次に、3の締約国がexisting personに限定することを要求することができるという文言について、existingを実在と解釈したことによる誤解。
existingには、実在の他に現存なども意味もある。
架空との区別するためならば、曖昧な表現を使う意図が不明であり、2(a)ではrealというより明確な単語を使わないことに疑義が生じる。
それでもexistingを架空との区別する意味と解釈すると、定義部分で含まれていない架空の人物を例外として除外する規定を設けたことになり、これは明らかに矛盾する。
既に説明した通り、条約法に関するウィーン条約によれば、「文脈」に書いていない意味を勝手な憶測で足してはならないのである。
百歩譲って、架空の人物が規制の対象だと解釈すると、4の内容とも整合せず、支離滅裂な条文になってしまう。
しかし、existingを現存と解釈すれば、死者に対する例外規定となり、何ら矛盾が生じない。