TBS『報道特集』元編集長・曺琴袖さん

誹謗中傷騒動の中で起こったメディアの連帯

――『報道特集』の兵庫県知事選に関する報道後、他のメディアに変化を感じるところもありますか。

曺:そうですね。兵庫県知事選をめぐる立花氏の誹謗中傷問題については、かつては「週刊文春」さんくらいしかやっていませんでしたが、「朝日新聞」さんや「読売新聞」さんなども少しずつ取り上げています。それに、私たちが大変な目に遭っている状況に問題意識を感じて、番組を応援してくださる方、寄り添って連帯して手を差し伸べて下さったジャーナリストの方などが、利害関係抜きにたくさんいたんですね。

――連帯のかたちはどのようなものだったのでしょう。

曺:ご自身の番組で取り上げてくださったり、記事を書いてくださったり、私を招いてシンポジウムや勉強会を開催してくださったりして、本当に心強いです。皆さん、これを『報道特集』固有の危機ではなく、良心的なメディアと「言論の自由」に対する攻撃であり、危機だと思っていらっしゃるんです。今後どうやってそういった攻撃を防いでいくかを一緒に考えようとしてくださっている。SNSも含めて「連帯」は大きいです。

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――そんななか、曺さんは来月の7月1日付で情報制作局長に就任されます。今後は情報番組を統括する立場になるわけですが、報道の現場から離れることへの思い、また今後の『報道特集』に期待することについて、お聞かせいただけますか。

曺:今ほどオールドメディアの視点・経験が試されているときはないと感じています。

取材現場の第一線で奮闘するそれぞれの記者やディレクターがアンテナを張って、より一層、弱い立場の人、声を届けられない人に寄り添ってほしい。筑紫哲也さんの言葉ですが、「少数派になることを恐れるな」を胸に刻んで頑張ってほしいと思います。現場からは遠ざかりますが、現場に立つ人たちにエールを送り続けたいと思います。

◇7月2日配信の第2回では、1人の娘の母でもある曺さんが、激務として知られるテレビの仕事と家庭をいかに両立してきたのかを伝える。

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