日本大重量挙げ部の部員や保護者から入学金などを不正に徴収したとして、同部前監督で元教授の難波謙二容疑者(64)が逮捕された事件で、警視庁捜査2課は30日、新たに詐欺の疑いで同容疑者を再逮捕した。
◆スーツ、香水、高級外車のコーティング代に
再逮捕容疑では2023年12月、スポーツ推薦の特待生である新入生4人の保護者らに「給付金の徴収が免除されるのは2年目以降だから」とうその内容を伝え、本来は納付する必要のない入学金や1年次の授業料などの名目で、現金計262万円をだまし取ったとされる。
同課によると、これまでの調べに「寄付金として保護者の了解を取り付けてもらったお金、という認識だった」と容疑を否認していた。詐取金は、自身のスーツや香水の購入費、高級外車のコーティング代など私的に流用していたとみられる。詐取行為は40代の男性コーチ(当時)にも手伝わせていたという。
◆「重量挙げ界の重鎮」
一連の事件は、昨年7月、大学の調査で不正徴収が発覚。大学が昨年12月に公表した最終報告によると、被害者は部員58人、被害金額は計約5300万円に上るという。
大学関係者などによると、難波容疑者は1988年から同大重量挙げ部コーチを務め、2000年に監督就任。「重量挙げ界の重鎮」として知られていた。生物資源科学部の教授でもあったが、事件発覚後の昨年7月、教授職を懲戒解雇され、監督からも退いた。(昆野夏子)
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