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元広告屋が「お酒をわかりやすく伝えたい」と考えて講義をつくってみた話。

お酒っておもしろい

が、私が社外取締役をしている酒屋"IMADEYA"のキーワードなのだが、

お酒ってむずかしい

と思っている人も多い。

私もその中の1人だ。広告業界の電通から転職して酒屋2年目になったが、お酒についてはまだまだ勉強中。本を読んだり、試飲をしたりと色んなアプローチで学んでいる。

その学習が本当の意味で自分に定着するには時間がかかる。その基準の1つにラーニングピラミッドという指標がある。

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ラーニングピラミッドによると、講義を聞いただけではその学習は5%しか定着しない本を読んでもわずか10%だ。
しかし「他者に教える」という行為をすることによって、その学習は90%定着するとされている。これは昨今注目されているアクティブラーニングの領域だ。

「初心者向けのお酒講座を作ります」

そこで私は、自分が学んだお酒の知識を独自に再構築して、他者に教える取り組みをはじめた。

先日、とある取引先にお披露目してみたところ「はじめての切り口でわかりやすくかった」と思いの外、好評だったので、調子に乗ってその資料の一部を公開してみようと思う。

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今日はそんな話。

お酒や化学の前提知識がない人でも理解し易くするための「ざっくり説明」なので、プロから見るとツッコミたくなる箇所も多々あると思います。予めご了承ください。

◼️お酒に共通する3つの素材

私が所属するIMADEYAは「日本酒のお店?」と誤解されることが多いが、ワインもビールも焼酎もバランスよく取り扱っている。

そこで私の講義では「日本酒講座」や「ワイン講座」ではなく、ジャンルを跨いで「お酒」を取り扱おうと考えた。

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まず、すべてのお酒に共通することから探し、こんな構造にしてみた。

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わかるだろうか?

スクロールする前に少し考えてみてほしい。



(考え中?)




空欄を埋めるとこんな感じになる。


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正確に言うと、ワインは水を足さずにブドウの水分だけで造るので「水分」としたが、この構造はすべての酒で同じだ。

つまり「糖分」がすべてのお酒の元になっている。具体的にはこんな感じ。

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では、次の素材からできるお酒はなんだろうか?

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正解はこういうことになる。


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なんとなく聞いたことがあるお酒の名前だが、その「元になる糖分は何か?」を考えてみると、お酒は少しわかりやすくなるかもしれない。

では、なぜ糖分がお酒の元になるのか?それはアルコールの発生源に由来する。

空気中の微生物の一種である「酵母菌」が糖分を食べることで発生するのがアルコールだ。その際、一緒にガスも発生する。だからアルコールにはガスの要素が自然と含まれることになる。

この流れを「発酵」と言い、そのための菌は発酵の母だから「酵母」と呼ばれる。図にするとこんな感じだ。

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つまりお酒は、こうした自然の働きから誕生した。日本酒にしてもワインにしても、初めは自然に偶然できたとする説が有力だ。

こうした自然の働きの一部を人の手によってコントロールして、狙ったお酒を造ろうとすることを「醸造」と呼ぶ。特に日本酒の世界では「醸(かも)す」と呼ぶこともある。

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これを土台としておくと、すべてのお酒を同じ目線で考えることができる。

◼️「醸造酒&蒸留酒」ではなく「醸造酒→蒸留酒」

醸造についてざっくり理解できたら、次のテーマはこれだ。

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お酒は大きくこの2種類に分かれるのだが、その違いはなんだろうか。同じ糖分を原料とするお酒で考えてみるとわかりやすい。

以下の違いはなんだろうか?

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日本酒も米焼酎も同じお米の糖分を原料としている。しかしこの2つには大きな違いが1つある。

それはアルコール度数だ。

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ビールが約6%、ほろよいが3%に対して、日本酒は15度前後、焼酎は(炭酸水などで割らずにそのまま飲めば)20度以上のものが多い。

この「20度」を1つの基準として、醸造酒と蒸留酒を理解するとわかりやすい。この20度には深い理由があるのだ。

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先ほど「酵母が糖分を食べるとアルコールが発生する」と説明した。つまり酵母が糖分を食べ進めると、どんどんアルコール度数が上昇する。

しかしアルコール度数が17度前後まで上がると、酵母は働きが鈍くなり、20度前後でその働きを完全に止めてしまうのだ。

つまり特殊な酵母でも自然の働きでアルコール度数が上がるのは20度までということになる。

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しかし、これでは

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というニーズに答えることができない。そこで登場するのが「蒸留」という技術だ(と、考えてみる)。

蒸留について、特に文系の人は「なんとなく知っている」程度の人が多い。ざっくり、こんな風に捉えるとわかりやすい。

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この「気化」がポイントとなる。

気化とは、液体が気体となる(蒸発や沸騰のこと)だ。

水は100度が沸点(沸騰して気体になる)であることは誰でも知っている。一方で糖分は気化しない(が100度を超えると溶け始めて、190度を超えるとカラメル状になる)。

そしてアルコールは78.3度が沸点だ。

つまり一旦、お酒(醸造酒)を造って、80度程度で温めればアルコールだけを気化させることができる。

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しかしそのまま放っておくと空気中に解き放たれてしまうので、蒸留機を使ってキャッチする。そしてすぐに温度を下げればアルコールは液体に戻る

これがお酒における蒸留の考え方だ。

水や糖分は80度では沸騰しないので、この「ゆっくり温める」ことで、ほぼアルコールだけを抽出し、アルコール度数が高い液体を造ることができる。

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こうして造られるのが「蒸留酒」であり、「蒸留酒は糖分がない」とされる原理である。

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つまり醸造酒と蒸留酒は全く別物ではない。まずは醸造酒をつくり、それを蒸留することで、蒸留酒になるのだ。

日本酒的なものを蒸留すれば米焼酎になるし、ワインを蒸留すればブランデーになる。

また、お酒の種類によって「何回蒸留するか」も異なる。取り出した液体をもう一度蒸留すれば、どんどんアルコール度数は高くなる。度数96%ともされる「スピリタス」というお酒は70回以上も蒸留するとされている。

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つまり、醸造の基本と蒸留の原理を知れば、すべてのお酒は親戚同士であることを理解できるのだ。

◼️お酒っておもしろい

いかがだったろうか?

これはまだ講義の一部でまだまだ先は長い。今日は概要的な部分だけを解説したが、実際のお酒造りではここに「土地の特徴」や「醸造の歴史」などの変数が加わってくる。

その分複雑になるのだが、それを理解できればもっとお酒のおもしろさを体験できるはずだ。

何も考えずに飲むお酒もおいしいが、(飲めても飲めなくても)お酒は少し知るだけでもっと楽しくなる。

これからも私が学んで独自に理解した「ざっくりお酒講座」を少しずつ配信していこうと思う。

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