| 南瓜とマヨネーズ 第一話 |
| キバくんは知ってる。 私の好きな色とか。 私の好きな花とか。 私の好きなひととか・・・。 その日は珍しく、私からキバくんを誘った。 「何?なんかあったのか?」 キバくんも、私からの思いがけない誘いに驚いていた。 「ううん・・・」 確かに、普段はキバくんが私を誘うし、シャイな私の性格からして、 このような積極的な行動は、まれなのだ。 だけど、今日は違うの。 (このまま、キバくんにくっついてていいのかな・・・) そんな迷いを振り切るために、今日はキバくんと一緒にいようと思った。 だって、一緒にいたら、もっと、キバくんのことを、 好きになれるかもしれないじゃない・・・? 別に何も用はなかったし、どこに行きたくもなかったので、 とりあえず公園で二人でいた。今日は赤丸もいない。 それが予想外のことだったので、自分から誘ったたくせに、二人きりという状況に、 私は何も言い出せず、ベンチに座ったままうつむいていた。 私の緊張がキバくんにも伝染したみたいで、いつも騒がしいはずのキバくんも、 今日はおとなしくしていた。 その雰囲気が、いけなかったのだ。 キバくんが突然、今まで私たちがあやふやにしていた問題を、 解決に持ちやろうと試みた。 「俺たちさあ・・・どうなわけ?」 キバくんが沈黙の糸を切った。 「・・・え?な、何?」 「・・・・・・だからなぁ、その・・・俺たちって、付き合ってんの?」 それは、今、一番したくない話題だった。 「・・・・・・」 私はどう返事していいかわからず、黙り込んでしまった。 キバくんもそれっきり口を開くことはなく、そのまま10分くらいが経過した。 すると、キバくんが、急に立ち上がった。 「もういいよ。」 キバくんが10分ぶりに話し出した。 「俺、何か今いろいろわかった事がある。」 「え。あの、キバくん・・・?」 「今日は帰るわ。またな。」 キバくんはそのまま歩き出してしまった。 「ちょ・・・ちょっと待って!キバくん!!」 キバくんは、その場に立ち止まった。そして、また話し出した。 「ヒナタさあ・・・最初に俺に好きだって言われた時、付き合う気なんかなかっただろ?お前が嫌だとか言わなかったから、俺、あの時勝手にひとりで盛り上がってたんだけど・・・お前、いいとも言わなかったもんな。なんか・・・・悪かったな。ごめん。」 キバくんはそう言って、また歩き出した。 「・・・・!!キバくんっ待って・・・!」 何度も呼び止めたのに、キバくんはゆっくりだけど、確かに家路へ歩いている。 しまいに、私は泣き出してしまった。はじめは恥ずかしかったけど、 どうせなら、と思って、子供のように泣き叫んでみた。 「何だよお前・・・・・・。」 キバくんが振り向いてくれた。 「泣くなよ・・・。」 キバくんが私の方へ歩み寄る。 「だ、だって、キバくんわけわかんないし、でも、怒らせちゃったみたいだし・・・。」 「何がわけわかんないんだよ・・・、お前?」 泣きながら、私は続けた。 「私はただ、キバくんにここにいてほしいだけなのに・・・・。」 そう言った瞬間、ふくれっ面だったキバくんの顔が、真っ赤に染まった。 「ば、ばか!」 そう怒鳴った後、笑顔に変わった。 別れ際、キバくんが言った。 「でもさー、俺、やっぱりお前と付き合いたいな・・・。 待ってるから、考えといてくれよ。な?」 そう言って、キバくんは走り去ってしまった。顔を真っ赤に染めて。 私は、 「嬉しい。」 と、言いそびれてしまった。 第二話へつづく 戻る |
| 恥ずかしいけど、これもパロディなので平気。 南Q太氏の「タラチネ」という単行本に入っている、恋愛物語第4話より。 時間かかった割には短いなー、と自分では思います。 なんか、話の運び方は下手なので、嫌ですね。 小説はまだまだ書き慣れません。 |
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