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最近の生存戦略がいまいち年配者に伝わってない話

つい最近、30代と50代とでダベっていた。

すると、
「ぼくはこうこうこういう副業をしてます」
「ぼくはこうこうこういう働き方をしてました」
みたいな話を書いても…全然伝わらないのです。

あまりにも飲み込みが遅いから
「おかしいなぁ…この50代の方も色んなお仕事を経験なさっている方だから伝わると思っていたのだが…」
と違和感を覚えてしまいました。

そこで、本人に聞いてみると
「ぼくは勤め人ばっかりだったからね」
とおっしゃっていました。

これがぼくの中で
「そういうことか!」
と腑に落ちるものをありました。

日本社会で生きるには「封建主義」と「サバイバル」の2種類の方法がある。

封建主義の世界ではイエスマンタイプが強い

クビになる・仕事そのものがなくなる心配のないの勤め人とは「封建主義」の世界で生きている人達です。

雑に言えば、
「日本社会は封建主義!誰かが与えてくれる仕事をこなしていけば生き残れる」
という世界の人達です。

封建主義の中で生きている人はひとりひとりが有能である必要はありません。

限界まで挑戦もしないから大きなトラブルもなく、
独断で判断しないでお伺いを立ててくれて、同僚とは仲良くやってて、下からのプレッシャーを抑えてくれる…
平たくいうとイエスマンです。

封建主義で生きる人にとって、情報はあくまでコミュニケーションの道具です。
上司の話以外は「顔を売って仕事を遠隔に進めるために会話する」という感じです。そのため、覚えが良かったり、いい聞き手である必要がないです。

会社自体が盤石で、イエスマンタイプの方が評価されやすいです。

ただ…ロスジェネ以降?
特にリーマンショック以降の不況・ネット時代の両方を経験した30代は
「盤石な会社に勤めるイエスマン」
で生きていける人は減ります。

サバイバルの世界を生き残るには能力が求められる

そこで、
「日本社会はサバイバル!何らかの形で、自分の立場や必要性を示して生き残らないといけない」
という考えを持って生きる人が増えていきます。

日本社会をサバイバルだと思ってるから…副業の情報交換や、他人の仕事のやりかた、知らない業界の相場や情勢…これらは貴重な情報です。

本当のサバイバルみたいに考えてみてください。
「向こうに3キロ歩くと、飲み水が湧く沢に出るよ。」
「なんで、こんなに沢山食べられる草が生えてるの?食べる方法知らなかったのか…これは一回アク抜きしてから食べると美味しいよ」
これら情報は、生存に関わりますから…全く畑違いなことであっても、真剣に聞き理解に努めます。

また、サバイバルタイプは「有能な仲間」や「楽しい夢を共有できる人間」を求めてます。

無能な仲間と仲良くしてたら、自分が死ぬかもしれません。
サバイバルの日常に疲れているからこそ、心を健康にして夢やユーモア、ひたむきさを持ってる人の存在が大事になってきます。

そのため、「失敗してでもチャレンジする人」への許容度はサバイバルタイプの方が高いです。
(高ければ高いほど、サバイバルを生き抜いた人や、生き抜くために試行錯誤した経験を持ってる人です)

この概念を頭においておくと、「話のレンジ」が広げられる

昔、
「人の話を聞け」
「話聞いてないでしょ」
と言われたことがあります。
その人が封建主義タイプで、私がサバイバルタイプの人間。
だから「話を聞く」の意味が全然違うのです。

サバイバルタイプにとっての話を聞くは
「ちゃんと相手の能力や経験、働き方をちゃんと理解する」
「理解したうえで、互いに仲間だと認めあえる共通項、基準を満たすモノ、惹かれるような部分があるなら、協力し合おうぜ」
と言った感じです。
(仲間が誰でも良くて、規模や量や体裁で決めてしまうのは封建主義者の発想です)

逆に、封建主義者の話を聞くは
「お伺いを立ててほしい/察してほしい/私抜きで話を進めないでほしい」
みたいな感じです。
能力というよりも「相手」を立ててこそ話を聞いたことになるわけです。
(こういう世界で生きてるから、大企業勤めだからといって有能とも限らないんですね。自分自身が偉い立場になって立ててもらってる人か、話聞いてなくても立場を押し付ければ聞いてもらえる…なんて考えてるタイプの可能性がありますからね。)

こんな感じで
「この人は封建主義タイプが基本。感情やメンツを大事にしてる部分を出さないと、うまく伝わらない」
「この人は根っからのサバイバルタイプ。封建主義な枠組みで扱う時には、筋の通らないこと・舐められるようなことはできないぞ」
という感じで、一方の生き方しか知らない人には、会話の合わせ方・信頼の勝ち取り方を考えるうえで参考になる考え方です。

二元論っぽく書いてきたけど…雇用形態や勤め先できっぱり別れるものでもないです。
色んな立場の人から信頼を勝ち取れてる人は、どっちもできます。
経験不足・経験が偏ってる人・自分自身の感情や経験を絶対視している人間にはこれができないから「チャンネルをあわせる」必要がありますね。

特に、業種によっては
「いかに能力や向学心を持つ人を味方につけるか」
「いかに年配者やメンツにこだわる人とうまくやっていくか」
が重要。知っておいて損のない捉え方でしょう。

ややこしいのは「サバイバル」した場所によって、持ってるスキルがぜんぜん違うところ。

話を冒頭の50代の勤め人に戻します。
50代の勤め人の働き方しか知らない人は、30代が全然違うタイプなことを理解できてませんでした。

ここまで、「権威主義タイプ」と「サバイバルタイプ」がいると言いましたが…これはあくまで
「上下関係が大事な仕事で生き残ったタイプ?」
「それとも、お金を稼ぐために、色んな仕事にチャレンジしたタイプ?」
というだけです。

「色んな仕事」と言っても、色んなのがいます。
私みたいに自分でサイトや動画を作った経験をした人もいますし?
自分の体力の限りブルーワーカーに打ち込むタフな人もいますし?
(ここでは書けない?ネットでは邪道とされてる?)「そんなのあり!?」というやり方を駆使する人もいますし?
本当にまちまちです。

ここに理解を示すか、我関せずか、NGワードを言わないで話を聞ける聞き上手でいてくれると、衝突しないのです。
ところが、雑に理解したフリしてNGワード言っちゃう年配者がけっこういるのです。

新卒一括採用や正社員一筋…みたいな時代じゃないんですよ?
色んなところを渡り歩いてサバイバルしてきた人がそこら中にいる時代ですよ?

「上下関係と体裁を取れば、コミュニケーションが成り立つ」
という大きいところでしか通用しないやり方してる会社や人物は時代から取り残されていくのですよ?

「そんなにカリカリするなよ」
と思われるかもしれないけど、私にとってはここ15年ぐらい衝突し続けてきたテーマなのです。

そら20代の時は
「ぼくが昔ながらの社会経験が積めなかったのが悪いのかな?」
「なんで、就活したタイミングでロスジェネ以来の大不況だったのに、社会経験をなじられ続けないといけないんだ」
となじる人間全員に鼻の穴から唐辛子ネジ込みたい気持ちになりましたよ?

ところが、今いる場所で?
あるいは、ネットから離れて、久しぶりに色んな仕事をやってみて
「むしろ、ぼくみたいな人が増えた結果、話が会う人が増えた。」
人手不足すぎて、勤め人以外の人の気持ちもわかる職場・上司・人間かどうかで、大きな差がつく時代になってきたぞ!
という感じで、(ぼくに時代が追いつく形で)世の中が変わってました。

「社会経験」「実務経験」というと、業界やまともな会社・雇用形態の経験値になっちゃうのは仕方ないのです。
ただ、何もやってこなかったかというと…むしろ逆。
安定した収入源を探して、働きやすさを求めて、色んな仕事にチャレンジした人も、フリーターやフリーランス、一人自営業の中にはいるのです。

そこに気づいてる会社・上司・人は今後どんどん得していくでしょう。
逆に気づかないで、自分達の立場や実績ばかり振りかざしたり、それが当たり前だと思って押し付けちゃってる会社・上司・人は…衝突が増えていくでしょうね。

15年モヤモヤしてたことがやっと言語化できるようになったから書いたよ。

誰かに対して怒ってる気持ちが強いのと違うんや…。
「どう接していいかわからん」
「何が言いたいのかわからん」
そんな会話に遭遇した時に、どうすればいいか?

そこを整理したかったんや。

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