2025/06/13

「心に聞く」は、催眠療法の「観念運動応答法」が元になっています。

観念運動応答法は、催眠誘導で意識的に動かせなくなった状態で、無意識に向けて質問をすると、意思と無関係に体が反応するという状態になります。

 

意識はあるのですが、身体が眠ったような状態になって意識では動かせなくなります。

そんな時に治療者が「心よ、私の質問に答えてくれますか?」と質問をします。

すると、右手の人差し指が「ぴくん!」と動きます。

そして、治療者が「心よ!今度は”いいえ”の時のサインを教えてくれますか?」と質問をします。

質問からちょっと時間が経って、今度は左手の薬指がピクンと動いて「NO」のサインを教えてくれるんです。

 

人によっては「右の足がピクッと反射的に質問に反応した」となったり、”YES"の時のサインは首が前に傾き、”NO"のサインの時はちょっと後ろに傾く、などの反応もあります。

 

その反応を使って治療者が、相談者に代わりに相談者の心に聞きます。

「心よ!私(相談者)は人のことを怖がっていますか?」とクライアントさんの悩みに対する質問をしていきます。

 

すると、クライアントさんの左手の薬指がピクッと動いて「NO」のサインが出るので、クライアントさんは「あれ?自分が思っていたことと違う答えを無意識が答えた」という感じになっていきます。

 

治療者が「心よ!それでは私(相談者)は人に対して怒っているのですか?」と質問をすると、再び左手の薬指が反応して「NO」のサインが。

 

そしたら治療者が「心よ!私(相談者)は人に対して何も感じていないのですか?」と質問をすると、右手の人差し指がピクッと動いて「YES」のサインが。

 

治療者が「心よ!それではこの不快感は私のものではなくて、相手から伝わってきているものですか?」と質問をしてる途中から右手の人差し指がピクンと反応して「YES」のサインで、「嘘〜〜!」ってクライアントさんは催眠状態で呆気にとられます。

 

私たちが意識的に考えていることと、いつも私たちを助けて守ってくれている無意識さんが考えていることはちょっと違っていて、その意見を聞いていると「私は一人じゃないんだ」と心の傷からの孤独が打ち消されていきます。

 

催眠状態で意識的に体を動かせなくなっている状態が、まさに治療者と無意識さんのディスカッションを黙って聞いているような感じ。最初は「これって治療者に誘導されて指がピクンと動いているの?」とか「私が勝手に動かしている?」など疑心暗鬼になってしまうのですが、だんだんと「無意識も治療者も私の味方でいてくれるんだ」という安心の感覚から孤独が打ち消されて、それまで見えなかったものが見えるようになり、わからなかったものがわかるようになってきます。

 

孤独が打ち消されることで、心の傷もそれまで見えなかったものが見えてきて、記憶の引き出しへと整理されてることで、心の傷の意味づけが変わっていくのです。

 

その催眠療法の観念運動応答法を応用したのがFAP療法になります(「本当の私よこんにちは」青春出版社)。

手首と指先を脱力して自分の意識で動かせない状態で手のひらをブラブラと振りながら「心よ!」と無意識に質問をします。

 

催眠療法ですと、催眠誘導で催眠状態に完全に入って、意識で身体が動かない状態に持っていく必要がありますが、このFAPですと、いつでもどこでも、脱力させて手のひらをブラブラと振りながら「心よ!」と質問をして、指の筋肉の反応に注目を向けるだけ。

 

観念運動応答法でも、無意識からのサインがわかりにくい場合は「心よ!もうちょっとわかりやすいサインで教えて」とお願いして、その後の筋反射のちょっとした動きに注目を向けます。

 

FAPでも手を振りながら「心よ!もうちょっとわかりやすく私に反応を示して」とお願いすることで「おぉ!ちょっと薬指が痺れた感じになった」などの感覚が得られたりします。

 

そして、催眠療法と同じように無意識に質問を繰り返していくことで「一人じゃない」という感覚で孤独が打ち消されていき、心の傷が記憶の引き出しへと整理されていきます。

 

(つづく)

 

 

 



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