https://togetter.com/li/2568478
これを見て何となく記憶がよみがえったので書いてみようと思う。
負ける経験ができない、という子供は確かにいて、負けたら悔しすぎて癇癪を起してしまう子や暴れてしまう子、というのはいた。
何でゲームで負けることがそこまで我慢ならないのかは俺にはさっぱり理解できなかったが、もっとわからないのは負けたら癇癪起こしてしまうのになぜかゲームをやりたがる、という点でもある。
ゲームをやりたいのか癇癪を起したいのかわからないくらいにゲームをやることにこだわりゲームをやっては負けて癇癪を起している。
そしてこういう癇癪を起す奴に限って、ゲームの戦法がすごく単純で全部読まれてしまうとか、運ゲーでもツキに見放されたりするのでどんどんと負けてしまう。
あいつはそんな奴だった。
そのうちに高校生にもなって小学生低学年をテレビゲームでコテンパンにして嬉しそうにするようにもなったときに背筋が凍ったことは今でも覚えている。
で、そいつのことを今何となく思い返しているのだけど、ゲーム以外の負けそうなこと、特に努力が必要なこと、からは恐ろしいほどに逃げ回るやつだった。しかもいかに自分が逃げているのではなく「そういう価値のないことに自分の人生を浪費していないか」という言い訳をするのだ。
勉強をして努力をした結果学年一位が取れないことが恐ろしいのだろう。
無理のない程度に頑張って得意科目なら90%、苦手科目なら50%、で、大体60~70%位取れれば良しとしよう、みたいな発想がないのだ。
テスト勉強をする以上はオール100点でなくてはならない、それができないならやる価値はない、そして俺はやるまでもなくオール100点なんか取りようがないから勉強なんて言う無駄なことはしない。
そしてテストの結果を見た時に言うのが「まぁ、おれ、勉強してないからな、お前勉強したんだろ?じゃぁそのくらいは取れるっしょ?え?っていうか勉強して80%?俺だったら勉強やめるレベルだわ」
と勉強なんかしないで四六時中モンハンやっているあいつはいうのだ。
授業もつまらないので授業妨害をし始める、宿題やってきたのなんか見たこともない。塾に行っても寝ているだけ、まぁそれなりに生活が被るのであいつがどういう生活をしているかなんてのはその異様に進んだモンハンを見ればわかった。
親はどうにか勉強に興味を持ってくれないかといろいろと苦労もしたようだが、あいつは勝てない勝負はしない主義、と言ってあらゆることから逃げ回るという性質に観念したのか見放したようだ。
ちなみにこの「逃げ回る」だが、普通の人が考える逃げるとは違っていて「やらないためなら目の前にあるありとあらゆるものを平気で破壊できる」という意味の「逃げる」といっていいだろう。三光作戦みたいなもんだ。
少しでも勉強しろと言ったら即家出からのコンビニたむろ、問題行動の実行と「俺の人生に少しでも干渉しようとするならこんな家庭徹底的にぶち壊してやる」を何の良心の呵責もなく実行できるのだ。
学校で先生に平謝りするあいつの両親を月に何回か見るようになったあたりであきらめたのだろう。
今になってわかるが、両親の生活も破綻するレベルで何でもやるやつだったんだろう。
あいつにとって努力して勝てない経験をするくらいなら家庭なんていつでも破壊できる、位に家庭なんかどうでもいいものだったのだろう。
あいつはいける高校なんかなかったので中卒でくずニートをやっていたんだが、何かにつけて「受験勉強頑張ってる?合格したら焼き肉おごってやるから頑張れよ!」とかいうのだ。とにかく頑張っている人間をちゃかしてからかう、自分は努力なんて言う時間の浪費はしないで有効に人生を謳歌しているとでも言いたげだった、というか何かにつけて「勉強に時間費やすなんて時間の無駄だし、俺は楽しいことに時間使いたいんだわ」といって四六時中パズドラをやっていた。
あいつの生活は異常なまでに充実したモンスターと出てくる石を常にほとんど消してしまうテクニックが如実に物語っていた。
あいつは今何をしているんだろうか、負けることができないあいつ、勝てない屈辱に耐えられないあいつ、努力の価値に気づけないあいつ、あいつの何もしないくせにやけに上から目線で頑張る人を見下す性格に耐えることができずに完全に決裂した今となってはもう会うこともないのだろうけど、まぁろくな人生は歩んでいないだろうことは想像がつく。
しかしなぜそこまでして努力することから逃げるのだろうか、誰もが頑張れば東大に行けるわけじゃないことくらいはわかっているし、俺もその辺の普通の大学を出て普通の会社員で生きている。その程度でしかない。何か巨万の富を築くとか、大会社の社長になるとかもないだろうし、札束で満たしたバスタブに姉ちゃん侍らせるなんてこともないだろう。
だけど、努力をしないのであれば少なくとも普通に生きていくチャンスすら目の前に現れることはない。
最後にそういえばあいつ「俺もう人生は一発逆転狙うしかないんだわ」と言いながら何か無理そうな資格の本読んでたな。
あぁ、ちなみに、毒親だったんじゃないのか、という話もあるかと思うが、両親もあいつの足を引っ張るというよりは、むしろ背中を押していたと思う。
とにかくあの手この手であいつにそこそこの成績でいいから勉強をしてほしいそうだな、というのがあいつの言外から聞こえてきた。
どちらかというと、あいつが親から何か言われたときに自分が攻撃されている、としか思えなかったようだなと今では思う。
そもそもどういうわけか徹底的に親から逃げていたんだから、親も何もできなかった、というのが正しかったのかもな。
実際にあいつのプライベートを100%知っているわけじゃないから、俺から見たあいつの両親は、っていう話だからまぁこの辺にしておこう。