keikoさんの作品

ブーちゃん⑤


「ブーちゃん、遅かったじゃない」
深雪さんが私をにらみました。
「ブーブー、ごめんなさい・・・急いできたんだけど・・・」
あたしは校門を出たところで深雪さんに謝りました。
「じゃあ、行こうか」
深雪さんが友達を誘って歩き出しました。私もその後に従い、歩きだしました。
地下鉄に乗った私は、リングを着けるように言われました。
バックから鼻輪リングを出しました。
鏡を出して自分で鼻の穴に通すのです。
ドアを背に立っていた私はドアの方を向いて他の乗客から隠すようにして鼻輪を通していきました。
電車が揺れてなかなか通すことができません。
「ブーちゃん、つけることできた?」
「ブーブー、つけました」
やっと鼻輪を通した私は深雪さん達のほうを向くように言われました。
鼻輪をつけた私に他の乗客が気づきました。
鼻輪を電車内でつけている成人女性の姿は目立ちます。
しかもきっちりとスーツを着込んだ女性に、鼻輪という取り合わせは異様です。
鼻輪から伸びた紐を深雪さんが持ちました。
「鼻輪をつけるとどこから見てもブーちゃんは家畜ね。」
「ねえ、メス豚というよりこれじゃあメス牛だよね」
「そうね、ブーちゃんってけっこう胸大きいし、メス牛だよね」
「でもメス牛って自分のウンチなんて食べないでしょ。ブーちゃんはやっぱりメス豚よ」
「ねえ、授業中にブーちゃんの鼻にテープをつけたでしょ。あれって最高だったよね。」
「私、持っているよ・・・ほら!」
深雪が鞄からセロテープを取り出しました。
セロテープを適当な長さに切って私の鼻に貼り付けるのです。
乗客のみなさんが私たちをちらちら見ているのが分かります。
私は視線を合わせないようにうつむいていたいのですが、鼻輪から伸びた紐を引かれ、
うつむくことは許されないのです。
セロテープが引かれると鼻が上向きになっていきます。
そのままセロテープは額に貼り付けられました。
鏡を見せられました。
授業中は私は自分の顔を見ていませんでしたが、今、鏡の中の私の顔は、
リングが貫通した鼻の穴をさらけ出し、皺の寄った豚鼻になっているみにくい顔なのです。
うわ唇も引っ張られてめくれ上がり、上の前歯が露出しています。
「ブーちゃん、かわいいよ」
「ブーブー、ありがとうございます」
私は深雪さん達に紐を引かれて電車を降りました。
人混みをかき分けて駅の出口に向かいました。
駅前でハンバーガーを買うと駅前のベンチに座って深雪さん達がおしゃべりを始めました。
私は鼻のリングの紐をベンチの足にくくりつけられました。
3人のおしゃべりが終わるまでわたしはベンチの横で立っていなくてはいけません。
くくりつけられて立っていると、本当に家畜になった気持ちになります。
いえ、どこか見ても本当の家畜なのです。
メス豚女教師なのです。
彼女らのおしゃべりの話題は多岐にわたり、けらけら笑いながらいつ終わるともなく続いています。
駅前のベンチですから行き来する人たちが不思議そうな顔をして私を見ていきます。
鼻から垂れた紐を見てぎょっとした表情でさらに私を見るのです。
鼻輪を確認し、何度も振り返ってその場を後にするのです。

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