青・アオ・あお
太陽に照らされて海がキラキラと宝石のように輝く。
海の音は涼しげだ。

~青×事故~

ここのところ暑い日が続いている。
夏なのだから不思議な話ではない。
俺は今、海に来ている。
三日前に突然、ナルトとサクラに誘われた。
面倒だったが断る理由も見つからなかったので行くことにした。
最も大きな理由は日向ヒナタも海に行くということだが。
彼女は目立つタイプの人間ではなかった。
だが俺はそんな彼女に惹かれた。
彼女は他の女子にはない何かを持っている。
彼女の白い目は綺麗だ。
優しさを持っている。

実は俺とヒナタは付き合っている。
これは周りの奴らには秘密だ。
まさか俺とヒナタが付き合っているとは思っていないと考えているが。



「サクラ、そっち行ったわよ」
白い地に花柄模様の入ったビキニを着たいのがサクラに呼びかける。
サクラは頷くとビーチボールの落ちるだろう地点に向かう。
サクラといの、ナルトとキバのチームに別れて彼らはビーチバレーをしている。
笑い声が絶えない。
俺はパラソルの下で涼んでいる。
ヒナタはテンテンと楽しそうに海で泳いでいる。
彼女は日焼けを気にしているのか水着の上からTシャツを着ている。
だから水着姿が見れない・・・。
まぁ、他の男どもの目に触れないから良いか。

暫くしてビーチバレーをしていたナルト達が海へと入りだした。
「サスケ君も泳がない?」
サクラが側に来て言う。
「俺のことは気にしなくて良い」
サスケは素っ気なく言う。
サクラは「そう」と残念そうに言うと足早に海へと向かった。
海に来て泳がないのは変か・・・。
海がキラキラと光って綺麗だ。
ヒナタの笑顔も向日葵のようで綺麗だった。
ナルトやキバと仲良くしているのが少し気に入らなかった。



にっこりと笑っていた太陽が不機嫌そうな雲によって隠される。
明るさが一気に失われる。
一雨来そうだった。
ナルト達はそんなことを気にしていないようだった。
俺の隣でアイスを食べていたシカマルは空を気にしているようだった。
「あいつらに言ったほうが良いと思うか?波も高くなってる」
シカマルがサスケにポツリと言う。
確かに波も高くなっていた。
「そうだな・・・一応言った方が良いかもしれないな」
俺はヒナタを見ながら言った。
シカマルに気づかれたか・・・。
「じゃあ、俺ちょっと言ってくるわ」
シカマルはそう言うとスタスタと歩き出しだ。

シカマルが何かを言うとサクラといのが海から上がりだした。
ナルトとキバは拒んでいるようだった。
サクラが何か言ってる。



「ナルト達まだ泳いでるって」
サクラがブツブツ言いながらこっちへ来た。
隣にはいの、少し後ろからシカマルが来ている。
どうやらヒナタはまだテンテンと泳いでいるようだった。
珍しいな・・・。
サスケはヒナタの方へ目をやる。
彼女の様子が少し変だった。
やたらと下を気にしているのだった。
しかもその場から動こうとしない。
そんなヒナタにナルトやキバ、テンテンは気づいていないようだった。



サクラといのが海から上がって数分してからだった。
突然、高い波がナルト達を飲み込もうとしていた。
ハッとした彼らは急いで海から上がる。
サクラ達が心配そうに海を見ている。
「あれ、何でヒナタ上がらないのかしら」
いのが疑問符を浮かべて言う。
サスケはその発言に驚いて海を見る。
ヒナタがもがいているのが見えた。
こちらに急いで走ってきているナルト達はヒナタに気づかない。
俺は無意識に走り出していた。
「サスケ君」とサクラが叫んでいたような気がした。
ドーンッと海の魔物がヒナタを飲み込んだ。
ヒナタの小さな悲鳴が聞こえたような気がした。
俺は海に飛び込んでいた。



サスケの目に意識を失っているヒナタが映った。
彼女の足には海草が絡まっていて泳ぐことが出来なかったのである。
海の中で揺れいているヒナタが人魚のように見えた。
サスケは急いでヒナタの側まで泳ぐ。
彼女は息をしていないようだった。
サスケはヒナタの口に息を吹き込む。
ヒナタは無意識にサスケの事を抱きしめていた。
サスケはクナイで海草を切るとヒナタを抱えて上へと泳ぎ出す。
海から出ると冷たい雨が降っていた。
サクラがタオルを持って心配そうに立っていた。
その他の奴らもおどおどとしていた。
サスケはサクラからタオルを貰うとヒナタの肩に掛けてやる。
ヒナタは恐怖の為かカタカタと震えていた。
シカマルがパラソルを抱えてサスケの側に来る。
「ヒナタの意識は?」
シカマルが問う。
「一応ある」
サスケはそう言いながらヒナタをパラソルの下に寝かせる。
ヒナタはススーと寝息をたてていた。
サスケはホッとする。

暫くしてヒナタは目を開けた。
「私・・・」
ヒナタはゆっくりと頭を上げて辺りを見回す。
彼女の目に心配そうなみんなの姿が映る。
いつの間にかににっこり笑顔の太陽が出現していた。
海も穏やかに笑っていた。
「お前、溺れたんだぞ。海草に足をとられていたなら早く周りの奴言えよな」
サスケが言う。
「サスケ、もっとヒナタを労るようなこと言えよ」
ナルトがそう言うとヒナタが「良いの」と言った。

「サスケの奴、一番最初にお前の異変に気づいていたようだ。真っ先に助けに行ったのもあいつだしな」
シカマルがヒナタの耳元で言った。
ヒナタは嬉しそうに微笑んだ。
「さて、ヒナタのことは救出したサスケに任せて俺達はもうひと泳ぎするか」
シカマルが周りのみんなを見ながら言う。
「え・・・でも」
いのがヒナタを見ながら言う。
「私のことは心配しないで泳いできて。シカマル君は全然泳いでないみたいだし」
ヒナタが笑顔で言う。
どうやらシカマルはサスケとヒナタを二人っきりにしようとしているらしい。
「ヒナタのことは俺に任せろ」
サスケが無表情で言う。
「それじゃあ・・・泳ぐか」
キバがそう言うとサスケとヒナタを除いてナルト達は海へと向かった。



「サスケ君、助けてくれてありがとう。私ね・・・ずっとサスケ君の名前を呼んでたの」
ヒナタが顔を少し紅くして言う。
「ああ、聞こえた。お前が俺を呼んでいる声が」
サスケがヒナタを抱きしめて言う。
ヒナタもサスケに体を任せる。
「俺に心配かけるな。愛する者を失いたくない」
サスケはそう言うとヒナタに口づけをする。
海がキラキラと輝く。

青×事故

イコール愛

(終わり)

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夏っぽい作品を書きたくて。
サスヒナが書きたくて。
こうなった(笑)

海に行ったメンバーはナルト・サスケ・サクラ・ヒナタ・キバ・いの・シカマル・テンテンです。
ネジ兄さんはいません。
彼がいたら話がとんでもない方向に行きそうですから。
ネジは常にヒナタ様の側にいるでしょう(笑)

此処まで読んでいただき有り難う御座いました。
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