小学校のころに習った懐かしい数、分数。
その分数には、複数の種類があったことを覚えているでしょうか?
今回は、「仮分数」に関する問題にチャレンジしてみましょう。
問題
次の分数を仮分数に直してください。
4+1/4
※この記事では、帯分数をA+B/Cと表しています。
解答
正解は、「17/4」です。
仮分数の意味を忘れていたという人も、答えを見れば「そういえばこんな形の分数あったな」と思ったのではないでしょうか。
次の「ポイント」では、「仮分数とはなにか」から「帯分数を仮分数に直す手順」まで具体的に紹介していますよ。
ぜひご覧ください。
ポイント
この問題のポイントは「帯分数の整数部分を分数に直す方法」です。
まず、分数の種類について整理しておきましょう。
分数には、仮分数、真分数、帯分数という三つの種類があります。
仮分数とは、分子が分母より大きいか等しい分数のことです。
仮分数の例:5/2、2/2
これに対して真分数とは、分子が分母より小さい分数です。
真分数の例:1/2
そして帯分数とは、整数と真分数の和をまとめた分数です。
帯分数の例:2+1/2
※帯分数は本来+を使いませんが、この記事では上の形で帯分数を表しています。
今回は、帯分数を仮分数の形に直す問題です。帯分数と仮分数を見比べてみると、分数の横に整数があるかないかに違いがありますね。
つまり、帯分数を仮分数に直すには、帯分数の整数部分を分数化する必要があるのです。分数化した整数を真分数部分に足すと、帯分数は仮分数になります。
では、早速やってみましょう。
今回仮分数にしたい帯分数は4+1/4です。4を分母1の整数と考え、となりの1/4と足しましょう。
4+1/4
=4/1+1/4
分数の足し算では、分母をそろえてから分子どうしを足します。4/1の分母を1/4にそろえるには、4/1の分子と分母に4を掛ければよいですね。
4/1+1/4
=(4×4)/(1×4)+1/4
=16/4+1/4
※ここで分母のみに4を掛けるのはNGです。数の大きさが変わってしまうからです。一方、分数の分子と分母に同じ数を掛けても大きさは変わりませんから、分子と分母の両方に4を掛けることが大事になります。
最後に分子どうしを足せば、仮分数への変換は終了します。
16/4+1/4
=(16+1)/4
=17/4
まとめ
今回は、帯分数を仮分数に直す問題に挑戦しました。
見た目ですぐに分かる帯分数と仮分数の違いといえば、分数の横につく整数の有無です。帯分数は整数があり、仮分数は整数がないので、整数を分数で表すことが帯分数を仮分数に直すポイントになると分かります。
帯分数は整数と真分数の和なので、整数を分数にしてから真分数と足すと仮分数にできます。慣れてくると、整数に真分数部分の分母を掛けて分子に足すという簡略化した手順で仮分数への変換ができるようになりますよ。
4+1/4
4(整数部分)×4(真分数部分の分母)=16だから...
(16+1)/4
=17/4
やり方さえ分かれば、帯分数から仮分数への変換はそれほど難しくありません。ぜひ類問にも挑戦してみてくださいね。
※当メディアでご紹介する数学関連記事において、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。
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