モンハン用語/たこシあ

Last-modified: 2025-06-29 (日) 17:27:34

とえばんなチュエーションがりうる』の略称。
なお、本ページは皮ペタ同様、蔑称としての意味合いを強く持つので、使用には注意されたし

  • 本項で挙げられるシチュエーションとは、簡単に言えばランダムに生成された状況の積み重ねにより、
    プレイヤーに選択の余地が生まれるシチュエーション
    であり、
    それが起こりうる事象やモノのことを「たこシあ」と言う。
使用例
導きの地にはたこシあがある」
ヤサカラスたこシあ
  • 元ネタはMHWildsの発売前の2025年1月10日に発表されたIGNのインタビューにて、
    ディレクターの徳田優也氏が発言したとされる内容である。

とえばんなチュエーションがりうる、と徳田氏は説明する。
装備を作るための材料を求めて、隔ての砂原セクレトに乗って疾走していると、
砂塵の向こうにふと、目標としてはいない大型モンスターの姿がよぎる。
すでにほかのモンスターと交戦でもしたのだろうか、体にいくつか傷を負っている。
そのモンスターの素材が今すぐ必要というわけではないが、報酬は非常に大きい。
一瞬の逡巡ののち、踵を返して先ほどの傷だらけのモンスターを追う。
ハンターに必要なものは、臨機応変な判断力だ。
「ワイルズ」には、そんな体験が可能な世界が用意されているのだ。

  • 要約すると、当初の予定とは違う目標が発生し、予定を変更した結果として大きな報酬を得る。
    ただし、強制的に挑む必要はなく、報酬は得られないが、迅速確実な予定遂行のために無視する選択をしてもよい。
    その判断はプレイヤーに委ねられている。といったところだろうか。
  • つまり当初の目的から脱線して寄り道をするかどうかを、プレイヤーが判断して決めるという状況がたこシあである。
    モンハンに限らず、プレイヤーの行動に対して見返りが用意されているゲームではよくあるシチュエーションで、
    特に自由度の高いオープンワールドゲームなどに多いが、モンハンシリーズにも過去作から存在する要素である。
  • 初出がMHWildsの発売前であり、この時点で当作での事情を確かめてみることはできないのだが、
    過去作を知る人ならこう思った人も多いのではないだろうか。
    すなわち、「少なくとも15年前から実現されているのではないか?」ということである。
    実際、これまでのモンスターハンターシリーズには主に以下のような例がある。
  • その15年前というのがMH3で初登場した「乱入」であり、
    環境不安定のクエストで本来のターゲット以外に乱入モンスターが現れるようになった。
    メインターゲットの狩りには邪魔になることが多いが、狩猟すると良質なフリーハント報酬が得られる。
    • イビルジョーバゼルギウスラージャンに代表されるように、
      現在のクエストランクを大きく上回る強さを持つモンスターが乱入することもあり、
      狩猟できれば強力な装備をフライング入手できる可能性もある。
    • MH4G以前の怒り喰らうイビルジョーのように、イベントクエストを除くと乱入限定のモンスターも存在した。
    • MH4(G),MHX(X)ではサブターゲットに乱入モンスターの狩猟が指定されることがあり、
      達成すればフリーハント報酬に加えてサブターゲット報酬が得られる。
    • MHP3だけ少し異なるが、こちらはクエスト終了後に乱入クエストが発生し、クリアできれば良質な報酬を追加で得られる。
      こちらの乱入はローリスクハイリターンのボーナスステージ的要素となっている。
  • MH3(G)のモガの森、MH4(G)の未知の樹海、MHW:Iの導きの地では、初めから配置されているモンスターだけでなく、
    時間経過や狩猟完了などで後からモンスターが出現する。
    そのため狩猟を始めてからより魅力的な報酬のモンスターが出現すると、逃げられる*1前にそちらを狩猟するか選択を迫られる。
  • MHW(:I)では痕跡を集める事で研究レベルやガイドレベルが上がり、
    後々の狩猟が有利になる。そのため狩猟中でも痕跡を見かけたら拾いに行く事がある。
  • MHR(:S)では、操竜のために寄り道して非ターゲットモンスターを連れて来るという選択肢がある。
    例えば上位序盤で非ターゲットのラージャンが居れば、操竜でターゲットに大ダメージを与えることができる
    • また同作では大型モンスターがエリア移動をした場合、移動先に直行せず、
      先ほど見つけていたマネキキズクヤサカラスを取りにいけばクエスト報酬を増やすことができ、
      道中のサブエリアで強力な猟具生物や持続強化生物を回収すればより優位に狩猟を進めることができる。
  • シリーズ全般において、非ターゲットモンスターのサイズが明らかに大きいor小さいので金冠目当てに狩猟する。
  • 素材ツアーおよび探索ツアーにて小型・大型を問わずなにかしらのモンスターと目が合い相手側が臨戦態勢に。
    「逃亡」を選択したいが撒くに撒けない状況に陥ったり、あるいは興が乗ったりなどしたことで「狩猟」を選択する。
  • その他、
    • アイルーの巣に近いエリアを通るので、寄り道して野良オトモを勧誘する。(MH4(G))
    • 秘境からスタートしたので、とりあえず採取してから狩りを始める。(MHXX以前)
    • 大型モンスターから逃走中、アイルーの勧誘に必要なマタタビを発見。
      何人か行動不能になることを承知で採取をすることにした。(アイルー村シリーズ)
    • マップの端に不安定エリアをたまたま発見。
      そこまで歩いていくのは大変だが、素材を目当てに向かうことにした。(MHNow)
    等も、過去作品のたこシあの例として挙げられる。
ネガティブな内容なので折畳
  • シリーズでは度々見られるシチュエーションを指す言葉だが、
    2025年6月現在、この言葉と上記のインタビュー内容に対しては、
    どちらかというとマイナスのイメージを持たれることのほうが多いと言える。
  • その理由に、発売前インタビューに反してMHWildsは他作品と比べてたこシあ要素が少ないことが挙げられる。
    例を挙げていくと、
    • 目的地にはセクレトの自動追跡やファストトラベルで移動するので寄り道が発生しづらい。
    • マップを開けば現在&少し未来の様々な情報がわかるため、
      寄り道したくなるような想定外の状況に遭遇しにくい。
    • テントで休憩することによって出現モンスターや環境を再抽選できるため、
      フィールドを探索するより、報酬が良いモンスターが出るまで休憩を繰り返す方が効率的になってしまう。
    • 過去作におけるフリーハント報酬などが存在しないため、非ターゲットを狩猟するより、
      クエストを発生させてターゲットにした方が効率が良い。
    • 金冠集めの際は、感覚で大きい・小さいかもしれないと、非ターゲット・必要ない素材でも狩猟する理由となっていたが、
      Wildsでは双眼鏡で覗く事でモンスターが金冠か銀冠か分かるようになったため、銀冠以下をスルーできてしまう。
      • 逆に言えば、すでに別目的でクエスト進行中に遭遇したモンスターを双眼鏡で確認したらたまたま金冠だったケースは
        Wildsにおける数少ない直球のたこシあである。特に調査クエスト開始にポップしたモンスターの場合
        次のプレイで金冠になるとは限らないため、本来のターゲットを放りだして戦闘するメリットが有る。
    • 食事効果や鬼人薬などがリアルタイム準拠の時限式になったため、そもそも当てのない探索自体が勿体なく感じやすい。
    • 報酬に直結し、狩猟を優位に進められる要素である部位破壊傷口が、
      ハンターが介在しないモンスター同士の争いで自然に発生することが少ない。
      発生したとしても、傷口や綻びの有無を遠目からの見た目で見分けることは難しい。
      (歴戦の個体には歴戦傷が生じるが、歴戦個体自体がシステム上区別されているため傷の有無を確認する必要はない)
    • 非ターゲットモンスターを攻撃するとアルマが制止する発言をする。
      特にストーリー進行中はHR条件を満たさないモンスターはクエスト化する事が出来ない。
      そのため上述のように非ターゲットの狩猟として制止される上に、
      それを振り切って狩猟に成功したとしてもクエスト報酬が得られない。
      装備作成にはクエスト報酬限定の狩猟証が必要になるため、モンスターを倒しても装備を作れない場合がある。
      よって、強力な装備を先に作ろうとしても踵を返す羽目になる。
    • クリア後のエンドコンテンツはクエスト出現頻度、報酬の質と狩猟難易度からアルシュベルドオンラインになっており、
      アルシュベルド以外の★8モンスターは異様に高い体力・攻撃力に設定されている影響で時間が掛かる割に報酬が同等であり、
      倒す動機が薄い。
      また歴戦化しても★7以下のモンスターは報酬が型落ち品で
      そもそも狩る必要性が無く、狩猟シチュエーションが固定化されやすい。
    など、あえて寄り道した方が報酬が大きいというシチュエーションに遭遇しない
    そもそもそういうシチュエーションになりにくい作り
    になっている。
    便利になったが故に寄り道をしなくて済むようになったパターンもあり、その点は賛否が分かれるだろう。
  • また、フリーハント報酬やアルマによる制止の2点については、
    モンハン世界におけるハンターは「自然・生態系と調和を図る存在」であるという事実は、
    設定資料集を始めとして、公式の手で今まで何度も言及されており、
    特に「大自然」をテーマにしたMHWildsでは、その側面が何度も明確に描かれている。
    にも関わらず、クエスト化していない=ギルドが狩猟を許可していない個体を狩猟し続けるのは規約違反で、
    何度も行えば密猟に繋がり、ギルドナイトに粛清される可能性がある…という、
    今まで守ってきた世界観設定と明らかに矛盾しているという問題点も指摘されている。
  • 発売前はよくあるインタビューとして特に注目はされていなかったと思われるが、
    発売後にこのようなシチュエーションが無かったため多数コピペされ、
    あまりにも連発されるあまりそのうち「たこシあ」と略されるようになった。
    以降はSNSでちらほらと見かけるようになり、徐々に広まっていった。
  • とはいえたこシあ要素自体は、モンハンにおいてはあくまで「あれば遊び方に幅が出る」程度のものに過ぎない。
    各モンスターに適した装備やスキル、属性を吟味する関係上、
    寄り道せず当初の狩猟対象にまっすぐ向かったほうが効率的だからだ。
    実際、エンドコンテンツに差し掛かると特定のクエスト周回が当たり前になり、寄り道要素など
    見向きもしなくなった、という人も多いのではないだろうか(それがゲームとしてあるべき姿かはさておき)
    • また過去作にあったたこシあ要素、言い換えれば「状況の変化に臨機応変な対応が求められる状況」自体も
      プレイヤーによっては「そんなものは求めていない」と批判の声があったのも事実である。(特に乱入モンスターなど)
    ではなぜ、MHWildsにおいて殊更たこシあがネタにされているのかというと
    開発側の認識と実際のプレイ内容との乖離を表すのに便利なスラングだから、というのが実態と考えられる。
    あと語感が良い
    他作品よりたこシあ要素が少ないことは事実だが、もともとあまり寄り道せず
    上記のインタビュー内容も知らなかった人にとっては、あまり共感できないスラングでもあるようだ。
    なんにせよ、スラングという性質上、万人にウケる言葉でもないため、使う場面は選んだほうが賢明だろう。
  • 話題が広がって以降は、批判目的ではなく単に寄り道を促す要素的な意味で使う例も見受けられる。
    さらに、コピペの一部を改変した言葉遊び「たこシあ構文」は、
    その汎用性の高さから一種のネットミームとなっている。
  • たこシあという名前から勘違いされることもあるが、MHWildsで初登場したタコたちゾ・シアとは特に関係ない。
  • たこシあと併せて、議論対象となりやすい所謂公式エアプのインタビュー発言に「一網打尽インタビュー」というものがある。
    こちらはMHWilds発売前の複数メディア合同インタビューにて発言した内容が元となっている。

    プレイヤーの選択肢をできるだけ多く持てることを意識してデザインしています。
    例えば、ドジャグマの群れは、最初は群れからはぐれて一匹になったところを狩猟するしかない。
    しかしゲームが上達すれば、レ・ダウを連れていくことで一気に一網打尽にし
    たくさん身入りを得るようなプレイスタイルも取れるように設計しています。

    ゲーム本編では、レ・ダウは確かに強力なモンスターではあるが、
    群れにけしかけても殲滅できるほどのダメージを与えられるわけではない。
    実際に試みても、レ・ダウが数の有利を覆せず一網打尽どころかむしろ返り討ちに遭う可能性もある。
    そのため通常プレイではまず起こり得ない事であり、むしろ過去作であるMHR(:S)の操竜システムに近いことから、
    一部ユーザーに「開発の想定した遊び方が本作では満足に実現できていないのでは?」
    「徳田DはMHWildsをプレイしたことがないのでは?」という疑念を抱かせることとなった。
    • 一応フォローすると、レ・ダウには非常に高威力かつ広範囲の大技としてレールガン攻撃があり、
      それを群れにぶつけることができれば、ドシャグマたちに対して一網打尽とまではいかずとも
      かなりの大ダメージを与え、狩猟を有利に進めることは可能なほか、
      逆にレ・ダウが袋叩きに合い返り討ちにされたなら、体力を消耗したレ・ダウを追撃して仕留める、
      ということ自体は可能ではある。
    • しかしながらMHWildsのシステムとして、過去作におけるフリーハント報酬のようなものが存在しないほか、
      クエスト対象外の取り巻きのドシャグマは狩っても剥ぎ取り分が増える以上のメリットが無く、
      レ・ダウに至ってはドシャグマのクエスト中に倒すと本来の報酬が受け取れないという事態が発生する。
      つまり、どう転んでも「たくさん実入りを得る」ことは不可能であるという点で、
      たこシあ共々槍玉に上がる発言となってしまっている。
    • レ・ダウに着目するならば、頂点捕食者における★8クエストに挑んでいる場合は話が別になってくる。
      上記のドシャグマの群れもそうだが、アルシュベルドがいる場合は
      縄張り争いのカード的に利用する価値はあるかもしれない。

シリーズ/モンスターハンターワイルズ
ゲーム用語/略称
モンハン用語/ゆらぎ - 同じ公式インタビューでの発言が由来かつ、時に批判的なスラングとしても用いられる用語。


*1 モガの森ではモンスターの時間経過によるフィールドからの逃走は起きない