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攻殻機動隊 2 全解説(仮) 5章(上)

前回の続きです。

前回の4章は、ポセイドン社長(偽物)に対するミレニアムの襲撃から始まりました。素子は残されたロボット基盤を回収して、襲撃犯の逆探・捜査を開始。しかし、その過程でミレニアムの配下に襲われてしまいます。現場を脱出し、別の場所へと移動する素子。相手のミレニアムは、その根拠地「スターバトマーテル」にて電脳戦の準備に入ります。

捜査過程を隠蔽したため、素子はポセイドン保安部によりマークされることになります。また、素子は魂合環(たまいたまき)の霊体に出会い、「ミレニアムの件にどう関係しているのか」という質問を受けます。


05 MOLD OF LIFE

魂合環の動向を探る

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前章に引き続き、環の霊体に付きまとわれている素子。しかし、素子の記憶している環と性格が著しく異なるため、違和感を覚えます。環が何者かに操られていないかAIに確認させますが、その可能性は低いという回答が返ってきます。

「序盤の清楚な環と霊体で性格が異なる」というのは、攻殻2を読み解く上での難関ポイントの一つです。その考察は、さらなる情報が明かされた際におこないたいと思います。

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この場面では、AIボディーガードの体内にデコット(遠隔操作義体)を収納している様子も描かれています。これは後の展開への布石になっています。


目的はデカトンケイル

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AIボディーガードを引き連れ、ポセイドン本社にやってきた素子。その目的は、本社にあるデカトンケイルというスパコンを使用することです。環から得たヒント(スターバトマーテル)はひとまず無視し、スパコンによる計算力で敵の居場所を探るつもりのようです。

社長襲撃犯の追跡という大義名分は一応あるものの、ポセイドンのデカトンケイルは封鎖中。飛び入りで使えそうにはありません。なんとかお目こぼしをしてもらえるように、保安部に交渉を持ちかける素子。しかし、リー保安部長はそのお願いを一蹴します。

なお、デカトンケイルは世界に3つしか存在しないシステムであり、世界でも最大の計算力を有しているようです。


リーの警戒

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リーに断られるとアッサリ引き下がり、どこかへ電脳を接続し始める素子。明らかに不審な行動です。デカトンケイルに侵入しようとしているように見えます。リーはデカトンケイルの警備体制を強化するように働きかけます。

ここで、「例の電賊は狂言かもしれん」とリーが発言します。前回説明した通り、素子は社長襲撃をわざと放置しており、その様子をリーに目撃されています。そのため、社長襲撃そのものが素子の仕組んだ芝居であり、デカトンケイル使用の口実作りだったのではないかと疑われているわけです。


デカトンケイル技師の誘拐

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素子は髪の短いデコット(遠隔操作義体)を使用して、エレベーター内に催眠ガスおよび電脳ウイルスを注入。眠り込んだデカトンケイル技師を、通気ダクトを通じて誘拐します。なお、この技師は生身の男だったようで、素子は「うわアブラが…」と気持ち悪がっています。スーツを着た中年男性ならそんなもんでしょう。しかし、完全に生身だとすると、この技師の脳から情報を引き出すことは困難であるはずです。素子はどうするつもりなのでしょうか。それは後の場面で判明します。

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なお、このデコットをどうやってポセイドン内に持ち込んだのかと言うと、上の画像のようにボディーガードの体内に収納されていたようです。


リーの素子対策

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技師の失踪に気付き、素子に事情聴取をおこなうリー。しかし、素子はそれをひょうひょうとかわし、その場を立ち去ります。どうやら素子は技師を見つかりにくい場所に隠したようです。(この章の最後で、トイレに隠されていたことが判明します。)しかし、素子のデカトンケイルへの到達は何とか防がねばなりません。通行許可証を確認する名目で素子の足止めをおこない、私物の検査をおこなうように、リーから指示が出されます。

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さらに、デカトンケイルの電子キーを非常用に切り替えるよう指示するリー。キー盗難のための技師誘拐だという推測のもと、技師のキーでは入室できないように対策を講じたわけです。

さらに、クモ型のロボットを使って、素子のデコットが通っていた通気ダクトを調査するように指示します。しかし、そのクモ型ロボットは事前に素子が盗難済みでした。後手にまわる保安部。リーの部下のハブが「考査部(素子のいる部署)に相談したくなる」という冗談を言います。


素子の身代わり作戦

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リーの指示通り、保安部は素子とボディーガードを足止めします。ところが、足止めされているのとは別の素子が登場。これはどういうことでしょうか?

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先ほど説明した通り、素子と同型のデコットがボディーガードの体内に収納されていたのです。それを外に出して囮に使用し、本物の素子は別ルートからデカトンケイルに進入していたわけです。

上の画像でも分かる通り、素子は黒人型と白人型の二人のボディーガードを連れています。その中身は以下のように変わっていったことになります。

ポセイドン入館前
黒人型:身代わり素子を収納中
白人型:短髪デコットを収納中

ポセイドン内
黒人型:身代わり素子を放出
白人型:短髪デコットを放出、技師誘拐の後、再収納

足止め時
黒人型:空っぽ
白人型:短髪デコットを収納中

このようにして、入館時と同じ人数が足止めされているように見せかけながら、素子本人は自由に動き回れる状況を作ったというわけです。


デカトンケイル進入

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再び催眠ガスおよび電脳ウイルスで関係者を眠らせ、デカトンケイルに進入する素子。電子キーを使用し、扉のロックを解除します。しかし、デカトンケイルのキーは、先ほど非常用に切り替わったはずです。なぜ素子の所持しているキーで開くのでしょうか。

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ここでリーが真相に気付きます。どうやら素子はデカトンケイルの非常用キーをあらかじめ盗んでいたようです。盗んだ非常用キーで進入するために、あえて技師を誘拐して見せて、キーの切り替えを促したというわけです。素子の作戦勝ちですね。

素子のいる部屋に突入するために、「装甲服」の部隊に招集をかけるリー。しかし、その装甲服にも素子があらかじめウイルスを仕掛けていたようです。素子のAIはウイルス作動の準備を開始。素子が保安部よりも優位に立ち回っている様子がうかがえます。


つきまとう環

デカトンケイルへの進入の間、環はずっと素子につきまとい、協力的な姿勢をとろうとします。「なぜ環が素子に協力的であるのか」という点も、考察の必要なポイントですね。これも後ほど検討してみます。


警察通報の逆探

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デカトンケイルにたどり着いた素子は、まず「警察戦闘隊を呼んだセン」から調査を開始します。この警察戦闘隊が何のことか覚えていない読者も多いと思われます。

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前回の第4章で説明したことですが、アルグリンの探偵事務所が襲撃された際に、敵は警察の戦闘隊を出動させるように働きかけていました。その時の通信記録が残っているので、それを手がかりに敵の正体を探ろうとしているわけです。


素子の電脳戦略

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素子はデカトンケイルに「素子ファイルシステム」を注入し、アレイ8基での戦闘態勢をセットアップ。何のことやらというセリフですが、おそらく「デカトンケイルで素子の分身を8人作成し、電脳戦をおこなう」という意味かと思われます。人間の思考パターンを8人分エミュレートするというのは、並大抵の計算量ではないはずです。デカトンケイル(スパコン)があるからこそ採用できる戦術なのでしょう。支援AIと素子の分身で計算量がどこまで違うのか気になるとことです。
ところで、なぜ「8人」なのでしょうね。八卦かな。


敵の戦略の解明

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通信衛星の関係者を電脳ハックし、衛星通信網を掌握する素子。デカトンケイルの計算力を使い、先述の警察通報のルートを追跡していきます。すると「敵は一般人を操って公衆電話から通報をおこなっていた」ということが判明しました。前章の素子に対する尾行でも、キリーとフラクトは一般人を操っていましたね。(キリーとフラクトについては前回を参照。)素子はハックされた一般人の電脳を解析し、その電脳に対するアクセス元を割り出していきます。

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一般人の操作の際に経由した通信衛星の記録から、敵は場所を移動しながらハッキングをおこなっているということが判明。しかも、その移動ルートが地形に制約されていないと気付きます。ということは、敵は空を飛びながら衛星にアクセスしているはずです。素子はすぐさま航空管制システムに侵入し、キリーとフラクトが乗っている飛行船を特定します。

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スターバトマーテルへの接触

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素子は飛行船のコンピューターに侵入し、そこにいたフラクトの電脳を制圧。さらに、スターバトマーテル内にいる「ユニット28」というメンバーの電脳も、フラクト経由で制圧します。とうとうスターバトマーテルに到達する素子。ただし、スターバトマーテルの施設内部は有線接続のみになっており、無線でメンバーを操ってミレニアムに攻撃を加えることができなくなっているようです。(無理に動こうとするとケーブルが外れるので、強制停止することになるのでしょう。)

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暗号通信により、状況報告するようにミレニアムから指示されるユニット28。素子はユニット28のふりをして「キリーが電賊から攻撃を受けている」と報告します。

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AIがスターバトマーテルの周辺情報を検索した結果、付近に長距離トラックを発見。そのトラックに(ハッキングに使えそうな)違法の無線装備が搭載されていました。AIは運転手の電脳を操り、トラック(無線通信装置)をスターバトマーテルに向かわせます。これは後の戦いで使用されることになります。このように、素子クラスのハッカーの戦いでは「周囲にある電子機器は乗っ取って利用可能」という前提があります。


素子の分身戦術ふたたび

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敵がこちらをキリーに引きつけようとしていると知った素子は、自分自身のデジタルコピーを作り、キリーの電脳にアクセスさせます。図にすると以下のような形になります。(このコピーというのはおそらく行動パターンのコピーであり、素子のゴーストが複製されているわけではないでしょう。六道神士による前日譚『紅殻のパンドラ』でも、P-2501が同じ戦法を駆使しています。)

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コピー素子がキリーの電脳に侵入している間、本体の素子はユニット28の体でその様子を監視。監視結果をミレニアムに報告します。要は自作自演ですね。「キリー経由でのハッキングと戦っている」とミレニアムが思い込んでいるのに対し、実際の素子はユニット28経由でハッキングを仕掛けているという構図です。


ミレニアムとの半・直接対決

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配下の攻性防壁が通じないことを確認すると、ミレニアムはキリーを自分自身に接続し、コピー素子との直接対決に臨みます。対するコピー素子は「読み込みを拒むアレ」すなわち社長襲撃ウイルスをミレニアムに送り込み、相手の出方を伺います。そのウイルスを相手に撃ち返そうと試みるミレニアム。以前のヒトブタ戦での素子と同じ戦術ですね。つまり、素子とミレニアムは行動が似ているのです。これは、ミレニアムが素子同位体であることの布石になっています。

戦いの末に、ミレニアムは社長襲撃ウイルスを食らって消滅。本物のミレニアムではなく囮であったことが判明します。コピー素子もミレニアムのウイルスに感染して消滅。

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スターバトマーテル本体への到達

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コピー素子と囮ミレニアムの戦いの後、素子はキリー経由でスターバトマーテルの本体システムに到達。「ヒト脳アレイ」と呼ばれていることから、どうやらスターバトマーテルは人間の電脳をLANで並列化したものだということが判明します。以前に別の敵がヒトブタ脳を使ってやっていたのと同じことです。言い換えれば、スタッフの脳がコンピューターの部品というわけですね。薬物投与を必要としたのも、それが理由なのでしょう。

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ヒト脳アレイへの素子の侵入に対し、ミレニアムは侵入箇所を焼き払うという対抗策を用いてきます。つまり防御のためにスタッフの脳を犠牲にしてくるわけです。かなり強引かつ冷酷なミレニアムの性格が伝わってきます。

素子は、これ以上キリー経由で戦う意味はないと判断。「一気におとすか…」と発言し、キリーの脳から撤退します。


分割ウイルスによる勝利

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ユニット28になりすました素子は、「敵 防壁の変動パターン判明しました」という報告をミレニアムに送ります。すると、報告を受け取ったミレニアムが突如停止、素子に制圧されてしまいます。

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先ほどの図でも説明した通り、素子の本命はユニット28を通じてのハッキングであり、キリー経由ルートはおまけだったのです。素子はユニット28の報告に少しずつ分割ウイルスを混入しており、最後の防壁変動パターン報告によってウイルスが完成したということになります。

ここで素子のミレニアムに対する勝利が確定。場面はミレニアムに対する調査を経て、第2の敵との対面へと移っていきます。


ミレニアムの解析および解体

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素子はミレニアムの電脳から情報を引き出すだけ引き出し、その電脳の記憶と「動機づけ」関連部分を解体することとします。言ってしまえば強制的な人格改変ですね。ポセイドンを攻撃しようとする意思そのものを消してしまうということでしょう。ミレニアムの人格がダメージを被るとAIが指摘しますが、「何か問題でも?」と意に介さない素子。勝負においては非情な性格の持ち主ですね。


第2の敵・スピカ登場

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ミレニアムを調査中、奇妙なレーザー通信回線「ゲートV7」の存在に気付く素子。しかし、その接続先に関する情報が全く残っておらず、接続先を変更した形跡も無し。その先に何があるか探ろうとした矢先、当該ゲートから超高速のハッキングが開始。瞬く間に素子の分身が8体とも失われます。第2の敵の登場です。その正体を先取りすると、第1回から言及していた素子同位体の1人「スピカ」です。スピカの攻撃を受けた素子は、慌ててミレニアムの体を脱出し、デカトンケイルまで撤退します。

敵の計算速度からして、素子の使用しているものと同クラスの「デカトンケイル」スーパーコンピューターが使用されているはずです。しかし、世界で残り2つのデカトンケイルには、その動きが見られません。ということは、素子の知らない未知のデカトンケイルが存在していたことになります。そんなスパコンがどこに存在するのでしょうか。それは次の場面で判明します。


少し話題が変わりますが、ここで気になるのが「第2の敵(スピカ)に繋がる通信回路を、なぜミレニアムが持っていたのか」という点です。作中では説明が無いのですが、以下のような理由が考えられます。
① ミレニアムはスピカの配下、または協力者だった
② ミレニアムは、気付かぬうちにスピカに操作されていた
③ ミレニアムはスピカを制圧しようとしたが、手が出せなかった

作中で説明されない以上、断定はできないのですが、状況から考えて③なのではないかと思います。①の場合も②の場合も、ミレニアムがスピカと対立して社長やブタを襲った理由を上手く説明できないと思われます。


敵の居場所が判明

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素子がポセイドン・デカトンケイルへ撤退した後、スピカはスターバトマーテルを経由せず、素子に直接ハッキングをしかけてきます。しかも、その通信時差が前回よりも短くなっているとのこと。ということは、スピカのデカトンケイルはポセイドン本社の近くに存在することになります。あらゆる可能性を検討した結果、敵は未登録の人工衛星ではないかと推測する素子。図にすると以下のようになります。

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※余談ですが、「この世界では既に地上との光衛星通信が一般化している」というSF設定がこの場面から読み取れます。単行本での加筆の際に追加された設定で、作者の科学知識に対する貪欲さが感じられます。


劣勢の素子

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素子は付近の人工衛星をハックして対抗しようとしますが、衛星をめぐる攻防では敵が1枚上手のようで、攻撃が全て無効化されていきます。素子は、先ほどAIが呼び寄せた違法無線トラックを駆使して、ミレニアム経由での攻撃を試みますが、それも失敗に終わります。劣勢に回る素子。


天文台経由での位置特定

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他の人工衛星経由での攻撃は失敗。ミレニアム経由での攻撃も阻止。そうなると、地上から別の攻撃ルート(通信ルート)を探る必要があります。そのためには敵の衛星の正確な位置を把握したいところ。そこで、AIが天文台をハッキングして、衛星の位置を特定します。

衛星位置の特定後、素子は敵のレーザー通信アンテナの座標を確認。ポセイドン本社のレーザー通信回線を通じて、直接アクセスをおこないます。

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鉄壁の防御

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ポセイドンのレーザー回線を通じて、スピカの衛星にアクセスする素子。すると、その衛星のユニットはポセイドン製品であることが判明。敵の施設に自社の製品が使われているわけです。セキュリティは堅牢で、素子でもなかなか手が出せません。そうこうしているうちに、スピカは米軍の原子力潜水艦を乗っ取って攻撃を開始。素子はそれを防ぎつつ、宇宙望遠鏡のミラー反射で敵の衛星設備を焼くという反撃に移ります。ネット回線で世界中を操りながらのバトルが繰り広げられているわけです。この間、素子の電脳は非人間的な速度で反応し続けており、ハードウェアとしての限界に達しつつあります。常時オーバークロック状態です。


ポセイドン社長ルート

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スピカがデカトンケイルを使っていることや、その衛星がポセイドン製であることから、ポセイドン上層部との繋がりが予想されます。すると、それを聞いたAIが「ミレニアムが社長を襲撃した件と関係があるのではないか」と気付きます。スピカは社長と協力関係にあり、ミレニアムはそれを攻撃しようとしたのかもしれません。

衛星に対する有効策も他に無いため、素子はポセイドン社長を利用した攻撃に転じることにします。社長の秘書の持つ非常回線を経由して、社長の電脳に対するハッキングが開始されます。


社長の居場所

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秘書を経由して社長の脳に潜入したところ、なんと社長の体は謎のカプセルの中に収容されていることが判明します。しかも、そのカプセルの設置場所は、敵(スピカ)の人工衛星の中。前回、社長本人は公の場に出てこないと説明されていましたが、その本人はこうして敵の衛星の中で休眠していたようです。施設内には、同じような人間のカプセルが何台も収容されています。

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社長の脳を経由して、敵のデカトンケイルに侵入する素子。敵デカトンケイルの内部では、大規模なバーチャル空間が生成されており、カプセルの人々はそのバーチャル空間で生活しているようです。その衛星施設の名前は「眠る宇宙」。


草薙素子との接触

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デカトンケイルを調査した結果、衛星の収容者のうち特に重要な人物を特定。その中に、「草薙素子」という人物を発見します。荒巻素子は「同輩か?」と発言し、自分の電脳にインストールされた「草薙素子要素」を使って、その義体への侵入を試みます。それを見て「親子対決ですね」と発言する支援AI。

この施設に収容された「草薙素子」こそがオリジナル素子であり、コミックス第1巻に登場した「少佐」の未来の姿です。人形使い+草薙素子は、ミームを放出して同位体を増やすとともに、ポセイドン社長との繋がりを得て、人工衛星「眠る宇宙」を建設。その中に自ら移住し、レーザー回線とデカトンケイルを通じて世界をコントロールしていたようです。その草薙素子の元に、とうとう荒巻素子がたどり着いたわけです。


草薙素子との融合が発生しかける

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「草薙素子要素」で草薙素子へのハッキングを試みる荒巻素子。自分と相手の脳の中が一部共通なので、相手の脳みそのフリをして侵入するということでしょう。「ボクは君?君かつボク?」状態にならないように、義体の制御信号に対して時差検出をかけますが、相手も同じ防衛手段を持っているようです。そうこうしている間に、危うく自分の身体制御を相手のデカトンケイルに奪われかける素子。自分の義体のパワーを限界まで落とし、体を動かせないようにして対抗します。

この戦いの中で、荒巻素子の身体制御を司る脳の一部が草薙素子と融合し始めてしまいます。「もう始まったか!」と焦る素子。この「通信相手と融合しかける」という現象は、第1巻で既に描かれています。

第1巻で人形使いにダイブした際に、草薙素子はそのゴーストを自分の脳に侵入させてコミュニケーションをとっていました。その際に、草薙素子と人形使いの境界線が曖昧になるという現象が生じています。荒巻素子と草薙素子の間にも、同様の現象が生じているのだと思われます。


スピカ・アンタレスとの対面

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敵デカトンケイルからの反撃がやっかいであるため、まずデカトンケイルと草薙素子の有線接続をカットしたい素子。そのために、草薙素子の左手の制御を奪って、通信ケーブルを引っこ抜きます。デカトンケイルからの反撃がやんだ後、草薙素子の制圧を進める素子。危うく人格まで融合しかけますが、そこで2人の共通要素を凍結。草薙素子の脳の深層部にハッキングをかけていきます。

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ところが、草薙素子の脳には2人の人格が存在しました。1人は第1回からネタバラシをしていた「スピカ」。もう1人は、なんとポセイドン所属の霊能力者・アンタレスです。これはどういうことでしょうか?

というところで、この回の解説を終えたいと思います。草薙素子・スピカ・アンタレスの考察は次回にて。


この章のまとめ

① 霊体・環の性格が環本人と異なる、という布石
② 素子がポセイドン社のデカトンケイルに侵入・利用
③ 社長襲撃犯・ミレニアムの居場所を特定
④ 素子vsミレニアム戦 素子の勝利
⑤ レーザー回線から新たな敵の攻撃
⑥ 新たな敵=スピカ=草薙素子は人工衛星にいると判明
⑦ ポセイドン社長を経由して、草薙素子の脳に侵入
⑧ 草薙素子の脳内で、スピカ・アンタレスとの対面


5章中編に続く・・・
(間違いの指摘募集中)

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note会員1000万人突破記念 1000万ポイントみんなで山分け祭 エントリー7/8(火)まで
攻殻機動隊 2 全解説(仮) 5章(上)|E.Hoba
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