| 別愛 |
彼と彼女は、快く仲直りした。 彼は、あんなにも忌み嫌っていた彼女の家で暮らし、 彼女の家族とも仲良く食事をした。 すべてはうまくいったかのように思えた。 「何にも無いの?」 彼女のチームメイトは、心配して訪ねた。 「うん・・・うん・・・うまくいってるよ。」 白い眼を上にやり、彼女は答えた。 チームメイトは、頭の上の犬を下ろして、 彼女に膝へと置いてやる。 「お前、嘘ついてるだろ。」 彼女は洗いざらいチームメイトに話し始めた。 新しい生活で家族の仲が良くなったこと。 彼女の父は、彼が来てからは自分にも優しいこと。 彼女の妹が、なかなか彼を気に入っていること。 そして、毎晩彼が彼女の部屋に来ること。 それが家族には知られていないこと。 チームメイトは、実は最初から疑っていた。 演習所で、彼女の細い手首のアザを見つけた時から。 「んで、あいつはおまえの部屋に来て、何してるんだ?」 「・・・手首を・・・縛って、殴る、とか。」 「痛くないの?そういうの趣味なの?」 「痛いよ?」 「じゃあ、何でそうしてるの。」 「父上とか、みんな・・・幸せそうだから・・・。」 「誰にも言わないの?」 「言えないよ!」 彼女の唇は、そう言いながらも歪んでいた。 チームメイトは、更に問いただしてみた。 「まさか・・・お前、あいつと・・・。」 「や、やだなあ、もう!そんなことしてないよ。 だって、あのひと、まだ、未熟・・・だし。」 「・・・そっか。」 それ以上、チームメイトは何も聞かなかった。 そうしている彼女が幸せそうに見えたから。 だけど、何故幸せそうに見えるのか、理解できなかった。 彼女と別れた後、チームメイトは、偶然にも彼に会った。 彼女と彼が同居することで、チームメイトは自分にも彼が近い 存在に思えて、いつもなら絶対しないはずの挨拶をしてみた。 「よう。」 「・・・・・・。」 「いい病院、紹介してやろうか?痛くないぜ。」 「は?」 「・・・冗談だよ。」 彼はそのまま立ち去ろうとした。 しかし、それをチームメイトに止められた。 「お前さあ・・・・・あいつを殺したいの?」 「・・・殺せないよ。」 「じゃあ、どうして夜、行くの?」 「殺せないなら・・・・愛するしかないじゃないか。」 彼女の唇の歪みの謎が、今解けた。 「・・・お前ら、かわいそうだな。」 チームメイトは、彼にそう言って、自分自身を慰めてみた。 |
| 意味不明。 だけど、今度出すネジヒナ本の話のベースです。 |
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