更新日:2025年07月02日 11:11
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コロナ後遺症を診察し続けた医師が語る「ワクチン接種後症候群とコロナ後遺症の類似点と相違点」

症状への向き合い方:コロナ後遺症と共通する対処法

写真はイメージです

ーー対処法が同じというのは、患者さんにとっては朗報ですね。具体的にはどのような対処法があるのでしょうか? 平畑:コロナ後遺症様の症状を呈している場合は、コロナ後遺症と同じ対処で症状が改善するケースが多いです。私のクリニックでも、新型コロナワクチン後のコロナ後遺症様症状の患者さんに、耳鼻科で上咽頭擦過療法(EAT、Bスポット療法)を受けていただいたところ、かなりの方で慢性上咽頭炎が見られました。EATで症状が改善した患者さんも非常に多く、慢性上咽頭炎がワクチン接種後症候群の症状を増悪させていることは少なくないようです。なお、子宮頸がんワクチンの接種後症候群患者でも慢性上咽頭炎が見られ、上咽頭擦過療法によって改善が見られたと報告されています。

見過ごされがちな長期副反応:倦怠感・ブレインフォグ以外も

ーーコロナ後遺症様の症状以外に、ワクチン接種後に報告されている長期副反応はありますか? 平畑:はい、もちろんあります。日常的にみられるのは、接種局所の痛みやしびれです。その他にも、少数ながら四肢などの不随意運動などを訴える患者さんを診察することがあります。症状が強い場合には、自己免疫性脳症などの可能性も否定ができないため、脳神経内科など、適切な科の受診が必要となります。  海外の論文では、新型コロナワクチン1000万回接種当たり8件の脳炎が発生すると推定されています。頻度としてはかなり少ないようにも思えますが、症例報告を読むと、やはり症状としてはかなり重篤で進行性です。繰り返しますが、ワクチン接種後に一見不定愁訴と思える症状を訴える患者さんが来院された際には、慎重に症状を聴取することの重要性を痛感しています。
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ワクチン接種がコロナ後遺症に与える影響は?
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