テスラ、自動運転タクシー開始 米テキサス州で限定運用
【ヒューストン=大平祐嗣】米電気自動車(EV)大手テスラの最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏は22日、自動運転タクシー(ロボタクシー)のサービスを始めたと明らかにした。米南部テキサス州のオースティン市が対象だ。同種のサービスへの参入はテスラとして初めて。
同日、X(旧ツイッター)の投稿で明らかにした。マスク氏の投稿によると利用者は一律で4.2ドル(約610円)で乗車できる。ただサービスの規模など詳細は明らかにしていない。
複数の欧米メディアによると、現時点ではテスラから招待状を受け取った一部の人のみが利用でき、走行の対象はオースティン市内の一部のエリアに限られる。運用台数は10〜20台とみられる。
テスラは人工知能(AI)による自動運転の実用化を目指し、ロボタクシー用の試作車「サイバーキャブ」を披露するなどしてきた。EVの販売低迷が続くなかで、自動運転領域での成長を目指している。
オースティンはテキサス州の州都でテスラが本社を構える。同市内ではロボタクシーで先行する米アルファベット傘下のウェイモが米ライドシェア大手のウーバーテクノロジーズと組み3月にサービスを始めていた。
共和党のアボット知事は20日、州内での自動運転車の運行に州の許可が必要だとする法律に署名した。法律は9月1日に発効する。アボット知事はテキサス州に本社を移したテスラを歓迎してきたが、新サービスには慎重な姿勢を見せている。
関連企業・業界