子育ての経験がキャリアの妨げになるとは限らない
――(笑)。後輩で子育てをしている方々は、どんなふうに仕事と家庭を両立されているのでしょうか。
曺:若い世代は偉いと思いますよ。ちゃんと「1人目の子のときは自分が育休をとったから、2人目はあなたがとってね」と夫に言うとか、感心します。それに、仕事を減らしてほしいと言う人は1人もいないんです。やっぱりチャンスがほしいし、責任を果たしたいという人たちばかりで。
――でも、頑張る方ばかりだと、体を壊さないか心配にならないですか。
曺:確かに、弱音を聞かないと不安になりますが、みんな「子どものお迎えがあるから帰ります」「この日は駄目」とはっきり言ってくれるので。
『報道番組』には子育てしている女性もたくさんいますが、今は昔のように出社せずにオンラインで打ち合わせも可能ですし、負担が軽減されていると思います。
――最後に、後輩の女性たちに伝えたいことはどんなことでしょうか。
曺:子育てと管理職は対極のものとして語られがちですが、子育てのために諦めてきた経験や苦しんだ経験も、あなたのキャリアになる、ということを伝えたいです。
子育ての経験は人を育てる立場である管理職に生かすことができる。子育てがキャリアの妨げになるというネガティブな思考をやめて、仕事と家庭と両立するために前向きにもがき葛藤して、そのまま意思決定層になってください。
もちろん、現在の意思決定層の多くを占める男性たちにも、そうした意識を持ってほしいですね。