自民党の有村治子元女性活躍担当相は26日の参院決算委員会で、前例のない「女系天皇」の誕生に道を開きかねない女性宮家創設を訴えた15日付読売新聞の内容を疑問視した。「読売に日頃高い信頼を置く身だからこそ、ずいぶん荒い政治的主張だと少なからず違和感を覚える」と懸念した。
「一体何を根拠に報道」
読売は15日付紙面で女性皇族が当主となる「女性宮家」を創設し、夫や子に皇族の身分を付与することで皇族数の安定を図ることを求めた。社説では衆参両院正副議長の下で行われている与野党協議について「女性宮家の創設について各党の意見が概(おおむ)ね一致している」と指摘した。
一方、与野党協議では内親王・女王が婚姻後も皇族の身分を保持することが議論されており、有村氏は「議論されているのは『女性宮家の創設』ではない。読売報道は一体何を根拠にされているのか」と反論した。
内閣官房の溝口洋内閣審議官は同委で「女性宮家」について「定義はなく政府として用いていない」と述べ、有村氏も「主要政党の多くも使っていない」と指摘した。
「わが目を疑う記述」
また、戦後、皇籍を離脱した旧11宮家の男系男子を皇族の養子として迎える案を巡り、読売は社説で「旧宮家の人たちは、戦後長く一般人として暮らしてきた。そうした人に唐突に皇位継承資格を与えて、国民の理解が得られるのだろうか」と疑問を呈した。
これに対し、有村氏は「わが目を疑う記述」と述べ、「養子となって皇室に入られる方が皇位継承資格を持つべきと主張する政党はない。報道に事実誤認がないか改めて確認してほしい」と訴えた。
「保守政党の信用に関わる」
さらに、同社説は自民内に「皇室に迎え入れた旧宮家の男系男子を、女性皇族の結婚相手としてはどうか」といった声があると紹介し、「女性皇族の意思を尊重せず、結婚相手をあらかじめ制度的に限定するようなことになれば、人権上の問題が生じよう」と危惧していた。
有村氏はこの報じ方について「皇室の弥栄を祈念する保守政党としての信用や名誉に関わる」と述べ、「女性皇族方のご結婚相手を軽々しく議論、提案、限定することなどありえない」と強調。「不遜で失礼極まりない議論など一切されていないことを15日の報道後、改めて党内で確認を取っている」と語った。(奥原慎平)