転校理由を「家庭の都合」に いじめ被害生徒の文章、教員が書き換え

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原田悠自

 水戸市の私立水戸英宏中学校に通っていた男子生徒が同級生からいじめを受けて転校した問題で、転校時に男子生徒が「長期間嫌がらせを受けた」と記した文章について、担任の教員が「家庭の都合」などと書き換えていたことが新たにわかった。

 弁護士らで構成する調査委員会も、教員の書き換えを事実と認め、「いじめの認識の甘さが露呈している」と批判している。

 この事案については、調査委が2024年2月から今年4月まで調査し、「いじめが継続的に行われていたと評価することに疑いの余地はない」などとする報告書をまとめている。報告書などによると、男子生徒は中学2年だった22年9月以降、クラスメートの男子生徒らからいじめを断続的に受け、23年10月下旬、いじめを理由に転校願を学校に提出した。

 その後男子生徒は、クラスの…

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この記事を書いた人
原田悠自
水戸総局|キャップ
専門・関心分野
調査報道、社会問題、事件・事故・裁判
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    三木由希子
    (専修大学教授=情報公開)
    2025年7月1日11時25分 投稿
    【視点】

    隠ぺいを図るという行為の一形態ですが、いじめを受けた生徒の心情や思いを記した手紙を、本人の意思とは真逆に書き換えるという発想は、人権侵害も甚だしい学校の対応です。いじめを受けた被害者側が転校せざるを得なくなることが少なくないですが、学校に残

    …続きを読む