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 Don't Disturb  2









「どお。りかさん。」
「あったかいわよ。 たに、さん。」


勘のいいあなた、直ぐに意味を読み取って
面白そうに瞳が回る、小さな舌が口唇を舐める。
「じゃあねえ、これは?りか、ちゃん。」
笑い声を小さく混ぜながら、口唇が首筋から下がってゆく。
遠慮なくバスローブの紐を解かれる。
「あたしだけ?」
手を伸ばすあたしに、真面目くさったニ枚目面をしてみせる。
「そう、いいの、今日はクリスマスだから。」
あたしをソファに押しつけるようにして、手にした紐をしげしげと眺めて。
口角を悪戯そうに上げる、でも嬉しそう。
「りかちゃんはじっとしてて。」
あら、手首なんか巻いてみるの?
だけど躊躇してる、結び目が緩い。
「たにさん、ってば。」
「じっとしてくれないんだもん。」
上目で、軽く睨まれる。。
あなたに合わせてあげてるだけよ。
「んもう。やあ、だぁ。」
ちょっと、首なんかふってみる。
「駄目、たにさんのいうこときいて。」



ちょっと、声が掠れてない?
緊張してるの?それってあたしじゃない。
温かい身体を寄せてくる。
触れ合う曲線が、ここちよく重なってあたしの身体も火照りだす.
アルコールなんて、お互いとうに抜けている。
でも、お互いに酔ったふうを装って。




あなたに任せきる心地よさに酔いながら、
あたしはもうソファに伸び切ってしまおう。




丁寧なつもりで、けれどすこし乱暴に、
あたしの身体の隅々を探るような、あなた。
それは、好奇心なの?


あなたが思っているほどに、あたしは面白い女じゃないかもしれなくてよ。


伸びているあたしの顎を、しなやかな指が掴む。
「ねえ、りかちゃん。」
そんな近くで見詰めないで、大きいのよあなたの瞳。
「なによ。」
「キスして、いい?」
「今更、なによ。」
ああもう、口唇なんか尖らせて、
可愛いったらありゃしない。
「だってね、ずるい。」
「何が。」
「わたるさん、ばっかし。」
「したでしょ。」
「三人とも、でしょ。」
「固まっちゃったじゃない。」
「今は、平気。」
とか言って、あたしの口唇は塞がれる。
あなたの舌が、あたしをかきまわす。
あたしの舌は、あなたを受け入れる、
少し怯えた風なんか装いながら。




もう吐息が漏れだしてる。
糸を引くように、ゆっくりと離すあなたの口唇。
次は何処を味わいたいの?





脹脛から膝頭へ、ゆっくりとあなたは顔を向けて。
「りかちゃんの脚、綺麗。」
「散々見たじゃない、なによ、今更。」
「でも、綺麗だもん。」
「じゃあ、気がすむまで、見てたら。」
「見るだけじゃ、いや。」
「欲張りね。」
「うん。」


「触りたい。」
すべすべの頬を押しつける。
「だってさ、あたしだけ、触れなかったんだよ。
 わたるさんも、幸さんも、触ってた。」
「だって、固まっちゃうでしょ。」
「そんなことないよ。」
睫がね、くすぐったいのよ。
あたしの身体は隅々まで尖り始める。
「手がグーだったじゃない。」
「きちんと支えなきゃって、思ったんだもん。
 それに、後から開いたし。」
「ちょっと、よろけちゃった、けどね。」
「いじわるだ、りかちゃん。」 
頬の振動が、肌に伝わる。
あたしは体温が跳ね上がり、冷まそうと声を上げる。
「ど・・、のくらい、触りたいの?」
「厭っていうほど。」


膝にそっと手がかかる。
一寸躊躇しながらも、柔らかい内股の皮膚を刺激する。
そして、身体の芯を直に掻きまわすように、あなたは舌を絡め始める。
突き上げるような温かさは激しい熱となって、
ああ、もう、言葉なんか散らしてしまう。



あたしは、子供みたいに切れ切れの小さな声をあげるばかり。
あなたは、大人みたいに嬉しそうにあたしを貪るばかり。
このまま二人で、悪酔いしよう。




クリスマスだからじゃないわ。





あなたとあたしだけ、

だから、邪魔しないで。








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