“焼け石に水”N社長が被害者へ「返金」もわずかな金額

こうした中、被害者Aさんのもとには1日、N社長からこんなメッセージが届いたという。 被害者Aさん: 「6月中に解決しようと思っていましたが、できませんでした」みたいなのと「今日から返金はスタートします」という文章が来た。 N社長が送った「本日から返金をスタートする」とのメッセージ。 すると被害者が集まるSNSには、ごくわずかな人から「返金があった」との報告が寄せられた。 一方で、その返金された額は4万9000円や26万円などと、まちまちだった。 さらに、給料120万円分が未払いの従業員に3万円だけが支払われたとの報告もあった。 N社長の会社が運営する自動車のオークション代行サイトに、約1000万円の愛車を預け、いまだに代金を受け取っていない被害者Cさんは、この状況に憤りを隠せない。 被害者Cさん: 金額も少ないし「なんだコレ」みたいな金額。だって数万円とかですよ。120万円あった人3万円とかですから。 こうした少ない額の返済について、被害者からは「逮捕逃れではないか」との声も上がっていた。 被害者からは「一応返すんだよっていう意思表示くらいのパフォーマンスではないけど、逮捕されないように『詐欺じゃない』という“焼け石に水”じゃないけど」「返済の意思を示すためとか、訴えられた時用のアリバイ作り。期待はしていないんですよ」といった声が聞かれた。 弁護士は、今後の返金状況を見守る必要があると指摘する。 橋下綜合法律事務所・溝上宏司弁護士: 簡単に言うと詐欺罪での立件を避けたいという思いがあるふうに見える。この後すぐに返済がもう一度滞ってしまうということもあり得るかなと。注意深く返金の状況を見ていって必要に応じ、何か別の法的な手段をとることも重要になってくる。 N社長は今後も返済を続けていくのか? N社長は「イット!」の取材に応じ、「7月中旬に全ての返済を終えることを目指している」などと説明した。 （「イット!」 7月1日放送より）