第6章 舞踏会の惨劇
 クレイン伯爵の誕生日を祝う舞踏会が屋敷のホールにおいて始まった。

 


 この日のために集められた楽隊が奏でるワルツに乗せて賓客たちが
優雅に舞い踊る光景はまさに中世の舞踏会の再現そのままであり、
そして何よりもその踊りの輪の中心で見事に舞う二人の王女姉妹の美しさは
この世の楽園を人々の心に印象づかせるものが大いにあった。
「ルシアンさまもフィオラさまも、本当お美しゅうございます。」
 ホールの脇でその様子をうっとりと眺めているのはリーファである。
 そんなリーファは差し出されたカクテルグラスの中身がお酒とも気づかず、グイっと飲み干す。
「うっ!?」
 アルコールに免疫のないリーファの顔がみるみる真っ赤に染め上がり、
目を回すようにふらふらとよろめくと身体を支える場所を求めて壁によりかかった。
「はにゃ?柔らか~い。」
 リーファはもたれかかった壁が異様に柔らかいことに当惑したように目を回しながら顔をあげた。
「あ、あのう・・・」
 そこにはどう対応して良いかわからず、困惑の笑みを浮かべている日本人女性がいた。
「あらあ、あなたは確か・・・?サッチャーさんでしたっけ」
「さ、冴香です!高城冴香!・・・先ほどはどうも。」
 なめらかな光沢を放つ魅惑的なドレス姿の冴香はふらつくリーファの肩を支える。
「大丈夫ですか、リーファさん。」
「あら、私の名前を覚えていてくださいましたのね。嬉しいですわ~。」
 酔っぱらってケラケラと笑うリーファに冴香は苦笑する。
 サイボーグの冴香にとってリーファの名前を記録しておくことなど造作もないことである。
彼女の脳に埋め込まれた補助電子頭脳には、この会場に来ている人間のデータがすべてインプット済みであった。
「あらあ、終わったみたいですわ。」
 そのとき演奏の一曲目が終了し、盛大な拍手喝采に包まれながらルシアンとフィオラがリーファのもとへ戻ってくる。
「あら、あなたは・・・?」
 フィオラはリーファと一緒にいる冴香に気づき、優しく微笑んだ。
「フィオラ様、先ほどは失礼いたしました。」
 深く頭を下げる冴香にフィオラは軽く首を振る。
「気にしなくてもいいわ。困った時はお互い様です。」
「ありがとうございます。」
 そこに緑のドレスのルシアンがフィオラに問いかけてきた。
「フィオラ、この方は?」
「日本からこのアイアスの取材にみえた高城冴香さんです。ほら、先ほどの山道で。」
 ルシアンは理解したらしく、冴香に言葉をかけた。
「ルシアンです。今日は祖父の祝いの催しです。楽しんでいってくださいね。」
「はい、ルシアンさま。」
 冴香は澄んだルシアンの瞳に思わず息を飲んだ。
 フィオラもこのルシアンも一国の姫君としてあまりにも清らかな瞳を持っている。
冴香にはこの王女姉妹が権謀術数などとは全く無縁の人間であることを確信していた。
 ではこの国で行われているというサイボーグ開発は誰がどのように行っているのであろうか、冴香は思索を巡らす。
「お姉さま。」
 真紅のドレス姿のフィオラがクルリとその場で一回転する。一輪の花が咲いたようにふわりとドレスの裾が広がる。
「いかがでしたか?わたしのステップは。」
 満面の笑顔を浮かべてフィオラがルシアンに問いかけた。
 ルシアンはあごに手をかけて口元をほころばせる。
「まだまだね。わたしはあなたがお相手の足を穴だらけにしないかドキドキしてましたわ。」
「えっ!?いやだ、気づいてましたの!?」
「もちろん。」
 ルシアンがからかうように言うと、フィオラは恥ずかしさのあまり顔をドレスと同じ色に染めてうつむいてしまった。
 そのとき。
「お飲物をどうぞ。」
 不意にフィオラに飲み物が差し出された。
 突然、飲み物を差し出されたフィオラは一瞬驚きの表情を見せたがすぐにいつもの笑顔を見せながらグラスを手に取る。
 飲み物を差し出したのは、この舞踏会でメイドとして働く女学生たちの一人であった。
 見れば多くの女学生たちが忙しそうに賓客たちの間を行き交っている。
 フィオラたちの前の女学生はその中では年少の者らしく十四、五歳くらいのまだ少女の顔つきをしていた。
「あら、レイナじゃありませんか。」
 そう言って少女に声をかけたのはいつの間にか復活しているリーファである。
「リーファ、お知り合いなの?」
 フィオラの問いかけにリーファは応える。
「はい。聖タニア女学院の後輩ですわ。」
 リーファは名門貴族の娘ではあるが身分は一切気にかけず、誰とでも話をすることから学院の生徒みんなから好意を持たれている。学院で彼女を知らない人間はいないと言っても過言ではなかった。
「レイナ、ご苦労様ですわね。がんばってください。」
 リーファは見知った後輩の少女に語りかけたが、どういう訳かレイナは無反応であり、それどころか眉ひとつ動かさずに一礼すると、そのままその場を立ち去ってしまったのである。


「どうしたのかしら・・・レイナ。」
 その様子を眺めていた冴香の眉が静かに動いた。
-まさか、あんな子供を・・・?まさかね。
 冴香の体温感知センサーが起動する。周囲に感知されるのは人間の体温だけである。
「異常は感知されない。私の気のせい?」
 冴香が小さく首をひねる。
「失礼致します。」
 そのとき素早く近寄ってきた黒服の護衛官がルシアンの耳もとに、何かを伝えた。
「お父様・・・いえ、国王陛下が到着されるのね。わかりました。」
 ルシアンの表情が引き締まる。
「フィオラ、陛下が間もなく到着なされます。あなたはクレインお爺さまにこのこと
を伝えてきてちょうだい。」
「はい。お姉さま。」
 その会話を聴いて冴香があることに気づいた。
「あのう、クレイン伯爵はどうされたのですか?」
「少し気分がお悪いそうなのでお部屋で休んでみえるそうですわ。」
 リーファが言った。冴香はそれに応えるように納得の表情を浮かべる。
「このパーティーの主役とはいえご高齢ですものね。」
「ええ、まあ。お昼まではお元気だったらしいんですけど。」
 フィオラはそう言って、この場を離れる。ルシアンもまた護衛官たちに付き添われ
てホールの外へ姿を消した。この場に残ったのは冴香とリーファである。
 そのときリーファが怪訝な表情を浮かべているのを冴香が感じ取った。
「どうか・・・しましたか?」
「レイナ・・・どうしたんでしょう・・・いつも明るくて元気な娘でしたのに。まるで機械人形みたいな冷たい眼をして・・・」
 冴香の表情が一瞬、固まる。
リーファの感性と洞察力に冴香は冷や汗をかきそうな気分になった。
自分の正体を見抜かれるのではという恐れが冴香に走る。
 二曲目の演奏が始まった。
「さあ、冴香さんもとりあえずお仕事は後回しにして踊りましょう~。」
「あ、い、いえ、私は・・・」
 リーファに手を取られた冴香はそのまま踊りの中に入っていくのだった。

「お爺さま?」
 長い廊下の奥にあるクレインの寝室の前にフィオラはやってきた。
 不思議なことに周囲に人の気配が全く感じられない。
フィオラは妙な感覚に捕らわれたものの祖父の屋敷内という安心感がすぐにそれを打ち消していた。
「お爺さま?」
 フィオラは扉をノックしながらもう一度呼びかける。しかし何の返事も返ってこない。
「?」
 フィオラは扉のノブに手をかけてみる。鍵はかかっていなかった。
 ガチャ!
「ひゃああああっ!」
 扉を押し開けようとしたフィオラの意志よりも早く部屋の中から扉が開かれたのだ。
 驚いたフィオラがそのまま前のめりに倒れ込む。
「ふえ・・・?」
 おそるおそる顔をあげるフィオラ。そこには青ざめ朦朧とした瞳を宙に泳がせるクレインがいた。
「お爺さま?だ、大丈夫ですの?」
 フィオラの問いかけにクレインは緩慢な動きで顔を足下にへたりこんでいる孫に顔を向けた。
「・・・お、おお・・・ふぃ、フィオラか・・・」
 ニタリとクレインが笑みを浮かべる。不気味な笑みである。このように不気味な祖父の笑みをフィオラは見たことがなかった。
「陛下が・・・行幸・・・されたか・・・ん?」
「あ、は、はい。間もなく。お姉さまがこのことをお爺さまにお伝えするようにと。」
 異様な気配を漂わせるクレインに圧迫されるようにフィオラはそのままの姿勢で答えた。
立ち上がれないのだ。
「・・・立てないのか、フィオラ。ほら、手を・・・貸して・・・やろう。」
「あ、あの・・・!?」
 クレインの言葉は優しい物であったが、その行為は予想がつかないほど強引な物であった。
「きゃああっ!!」
 まるでつり上げられるようにフィオラは右腕を掴み上げられ、その小さな身体が宙に浮いた。
「お、お爺さま!い、痛いっ!」
 手首に食い込むクレインの腕の力がフィオラの苦痛の声に反応したのか、突然喪失する。
「あううっ!」
 フィオラは再び床に尻餅をついてへたりこむ。そんなフィオラをクレインの濁った瞳が凝視していた。
 お尻の痛みに顔を歪めながら、フィオラは掴まれた右腕をさする。
その痛みもさることながら、彼女が驚いたのはその熱である。
「そんな!?」
 フィオラは咄嗟に立ち上がるとクレインの右手の平を自分の両手で包み込む。
 パーティー用の手袋の上からも明らかに感じ取れるほどの熱である。
尋常な状態でないことは明らかであった。
「ど、どうしたの、お爺さま!?」
 クレインは口元を緩ませているだけである。
 そのとき、フィオラは背後に人の気配を感じて振り返った。
「ひっ!」
 いつの間に近寄ってきたのか、
フィオラの背後には二人の女学生が直立しており、冷たい眼差しでフィオラを見つめていたのである。
 一人は緑の髪を持つ長身の女学生であり、もう一人は先ほど顔を合わせたレイナという少女だった。
「ご心配には及びません。」
 緑の髪の女学生が抑揚のない調子でフィオラにそう告げた。
「で、でもこの熱は普通じゃないわ!早くお医者さまを!」
「先ほど伯爵は医師の診断をお受けになり、投薬もお受けになっております。」
 女学生の瞳が不気味に輝く。それをフィオラは見逃さなかった。
「あ、あなた達は・・・い、一体!?」
 無意識に後ずさりをするフィオラの両肩をクレインが押さえ込んだ。
「フィオラ・・・ここで・・・待っていなさい・・・」
「えっ!でもお父様がもうすぐ・・・」
 振り返りそう言うフィオラにクレインは顔を近づけてささやくように語りかける。
「待っているのだ。」
 それが合図のように女学生の一人が背後からフィオラの口を塞ぐ。
「!?」
「フィオラ様、お部屋でお待ち下さい。私たちがお相手致します。」
 もがくフィオラを女学生は軽々と抱え上げると部屋の中に連れ込む。その力は到底、人間の少女の物ではなかった。
 フィオラは必死に叫ぼうとするが口を塞ぐ女学生の腕をふりほどくことができない。
そしてフィオラは部屋の中にもう一人別の女学生がいることに初めて気が付いた。
 金髪のその女学生は黒いゴムベルトを取り出すとフィオラの手首と足首を拘束する。
「うぐ、ぐううっ!」
 口を塞がれたままフィオラはベッドの上に横たえられる。そのとき口を塞ぐ手の力が緩んだ。


「だ、だれか!・・・うっ」
 しかしフィオラはそれ以上、声を出すことができなかった。
 なんと緑の髪の女学生の唇がフィオラの薔薇の蕾のような唇を塞いだのである。
「う、うぐ!むぅぅぅっ!!」
 驚きに大きく瞳を見開いたフィオラがもがく。
「ううっ!ううっ!」
 フィオラの口の中を女学生の舌が潜り込んでゆき、どろりとした粘液がフィオラの口の中に注ぎ込まれる。
「は、はうううう・・・」
 やがてフィオラの瞳が焦点を失い始めた。意識はまだ残っているもののフィオラは全身の力が抜け、両手両足を拘束された姿でベッドの上にその身を委ねる。
「CGM-03、念入りに薬を注ぎ込んでおくのよ。」
「わかっているわ、CGM-02。」
 そう答えると緑の髪の女学生はブラウスを脱ぎ去る。
 小振りだが形の整った乳房を露わにしたその女学生は、唇を小刻みに痙攣させてい
るフィオラの唇に己の乳首を含ませる。

  
「注入開始。」
「うぐっ、ううううぅぅぅっ・・・」
 やがて薬を注ぎ込まれ続けるフィオラの拘束された身体が小刻みに震え出し、真紅のドレスに覆われた少女の成熟しきっていない小さな胸がビクンビクンと激しく上下に痙攣を始めた。
苦悶のうめきがフィオラの喉から絞り出される。
「ひ、ひぃぃぃっ!」
 肉体を占領して行く異常な感覚にフィオラの見開かれた両目から大粒の涙が一筋、二筋と流れ落ちる。
「お、お姉さま・・・たすけ・・・て・・・」
 それはもはや声になってはいなかった。
「催眠薬投与完了。」
 数分後、女学生がそう言ってフィオラの唇から自分の乳首を離したとき、すでにフィオラは涙と口から伝い落ちる白い薬品の残り液、唾液すらぬぐうことを感じない人形と化していた。
 彼女の碧色の瞳の生気は失われ、その意識は灰色の空間に沈み込んだのである。
「CGM-09。」
 そう呼ばれて前に進み出たのはレイナである。
「あなたはCGM-03とここでフィオラ姫の監視をなさい。」
「はい。」
「私はお姉さまの指示に従ってクレインを連れていきます。CGM-03、よろしくて。」
「わかりましたわ。」
 三人は淡々と言葉を交わした。
 そして金髪の女学生が呆然と立ちつくすクレインに外へ出るよう促す。
 クレインは奥の寝台で意識を失っているフィオラを冷たく一瞥すると女学生と共に部屋を後にした。

「国王陛下のおなりです!」
 ルシアンの凛とした声にホールの賓客たちから盛大な拍手喝采が起こった。
 ホールの大きな扉が開かれ、ルシアンに付き添われた国王ローム三世がその姿を現す。


「国王陛下万歳!」
「アイアス王国万歳!」
 周囲から国王を称える声があがる。
ローム三世とルシアン王女はその中を通り抜け、ホールの奥に設けられた国王専用の座椅子の前に立った。
賓客たちへローム三世は手を挙げて喝采に答える。
「皆の者、本日は大儀である。本日は我が娘・ルシアンが主催するクレイン伯爵バースデイを祝う催しである。
皆もゆるりと楽しんで欲しい。」
 国王の言葉を受けて、再び拍手喝采が国王とルシアンを包み込む。
 この光景を冴香は離れたホールの隅で眺めていた。
「あの方が国王陛下。」
「そうですのよ。立派な国王さまですわあ。」
 リーファが胸の前で掌を重ね合わせながら答える。
「立派な・・・国王さま・・・か。」
 冴香は感情を込めない風につぶやいた。
 およそ国の頂点に立つ者や近い位置にいる者は多かれ少なかれ闇の顔を持っているものである。
冴香はそのことをこれまでに嫌と言うほど認識させられてきている。
 アイアス王国のサイボーグ開発に伴う人体実験は真実なのか。
 冴香は国王の横で優しく微笑んでいるルシアン王女をまぶしげに見つめていた。
 自分にはもうない生身の身体から発せられる生命の輝きを冴香はルシアンに感じているのかもしれない。
 このときホールの片隅にもルシアンらを眺めている者がいた。
「首尾は。」
「ぬかりございません。」
 その正装に身を固めた小太りの男に、黒いドレスに身を包んだ美女がささやく。
 ドルーク・ガバナス博士とエイツ・ビー・・・いや、サイボーグに改造された九条すみれの二人である。
「フィオラ王女はすでに確保しました。残るは・・・」
「そうか。」


 満足そうにドルークは頬を緩ませた。
 ガルディの目的は王女姉妹の確保である。
 ドルークはガルディが捕らえたルシアンとフィオラをどうするのかおおよその見当はついている。
そのことを考えるとドルークの口は自然に緩むのだった。
 しかしすみれは笑みを見せようとはしない。その様子にドルークは眉をひそませた。
「何か気にかかることが?」
「先ほどから体温感知センサーの波長が感じられます。」
「なに!?」
 ドルークは両目を見開いて驚く。
「何者かが・・・」
「まさか・・・一体、どこの誰が?どうやって?」
 しかしすみれはやや狼狽した様子をみせるドルークに恐ろしいほど妖艶な笑みを浮かべる。
「心配いりませんわ。グリエフ博士の英知で改造された私と、あなたの造った妹たちがいるんですもの。」
「う、うむ。」
 ドルークは異様な雰囲気を漂わせるすみれに気圧されるようにうなずく。
「作戦実行まであとわずかです。誰にも邪魔はさせませんわ。」
 すみれはそうドルークに告げると優雅にきびすを返し、賓客たちのなかに姿を消した。
「リーファ、お願いがあるの。」
 そのころルシアンはリーファを呼び寄せていた。
ルシアンはクレインを呼びに行ったフィオラが戻らないことに胸騒ぎを覚えていたのである。
「フィオラがクレインお爺さまを呼びに行ったまま戻らないの。私はここを離れられないし、お願い、ちょっと見てきてくれないかしら。」
「おやすいご用ですわ。」
 ニッコリと微笑んでリーファはルシアンの頼みを承諾した。
「リーファ、お願いね。」
「はい!」
 早速リーファがその場を離れようとしたとき、周囲から盛大な拍手がわき起こった。
 二階のテラスからホールに通じる大階段の上にクレイン伯爵が姿を現したのである。
ぎこちなく手を振って拍手に答えるクレインを見てルシアンの表情が安堵に変わる。
 しかしルシアンはすぐに怪訝そうに眉をひそめた。
「フィオラが、いない?」
「おかしいですわね。私、やはり上に行って参りますわ。」
 リーファはそう言ってホールを抜け出して行った。
「どうしたの?リーファさん?」
 慌てて足を止めたリーファの目の前には冴香の姿があった。
「フィオラさまが、戻られないのです。それで私が様子を。」
「そうですか。・・・よければご一緒しましょうか?」
 冴香の申し出をリーファは丁寧に断った。
「いえ、冴香さんはお仕事を優先してください。」
「わかりました。」
 冴香は駆け出してゆくリーファを見送ると、再びホールのなかに身を踊り入れる。
 見れば階段を下りてくるクレインをローム三世が両手を広げるように出迎えるところであった。
 薄笑いを浮かべながらクレインはローム三世に手を取られて国王の横に立つ。
「クレイン・・・どうした?この熱さは!?」
 ローム三世が周囲の人々に気づかれないようにクレインにささやきかける。
 しかしクレインは焦点の合わない視線を国王に向けるだけである。
 この様子を見たルシアンもクレインの様子がおかしいことに気がついた。
 そして事態の急変はこのホールにいた全員が認知することになる。
 先ほどまで細々と立ち回っていた女学生たちが国王やルシアンらを取り囲むように立ちふさがったのである。
「なんだ!お前たちは!?」
 護衛官の一人が慌てて女学生の一人の肩を掴み上げる。


 次の瞬間、護衛官の頭部は吹き飛んでいた。
 女学生の手首から覗いている砲身から白い煙が登っている。

 飛び散った肉片と返り血が賓客たちの顔にかかって、一瞬の間を置いて絶叫と悲鳴がホール全体に響きわたった。
たちまちホールは阿鼻叫喚の渦にに包まれたのである。
 女学生たちは遂に正体を現した。
「全員、抹殺せよ。」
「全員、抹殺せよ。」
 女学生たちはインプットされた言葉をつぶやくと全員、次々に衣服を脱ぎ始める。
そして全裸になった彼女たちは次々に武装形態へと変形を始めたのである。
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