今回はただの掛け算の問題ですが、掛ける数、掛けられる数ともに二桁の数となっており筆算をしないと計算しにくそうですね。
しかし、筆算をしていると制限時間5秒というのはあっという間に過ぎてしまいます。
そこで、筆算をせずともスピーディーに解いていく工夫を探していきましょう。
問題
次の計算をしなさい。
31×99
工夫の仕組みは意外と単純です。
解説
この問題の答えは「3069」です。電卓を使わずに筆算もせずに解くためには、分配法則を利用していきます。
〈分配法則〉
・a×(b+c)=a×b+a×c
・a×(b−c)=a×b−a×c
この法則のポイントは掛け算を分けることで計算しやすい数に調整できることです。
例えば暗算で99を掛けるのは至難の技ですが、100を掛けることと1を掛けることは非常に簡単ですよね。99=100−1として式変形を進めていきましょう。
31×99
=31×(100−1)
=31×100−31×1
=3100−31
=3069
ちなみに、3100−31も30を引いて1を引いて、というように分割することで計算しやすくなりますよ。
3100−31
=3100−30−1
=3070−1
=3069
これで答えを出すことが出来ました。
まとめ
計算問題は計算順序を変えることと分割することが楽に解くためのポイントです。
今回は分配法則を使うことで一つの複雑な計算を二つの簡単な計算にしていきました。31を30+1に分けた場合も試してみると良いかもしれません。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法を持つものもございます。 あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):うおうお
数学の教員免許を所持。個別指導・集団指導の学習塾で数学の講師として小学生から高校生までの指導や、小学生の宿題指導を通して算数の魅力を深堀して楽しく伝えている。現在は民間学童保育所で放課後児童支援員として勤務しながらフリーランスで受験指導もしている。