動画を見ていること前提で話が進むので、先に動画を見ることをオススメします。
URL:http://sp.nicovideo.jp/watch/sm32840579
ナイツ&オルガ0
ここではないどこか、異なる世界。
この世界を表す名前はない。人々はいまだ世界のすべてを知らず、ただ自らが暮らす大地をそのすべてと考えていた。そんな大地の一つが『セッテルンド大陸』である。
セッテルンド大陸の中央にある陸地を大きく東西に分割する
ここでオービニエ山地の東側に人類の居場所がないかと言えば、そうではなく、ただ一つだけ人類の国家が存在する。
その国の名は『フレメヴィーラ王国』。
国内のあちこちに出現する
時に、西方暦一二六八年。このセッテルンド大陸で鉄華団団長、オルガ・イツカは目覚める。
「う、うぅっ……」
「オルガ」
「……おう、ミカ」
時は夕刻。フレメヴィーラ王国第十代国王アンブロシウス・タハヴォ・フレメヴィーラとの謁見を終えたライヒアラ騎操士学園の学長ラウリ・エチェバルリアとその娘セレスティナ・エチェバルリアは馬車で屋敷へと帰宅する道中であった。
「陛下のご様子は
「お変わりなくご健勝であらせられる。このフレメヴィーラが魔獣の脅威に晒されつつも繁栄をことおいでいられるのは一重にアンブロシウス陛下の御意向あればこそだ。此度も我がライヒアラ騎操士学園には過分の御言葉と
「マティアスなら心配は入りませんわ」
「エルネスティの成長も気掛かりな事よのう」
「エルは確かに他の子供達に比べれば小柄ですが、きっと大きな事を成し遂げる。そんな気がするのです」
セレスティナは自らの胸に抱く
その時、突如として馬車を襲う『何か』が現れた。
「何あれ?」
「何だありゃ?」
それをいち早く見つけた三日月とオルガはその『何か』の姿を確認するため、馬車の後を追う。
そして、その姿を目撃する。
「……プルーマ、じゃねぇか……」
プルーマとは、モビルワーカーに似たモビルアーマーの子機と呼べる存在であり、モビルアーマー同様、人を殺す事に特化した殺戮兵器である。
そのプルーマに必要以上に近づき過ぎてしまったが故に、オルガはプルーマのレールガンに撃たれ、希望の花が咲いた。
「【俺は止まらねぇからよ……。お前らが止まらねぇかぎり、その先に俺はいるぞ!……だからよ、止まるんじゃねぇぞ……】」
馬車から降り、オルガがプルーマに襲われているのを目撃したラウリは剣を持ち、プルーマの背後をとる。
「お前は下がっておれ!うおおおお!」
ヴァアアアアアア!!パン!パン!パン!
オルガが襲いかかってくるプルーマへ発砲する。その隙にラウリが背後から剣で斬りつける。
そして、セレスティナが魔法で追撃し、プルーマは動きを止めた。
しかし、そこへ二機目のプルーマが襲来し、エルネスティの乗る馬車を襲おうとした。
「っ!エル!……エル!!」
プルーマがドリルで馬車を攻撃したその時、森の奥から放たれた一筋の光がプルーマを吹き飛ばす。
その光が指した森の奥からは白き巨人が姿を現した。
その白き巨人の正体は『
その白き
(なっ!?これは……)
森の奥からは一機、また一機と
それに対抗するかのようにプルーマも増殖し、
「父上!ここは我々が!」
「なんと!婿殿か!」
その白い
「ミカ、やってくれるか?」
「いいよー」
「【ミカァ!】」
三日月のガンダム・バルバトスも参戦し、数分後にはプルーマは全滅した。
「奇妙な
「別に、普通でしょ。それより、アンタの子供がなんかずっとこっち見てるけど?」
「おぉ、エル~!怪我はないか?」
白き
(マクギリスじゃねぇのか……?)
「うわぁ~、
「モビル、スーツ?
「しるえっと、ないと?」
「そうだ。魔法で動く騎士の事だ」
それを聞いたエルネスティは
「……バエル!」
「は?」
その言葉を聞き、オルガは自らの過ちに気がついた。
「マクギリスじゃねぇか……」
マクギリス・ファリドはマティアス・エチェバルリアではなく、エルネスティ・エチェバルリアであった。
これが、
メガネ脚フェチケモナーさんの祝福オルガ2が始まりましたので、異世界オルガノベライズも第4章に突入です。
今までとは毛色の異なる章となりますが、読んでいただけると幸いです。