静岡 夫に不凍液を飲ませた傷害の罪 被告に保護観察付き判決

ことし2月、車などの凍結を防ぐための「不凍液」を飲食物に混ぜるなどして夫に摂取させ、腎臓に回復不能な重い後遺障害を負わせたとして傷害の罪に問われた44歳の看護助手に対し、静岡地方裁判所沼津支部は、30日、保護観察の付いた執行猶予の判決を言い渡しました。

裾野市茶畑の看護助手、渡邉智美(44)被告は、ことし2月、当時51歳の夫に対して、体に有害な化学物質の「エチレングリコール」を主な成分とする、不凍液を飲食物に混ぜるなどして提供して摂取させた傷害の罪に問われました。

これまでの裁判で、被告は、起訴された内容を認め、検察は、懲役4年を求刑していました。

30日の判決で、静岡地方裁判所沼津支部の薄井真由子裁判官は「不凍液を、ひそかに飲食物に混ぜて、摂取させるのは、非常に危険だ。被害者は、一時は生命が危ぶまれる状態に陥り、回復不能な後遺障害が残ったことで、生涯、人工透析が欠かせなくなり、結果は重大というほかない」などと指摘しました。

一方で、「被害者の夫が、被告をゆるし、一切の刑事処罰を求めていないことや、被告が、被害者への腎移植を希望していることを踏まえると、実刑に処することは、ややためらわれる。事件の背景となった夫婦間の問題が解決したわけではなく、被告の更生のためには第三者の関わりや支援が不可欠だ」として、定期的に生活の指導などを受ける「保護観察」の付いた懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。

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