鈴木宗男氏(77)が参院選(7月3日公示、20日投開票)で自民党から比例代表での出馬が内定し、今週にも正式発表される。ムネオ事件で2002年に自民党を離党して以来、23年ぶりの復党は異例。波瀾万丈の政治家人生で、独自の存在感を見せてきた宗男氏に参院選への決意を聞いた。
――23年ぶりに自民党に復党、出馬する
宗男氏 前回の参院選は安倍晋三首相(当時)のお力添えをいただき、政治の安定のパイプ役として、日本維新の会から出ることになった。私は自民党に育てられた。自民党から出て、政治家として全うしたい。
――この間、逮捕や再選、収監、復帰と激動
宗男氏 平成14年(02年)に国策捜査で逮捕された。小泉政権に抵抗勢力といわれ、検察は大阪地検の三井環検事が裏金問題を暴こうとした不祥事の話題そらしで、でっちあげられたような事件。やっていないものはやっていないと筋を通し、437日勾留されたが、「鈴木宗男の方が正しい」「真実味がある」と理解を得られ、平成17年(05年)の衆院選では、新党大地を立ち上げ、当選した。最高裁で棄却され、1年間、収監の憂き目に遭ったが、政治への飽くなき情熱を燃やして、5人の国会議員を集めて、新党大地を公党にもした。
――苦難を乗り越えられたのは
宗男氏 中川一郎先生が亡くなって、自殺の原因は鈴木宗男というバッシングを受けた。ここが人生の中で一番つらかった。ただ、中川先生のご兄弟や秘書仲間に助けられ、「正直者がバカを見る社会はいけない」とネバーギブアップの精神で生きてきた。同時に人生、多くの人が計算通りにいかない。「鈴木宗男に比べたら自分は楽でないか」「俺たちも見習おうじゃないか」と1人でも2人でも勇気を与えられれば、生きている価値、政治家であり続ける意味がある。
――自民党での役割どころは
宗男氏 今の自民党を立て直したい。自民党は人間関係を大事に先輩が後輩の面倒を見る絆があったが、薄らいでいる。かつての良き自民党の伝統であった人間関係の重要性をしっかりと植え付けたい。また、裏金問題になぜ国民が怒っているのか。サラリーマンの平均年収は450万円で、1円もごまかしがきかない。なのに政治家は2000万、3000万円も届け出していなくても何のペナルティーを受けないのは「ふざけるな」となる。経験を積んだ身として、政治家の矜持を教えたい。
――ライフワークの外交は
宗男氏 北方領土問題の解決に情熱を注いできた。日本とロシアは戦後80年で最悪の状態です。しかし、鈴木宗男がなんとか首の皮一枚つないでいる。これを生かして、安倍総理とプーチン大統領の信頼関係まで戻し、平和条約の締結、北方領土問題を解決したい。モスクワには昨年も一昨年も外務省ルートに頼らずに訪問している。政府・与党側の一員となれば、日本のメッセージをしっかりと伝えたい。日本には「遠くの親戚よりも近くの他人」という言葉がある。アメリカは同盟関係だから親戚で、心配ないが、中国、ロシア、韓国、北朝鮮は目と鼻の先の隣国。折り合いをつけて、仲良くやっていく視点が足りない。東アジアの安定が世界の安定につながる。日本の果たす役割はある。
――自民党からの出馬に(親交のある)松山千春や佐藤優氏の反応は
宗男氏 側面から応援、協力していただいた。「鈴木宗男さんはザ・自民党だ」「活躍の場が広がる」と喜んでくれている。
――選挙はどう臨む
宗男氏 前回の22万票よりも取らなければいけない。25万票でなんとか滑り込める。北海道から沖縄まで全国を歩き回って、「政治に喝」「自民党を立て直す」「ネバーギブアップ」の3つをキャッチフレーズに私の生きざま、政治家としての使命を訴えていきます。












