたため、今回は参加せずでした。

展覧会へ

さて展示会は写真が撮れる区間も結構あったんですが、中身は是非現地で見て欲しいので最初だけ。

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ここからどういうものを手掛けていったのか、どういう考えのもと作られているのかが、時代を追って展示されていました。

前情報なしなので「ピタゴラスイッチの人」ぐらいのイメージで行ったのですが、古くはチケットなどのデザインや、CMを作ったり、人気キャラクターやゲームデザインなども。さらに慶応義塾大学の研究室を持っていたりと多岐にわたる分野で活躍をしていると知りました。

自分はゲーム好きなエンジニアなので、I.Qの設計資料とかめっちゃ気になって見てたんですが、未だに紙で、手書きのものが現存してるのが激エモでした。メガテンとかの資料展示見た時も思ったんですが、昔のゲームの設計に関する内容が手書きの紙で資料として残ってるの、めちゃいいですよね…。


過去のCMが見れるコーナーもあり、「ドンタコスったらドンタコス」とかのフレーズも久々に聞きましたし、「バザールでござーる」とかも懐かしすぎました。いたなああのサル。

なお、初日ということもあり映像シアターエリアは人だかりで、時間の都合もあったため泣く泣くスルーしました。もう少し時間ある時に行きたいですね。


その後の「ピタゴラスイッチ」のエリア。
ピタゴラスイッチの映像が流れる中、実際のピタゴラ装着がライトアップされて本物を近くで見ることが出来るというエリアでした。

実際に使っていた缶とか箱とかの小道具は、特にピタゴラスイッチのために集めたわけでもなく、佐藤雅彦さん自身が面白いから蒐集していたんだそうで。
なんの変哲もない段ボールや、未開封の缶詰め、何に使うのかわからないけどデザイン性のある木製の何かとか、本当に多種多様な物が展示されていました。

なんとなく集めていたものがそんなふうに生きることあるんですね…。


その後、研究室のエリアに。
アルゴリズム体操の誕生や、工場のモノの量産過程の面白さ、科学を使った実験などなど。

ここは小学生でもわかりやすい説明が多くて子供たちも楽しそうにしてましたね。

この研究室、実際行ったら絶対楽しかっただろうな……と思いました。
教授の指示でアルゴリズム体操の原型をやってたり工場見学行ったりとか面白すぎるでしょ…。

自身の大学時代の研究はかなり地味な分野でハードでもあったので、大学時代にここの研究室行ってたらモノの考え方が今とは変わってたんだろうな…と思った次第です。
別に自身がいた研究室が良くなかった………ということではないんですけどね。



「作り方を作る」というテーマが最初あまりピンと来てなかったのですが、佐藤雅彦という人物が人々に刺さるコンテンツをどうやって作っていったか…を見ていくと、あらゆるジャンルのクリエイターが意識すべき大切なことが詰まっていたな…と感じました。

実際ふらっと行ってみよう程度のものだったんですが、いい体験になりました。

全体的にやってることがすごすぎた

佐藤雅彦さんの手掛けた内容、マジでやってることが広すぎて概要だけ聞いても良くわからないレベルだったんですが、全く事前知識入れずに観に行ったので、帰宅後に軽く調べてみました。


東大教育学部卒で電通入社、ポリンキーやドンタコス、バザールでござーるなどCMを手掛け、電通退社後に起業
起業後にPSソフトの『I.Q』を制作。

まただんご3兄弟を生み出して一大ブームを巻き起こした後、今度は慶応義塾大学の教授に。

研究室にいながら、NHKでみんなのうた『テトペッテンソン』の作詞、ピタゴラスイッチの監修などなど。
その後東京芸大の名誉教授に。


広告作っていた人間がゲームのデザインもやっちゃうんだ…?からの教育方面に全力投球。

一つ成果を上げたらそれをベースにするなどして満足してしまいそうなものですが、全く違うジャンルにも手を出していくというものすごいパワー溢れる人なんだな…と経歴だけで感じました。
そもそも電通だけでもかなりの成績出してますが、そこからやってることがすごいですよね。

また、作品に知ってる、聞いたことのある内容があまりに多すぎるのにも関わらず、製作者の名前を知らなかったので、今回知るキッカケになりました。

「テトペッテンソン」なんて重音テトの名前の由来にもなってますし、こんな風に自分の趣味の文化圏にも身近な存在だったんだなと今更ながら思いました。
※当時、重音テトが2chの安価スレで生み出される過程とか見てました

ピタゴラの旗とか展覧会の本とかも売ってるらしい

当日急いでいて気が付かなかったんですが、美術館の売店でいろいろ売っていたらしいです。

「ピタゴラスイッチの旗」も気になるのですが、今回の展覧会の書籍があるとのこと。
オンラインでも購入できるのですが、折角現地に行ったので買えばよかったな…と後悔してます。
また無計画故にこんなことに…。

今回後ろに予定があったためゆっくり見れなかったですが、美術館自体は歩いていける距離ですし、どこかのタイミングでもう一度見るついでに本も買いに行きたいですね。



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コメント

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