【青き蝶】
コンコンと扉を叩く音がする。
「誰だ。」
木の葉の火影である綱手が問う。
扉を叩いた者は口を開かない。
「入れ。」
綱手は扉を叩いた者が何者か分かったような口調で言う。
「こんにちは。綱手様。」
扉が開くと同時に声がする。
声色は非常に明るい。
声の主は仮面を付けていて良く分からない。
一つだけ言えるのはこの者が木の葉の暗部だと言うことだけ。
「お前はどうして名を言わないのだ。」
綱手は呆れた口調で言う。
「忍はそう簡単に名は証しませんよ。」
「別に私になら良いだろう。」
「嫌、駄目です。例え火影である貴方でも。」
暗部の声色が一瞬、変わった。
「そうか。」
綱手は『まあ良いか』という表情をする。
「ところで何の用ですか。」
暗部は綱手に問う。
「大体の検討は付いているのだろ。忍務だ。」
「簡単な忍務だったら怒りますよ。」
暗部は仮面を取りながら言う。
仮面の下には白い瞳を持った少女が居た。
白い瞳は木の葉名門、日向一族の象徴である。
彼女は日向一落ちこぼれだと言われている日向ヒナタだった。
何故、彼女が暗部なのかは今は・・・分からない。
「そう簡単な忍務ではない。」
綱手は深刻そうな顔で言う。
「なら楽しみかな。忍務の内容はどんな感じなの。」
ヒナタはニコニコと笑いながら問う。
「まだ、霊妙が来てなくてな。」
「霊妙と一緒なんだ。」
「そうだが、不満か。」
綱手は問う。
「嫌、全く不満じゃないよ。でも・・・。」
ヒナタは言葉を止める。
「でも、何だ。」
綱手は笑顔を浮かべているヒナタに問う。
ヒナタはは悪戯っぽく笑みを浮かべる。
「霊妙は・・・私が来る前から居たようですが。」
クスクスと笑いながらヒナタは言う。
「えっ。」
綱手は驚きの表情をする。
「チッ、気づいていたのか。折角お前を驚かしてやろうと思ったのに。」
突然、部屋の隅から少年が出てくる。
彼は木の葉名門だったうちは一族の生き残りのうちはサスケだった。
彼もまた何故、暗部なのかは分からない。
分かるのは暗部の中では『霊妙』と呼ばれていることだけ。
「私は無理だったけど、綱手様は驚いたみたいだよ。」
ヒナタは笑顔で言う。
「お前じゃないと意味が無い。」
霊妙は言う。
「そうなの。多分一生無理だと思うけど。」
ヒナタは相変わらず笑顔で言う。
「全く、二人して驚かしてくれるな。」
綱手は呆れながら言う。
「驚く方が悪いんだろ。」
霊妙は素っ気なく言う。
「二人とも揃ったところで早速だが忍務の内容だ。」
綱手の目は真剣さを帯びていた。
ヒナタはニコニコとしていた。
霊妙は無表情だと思われる。
「この蝶を捕まえて来てもらいたい。」
綱手は蝶の写真を見せる。
「蝶を探すのに暗部を使うのかよ。」
霊妙はありえねぇと言った口調で言う。
「これって簡単な忍務じゃない。」
ヒナタは声は怒っていたが顔は笑っていた。
「良く聞け。この蝶はただの蝶ではない。人の命を吸い取る能力がある。」
霊妙は笑みを浮かべた。
「面白そうじゃねぇか。」
「ねぇ、その蝶を捕まえたら私の口寄せ動物にして良い。」
ヒナタは目を輝かせて言う。
「兎に角、捕まえたら一度私の所に持って来い。良いな。」
「は-い。」
ヒナタは笑顔で了解した。
「とっとと行くぞ、綺羅。」
「気が早いな、霊妙は。」
綺羅と呼ばれたヒナタはクスリと笑った。
二人の暗部、綺羅と霊妙は木の葉の闇の森に居た。
木々が茂っていて月明かりが見えない。
「真っ暗だね。蝶を探すのは大変かもね。」
綺羅は愚痴を零す。
「そんなに大変じゃないと思うぜ。」
霊妙は綺羅に何かを渡す。
綺羅は渡された物をじっと見る。
「なるほどね。青色の蝶なら見つけやすいということね。」
綺羅は笑みを浮かべる。
「しかも、この情報を見るとこの蝶は3人殺している・・・。」
クスクスと綺羅は笑う。
「是非とも私の口寄せ動物にしたいものね。」
「手分けして探すか。」
「うん。それで良いよ。じゃあ見つけたら、合図出してね。」
綺羅は笑顔で言う。
二人は違う方へ飛んでいった。
ヒラリと青き蝶は飛んでいた。
まるで獲物を狙うかのように。
蝶は羽を休める。
嫌、獲物を見つけたというのが正しい言い方だろうか。
蝶の見つめるその先には何が居るのだろうか。
ヒナタは木の上に腰掛けていた。
どうせ蝶は霊妙が見つけてくれるだろうと思いながら。
「霊妙、早く蝶を見つけてくれないかな。そうしたら蝶を私の口寄せ動物にしちゃうのに。」
綱手の言葉を忘れたのか、綺羅は蝶を口寄せ動物にするということで頭がいっぱいだった。
青き蝶は獲物を見据える。
羽を羽ばたかせる。
距離は縮む。
綺羅は気づいているのだろうか。
狙われていることに。
「ああああああああああああっっっっっ。」
森の中に悲鳴が響き渡る。
「綺羅っ。」
霊妙は思わず彼女の名を呼ぶ。
「何かあったのか。」
霊妙は妙な胸騒ぎを感じた。
どうか無事でいてくれ。
霊妙は空に願った。
霊妙は綺羅の気配を探って、すぐに見つけた。
そこには木に寄り掛かっている綺羅の後ろ姿があった。
「綺羅・・・。」
霊妙はまさかと思う。
綺羅が全く動かないのだ。
心臓が高鳴っている。
「おい、大丈夫か。」
霊妙は綺羅に声を掛ける。
綺羅は反応を示さない。
「綺羅っ。」
霊妙は思わず綺羅に後ろから抱きついた。
「どうしたの。霊妙。」
綺羅はニッコリと霊妙を見る。
「お前、生きてたのか。」
「死ぬ訳ないよ。」
「はぁ、大きな悲鳴は聞こえるし、呼んでもピクリとも反応しないし。」
「悲鳴じゃなくて歓喜の叫び。呼んでも反応しなかったのは蝶と契約を結んでいたの。」
綺羅は笑顔で言い、手の中に居た蝶を見せる。
「捕まえたのか。」
「うん。この蝶、私を狙っていたみたい。でも返り討ちにしたけど。」
「お前を狙うのが間違えだな。」
霊妙はいつもの冷静さを取り戻していた。
「まあ、お前が死ぬ訳ないよな。」
「当たり前。でも、心配してくれて少し嬉しいかも。」
綺羅は本日最も可愛い笑顔で言う。
霊妙の心臓がドクンと反応した。
「俺は年がら年中、お前のことを心配してるつもりだ。」
「ありがとう。」
綺羅の口寄せ動物になってしまった青き蝶は二人の周りをヒラヒラと飛んでいる。
(終わり)
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初スレサスヒナ小説です。
スレになっているのか不安です。
それにしてもスレサスヒナ良いですね。
萌えますよvvv
これからも頑張ってスレ小説を書きたいと思います。
で、結局、青き蝶を口寄せ動物にしてしまった綺羅様。
綱手様に怒られてたのでしょうか。
ご想像にお任せします。
これからこの青き蝶は登場します。
私の書くスレサスは綺羅に惚れてます。
もう愛してますよ。
綺羅はどうでしょうかね。
此処まで呼んでいただき有り難う御座いました。
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