美しい星たちには悲しい話がある。
あなたは私を見つけてくれますか・・・。
~星~
「ネジ兄さん、とっ隣よろしいでしょうか。」
「ああ、かまわない。」
ネジに許可を得てからヒナタは座る。
さっきからネジはヒナタの方を見向きもせず上を眺めている。
満天の星空というはてしない上を見ている。
二人は静かに星空を見ている。
ふとヒナタが、
「星は綺麗ですよね。でも・・・。」
「でも、何ですか。」
ネジがヒナタを見る。
「星の悲しい話、ごそんじですか。」
「星の悲しい話・・・。いいえ、聞いたことないですが。」
「星は死んでしまった人の心を輝きとして空に映し出したものだそうです。生きている人の目に届くような輝きは、生きているうちにたくさん輝いた人の輝きだけだそうです。でも、ほとんどの人が星になれるんです。輝きというのは生きているうちに大切な人に良いことをした時に輝くそうです。良いことをした回数が星の輝きに比例するわけです。」
「そうなのか。初耳だな。ということは俺はもしかしたら父上を探していたのかもしれない。」
「ヒザシ様は大切な人にたくさん良いことをしていましたから、きっとどの星よりも輝いているでしょうね。」
「そうだな。」
今夜二度目の静かな時が流れる。
星はさらに輝きを増す。
「ネジ兄さん。」
沈黙を破ったのはまたヒナタだった。
チラッとヒナタの方をネジは見る。
「もし、良ければいつか私が死んだとき私の星を見つけてくれますか。きっと私の輝きなんてどの星にも負けてしまうくらいかすかなものかもしれませんけど・・・。」
ヒナタは星を見ながら小さな声で言った。
「ヒナタ様。」
ネジはそっとヒナタを抱きしめる。
「ネッ、ネジ兄さんっ。」
「ヒナタ様、俺はきっと、いや必ずあなたという星を見つけます。例えあなたの輝き小さくても。でも、俺があなたを死なせるようなことはさせません。今のような時間がずっと続くように。あなたは俺の星なのですから。」
ネジが照れながら言った。
ヒナタがネジの照れる姿を見るのは久しぶりだった。
驚きを隠せなかった、隠せるはずなかった。
でも、今は驚きよりもうれしさのほうがずっと大きかった。
「もう少し、このままでいてもいいですか。」
ヒナタの目から星と同じくらいの輝きをもった涙が流れた。
「いいですよ。」
星の輝きは今晩最高に光った。