暑いっ。
何なんだ、この暑さは。
今日で8月も終わると言うのに。
~かき氷~
「暑いっ。」
日向ネジは汗を拭いながら言う。
「暑い、暑い言わないで下さい、ネジ。もっと暑くなります。気合いで乗り越えてやりましょう。」
ネジの班のロック・リーが元気良く言う。
「なんでこんな暑い日に俺達が草むしりなんて。」
ネジがブツブツと愚痴を零す。
「まあ、仕方ないじゃないですか。ここの土地の人が夏の涼しい時に依頼しようと思ったらしいですけど、なかなか頼みに行けなかったんですから。」
リーがネジをなだめた。
「だが、どうすればこんなに草が伸びるのだ。」
ネジは鎌を振り回しながら言った。
草はネジやリーの腰の位置まで伸びていたのだった。
「雑草は伸びるのが早いんですよ。僕がテンテンとガイ先生の分まで頑張りますから。」
リーはキランと白い歯を見せ、親指を立てた。
ネジの班のテンテンはこの炎天下のせいで熱射病になってしまい、ネジの班の担当であるマイト・ガイが彼女を病院まで運んで行ったのである。
その為、ネジとリーはの2人でこの忍務を終えなければならなかった。
「テンテン!すぐにお見舞いに行きますからね。」
リーはそう言うとオオッという声と共に猛ダッシュで草を刈りだした。
俺も熱射病になろうかな。
ネジは内心そう思いつつ、草を刈りだした。
忍務が終わったのは3時頃だった。
リーは猛ダッシュでテンテンのいる病院に向かった。
ネジはフラフラと日向の家へと戻って行った。
「あっ、ネジ兄さん。忍務、お疲れ様でした。」
日向宗家の日向ヒナタが言った。
ヒナタは淡い青と水色が混じった涼しげなワンピースを着ていた。
ヒナタの腕の中にはすっぽりと桶が収まっていた。
「ヒナタ様、それは。」
ネジは疑問符を浮かべながらヒナタの持っている桶を指した。
「これはですね、氷です。ハナビちゃんがかき氷を食べたいって言うから。ネジ兄さんも食べますか。」
ヒナタは笑顔で言った。
ネジはその笑顔にときめいて顔が赤くなるのを感じた。
「ネジ兄さん、顔。赤いですよ。外、凄く暑かったんですね。本当にお疲れ様です。」
ヒナタはそう言うと手に持っていた桶を下に置いてネジに近づいて行く。
「ネジ兄さん。目、瞑ってくれますか。」
「目ですかっ。」
ネジは驚きながらも素直に目を瞑った。
心臓がドキドキと鳴っていた。
「うあぁ、冷てっ。」
ヒナタがネジの頬に星のように輝く氷をくっつけていた。
「少し、涼しくなりましたか。」
ヒナタはクスリと笑った。
「あっ、まあ。有り難う御座います。」
ネジはヒナタがくっつけた氷を手に持ちながら言った。
「良かったです。かき氷、作ってますから来て下さいね。」
ヒナタは桶を持ってその場を後にした。
この氷は宝だな。
ネジは溶け掛かったキラキラと光る氷を見つめていた。
ネジは忍務の服からTシャツに七分丈のズボンに着替えて、ヒナタが待っているだろう場所へ向かった。
ヒナタはすでにかき氷を作っていた。
氷を削るガリガリという音がどことなく涼しげであった。
時折、スーッと涼しい風が吹き、ヒナタの髪とワンピースをなびかせた。
ハナビはヒナタの横でスプーンを持って今か今かと待っていた。
「あっ、ネジ。お前も食べるのか。」
ネジに気づいたハナビが少し不機嫌そうに言った。
「ええ、まあ。」
ネジはそう言うとヒナタの側に腰を下ろした。
ハナビがじっと見つめているような感じがネジにはしていた。
「ハナビちゃん、出来たよ。シロップはイチゴとメロンとレモンのどれが良い?」
「イチゴが良い。」
ハナビはすかさずそう言った。
ヒナタは白い雪山にイチゴのシロップをかけてハナビに渡した。
「はい、どうぞ。ハナビちゃん。」
ヒナタはニッコリとハナビに笑い掛けた。
「有り難う御座います、姉上。」
ハナビは美味しそうにかき氷を食べていた。
ヒナタは再びガリガリとかき氷を作っていた。
さっきの忍務の暑さが嘘のようであった。
同じ気温のはずなのにここはとても涼しく心地が良かったのである。
ネジはボーっと青い空を見つめていた。
「ネジ兄さん、シロップはどうしますか。」
ボーっとしていたネジは急にヒナタに声を掛けられ少し驚いてしまった。
「えっと、レモンでお願いします。」
ネジは冷静さを取り戻して言った。
白い雪山に黄色い星が落ちて来たかのようなレモンかき氷がヒナタからネジに渡された。
「はい、どうぞ。」
ヒナタの笑みはとても可愛かった。
「有り難う御座います。」
ネジはペコっと頭を下げた。
一口、食べると全身に涼しい風が吹き抜けた感じがした。
「ヒナタ様、とっても美味しいです。」
ネジは今度は彼女自身のかき氷を作っているヒナタを見つめながら言った。
「そうですか。それは良かったです。ネジ兄さんに誉められるなんて光栄です。」
ヒナタは嬉しそうに言った。
ネジはそんなヒナタを見つめながらかき氷を食べていた。
どうやらハナビの視線には気づいていないようだった。
「おい、いつまで姉上を見つめている気だ。」
ハナビはそう言ってネジの背中をバシンと叩いた。
「すいません、ハナビさ・・・、あっ。」
ネジはハナビに叩かれた衝撃で手に持っているかき氷を地面に落としてしまったのである。
「かき氷が。ヒナタ様が作ってくれたかき氷が。」
ネジは俯いて小さくそう呟いた。
ハナビはいい気味だとばかりに笑みを浮かべていた。
「大丈夫ですか。ネジ兄さん。」
ヒナタは心配そうにネジに近づいた。
「あっ、大丈夫です。しかし、かき氷が。」
ネジは地面に吸い込まれていく、溶けた氷を幼子のように見ていた。
「じゃあ、これ。ネジ兄さんが食べて下さい。」
ヒナタが自分のであろうかき氷をネジに渡した。
「いや、これはヒナタ様のですよね。」
桶の中の氷は無くなっていた。
「そうですけど、食べて良いですよ。」
「いや、しかし・・・。」
ネジは躊躇った様子をみせた。
「そうですよ、姉上。ネジなんかにあげなくても大丈夫ですよ。」
ハナビがきっぱりと言った。
ヒナタがう~んと考える素振りをみせた。
「だったら!」
ヒナタがひらめいたように言った。
「このかき氷、半分こにしましょう。」
ヒナタは笑顔で言った。
「ヒナタ様っ。半分こって・・・。」
ネジはドキドキしながら言った。
「姉上はそれっ。」
ハナビはあたふたしていた。
顔には『しまった』と書かれているように思えた。
「嫌ですか。」
ヒナタはネジに問う。
「別に構いませんが。」
というより寧ろ嬉しかったネジである。
「スプーンも1本しかないので共用ってことで良いですか。」
ヒナタは普通にネジに言った。
「えっ、それって。」
間接キスってことだよな。
ネジは心の中でガッツポーズをしていた。
ハナビの顔が青ざめていた。
「どうかしましたか。」
ヒナタはきょとんとしていた。
「何でもないです。食べましょう、ヒナタ様。」
8月最後の暑い日の話であった。
(終わり)
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昨日はスレサスヒナでしたが今日はこのサイトメインのネジヒナです。
夏も終わりだというのに夏っぽい話を書いてないなぁと思って急いで書きました。
ネタはかき氷です。一般的ですね。
蝉とか海とかでも良かったのですが・・・。
蝉をネタにすると悲しい話になるような気がするので。
蝉って長い間(7年間位かな)土の中にいて一週間しか外の世界でしか生きられないのですよ。
しかも今日は8月最後なので・・・消えゆく運命の蝉ネタはどうかなって思いまして・・・。
海はクラゲ多いので却下しました。
ヒナタ様の綺麗な肌をクラゲによって傷つけられてはなりませんしね!
よってかき氷ネタになりました。
今回は天然ヒナタ様を書きました。
ネジ兄さんをどぎまぎさせるヒナタが私は好きです。
私はかき氷のなかではコーラかレモンが好きです。
ここまで読んでいただき有り難う御座いました。
(以下は雑談です。読みたい方だけどうぞ。)
今年の夏は塾、塾、塾でした。
朝10時から夜7時30分までin塾ですよ。
でも、非常に涼しくて快適でしたが。
初めてディズニーシーに行きました!
楽しかったですv
あれに乗りましたよ!レイジングスピリッツというやつに。
360度回転する新アトラクションです。
恐いです。恐いです。気持ち悪くなりました。恐いです。
夜の花火は綺麗でした。
管理人の唯一の思い出がこれです。
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