校舎が福祉施設や農業拠点に 鹿児島で広がる廃校活用
県内では20年間で262の学校が廃校となるなど、過疎化や少子化が深刻です。そうした中、廃校を活用して地域を再び活性化しようと取り組む人たちもいます。
校庭から聞こえるのは子ども…ではなく、高齢者の声。グランドゴルフを楽しんでいます。
(地元住民)
「憩いの場所。いろんな話をして楽しい」
(地元住民)
「私たちの母校。綺麗になっているから嬉しい」
南九州市頴娃町別府の旧別府中学校。2019年に廃校となりました。文部科学省によりますと、2004年度から2023年度までに廃校となった公立の学校は全国で8850校。このうち県内では、262校が廃校となっていて、全国で10番目の多さです
廃校となってから2年後の2021年、旧別府中学校は新たな施設に生まれ変わりました。保健室はカフェに。机やイスは跳び箱が使われています。武道館は卒業生が書いた絵を展示するギャラリーに。
施設を管理する中村 建司さん(49)この学校の卒業生です。
(社会福祉法人更生会・中村 建司施設長)
「卒業生としてこのまま学校がすたれていくのではなくて、いろんな活用をしてはと思って。地域交流センターはやまという形で、ここを蘇らせた」
南九州市で障がい者支援施設を運営する「更生会」が地域の人たちが交流できる場所をつくろうと「地域交流センターはやま」を始めました。特に力を入れているのが障がい者への支援です。
社会福祉法人更生会・中村 建司施設長)
「成人の障害のある方々が地域から通い、活動をしたりお仕事をしたり、いろんな農作物を育てたり選別をしたりする部屋が用意してある」
障がい者が地元や施設から集まり福祉支援を受けたり、レクレーションをしています。体育館をのぞいてみると・・・
(社会福祉法人更生会・中村 建司施設長)
「体育館は日中、通ってこられる障害のある方々が、音楽活動をしている。音楽療法で職員と利用者が一緒に活動している」