トランプ氏、マスク氏の国外追放「検討必要」
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【7月2日 AFP】ドナルド・トランプ米大統領は1日、自身の看板政策を盛り込んだ歳出法案「ワン・ビッグ・ビューティフル・ビル」が南アフリカ生まれの億万長者イーロン・マスク氏に批判されたのを受け、同氏の国外追放を検討する可能性があると述べた。
トランプ氏はまた、マスク氏が5月末まで率いていた政府効率化省(DOGE)が、テスラとスペースXの創業者でもあるマスク氏への政府補助金に狙いを定める可能性があるとも述べた。
ホワイトハウスで記者団にマスク氏の国外追放を検討するかどうかを問われると、トランプ氏は「分からない。検討する必要があるだろう」と回答。
「イーロンにDOGEをぶつけなければならないかもしれない。DOGEが何だかわかるか? DOGEは、イーロンを裏切り、食べてしまうかもしれない怪物だ」と続けた。
トランプ氏は、マスク氏が歳出法案を攻撃しているのは、電気自動車(EV)支援策が削除されたことに腹を立てているからだと考えているようで、「彼はEV義務化を失いつつあり、大いに動揺しているが、今言えるのは、彼がもっと多くのものを失う可能性があるということだ。イーロンはもっと多くのものを失う可能性がある」と脅した。
トランプ氏は6月30日夜、自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に同様のコメントを投稿。「補助金がなければ、イーロンはおそらく事業をたたんで、南アフリカに帰らざるを得なくなるだろう」と続けた。
世界一の大富豪であるマスク氏は、2024年大統領選におけるトランプ氏への最大の献金者であり、当初はトランプ氏の傍らにほぼ常に付き従っていた。
だが、両氏は歳出法案をめぐって激しく対立。マスク氏はここ数日、共和党が米国をEVとクリーンエネルギー革命の最前線に立たせる努力を放棄したと非難し、批判を再開している。
マスク氏はまた、同法案が可決された場合、「アメリカ党」という新政党の結成を改めて呼び掛けている。(c)AFP