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ちなみにO社は、2017年末以降、関西圏を中心に少なくとも33件以上の中古マンションの住戸を買っている。その多くが大規模修繕を間近に控えたものだった。そして、大規模修繕が終わった物件のほとんどはその後、売却している。

現在、O社が、Nマンションと同じような形で住戸を所有しているマンションのなかには、国の「マンションストック長寿命化等モデル事業」に選ばれ、建て替えに向けてコンサルの起用が示されているところや、東京湾岸の総戸数が2000戸を超えるようなタワーマンションも含まれている。社長は、このタワマンでも管理組合の理事を務めているという。

もちろん、施工会社がマンションの住戸を所有することや、管理組合にかかわることには何ら問題はない。

重要なのは、そこで何をするか、だ。

もしも、住民のためと言いながら、自社や自社が加わっている設計や施工の談合チームが、割高の工事費で大規模修繕工事を受注するように誘導し、管理組合に損害を与えていたら利益相反に当たる。下手をすれば、背任罪に問われるか、あるいは損害賠償を請求されるかもしれない。

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「2億円ちかくドブに捨てた」

マンションの大規模修繕をめぐる施工会社などによる談合問題は、さらに広がりを見せている。4月23日、公正取引委員会は、マンションデベロッパー「大京」の完全子会社である「大京穴吹建設」(東京都)や三井住友グループの「SMCR」(東京都)など数社に独占禁止法違反(不当な取引制限)容疑で、立ち入り検査をおこなった。

3月上旬以来、公取が立ち入り検査をした会社は、約30社にのぼる。

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