TRICK 時遭し編


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作:明暮10番
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鬼隠し


 朗らかな表情からの変貌に、質問者の圭一が戸惑った。

 

 

「ど、どうしたんだよ二人とも」

 

「……それ。どこで誰に聞かされた?」

 

「昨日、親父と興宮に買い物に行ってさ。偶然会ったおっちゃん……名前は聞いてなかったなぁ。太った、もう爺さんって感じの人」

 

 

 魅音が苦虫を噛み潰したように顔を顰める。

 

 

「……『大石』か……」

 

「え? 知り合い?」

 

「……う、ううん。何でもない……何て言われたの?」

 

 

 圭一は奇妙に思いながらも、聞かされたと言う内容を続けて話す。

 

 

「何でもさ、村で年に一度、『神隠し』が起きる日があるとか! で、この村って、鬼の伝説があったろ? 鬼にとって食われるから、『鬼隠し』……なあ、この話、マジかなぁ!?」

 

「……そ、そんなのがあるのか……?」

 

 

 慄く上田を見て、レナの目がギラリと光る。

 

 

「……はぅう! 怖がる上田先生、かぁいいよぉ!」

 

「……可愛い? こんなイケてる学者が可愛い訳ないだろ」

 

「お待ち帰りぃ〜っ!!」

 

「のぉん!?」

 

 

 レナが上田に掴みかかった瞬間、二人はヒュッと消失する。

 

 

「上田ぁ!?」

 

「……も、もう! 都会育ちなのにそんなの信じちゃ駄目だって! 神隠しとかある訳ないじゃん!」

 

「今この場で神隠し起こってますけど!?」

 

 

 圭一は納得行っていないようで、小首を傾げる。

 

 

「ん〜? そうなのか?『あなたも鬼に食べられるかもしれませんねぇ〜? んっふっふ〜!』とか言われてさ」

 

「めちゃくちゃモノマネ上手いね圭ちゃん。ビックリしたよ」

 

 

 二人が会話する後ろで、山田は消えた上田をバタバタ探していた。

 

 

「上田!? 上田どこだ!?」

 

『山田ぁー! ここだー! ヘルペスミー!』

 

「どこ? どこ!?」

 

 

 魅音は圭一を宥めるように、困ったように笑いながら否定する。

 

 

「ただのその、おっちゃんの悪ふざけだって……」

 

 

 消えた上田を探しながら話を聞いていた山田だが、「神隠しが起きる日」と聞いてハッと思い出した。平成の興宮で聞いた、図書館の司書が言っていた話だ。

 

 

 

 

「……それって……綿流しの日に起こるって奴じゃないですか?」

 

 

 

 

 朗らかな笑みを浮かべていた魅音が絶句する。彼女の小麦色の肌が、サァッと蒼白したかのようにも見えた。

 そんな魅音の様子など露知らず、圭一は好奇心を剥き出しに山田へ聞く。

 

 

「綿流しって、十日後のか?」

 

「あ、いや、ま、待って、圭ちゃ……!」

 

「それマジなんですか山田さん? 俺ここに来て一年ぐらいですけど、聞いた事ないッスよ?」

 

 

 それを横で聞く魅音の表情に、とうとう焦りが生まれた。

 

 

「そうですよね? 確か、誰かが消え──」

 

「も、もういいじゃんッ!!」

 

 

 机を手で叩きつけ、一気に二人を封殺する魅音。

 衝撃音が一度響き、それから静寂を呼び込んだ。

 

 

 

 

 いつも笑顔であっけらかんとした彼女の見せる、強い感情。

 これには山田のみならず圭一も初めて見たようで、身体をぶるり震わせ萎縮していた。

 

 

「……み、魅音?」

 

「…………神隠しも鬼隠しも、そんな物はないよ。ただの悪い作り話」

 

 

 俯いて影が出来た魅音の顔。恐る恐る、山田は彼女へ話しかける。

 

 

「……魅音さん?」

 

「……さ、さぁ、早く出よっか! 学校、閉められちゃうよ!」

 

 

 パッと上げた彼女の笑みは、無理やり作ったかのように若干歪んでいた。

 山田も圭一も、明らかに何かを隠していると察してしまう。

 

 同時に、これ以上の言及は許さないと言った、気迫を認めなければならなかった。

 

 

 

「うがぁぁ!!」

 

「うわぁ!? ど、どっから出て来た上田!?」

 

「ATフィールドを超えた……!」

 

 

 上田に続き、レナも再び姿を現した。

 

 

「待たせてごめんね!……帰ろっ?」

 

 

 上田とレナが帰って来たとあり、四人は学校を出る事に。

 不穏で、後ろ袖を引かれるような、何とも言えない気持ち悪さを抱えながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 校庭を抜けて、夕焼けが染まる畦道を歩く四人の人影。

 帰りしなも魅音は村の名所などを、上田と山田に話してくれた。

 

 その後ろで圭一は、やはり先ほどの事が気掛かりなのか、隣にいるレナに聞こうとする。

 

 

「……な、なぁ、レナ……」

 

「圭一くん。また作って来ていい?」

 

「え? あ、お、おう。楽しみにしてるから!」

 

 

 二人のやり取りを聞き取った魅音が、案内をやめて突っかかる。

 

 

「作る……え? つ、作るって、なになに!?」

 

「レナにお弁当作って貰ってんだ……って、言ってなかった?」

 

 

 動きと顔を一瞬固めた後、あちらこちらに目を泳がせる魅音。

 

 

「き、聞いてないけど……そ、そ、そ、そうなんだ……へ、へへ、へぇ〜! う、羨ましいなぁ〜……」

 

「魅ぃちゃん、物凄くどもってない?」

 

「どもってないよ? 土門剛介っつってね。なーんつってね!」

 

「…………どうしたの?」

 

 

 少し魅音の様子がおかしいものの、雰囲気はまた最初のような朗らかなものに戻っていた。

 ただ、上田と山田の外野からは甘酸っぱさも伺えた。

 

 

「……あんのガキんちょ……モテモテしやがって……」

 

「上田さん。子供に嫉妬するなんてみっとも無いですよ」

 

「なんで俺には春が来ない……」

 

「…………巨根だから?」

 

「黙れッ! 殺すぞッ!!」

 

 

 宵の空にかかろうとする頃、三人は次々、道を別れて帰って行く。

 

 

「二人とも〜! 山田さんに上田先生〜! また明日〜!」

 

 

 最初はレナが。

 

 

「そんじゃ。俺、こっちなんで」

 

 

 次に圭一。

 現在は魅音と、山田上田が並んで歩いている。

 

 

「……今更だけど、なんか、部活に巻き込んじゃって……すいませんね?」

 

 

 申し訳なさそうに頭を掻いて謝る魅音だが、二人は首を振る。

 

 

「いえ、そんな……なんだかんだで私たちも楽しかったですし!」

 

「明日はクソガキ古手梨花を泣かしてやる」

 

「上田さんも楽しかったって」

 

 

 そう二人から言われ、魅音は安堵する。

 

 

「いやぁ、そう言って貰えて良かった! ほら、この村ってさ、刺激が少ないからね。山田さんのマジックとか受けると思うよ?」

 

「そうですかね? じゃあまた明日も何か、仕込んでおきますね」

 

「俺も何か嫌がらせを仕込んでやる」

 

「陰湿なんだよお前は」

 

 

 暗くなりつつある道を歩き、その先に現れた丁字路でとうとう魅音とも別れた。

 

 

 

「それじゃ、また明日! 暇があったら放課後に遊ぼっか!」

 

 

 手を振り、屈託のない笑顔を見せてから、走って行ってしまう。彼女の姿が見えなくなるまで、見送ってやった。

 

 

 

 

 

 ぽつんと、取り残された二人。

 ひぐらしの声が響く田舎道で、疲れ切った溜め息を同時に吐く。

 

 

「……上田さん。本当に何なんですか、これ」

 

「俺に質問するな……完全に物理法則を超えている……何が何なのか、全く分からん」

 

「……認めたくないですけど……超常現象?」

 

「よもや、こんなクソ田舎で体験するとは……」

 

 

 村の出口へと行く道を、二人揃って歩き出す。何となく道には廃墟時の面影が残っているので、迷わずに興宮へ辿り着けそうだ。

 道中、脳裏にあるのは「鬼隠し」の事だが。

 

 

「雛見沢村で、毎年綿流しの日になると……誰かが死んで、誰かが消えるって……興宮の司書さん言っていましたね」

 

「それに関しては何者かの快楽殺人に過ぎんだろ。タイムスリット」

 

「スキャット!」

 

「スリットッ!!……したとは言え、祟りやら呪いやらはある証拠にはならない。時間移動ノットイコール祟りだ!……帰れるまでに殺されない事だな」

 

「どうやって帰れるんですかね……」

 

「泣いたら元の時代に帰れるんじゃないか?」

 

「そんな……どこぞのローマ人じゃあるまいし……」

 

「……そう言って目薬を取り出すんじゃない」

 

「テンガーン! ネクローム!」

 

 

 勿論だが、泣いても元の時代に戻れるような事はなかった。

 

 

 常識を超越した状況ながらも、あまりに現実離れしている為に──或いは混乱するより前に子どもたちの相手をした事から、比較的二人は落ち着けていた。

 

 歩きながら、山田はふと思い出す。

 

 

「そう言えばあの司書さん……この年の綿流しの数日後に村が滅びたって言っていましたね」

 

「とすると……あと十日少しで滅ぶと言う事か? 全く火山の気配を感じないのに?」

 

「ねぇ、上田さん」

 

「……なんだ?」

 

「……どうにかして、村を救えないでしょうか」

 

 

 その山田の提案には、上田が驚かされた。

 

 

「何を言ってんだYOU! 俺たちは、元の時代に帰らねばならないんだぞ」

 

「それは勿論一番ですが……上田さんの依頼人だったレナさんが言っていたらしいじゃないですか。雛見沢村崩壊の、明かした謎があったって」

 

「ああ……」

 

「……やっぱり、裏があるんですよ。鬼隠しの事をなぜか隠したがってた魅音さんも……なんか胡散臭いですし」

 

「山田……お前……」

 

「雛見沢村の事件の真相をここで暴いて、現代で暴露すれば良いんですよ」

 

「考え方の次元が頭おかしい……」

 

 

 これからの動きについての話を一通りすると、今度は寝床の話に移る。

 

 

「そう言えば、宿はどうするんですか?」

 

「ハッ! 安心しろ、金はある! 俺はクレジットを持たない人間だからな!」

 

「なら安心ですね。当分はここで生活出来る訳だ……これもちょっとした休暇と思えば」

 

「……あ」

 

「へ? おい、なんだその、不吉な『あ』は」

 

 

 財布を取り出した彼は、一万円、五千円、千円を取り出し、「ダミット!!」と頭を抱えた。

 

 

「しまった……! この時代、『お札の肖像画』が違うではないかッ!!」

 

「何言ってんですか? お札は、一万円が『ふくさわわよし』」

 

「『福沢諭吉』……」

 

「五千円が『おけろひとは』」

 

「『樋口一葉』……!」

 

「千円が『やろエイッ! セーッ!』」

 

「『野口英世』ッ!! ()じゃなくて(くち)だッ!!」

 

「──じゃないですか」

 

「金にがめつい癖に金の事を知らねぇ女だ……」

 

 

 呆れ果てながらも教えてやる。

 

 

「一九八三年当時は、一万円と五千円は『聖徳太子』、千円は『伊藤博文』……翌年になると一万円は今と同じ福沢諭吉となり、五千円は『新渡戸稲造』、千円は『夏目漱石』になる。新渡戸稲造と夏目漱石のは見た事あるだろ?」

 

「夏目漱石は知ってますよ。『我輩は坊っちゃんである』の人!」

 

「『我輩は猫である』ッ! スネ夫かっ!」

 

「ドラえもんの方だったか」

 

 

 上田は頭を振りながら、心底困ったように溜め息を吐く。

 

 

「……とにかくだ。この時代にとって、俺たちの金は先過ぎるんだ! 恐らく……肖像画でオモチャか偽札だと思われるだろうな……」

 

「はぁ!? じゃあ、小銭しか使えないのか!?」

 

「小銭の法律は知ってるか? 各種類二十倍までをお金として扱うってのだ。つまり一円玉から五百円まで、それぞれ二十枚しか出せないって事だ。つまり一円玉から五百円まで二十枚ずつ出して……最大一三,三二○円までだ。まぁ、そんなに小銭はないがな」

 

 

 小銭に崩そうにも、お札が使えない為に崩せない。

 どうにかして騙して使わせて貰うしかないだろうが、そんなすぐに方法は浮かばない。野宿確定だろうかと、二人は諦める。

 

 

「……ダウンもこれ、シミになっちゃうだろうな……川で洗うか」

 

「最悪だ……こうなりゃ」

 

 

 興宮へのバス停に続く道を、上田は逆戻りに進もうとした。

 

 

「どこ行くんだ上田?」

 

「手分けして寝床の確保だ。今日会った子らに事情をでっち上げて……一食一汁の恩を擦り付け泊めてもらうぞ」

 

「田舎に泊まろうだ……」

 

「この天っ才物理学者上田次郎が野宿してたまるかッ!」

 

「……って、おい待て上田ぁ!?」

 

「それじゃ、また会おう……クロックアップ!」

 

 

 上田は颯爽と消える。

 一人、夕闇の中で取り残された山田は、一人叫ぶ。

 

 

 

 

「……寝床見つけたらどう知らせんだコラーッ!!」

 

 

 虚しい叫びは山の奥まで、染み渡って行った。

 傍若無人な上田に疲れ果てながらも、一食一汁の恩を受けさせる家を求めて、山田も歩き出す。

 

 

 

 少し歩いた時、唐突に耳へ飛び込んだ声に振り返る。

 

 

「あの〜……山田さん」

 

 

 魅音だった。一時間も経たない内の再会だ。

 どうしてまた現れたのかと不思議に思った山田は、首を傾げる。

 

 

「あれ? 魅音さん? 家に帰ったんじゃ……」

 

「……上田先生は?」

 

「あー……ちょっとどっかに……それより、どうしたんですか」

 

「……その」

 

「はい?」

 

「……山田さん。鬼隠しの事、知ってるんだよね」

 

「え? まぁ、又聞きですけどね……それで?」

 

 

 言ってしまおうか、決め兼ねている様子の魅音。

 当惑しながらも言葉を待つ山田だが、迷うのは焦ったくなったのか、意を決した表情で魅音は言い渡す。

 

 

 

「……まだ、『婆っちゃ』とかに許可とか取ってないけど……お願いが一つ……」

 

 

 山田と魅音の視線が絡む。

 

 

 

 

「……泊まる場所に困っているなら、どうにかするけど」

 

 

 その言葉に山田は食いつく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『園崎』

 

 

 山田の眼前には大きな門と、屋敷が広がっている。

 壁に囲まれ、まるで俗世間と隔絶しているかのような、威圧と神秘性が漂っていた。

 

 

 それより目に付くのは門の前の、黒服スーツの二人。

 厳つく、筋骨隆々で、漆黒のサングラス着用。更にはヤバさを醸す顔の傷。

 

 

「………………」

 

「ここが私の家だよ」

 

「……え、これ……深作映画で見た奴なんですけど……」

 

「この人、客間に案内しといて」

 

「「サー・イエッサー!!」」

 

「おおう!?」

 

 

 魅音が命じると黒服二人は、山田に近付き荷物を預かる。

 厳つい男が目の前の少女に従っている辺り、魅音が何者なのか察してしまう。

 

 

「私は婆っちゃに事情を説明してくるから!」

 

「あ、あのぉ!? も、もしかして、魅音さん、や、や、ヤーさん!?」

 

「大丈夫大丈夫。取って食ったりしないしない!」

 

「ま、待って!? ちょっと待ってぇ!?」

 

 

 先に家に入って行く魅音。呼び止め縋る声虚しく、彼女は行ってしまう。

 

 

 

 残されたのは黒服二人と、貧乳マジシャン。気まずくなり、山田は背中を丸めながら何度も会釈する。

 

 

「………………」

 

「………………」

 

「……その髪、良いっすね。うっすうっす……」

 

 

 ハゲを褒める山田。

 黒服に促され、そのまま屋敷内に足を踏み入れる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「クロックオーバー……」

 

 

 その頃上田は、古手神社の前に来ていた。

 置いて来た山田をほくそ笑みながら、自分一人現代へ帰るつもりだ。

 

 

「はん! こんな快楽殺人者がいるかもしれん村にいられるか! 俺は一足先に帰らせてもらう!」

 

 

 階段を駆け上がるも、足を滑らせて階段を落ちる。

 

 

 

 最初と同じく鳥居を潜り、梨花たちがいないと確認しながら、祭具殿の前まで行く。

 開けて入ろうとしたが、南京錠がかけられている。

 

 

「オーマイガッ! そう言えば閉めてやがったな……!」

 

 

 他に入れる場所がないか小屋を回るが、窓や抜け穴と言ったものは見当たらない。

 

 

「どうしたものか……俺の予想では、この中に出口があるハズだ! エネルギー保存の法則だよ……!」

 

 

 あれこれと思案するが、どうしても無理だと結論付ける。

 

 

「プランAは駄目だ。なら、プランBッ!!」

 

 

 境内で突然、匍匐前進を始める上田。向かう先は拝殿。

 

 

「こう言う神社は拝殿の裏に。事務所があるもんだ!」

 

「みぃ。なにするつもりなのですか?」

 

「そこから鍵を盗み出し、祭具殿の扉を開く! 完璧な作戦だ……!」

 

「確かに完璧ですわね。不可能って事に目を瞑ればですが?」

 

「……おう?」

 

 

 聞き覚えのある声二つに、気が付いた時にはもう遅かった。

 上田は何かを触った感覚を覚えた途端、何かが引き上がる音を聞き、次には足から空へ飛んだ。

 

 

「ぐわーっ!」

 

 

 片足首にロープが巻き付き、木の下で逆さまに宙ぶらりんになる。

 バタバタもがく上田の目の前に、梨花と沙都子が姿を現した。

 

 

「を〜っほっほっほっほ!! ネズミが釣れましたわ!!」

 

「みぃ。それはネズミさんに悪いのですよ。にぱ〜☆」

 

「おおい!? おい!? なんじゃあコリャア!?」

 

 

 暴れる上田を見ながら梨花が、指差しながら言ってやる。

 

 

「声がデカいのですよ。誰か来たのかバレバレなのです!」

 

 

 ブラブラ情け無く揺れる、ブービートラップにかかった上田。

 ケタケタ笑う童女二人を前に、高らかに宣言する。

 

 

「こうなりゃ、プランCだッ!!」

 

「それはなんですの?」

 

「……そんな物は無い」

 

 

 諦めて天を仰いだ──側から見たら地を仰いでいるのだが。

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