ChatGPTが浸透して1年。気づいたら、僕の「検索」が完全に変わってた

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  • author 小野寺しんいち
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ChatGPTが浸透して1年。気づいたら、僕の「検索」が完全に変わってた

なぜ織田信長は、戦国時代を勝ち上がれたのか?

ChatGPTでこう打ち込むと、「以下の5つに集約されます」なんて言って、要点を絞って教えてくれます。

一方、Web検索だとどうでしょう。同じ疑問を解消したかったら、

「織田信長 強さ 理由」

なんかのキーワードで調べたり、織田信長のWikipediaを参照したりと、きっと複数のサイトを見比べながら、自分なりに情報を整理していくことになるでしょう。

Web検索とAI検索、どちらが優れているか、という話ではありませんが、AI検索の登場で、「調べる」行為が別の次元にシフトしてきていると感じます。

ChatGPTやGeminiなどのチャット型AIツールが広く普及し始めて、1年ほど経った今。ちょっと前まで当たり前だった「ググる」が、今ではだいぶAIに取って代わられつつあるという人も少なくないのでは。

この一年で一体何があったのか。チャット型のAIツールが登場して、私たちの「調べる」はどう変わってしまったのか。改めて掘り下げていこうと思います。

Web検索とAI検索の違い

まずは、Web検索とAI検索の違いを整理しておきましょう。

GoogleやYahoo!などの検索エンジンを使って、インターネット上の情報をキーワードで探すのがWeb検索です。

一方のAI検索では、ChatGPTやGeminiに代表されるツールを使い、質問を文章形式で入力し、対話的に疑問を解消していきます。

Web検索と、AI検索の違いを、5つの観点で以下の表にまとめてみました。

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Web検索は、図書館で本を探すようなもの。AI検索は、詳しい人に話を聞きながら、流れの中で理解していくような体験です。

「発掘作業」のWeb検索と、「創造作業」のAI検索

冒頭の「なぜ織田信長は、戦国時代を勝ち上がれたのか?」の質問を例に、両者の違いを比べてみましょう。

Web検索のスタートは、「織田信長の強さの理由をまとめたサイト」を探すことからです。誰かが作った、自分が欲しい情報を“まとめたサイト”で探します。

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残念ながら、ピンポイントに見つからないこともあるでしょう。そうなれば、Wikipediaのような織田信長の人物像や経歴についてまとめたサイトを探したり、戦国時代の歴史サイト覗いたりして、複数の情報を元に自分で答えを構築していきます。

AI検索では、最初からストレートに「なぜ織田信長は、戦国時代を勝ち上がれたの?」と問いかけ、その理由を即座に取得できます。

返ってきたのは、「鉄砲の導入や経済政策の巧みさなどが要因です」といった答え。ひとまず質問に対する端的な答えは見つかりましたが、「なぜ鉄砲を導入しようと思ったのか?」「同時代の他の大名の状況は?」と問いを連鎖させ、答えの解像度を上げられます。

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この連鎖そのものが“思考の広がり”であり、Web検索では味わえない感覚です。

「これまでの調べる」は、情報の断片を集め、答えを見つける採掘作業でした。AIを使った「これからの調べる」は、知識そのものを深め拡張していく、創造作業だと言えるかもしれません。

AI検索で、「調べる」が「考える」になっていく

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この1年で、私の「調べる」という行為は、大きく変わってしまいました。

わかりやすい変化として、情報収集が圧倒的に早くなったことがあります。欲しい情報が、初めから整理されて手に入り、情報の解釈や比較など思考のサポートまでしてくれるので、効率性が飛躍的に向上しました。

でも、それ以上に大きな変化があります。それは、「調べる=答えを探すこと」だったのが、「調べる=問いを深めること」に意識が移行したことです。

そういえば、自分もAIに聞いているうちに、最初に考えていたこととは全然違うところにたどり着いていた、なんて経験がある人も少なくないかもしれません。

「なぜ織田信長は、戦国時代を勝ち上がれたのか?」と尋ねて返ってきた「鉄砲の導入や経済政策の巧みさなどが要因です」という答え。ここで終えることもできますが、本当に面白いのはその後です。

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「なぜ鉄砲を導入しようと思ったのか?」、「同時代の他の大名の状況は?」といった問いが自然と湧き出てきます。そしてその問いにまた答えが返ってくる。返ってきた答えに対して、「こんな視点もあるんじゃない?」、「ここの解釈はこうすべきだろう」と、気づけば、自分の中で「調べる」ことが、「考える」ことになっているのです。

歴史が好きな人なら、「鉄砲はどこから伝わったのか?」→「誰が発明したのか?」と知識を連鎖的に深めていくでしょう。ビジネスに関心がある人なら、「信長の戦略を、現代の経営に応用できるとしたら?」と、自分の課題に接続しながら問いを発展させるかもしれません。

このように、AI検索では「答え」が終わりではなく、出発点になります。そして、対話を重ねるうちに自分自身が何に興味を持っているのかが浮かび上がり、思考が自然に先へ先へと広がっていくのです。

これは、ただの便利な検索ではありません。自分が持つ仮説を試し、視点を増やしながら、世界をどう捉えるかを問い続ける新しい“知の実践”なのだと思います。

AI検索にもある注意点

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ただ、AI検索にも注意点が存在します。

その一つが、ハルシネーションリスク。AIは誤情報を返してしまう可能性があることも、念頭に置かねばなりません。

吐き出された情報は、毎回ファクトチェック。出典が曖昧なこともあるので、ソースを明示するように依頼し、積極的な検証がマストです。

Web検索でも、Webページの情報が間違っていることもあるでしょう。ただAI検索は、あたかも正しいようにAIが答えてきますし、とにかく情報の取得が楽なので、気を抜くと、誤った情報に踊らされてしまう危険性があります。

いまだにこれは、ググってる

調べ物をする際、AI検索を多用するようになった今でも、ググっていることももちろんあります。

その一つが、一次ソースの確認。製品についての詳細や、サービスの料金プランといった情報は、正確性の面からも公式ページを訪れるようにしています。ビジュアルで調べられる画像検索も、いまだに重宝しますよね。

また、情報収集において、独自の視点に価値があると思うニュースメディアやブログには直接飛ぶようにしています。

あくまで自分の知識をベースに調べるAI検索とは違い、書き手本人の見解に触れられる機会にも大きな価値があると感じてます。

基本的にはAI検索で情報を収集しますが、必要に応じてWeb検索も併用しているというのが、最近の私の「調べる」です。

「調べる」の未来はどうなるか?

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AI検索が一般化すると、「答えは誰でもすぐに得られる」“答えの希少性が消える時代”が本格化していきます。

誰もが専門家レベルの知識に即アクセスできる時代。そんな社会で人間らしさや競争力は、どこに宿るのでしょうか。

一つは、「問いを立てる力」だと思います。

いくら正確な答えが存在しても、それを引き出す“問い”がなければ、何も始まりません。そしてその問いは、好奇心や違和感といった、人間特有の感性から生まれてくるものです。

もう一つは、「情報を使う力」です。

手に入れた知識をどう活かすのか。そこに正解はありません。だからこそ、自分なりの目的を持ち、総合的に判断し、「選択」していく力が試されます。

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今確実に変わりつつある「調べる」。それは単なる技術の進化ではなく、私たちの「知」との向き合い方を変えていく変化です。

答えが溢れる時代に、何を問い、どう使うか。

私たちは今、“知のあり方”の分岐点に立っているのかもしれません。

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