「累乗」の計算は中学校で学習します。
この累乗の表現は便利である一方、よく間違いをしてしまいます。
正しく理解できているかどうか、累乗に関する問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−2^6
※当メディアでは、「2の6乗」のような累乗を「2^6」と表します。
「六乗」ということは「六回同じ数を掛け算」します。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「−64」です。
また、途中の計算は次のように考えます。
−2^6
=−2×2×2×2×2×2
=−64
六回の掛け算を「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」と考えるのは正しくありません。
今回の問題は「−2^6」であり、六乗は「2」に付いているのであって、「マイナス」にはついていません。
そのため、六回掛け算するのは「2」だけということになります。
もし、「(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)」をする場合は、「(−2)^6」と、マイナスも含めてカッコに入れる必要になります。
<カッコがない場合の計算結果>
−2^6
=−2×2×2×2×2×2
=−64
<負の数にカッコが付いた場合の計算結果>
(−2)^6
=(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)×(−2)
=+64
カッコの有無は些細な違いのように見えますが、数式の意味はまったく違うものになります。
累乗の計算をするときは、「何を」掛け算するのかを注意しなければいけません。
まとめ
数学では、「累乗」の表現をよく利用します。
そのため計算ミスには十分注意しなければいけません。
間違えてしまった方は、ぜひ復習をしてみましょう。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」