元小学校で、くじらの授業!?房総捕鯨の町で夏イベントがスタート【鋸南町】
東京から車で80分ほどの距離にある千葉県鋸南町(きょなんまち)は、江戸時代から続く房総捕鯨発祥の地です。その町にある「道の駅保田小学校(以下、保田小学校)」で、約1カ月にわたり「くじらの時間~食べて、学んで、唄って~」が開催され、保田小学校がたくさんのクジラで彩られます。
道の駅保田小学校ってどんな場所?
鋸南保田インターチェンジを出て信号を左折すると、右手にあるのが保田小学校です。ここは、廃校になった小学校を活用した道の駅で、元体育館は地元の農産物などを扱うマルシェに、教室は宿泊施設として再利用し、施設内には懐かしい給食を提供する店舗があって人気を集めています。
「誰もがワクワクする施設へ!」をミッションに掲げ、「学校らしさ」を全面に出したイベントや、南房総エリアの文化や伝統を大切にしたイベントを開催している保田小学校。施設がある鋸南町は、房総捕鯨発祥の地を謳っていて、町内の勝山エリアでは「クジラの都まつり」が開催されています。これに協賛している保田小学校は、文化を継承して地域とともに歩みを進めながら、鯨の魅力や文化を多角的にPRして、ワクワクを提供するために今回のイベントを企画しました。
保田小学校の校長(駅長)を務める三瓶聖史(さんぺいきよひと)さんは、「捕鯨は国の宝でもあることから農林水産省にも話をし、ご協力いただくことになり、農林水産省の業務委託として日本鯨類研究所様との共催という形での開催の運びとなりました」と企画について話します。
くじらの時間~食べて、学んで、唄って~
保田小に隣接していた旧鋸南幼稚園を再利用してできたのが、「道の駅保田小附属ようちえん(以下、ようちえん)」です。今回のイベントでは、ようちえんのショップで配布されたスタンプラリーでくじらの絵を完成させたり、くじらの飾り付けや海の生き物グッズの販売が行われたりします。
保田小学校にも実物大のくじらが展示され、くじら商品特別ブースが登場。校内にある「まちのギャラリー」では、鋸南町勝山捕鯨研究家の早川博敏さんが講師を務める講演「くじらの都 鋸南町 勝山」が開かれる日もあります。期間中は、くじらに関するパネルや工芸品が展示されます。
食べて、巡って、くじらを知る!
保田小学校に入っている食堂では、くじらのピッツァ「イッサーナ」やくじらの竜田揚げ付き「保田小給食」、「鯨カツバーガー」の販売があります。
7月21日は、鋸南町の捕鯨に関わる遺跡を巡るハイキングも開催。2時間ほど歩くなかで、いったいどんな場所に出会えるのか、期待に胸が膨らみます。
昔から、私たち日本人と関わりのあるくじらについて知る大きなチャンス。大人も子どもも一緒に、五感を使ってくじらを堪能しましょう。
校長「日本でおよそ5カ所しかない現役の捕鯨基地の一つが和田浦という南房総にあることは大きな財産です。また、鋸南町は関東捕鯨の祖である醍醐新兵衛(だいごしんべえ)にはじまる歴史から、捕鯨発祥地を謳っています。この歴史や文化は過去のものではなく現在進行形であると捉え、くじらの魅力を様々な形で楽しめるように企画したので、ぜひ多くの皆様にくじらの魅力を知って、楽しんでいただければと思います」
【イベント詳細】
名称:くじらの時間~食べて、学んで、唄って~
日時:7月1日(火)~27日(日)
時間:9:00~17:00(保田小学校営業時間)
※各催しにより異なるので、要確認
会場:道の駅保田小学校
住所:〒299-1902 千葉県安房郡鋸南町保田724
取材協力:道の駅保田小学校