鳥取市 介護サービス事業者を行政処分 介護給付費を不正受給
鳥取市の訪問介護サービスを行う事業者が虚偽の利用実態を報告し、介護給付費およそ340万円を不正に受け取っていたとして、市はこの事業者が行う「重度訪問介護」の指定を取り消す行政処分を行ったと発表しました。
行政処分を受けたのは、鳥取市の、訪問介護サービスを行う「一般社団法人イナバ総合福祉会」です。
鳥取市によりますと、この事業者は、おととし5月から去年6月までの間、市内の「重度訪問介護」の利用者1人に対して、ホームヘルパー1人でサービスを提供していたにもかかわらず、2人で行っていたと虚偽の報告を行い、およそ340万円の介護給付費を不正に受け取っていたということです。
去年6月から市が行っていた監査で、不正が発覚したということです。
このため市は、障害者総合支援法に基づき、この事業者の「重度訪問介護」の指定を24日付けで取り消す行政処分を行いました。
市では今後、不正に受給した介護給付費と法律で認められている加算分、あわせておよそ480万円の返還を求めるということです。
また、市によりますと、この事業者は、別の介護サービスの利用者1人に対して、ことし1月、3日間にわたり事前の連絡をしないでサービスの提供を行わなかったということです。
市は、利用者が食事を取れず、「虐待」に相当する事案だとして、この事業者の、介護サービスの新規の受け入れを、来月から3か月間停止する処分も合わせて行いました。
鳥取市地域福祉課指導監査室は「同様のサービスを提供している事業者については適正なサービスの提供を心がけてほしい」とコメントしています。