問題
次の計算をしなさい。
15×29
小学生の時に習った筆算を使えばできそうですが、頭でしようとすると結構大変になりますよね。
ここでは、ある工夫をして筆算を使わずに計算していきます。
解説
答えは「435」です。
では、どのような工夫をして計算しているのでしょうか。次のポイントにまとめましたので、確認していきましょう。
ポイント
この計算で使うのは「分配法則」です。この法則は掛け算を分けて配る法則のことで、以下のように変形することができます。
<分配法則>
a(b+c)
=a×b+a×c
=ab+ac
この分配法則が理解できても、この問題でどのように利用するか分からないかもしれませんね。
ここで考えるのは、29を30と1に分けるということです。つまり、「29=30−1」にするということです。このように変形すれば分配法則を使うことができます。
なぜ「30−1」に変形したのかというと、30と1の掛け算の計算はすぐに出すことができるからです。実際に計算してみます。
15×29
=15×(30−1)
=15×30−15×1
=450−15
=435
「15×30」と「15×1」の計算は筆算せずに、すぐに出すことができますよね。
上記のように、計算しやすい数字に変換することで簡単に計算ができます。こちらの方がミスなく、簡単に、速く計算できることが分かったと思います。
変形する数字は問題によって変わってきますので、どうしたら計算が速くなるのかを考えてから変形しましょう。この問題のように30にすることもあれば、50や100などのキリのいい数字に変形することもあります。
まとめ
何気ない筆算でも分配法則という工夫一つで、簡単に計算できるようになります。
分配法則はさまざまな計算を簡単にしてくれます。たくさん計算演習を積んで、いつでも使えるようにしましょう。
計算は、一問や二問だけしてもあまり意味がありません。計算こそたくさん演習を積んで、理解度を深めていくことがとても大事になってきます。
類似問題にもぜひチャレンジしてみてください。
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):ニシケン
2年間、地方の学習塾に勤めて独立。現在はプロの家庭教師として働きながら、都内の難関私立中学や高校の予想問題や適性検査の執筆活動を行っている。どんな人が見てもわかりやすい解答解説作成を志す。
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