今週は石川県観光大使の委嘱状交付式に出席しました。「私なんかでいいのかな」とも思いましたが、馬と一緒に奥能登の魅力を発信できるように頑張ります。そして、この席では馳浩知事へ“直談判”もさせていただきました。

馬というのは不思議な立場の動物です。競走馬なら農水省の管轄で「農産物」にあたりますが、乗馬などになると環境省の管轄で犬や猫と同じ「愛玩動物」へ変わります。多度大社の上げ馬神事が話題になったように、虐待となれば動物愛護法違反で罪に問われます。近年は犬猫の多頭飼育崩壊などの問題が出て、この法律が厳しくなりました。

たとえば、以前は馬を連れて公道を歩き、海で人と遊ぶこともできましたが、今月1日にオープンした珠洲ホースパークでは珠洲市の土地を借りていることもあり、それができなくなりました。今のルールでは柵から1歩も出すことができません。これでは動物園とたいして変わらず、観光客の方々に足を運んでいただくのも難しいでしょう。

また、新しく適用された動物取扱責任者の要件を満たすには、数百万円かけて乗馬の指導者の資格をとったり、犬猫や爬虫(はちゅう)類の扱いを学んだ上で半年以上の実務経験を積んだりする必要があります。このハードルも高いです。

問題は、犬や猫と同じルールをあてはめられることです。これを馬に適した運用に改めないと、救える馬も救えなくなってしまいます。自治体によって差はありますが、これは石川県だけでなく日本中の問題です。まずは行政から特区や特例として認めてもらって突破口を開き、成功例をつくって全国へ広げていくことが大事だと考えています。

私の訴えに、馳知事は真剣に耳を傾けてくださいました。さっそく検討していただけたらと思います。おかげさまで調教師を辞めてからも、こうして公的な立場をいただき、行政へアプローチできるポジションにいます。これからも馬のためにより良い環境をつくれるよう努力していきます。