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仕事以外では元気な〝新型うつ”の人たちへの対処法-従来型うつ病との違いは? #エキスパートトピ

舟木彩乃心理学者(筑波大ヒューマン・ケア科学博士)官公庁カウンセラー
仕事以外では元気な社員写真:イメージマート

「新型うつ」(正式な疾患名ではない)をご存じですか。従来型うつ病の特徴は、意欲や食欲の低下、抑うつ状態が続くなどですが、新型うつ病は仕事以外では元気で、旅行やスポーツなどを楽しむことができます。「能力を認めてもらえない」などの他責的な発想をする傾向があるのも特徴です。そのため、新型うつ病は単に性格の問題とみられがちですが、本人は抑うつ状態や意欲の低下などの症状を実際に体験しています。そのため、精神科を受診すると「うつ病」と診断されることもあります。職場はどのように対応すればよいでしょうか。

ココがポイント

困ったことに、“新型うつ”は、従来型うつのように抗うつ薬が奏功するわけではなく、慢性化して治りにくい。
出典:PRESIDENT WOMAN Online(プレジデント ウーマン オンライン) 2020/2/16(日)

一方、新型うつでは、仕事など特定の状況でだけ気分が落ち込み、趣味や友人との時間では元気に見えることが特徴です。
出典:メディカルドック 2025/6/24(火)

非定型うつ病は、定型うつ病と誤診されるケースもあります。
出典:障害者ドットコム 2019/6/16(日)

エキスパートの補足・見解

休職などの面談では、うつ病の人は「自分が弱いばかりに申し訳ない」など自責的な言葉が出てくるのに対し、新型うつ病の場合は「あの上司では私の能力を活かせない」など他責的な発言が多いのが特徴です。

新型うつ病は、仕事から離れると旅行や飲み会に行くほど元気なケースもあるため、「単に甘えているだけでは?」と誤解されがちで、職場で人間関係のトラブルを抱えることも少なくありません。しかし、極端な気分の浮き沈みや鉛様麻痺(鉛のように身体が重く感じる)に苦しんでいることもあり、社会生活に深刻な影響があります。受診のタイミングによってうつ病と診断されることもありますが、新型うつ病は、必ずしも抗うつ薬が奏功するわけではなく、対応が難しいといわれています。

新型うつ病が疑われるケースで職場側は、本人のつらさに共感し、どんな希望があるかヒアリングしながらも、すべて希望通りにすることは避けた方が賢明です。特別扱いすることで本人の自己愛を助長させることがあり、他の社員との間で不公平感も出てしまいます。上司や人事担当者、産業保健スタッフなどで、就業規則の枠内で可能な対応方法を共有し、社内で一貫した方針をとる必要があります。

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心理学者(筑波大ヒューマン・ケア科学博士)官公庁カウンセラー

心理学者〈ヒューマン・ケア科学博士/筑波大学大学院博士課程修了)。博士論文の研究テーマは「国会議員秘書のストレスに関する研究」/筑波大院専攻長賞受賞。メンタルシンクタンク(筑波大学発ベンチャー)副社長。官公庁カウンセラーでもあり、中央官庁や自治体での研修・講演実績多数。文理シナジー学会監事。AIカウンセリング「ストレスマネジメント支援システム」発明(特許取得済み)。国家資格として公認心理師、精神保健福祉士、第1種衛生管理者、キャリアコンサルタント技能士2級などを保有。著書に『発達障害グレーゾーンの部下たち』(SB新書)や『なんとかなると思えるレッスン』(ディスカヴァー・トゥエンティワン)他。

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