緋道の神器
第十二話 夢の国の少女たち
体の下に白い裸体がある。
暗い部屋であっても、そこだけがボンヤリと輝いて見えるのを神治は妖しく感じた。
「あっ、あっ、ああっ……はっ、はぁっ、はぁんっ……」
小さな口から発せられる甘い喘ぎに射精感が高まり、自然と腰の動きが激しくなる。
「あっ、ああっ、あんっ……神ちゃん、ああっ……神ちゃぁんっ……やっ、やんっ、やはぁっ……」
可愛らしい顔が快楽に歪み、かすれた声が漏れるたびに、膣内がキュッと締まり、肉棒が快感を得る。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいっ、いいっ、いいよぉっ……神ちゃん、ああっ……神ちゃんいいのぉっ……」
もう何十回と抱いている体だったが、いつまで経っても慣れることがなかった。
「俺もっ……俺もいいよっ……有希ちゃんっ……」
神治は腰を動かしながら、上から愛らしい従妹を眺める。
まだ幼さが残っているものの、女として魅力的な肉体。
聞いていると癒される甘い喘ぎ。
大人しく、自分に従順な性格。
有希はあらゆる点で、神治の肉欲を満足させる最高の女と言えた。
「ああっ、あっ、やぁっ……神ちゃんっ、神ちゃんっ、神ちゃぁんっ……はんっ、はんっ、はぁんっ……神ちゃん好き、ああっ……神ちゃん大好きぃ、やぅっ……神ちゃん好きだよぉっ……」
普段見せることのない、叫びにも似た激しい愛の告白。
セックスの興奮がそうさせるのか、有希は肉棒を押し込まれ激しく出し入れされると、神治に対する熱い想いを口にした。
「俺もだっ……俺もっ……俺も有希ちゃんが大好きだぁっ……」
肉体の相性の良さだけでなく、それ以上にこうして強く愛し合っていると認識できるところに、有希とのセックスの素晴らしさがあった。
「やぅっ、やっ、やはぁっ……神ちゃん凄い、ああっ……神ちゃん凄いの、ああんっ……神ちゃん凄いよぉっ……あんっ、あんっ、あはぁっ……」
有希が頭を左右に激しく振り、何度も何度も体を仰け反らせる。
膣襞が今まで以上に肉棒に絡みつき、激しく吸引してきた。
「うぉっ……有希ちゃんっ……有希ちゃん凄いっ……」
精神の快感は肉体に作用し、凄まじい快楽を生む。
これまで様々な女性とセックスしてきたが、そういう意味で有希に敵う相手はいなかった。
どれだけ肉体が素晴らしくても、自分が相手を愛し、愛されているという想いが有希ほどに強くないからである。
心の快楽。
それは有希とのセックスで最も感じられるものだった。
「あんっ、あっ、はふぅっ……やっ、ひゃっ、ひゃはぁんっ……やんっ、やっ、やぁっ……」
両手両脚が絡みつき、強く引き寄せてきたため、快楽に歪む美しい顔が目の前に迫った。
それが強烈な刺激となって射精感を高めていく。
「有希ちゃんっ……もうっ……イくよっ……いいかいっ……?」
「うん、ああっ……私も、あんっ……私ももうイくのっ……あっ、あっ、ああんっ……」
せつなげな目でジッと見つめられると、それだけで我慢ができなくなってくる。
「有希ちゃんっ……うぅっ……有希ちゃぁんっ……」
声を発すると同時に、今まで以上に腰の動きが早くなっていく。
「ああんっ、ああんっ、あやぁっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……神ちゃん、ああっ……神ちゃ、やっ……神ちゃぁんっ……やぅっ、やっ、やはぁっ……あんっ、あんっ、ああっ……イっちゃう、ああっ……イっちゃう、あんっ……イっちゃうぅっ……やぁあああああっ!」
「うあっ!」
有希が強く抱きつき、それと共に膣内がキュッとしまる。
その瞬間、神治は精を放った。
ドクドクドクドク……。
多量の精液が有希の体内に注がれていき、神治は体を激しく揺らしながら、何度も何度も精を放っていった。
しばらくして最後の射精を終えると、そのまま有希の体の上に倒れ込む。
ハァハァと荒い呼吸を繰り返しながら、神治は横目で有希の美しい顔を見つめた。
愛おしい。
従妹であり、幼い頃から一緒に育ってきた少女。
つい先日、お互いの気持ちを確かめ合い、将来結婚する事を約束した相手だ。
神治にとって有希は、何にも代え難い最高の存在であり、その肉体を自由に貪り、肉棒を押し込んでいるだけで幸福を感じる事ができた。
だがある理由から、現在の神治はそれを素直に喜べずにいた。
(未迦知さま……)
傍らに視線を移すと、一人の少女がこちらを見つめている。
年の頃は十一、二歳。
腰まで伸びた黒髪のかかった顔は、信じられないほどの美しさがあり、白衣と黒い袴という巫女のような格好をしたその少女は、この緋道村の守護神、未迦知神だった。
以前は三十歳ほどの外見をしていたのだが、つい先日神治の暴走を止めるために現在の少女の姿になったのである。
(ああ……やっぱり可愛い……)
神治はその容姿に惹かれずにはいられなかった。
それまでは、己の最も愛する存在が有希だという事に確たる自信があった。
有希は全てにおいて神治の好みであり、もう何日も一緒に暮らしているにも関わらず、顔を合わせるたびに激しく心臓が高鳴るくらいだ。
ところがこの間、少女の姿となった未迦知神の肉体を味わってからというもの、有希に対するのと同じ想いを未迦知神にも感じるようになってしまったのである。
外見の年齢が同じくらいになって分かったのだが、二人はそっくりだったのだ。
無論、性格は正反対と言えるほど違うのだが、それでもそれぞれ魅力的であり、困った事に神治はどちらも好みだったのである。
有希とは将来結婚する約束をしており、たとえ肉体は浮気をしたとしても、心は絶対に有希が一番である自信が神治にはあった。
だが未迦知神の魅力は、そんな神治の想いをあざ笑うかのように強烈だった。
今も温かな有希の肉体に触れているというのに、目は未迦知神の姿をつい見てしまう。
それが有希に対する後ろめたさ、己の優柔不断に対する情けなさを感じさせ、神治は暗くなった。
「神ちゃん、そろそろ行かないと……久美ちゃんが待ってるよ……」
有希が体を起こしながら言ってくる。
顔の正面に未迦知神の姿が入るが、まるでその存在がないかのように気にしていない。
それも当然、有希には未迦知神の姿が見えていないのだ。
未迦知神は術を使い、神治以外の者に姿を見せないようにしているのである。
「うん……じゃ、行くね……」
神治は有希に笑いかけると体を起こした。
当主家の人間は、一族の間で子をもうけなければならないため、神治は順に家族とセックスをしていたのである。
「ね、神ちゃん……」
立ち上がろうとする神治に、有希がしんみりとした口調で声をかけてきた。
「あの……神ちゃん……何があったか分からないけど……私……神ちゃんのこと、好きだから……何があっても、私は神ちゃんのこと大好きだから……だから……元気だして……」
体を寄せて囁いてくる。
「有希ちゃん……」
神治は体の奥底から温かなモノが湧き起こってくるのを感じた。
有希は神治の変化に気がつきつつも、それを聞き出そうとせず、そっと励ましてくれているのだ。
何と優しい少女だろうか。
神治はその心遣いを嬉しく感じ、やはり自分は有希が一番好きなのだと思った。
「ありがとう……俺、元気になるよ……」
笑いかけると軽く唇を重ねる。
「んっ……じゃあそろそろ行った方がいいよ……久美ちゃんが怒っちゃうから」
有希は微笑みながら、気の強い妹に神治が怒られることを心配している。
「あ、そうだね。久美ちゃんはおっかないからなぁ」
神治は有希に手を振ると、パジャマを持って部屋を出た。
(ふふ、良い娘じゃな……ほんにお主には勿体無い)
隣を歩く未迦知神が皮肉げに笑う。
(ほっといて下さい。そんなの分かってますから)
答える際に未迦知神の姿を見てしまい、心臓がドキリと激しく鼓動する。
美少女というのは見るだけで刺激を与えるものなのか、この姿になってからだいぶ経つというのに、未だに神治は未迦知神を見るたびに落ち着かなくなった。
先ほどの「有希が一番」という想いも自信がなくなってしまう。
(しかしあの様子……どうやらお主が儂に惚れたのに気づいておるようじゃな)
「えっ?」
思わず驚きの声を上げてしまった。
(まあ、相手が儂とは思っておらぬじゃろうが、お主がよそのオナゴに気を向けておるのは勘づいているとみたな。普通はそれをネチネチと責めそうなものじゃが、それをせんのがあの娘のできたところよ。ふむ、良い娘じゃ)
未迦知神は感心したように頷いている。
(そ、そんな……)
神治は、自分が悩んでいるのを心配してくれているだけだと思っていたのだが、二股状態になっているのを見透かされているというのか。
(行為の最中にあれほど上の空ではな。気づきたくなくても気づいてしまうわ。それに他の者もそれとなく同じような事を言っておったぞ。気がつかなかったのか?)
(え……?)
全然覚えがない。
そんな事を言われただろうか。
(ふ~~、仕方ないのぉ。これじゃから男は……)
未迦知神は呆れたように息を吐き出している。
(儂にしても、いつまでも今のような状態では面白くないからの。しっかりと心を決めるのじゃな)
(き、決めるって……)
(無論、儂を取るかあの娘を取るかじゃ)
未迦知神は面白そうにニヤリと笑った。
(そ、そんな……)
それが出来ないから悩んでいるのではないか。
(儂の方が断然良いぞぉ。何しろ色々お主にしてやれるしの。それにこれから長い付き合いになるのじゃから、妻にするのも悪くあるまい?)
「つ、妻ぁ……?」
あまりの事に声を上げてしまう。
(なんじゃ? それで悩んでおったのではないのか? 儂は構わんぞ。何百歳も年下の夫なぞ、そうそう得られるものではないしな。ははははっ……)
未迦知神は可笑しそうに笑っている。
確かに言われてみればそうなのだ。
有希とは結婚するつもりなのだから、未迦知神を選べば、当然妻にするという事もありえるのである。
しかし、これまで絶対的な上位者として思ってきた未迦知神を、自分の妻にするなど想像外の考えだった。
第一、未迦知神が自分をそんな対象として見ているとは思えない。
(そんなこと言って……冗談なんでしょ?)
からかわれているのだと思った神治は疲れたように呟いた。
(何じゃ? 儂を妻にするのは嫌なのか? それは酷いぞ。儂の方はお主にメロメロであるのに……)
未迦知神が悲しげな顔をしながら体を寄せてくる。
せつなげな瞳で上目遣いに見つめられ、心臓が激しく跳ね上がった。
妖しい色気が体にまとわり付くように感じられ、股間の一物がグンっと力を増す。
息が荒くなり、今すぐにでも肉棒を押し込みたい欲求が湧き起こってきた。
(み、未迦知さま……)
未迦知神の肩をグイと掴み、その場に押し倒そうと力を込める。
(まあ、そう急くな。あとでたっぷり儂の肉体を味あわせてやるからの。取り合えず今は義務を果たして来い)
未迦知神は、そんな神治の様子を楽しそうに見つめながらスッと肩を外すと、久美の部屋へ入るように促した。
「うぅ……」
神治は、抑えきれない欲情を持て余しながら未迦知神を見つめると、とにかく残り二人を早く終わらせて未迦知神を抱くのだと、久美の部屋へ入っていくのだった。
次の日の朝、眠たい目を擦りながら居間に入った神治は、仁王立ちで待ち構えていた従妹の久美の出迎えを受けた。
「神治兄ちゃん、昨日のあれ、何なのぉ?」
キツイ口調で言いながら睨んでくる。
「え? な、何がさ……?」
あまりに突然の事に驚いた神治は弱々しく答えた。
「何って、昨日のエッチだよ。あれ、私のこと見てなかったでしょ。誰か他の人のこと考えながらしてた。あんなの酷すぎるよぉ」
久美は始めの強い口調が嘘のように声を小さくすると、泣きそうな表情になった。
「いや、その……」
全くその通りなので神治はしどろもどろになる。
未迦知神に誘惑されたため、激しい興奮状態のまま久美としたのだが、どうしても近くにいる未迦知神に意識が向いてしまったのだ。
「ふ~~ん、神ちゃんったらそんな事してるんだ」
背後から楽しげな声が聞こえたかと思うと、従姉の静が姿を現した。
「じゃ、その後にした舞美ちゃんはどうだったの? やっぱり上の空だった?」
静は朝ごはんを食べている妹の舞美に問いかけている。
「え? わ、私?……お、お兄ちゃんは……その……」
舞美は困ったように俯いた。
「なになに? やっぱりそうなのぉ?」
「え、えっとぉ……そのぉ……」
しどろもどろになって舞美はハッキリと答えない。
「舞美ちゃんは大人しいからねぇ。お兄ちゃんが態度悪くても我慢しちゃうんだよね。そんでそれを告げ口なんてできないんだよねぇ」
静が意地悪く呟いている。
「でもしずねぇ、神ちゃんってそんな態度悪かった? 私の時も確かに何か様子が変だったけど、悩みがあるって感じでしかなかったよ」
姉の佳奈が助けるように言ってくれる。
「ま、そうね。私の時も似たようなものよ。じゃあ有希ちゃん、あなたはどう? やっぱり上の空だった?」
「わ、私は……神ちゃんとできるなら……何でもいいから……」
有希が恥ずかしそうに呟いている。
「あんたねぇ……そんなんじゃ神ちゃんが増長するわよ。言うべき時はビシッと言わなきゃ」
力が抜けたように静は肩を落としている。
「あなたたちは朝から何話してるの。神ちゃんだって色々考える事があるんだから、許してあげなさい」
伯母が茶碗を運びながら助けるように言ってくれる。
「またぁ、母さんも甘いんだから。久美ちゃんの身になってごらんなさいよ。誰か他の人の事を思い浮かべながらされたらたまらないでしょ」
「それはそうだけど……でもそれは久美ちゃんが努力不足なのよ。もっと神ちゃんを惹き付けるような体になりなさい」
「え? お、お母さんそれ酷いよ。私まだ子供なんだよぉ」
久美が不満そうに反論している。
「子供って言ったって、あんたのそこは私たちより凄いんだから、色々やり方はあるでしょう? 生まれつきのものに頼るばかりじゃ成長はないわよ」
久美の股間を指差しながら、伯母は諭すように語っている。
確かに久美の膣は、入れただけで射精してしまうほどの気持ちの良さがあった。
しかも中の動きによってすぐに回復させられるため、並みの男ならば腰を動かすことすらできず、ずっとそのまま射精し続ける状態になってしまうほどの恐ろしい膣だったのである。
元々性の神である未迦知神の血を引く緋道村の人間は、通常人より性的に優れた資質を持っており、幼い少女であっても熟女並みの快楽を相手に与える事ができた。
舞美などにしても、口内の気持ち良さには凄まじいモノがあり、フェラチオをされると、まるで膣内に入れているのと同じくらいの快感があったのである。
さらには慣習として、家族を始めとする知人友人たちと毎日のようにセックスしているのだから、技術的にも優れていくのは当然であり、伯母が久美に言っているのも、そういった性技の習得に対するものなのだった。
「それはそうよね。久美ちゃんってただでさえ神ちゃんを気持ち良くさせられるんだから、もっと頑張らなきゃ」
続けて佳奈が久美を責めている。
「うわぁん、みんな酷いよぉ。私だって好きでこうなってるんじゃないもん」
久美は泣きそうになりながら叫んだ。
「もう、みんな酷いわねぇ。久美ちゃん大丈夫?」
母が久美を抱き寄せて頭を優しく撫でている。
「ま、結局どうなのかしらね。神ちゃん、あなた久美ちゃんとしてる時、他の人のこと考えながらしてたの?」
静が穏やかな口調で尋ねてきた。
「え? いや、その……」
その通りであるため、神治はどう言っていいのか困ってしまった。
正直に答えたら皆の集中攻撃を受けそうな気がしたのだ。
「ハッキリ言いなさい。どうなの?」
静に詰め寄られ、助けを求めるように視線を動かす。
だが誰も何も言わない。
どうやら神治が答えるのを待っているようだ。
擁護するにしろ責めるにせよ、事実確認をしたいのだろう。
神治は覚悟を決めた。
「その……してました……他の人のこと考えながら……してました……」
『……』
神治の言葉に一同は黙り込んだ。
「ふ~~ん、やっぱりそうなんだ」
静が面白そうに何度も頷く。
「まあ、神ちゃんったら結構男なのね」
伯母は頬に手を当てながら微笑んでいる。
「神ちゃん……どうしてこんなになっちゃったのかしら……」
母は悲しげに溜め息を付いた。
「うわ、私の時にもやられたら嫌だなぁ」
姉は不安な声を上げている。
「……」
「……」
有希と舞美はどう反応していいのか分からないように俯いていた。
「ほらぁ、やっぱりそうでしょ? 酷いでしょ? ね? ね?」
久美が元気を取り戻して、皆に同意を求めるように叫んでいる。
「だけどやっぱりそれは久美ちゃんの責任よ。どんなに神ちゃんが他の人の事を考えてても、自分の体の魅力で惹き付けなきゃ」
「え~~?」
伯母の厳しい言葉に久美は不満の声を上げた。
「でも姉さん。久美ちゃんはまだ子供なんだから……」
母がとりなすように伯母に言う。
「何言ってるの。うちはただでさえ女がこれだけいるのよ。それなのに男は神ちゃんしかいないんだから、そんな状況で自分を見てもらおうと思ったら努力しなきゃ。神ちゃんを責めるより、まずは自分の魅力の無さを恥じなさい」
「……」
一緒に神治を非難してもらえると思っていたらしい久美は、伯母の言葉に悲しげに俯いている。
「ま、母さんの言葉も一理あるけどね。だけど今までそんな事なかったのが、急にどうしてそうなったのかは気になるわ。第一、佳奈ちゃんまでは確実にいつも通りだったんだから、有希ちゃんとした時に何かあったんじゃない? どうなの、有希ちゃん」
「え? 別に……私は何だか辛そうにしてた神ちゃんを励ましただけで……」
有希は小さな声で呟いている。
「ふ~~ん、励ましたんだぁ。じゃ、それが原因かな?」
静は意地悪そうな表情で笑った。
「どういう意味?」
久美が理解できないといった顔で尋ねている。
「つまりぃ、有希ちゃんに励まされた神ちゃんはぁ、それで嬉しくなっちゃってぇ、有希ちゃんの事で頭が一杯になっちゃったのよぉ」
静はニヤニヤと笑いながら神治を見つめてくる。
「え~~、それホントぉ?」
久美の叫びが部屋に響く。
「え……いや、その……」
全然違うのだが、否定しても本当の理由が言いにくい神治は困ってしまった。
「やっぱり有希ちゃんかぁ……神ちゃん年下の方が好きだもんねぇ……」
佳奈がガックリと肩を落としている。
「あら、佳奈ちゃん。年上には年上にしかできない事もあるのよ。そんなに落ち込まないで」
伯母が慰めるように言っている。
「神ちゃん……」
有希は顔を赤くして小さな声で呟きながら俯いた。
(はははっ……面白い家族じゃの。いやはやお主も幸せなヤツじゃな)
今問題になっている事の原因である未迦知神は、他人事のように面白そうに笑っている。
(冗談じゃないですよ……大体、未迦知さまがあの時誘惑するからいけないんじゃないですか……)
(は? 何のことじゃ? 儂はただお主の妻になりたいと言っただけじゃぞ。それで興奮したのはお主の勝手であろうが? 全く酷いヤツじゃのぅ。あんな幼い娘を悲しませて)
未迦知神が横目でジトっと見つめながら言ってくる。
しょせん女に口で勝とうなど無駄なことなのだ。
それに勝手に興奮したのは事実なのだから反論のしようがない。
「神ちゃん、取り合えず久美ちゃんに謝れば? そうすれば久美ちゃんも治まるでしょ?」
「え? あ、う~~ん、そうだね。そうかも……」
佳奈の言葉に久美は神妙な顔をして頷いた。
「あら、それだけじゃ駄目よぉ。もっと形として表してもらわなきゃ」
せっかくまとまりかけたというのに、静が余計な事を言ってくる。
「そうねぇ、何かしてもらうってのもいいかな」
佳奈までその事に同意している。
「ほら、何かない? 久美ちゃん。神ちゃんにして欲しいこととか」
静が久美に促す。
「う~~ん、そうだなぁ……」
楽しそうに久美は考え始めた。
「ドリームランドに連れて行ってもらえば?」
『え……?』
舞美の呟きに一同が注目した。
「あ、あの……この間、久美ちゃん……行きたいって言ってたから……そのぉ……」
皆の注目に驚いたのか、舞美は落ち着かなく視線を動かしながら俯いている。
「あ、それはいいわね。久美ちゃんそうしてもらいなさい。明日は休みだし、ちょうどいいわ」
母が両手を胸の前で合わせて、名案だと言わんばかりに薦めている。
「そうか……そうしようかなぁ……うん、そうしよ。何たってドリームランドだしねっ」
久美も何やら乗り気で、神治への怒りを忘れたかのように上機嫌になっている。
「じゃ、決まりね。ついでに有希ちゃんと舞美ちゃんも行けば? 佳奈ちゃんはどうする?」
静は勝手に話を進め、その上同行者まで増やしていた。
「私? 私はいいわ。明日は用事があるし」
「そう。じゃあ、引率は私ってことで。そろそろ東京に戻ろうと思ってたからちょうどいいわ」
「え? しずねぇ、東京に行っちゃうの?」
突然の言葉に神治は驚いた。
「ええ。もうすぐ大学も始まるしね。いつもならとっくに戻ってる時期だから」
そう言えば静は東京の大学に通っているのだ。
ここから東京まではかなりの距離があるため、一人暮らしをしているのだという事を以前聞いていたのである。
「そっか……」
今まで一緒にいるのが当たり前になっていたので、急に別れて暮らす事に神治は寂しさを感じた。
「そんな顔しないの……すぐにまた会えるんだから」
静は優しげな笑顔を向けてくる。
「あ……うん……」
昔から神治が落ち込むと、静は今のような笑顔を見せた。
それは包み込まれるような心地良さがあり、神治が静に惹かれたのも、その雰囲気のせいだと言ってもいいくらいだった。
「じゃ、決定ってことでいいかしら、久美ちゃん?」
「うんっ」
久美は元気良く頷き、すっかり神治への怒りを忘れているようだ。
「やったっ。ドリームランドっ、ドリームランドっ」
勢い良く体を揺らしながら体中で喜びを表している。
どうやら許してもらえそうなのと、本当の理由を追求されないで済んだ事に、神治はホッと胸を撫で下ろした。
(どりーむらんど? どりーむらんどのぉ……)
何やら考え込んでいるらしい未迦知神は、顎に手を当てて首をかしげている。
その様子が何やら可愛らしく思えた神治は、今日初めての微笑みをようやく浮かべる事ができたのだった。
そこには多くの人間が溢れていた。
久しぶりに人ごみにやってきた神治は、何やら懐かしいような思いに駆られた。
緋道村に来てからというもの、周囲に人だらけという状態とは無縁だったからだ。
近くには人工的な建物が間隔を置いて配置されており、そこから長い行列が伸びている。
目の前には、二本足で歩く洋服を着た動物の着ぐるみがおり、その周辺には子供たちが集まっていた。
ここはドリームランド。
童話のキャラクターをメインに作られたテーマパークである。
客を楽しませる技術の高さから、多くの人々が何度も訪れるほどの人気のある施設だった。
「じゃ、私はここで待ってるから、好きなとこに行ってきなさい」
静は喫茶店の椅子に腰掛けたまま言った。
「え? しずねぇ、何も乗らないの?」
久美が目を丸くして驚いている。
「いいの。私はこういうのあんまり好きじゃないから」
「え~~、勿体無いよぉ。せっかく来たのにぃ」
「いいからいいから、あんた達だけで楽しんできなさい。帰りにここに寄ってくれればいいから」
静の言葉に久美は納得できない様子だったが、こうと決めると絶対に意見を変えないのを知っているのか、諦めたように頷いた。
「じゃ、行こう舞美ちゃん。まずはこれ、これねっ」
久美は舞美の手を掴むと、アトラクションの配置図を見ながら早足で歩き始めた。
「あ、うんっ……で、でもお兄ちゃんたちは?……お兄ちゃんたちが……」
「いいんだよ年寄りは置いといてっ。どうせ遅いんだからっ。行こ行こっ」
ズンズン先へと進んで行く。
「あ、おい、久美ちゃん……」
慌てて神治は声をかけたが、久美は無視して行ってしまった。
舞美が遠くで困ったようにこちらを見つめていたが、やがてそれも見えなくなる。
「ふふっ……あれ、気を使ったのよ。可愛いわねぇ、久美ちゃん」
静は可笑しそうに笑った。
「え? どういう意味?」
「あら、神ちゃんまで分からないなんて……有希ちゃんは分かるわよね?」
「あ、うん……」
有希は顔を赤くして俯いている。
「え? 何なの?」
「まったく……神ちゃん、それじゃ有希ちゃんが可哀想よ。少しは気づいてあげないと」
「え? え?」
呆れる静の口調に、神治は意味が分からなかった。
「いい? 私がここにいて、久美ちゃんと舞美ちゃんがいない。となると、残りは誰よ」
「あっ……」
言われて初めて気がついた。
この状態では、自分と有希の二人でアトラクションを回ることになるではないか。
(これって……デートじゃん……)
理解した途端、意識してしまい顔が赤くなる。
「ほら、早く行って。初めてのデートでしょ? 楽しんできなさい」
静は二人の背中を押して促した。
「あ、うん……じゃ、行こうか……」
「うん……」
有希と顔を見合わせて歩き出す。
「手ぐらい繋ぎなさいよぉ」
静の言葉に顔を赤くしてしまう。
すでにセックスをしている間柄であるとはいえ、改まってデートなどと意識すると緊張してしまうのだ。
(でも確かに手ぐらい繋ぐべきかな……)
自分たちは恋人同士であり、さらにはデートをするのだからしてもおかしくないだろう。
しかし神治には気になることがあった。
隣にいる未迦知神である。
恋心を抱いている未迦知神の目の前で、有希と手を繋ぐという事に罪悪感を感じてしまうのだ。
(安心せい。儂はしばらく離れておるからの)
(え?)
神治の内心を見透かしたような事を未迦知神は言ってきた。
いやそれより気になるのは、「離れている」という言葉だろう。
未迦知神は、出会ってから今まで一度も神治の傍を離れた事がなかったからである。
(ど、どこかに行っちゃうんですか?)
(うむ、このどりーむらんどとはなかなか面白そうな所じゃからの。少々一人で回ってみたいのよ)
(そ、そうですか……)
どういう事なのだろう。
まさか気を使っているとは思えないので、言葉通りと取れないこともないが、どうも納得がいかない。
(では儂は行くからの。二人で楽しむが良いぞ)
未迦知神は面白そうな表情を浮かべて笑うと、歩いていってしまった。
(やっぱり気を使ってくれたのかな?)
それはそれで寂しい気がする。
未迦知神に惚れている神治としては、自分が他の女性とデートする事に対して何とも思われてないというのでは面白くないからだ。
「神ちゃんどうしたの?」
ずっと黙っているのを不思議に思ったのだろう、有希が声をかけてくる。
「い、いや、何でもないよ。さ、どこから回ろうか?」
未迦知神の事は気になるが、今はこのデートを楽しむべきだと思った神治は配置図を有希に見せた。
「神ちゃんが行きたいのからでいいよ」
「そうなの? じゃあ、これなんかどう?」
有希に先に選ばせようとしても、なかなか承諾しない事を分かっていた神治は、無理に薦めず自分が先に選んだ。
だがそれは、来る前に静に教えてもらった有希の好きなアトラクションだったのである。
「あ、うん……それでいいよ」
有希が嬉しそうに笑う。
その笑顔を眩しく見つめながら、神治は意を決して有希の手を掴んだ。
「あ……」
「さ、行こう……」
神治は有希の方を見ないようにしながら歩き出した。
恥ずかしさで真っ赤になってしまい、とても見せられない状態だったからである。
「うん……」
有希が寄り添うようにして歩き出し、二人は最初のアトラクションのある場所へ向うのだった。
未迦知神は、目の前を老若男女が楽しそうに歩いているのを壁に寄りかかりながら眺めていた。
(ふむ……なかなか賑やかなものじゃのぅ……)
感心したように呟く。
これまでテレビを見る事により、人が多くいる場所があるというのを理解してはいたが、実際にその場に来てみた事で感触として認識できたのである。
(しかし……どうしたものかの……)
未迦知神は人ごみを見つめながら、困ったように首を捻った。
実は未迦知神にはする事があったのだが、それには欠かせない物があったのだ。
(気に入る服装がないわい……)
己の白衣に黒袴という格好が、日常的な服としては目立つものだという事を神治に聞いていたため、それを変えようと思ったのだが、どうも気に入るものがないのだ。
(皆、何故あのような服を着ておるのじゃろうな)
未迦知神にとって、現代の普段着というものはどうも受け入れがたい作りだった。
(大体、もっとピシッとした服装をせんのか全く。ノペっとしておってどうも気に入らんっ)
未迦知神は吐き出すように呟くと、再び人ごみを眺めた。
色や形は様々だが、根本的な作りは同じである服装が次々と現れては消えていく。
(う~~む、仕方ないからこの格好で行くか……いや、それでは目立ってしまうからのぅ。駄目じゃ駄目)
諦めかけた思いを引き戻し、気を入れて一人一人を見つめる。
(む?……あれは……)
その時一人の少女の姿が未迦知神の目に止まった。
(おお、あれじゃあれ。あれは良いのぉ)
それは黒を基調とした所々に白いリボンの付いた服で、膝上辺りまでのヒラヒラとしたスカートに、黒い靴下、黒い靴、そして頭にはやはり、ヒラヒラとした布で覆われた、棒を横にしたような飾りがあった。
(うむ、良いのぉ。黒と白というのが気に入った。やはり服は黒と白でないとな)
未迦知神は少女の傍に近寄ると、その服装をしげしげと見つめた。
(よし、分かった……こうじゃな)
指を鳴らすと、途端に身に付けている巫女服が少女のものとそっくりの服装になる。
(これで目立たんな……では今回の目的を果たすとするか)
物陰に入るとそこで姿を消す術を解き、再び表に出る。
「あっ……」
誰かの声が聞こえ、周囲の視線が集まっているのを感じた。
(む? 何じゃ? 完全に似せたはずじゃがな)
何か不具合があったかと己の格好を見回したが、どこにも問題がないと分かると、未迦知神は安心して歩き出した。
通り過ぎる人々がその姿を追うように見つめてくる。
「あの子可愛い……凄いねぇ……」
「いいなぁ……いいよぉ……」
「うわっ……モデルか何かかなぁ……」
男に限らず周りの老若男女全てが感嘆の声をもらしている。
未迦知神は知らなかったが、その服装はゴシックロリータ、略してゴスロリと呼ばれるものであり、普段着としては一般的に受け入れられていない、非常に目立つ格好だったのである。
しかも未迦知神自身が物凄い美少女であったため、ゴスロリのワンピースが非常に良く似合い、相乗効果としてかなり目立つ結果となってしまっていたのだ。
だがそれに未迦知神が気がつくことはなかった。
なぜなら神である未迦知神にとって、人の注目を集めることなど当たり前のことであったため、自分がこれで目立っていないと確信を持ってしまうと、その事を認識できなくなってしまったからである。
周囲の注目を浴びつつ、未迦知神は何かを探すように視線をあちこちに向けながら歩き続けた。
「む、ここはなかなか良さそうじゃな」
そこは草木や芝生が生い茂る、ちょっとした庭のような場所だった。
「あとはそうじゃのぅ……取り合えずこの者にするか」
未迦知神は、傍にいた四十歳ほどの男の前に立った。
「あ……オジさんに何か用かな……?」
その男は未迦知神に見つめられ、歳柄もなく顔を赤らめながら問いかけてくる。
「儂の体が欲しくはないか? ん? どうじゃ、一つ抱いてみんか?」
妖しい色気を発しながら、少女に似合わない言葉遣いで誘いかける。
「え?……な、何を言っているんだい?……そ、そんなこと言っちゃ駄目だよ……」
男は周囲を気にしながら、未迦知神に笑いかけてくる。
「冗談ではないぞ……ほれ、儂の体は最高じゃから……」
男の手を取り、胸に触れさせる。
「あっ……こ、こらっ、そんな事しちゃ……」
慌てて周りを見回しながら、手を離そうとしてくる。
「ふふ……他の者のことなぞ気にする必要はない……儂だけを……儂だけを見ておれば良いのじゃ……ほれ、誰もお主を見てなどおらんぞ……」
未迦知神の言葉通り、周囲の誰もが、まるでそこに二人が存在していないかのようにしている。
中年の男が美少女の胸に触れているのだから、普通なら非難の声が上がるであろうし、そうでなくても注目を集めそうなものだが、何も反応がないのである。
「ほ、本当だ……え? どうして……」
男は訳が分からないように頭を忙しく動かして周りを見ている。
「これは夢……夢じゃよ……じゃから安心して抱くが良いぞ……」
「夢……そうか夢なのか……そうだよな、こんな可愛い子が俺なんかに……」
男はボォっとした表情で呟くと、未迦知神を引き寄せた。
「へへっ、オジさんが気持ちいい事してあげるからねぇ」
それまでの動揺した様子が嘘のようにいやらしい口調で呟くと、男は未迦知神を抱き締め、その小さな唇に吸い付いていった。
男は信じられない思いだった。
ドリームランドに家族で遊びに来たのだが、妻に娘を任せて休んでいると、突然美少女が声をかけてきて、あろうことか抱くように言ってきたのである。
初めはこんな幼い少女に誰がそんな事を教えたのかと怒りを感じたのだが、手を取られその小さな胸に触れた瞬間、肉棒が一気に硬くなった。
最近衰えを感じていた自分の一物が、まるで思春期の頃のように痛いばかりに勃起したのだ。
衆目の中で少女の胸を触っているのはマズイと思い放そうとするのだが、その意思に逆らうように手は離れない。
しかも周囲の人間は、自分の行為を責めるどころか誰一人としてこちらを見てさえもいないのだ。
夢だと少女に言われ、その甘い囁きに意識が虚ろとなり、それとは逆に体には激しい肉欲が湧き起こった。
欲情した体が勝手に動き、少女を抱き寄せ唇を奪った瞬間、股間の一物が爆発した。
(うぅ……何で……こんな……)
まるで童貞の頃のように早漏になってしまっている。
いや、童貞であってもここまで早くはないだろう。
何しろキスしただけで射精してしまったのだから。
「おお、勿体ないのぉ……儂の中で出さんといかんぞ……」
少女が妖しく微笑む。
「うぉっ……」
その可愛らしくもいやらしい表情を見た瞬間、肉棒が一気に蘇り、抑えきれない肉欲に包まれた男は、そのまま少女を芝生の上に押し倒した。
「あっ……」
痛みに顔を歪め、可愛らしい声を上げる少女の姿に、男の我慢は限界に達した。
「うぉおおっ!」
引きちぎるように服を脱がせ、現れたほとんど膨らみの無い胸を指で摘み、激しく揉み上げる。
「あっ……あっ……」
ピクッ、ピクッ、と反応を示すのにたまらず、可愛らしいピンクの乳首に吸い付いていく。
「あっ、あんっ……ああっ……」
チュパチュパと何度も吸い上げ舐めると、少女が手を握ったり開いたりして、快感を感じているのが分かった。
「ああっ、あっ、ああんっ……」
頭を左右に軽く振る姿が興奮を誘う。
「お、オジさんもう駄目だ。もう我慢できない。入れるよ。入れるからねっ」
経験豊富な大人の男として、少女がもっと感じた後に入れるつもりだったのだが、堪え性のない己の肉棒は、再び射精しそうなほどになってしまっていた。
これ以上我慢していては再び射精してしまうだろう。
さすがに二度も入れないで出してしまう事だけは避けたかった。
バサっと黒いヒラヒラとしたスカートを捲くり上げ、白いパンティをさらけ出す。
少女の純粋さを表すかのようなその布を脚から取り去り、スカートの中に頭を突っ込んで幼い縦筋を眺める。
(うぅ……こんな……まだ毛も生えてないような子に……自分の娘と同じくらいの子に……俺、入れちゃうのか……?)
娘は小学五年生。
見た目はこの少女と同じくらいだ。
心に罪悪感が湧き上がる。
「うぉっ!」
だがそれと同時に肉欲も急激に増した。
ビクンビクンと肉棒が痛いほどに蠢き、早く入れさせろと訴えてくる。
それが脳を犯し、禁忌の思いを快感へと変えていく。
(そうだよ……娘と、娘と同じくらいの子に……俺、入れちゃうんだ……セックスしちゃうんだよぉ……)
少女の顔が己の娘と重なり、信じられないほどの興奮が湧き起こってくる。
「ああっ……入れるぞっ……パパ入れちゃうからなぁっ……」
まるで自分の娘に言うかのように宣言すると、男は少女の両脚を持ち上げ、すでに爆発寸前まで高まっている肉棒をその幼い縦筋に近づけていった。
ズブッといった感触と共に、亀頭の先が膣穴に収まる。
「うぉっ!」
その瞬間、信じられないほどの快感が体中を走りぬけ、男は射精した。
ドクドクドクと多量の精液が少女の中に注ぎこまれていく。
(ああっ……何でっ……何でこんなぁっ……気持ち、うぅっ……気持ち良すぎるぅっ……)
まだ亀頭が収まっているだけだというのに、まるで体全体が吸い取られるかのような快感に体が震えてしまい、動く事ができない。
何度も何度も精を放ち、体を前後に揺らす。
「うぅっ……ふぅ……」
ようやく射精を終えた男は、深い息を吐き出しながら己の未熟さを恥じた。
幼い少女相手に、大の男がまるで童貞少年であるかのように入れた瞬間放ってしまったのだ。
これまで何人もの女性を絶頂に導いてきた自信がガラガラと崩れていく。
(くそっ、何てこった……こんな、こんな小さい子相手に……)
そこまで考えて、自分が何をしていたのかに気づく。
(そうだよ俺……こんな小さい女の子に……)
セックスしてしまったのだ。
誘われたとはいえ、未成年を襲ったことには変わりない。
自分は犯罪者となってしまった。
(だけど……そういや何で……)
だがなぜ自分がそんな事をしてしまったのか理解できない。
少女に声をかけられてから意識が薄まり、いつの間にか押し倒してしまったのだ。
(は、早く逃げないと……)
今なら捕まらずに逃げられるかも知れない。
ここは家から遠く離れたドリームランドなのだから、自分がどこの誰であるかなどそうそう分かるはずがないのだ。
逃げてしまえば捕まることはないだろう。
(そうだよ逃げ、うぉっ……何だっ?……うわっ……凄いぃっ……)
体を放そうと男が動いた瞬間、少女の膣が微妙に蠢き亀頭を吸い込んできた。
そのたまらない感触に、一気に肉棒が硬くなる。
(うぁっ……何てっ……何て気持ちいいんだっ……このままもっと押し込んで、うぅっ……動かしたいぃっ……)
先ほどはただ亀頭をハメただけだった。
今度は全てを少女の膣に入れ、好きなように動かしてみたい。
そんな欲求が湧き上がり、男は動くことができなくなってしまった。
「どうした? もっとせんのか?」
少女が外見に似合わない大人びた口調で囁いてくる。
その美しい顔を見た瞬間、男は逃げる考えを捨てた。
この信じられないほどの美少女の肉体を、十分に味わうことなくどうして離れることができようか。
「するっ……するに決まっているだろうっ……」
男はそう叫ぶと、腰をグイと押し込んだ。
「ああっ……あっ……」
少女の顔が快楽に歪む。
(うぉっ……凄いっ……)
肉棒が全て収まると、それまで以上の快感が押し寄せ、男は歯を食いしばって腰を動かし始めた。
「あっ、あっ、ああっ……はっ、はっ、はぁっ……」
少女の甘い声が可愛らしい口から漏れ、それを聞いているだけで射精感が高まっていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいぞ、あっ……いいではないか、あんっ……なかなか、ああっ……いいっ……」
偉そうに評価してくる少女の言葉に、男の嗜虐心が刺激を受ける。
「これでどうだっ……こうっ……どうだっ……」
少女に自分を褒め称える言葉を言わせようと、男はやっきになって腰を振っていった。
「やっ、やっ、やぁんっ……いいっ、ああっ……いいぞぉ、あふっ……それ、あんっ……その動きぃ、やぁっ……いいっ……あっ、ああっ、あやぁっ……もっと、やっ……それを、ああっ……もっとぉっ……」
快感に声を震わせながら、少女は男を欲した。
「これかっ……これがいいのかっ……これが欲しいのかぁっ……」
嬉しくなった男は、ガンガンと腰を叩きつけていく。
「あっ、ああっ、あやんっ……そう、あっ……そうだ、ああっ……それがいいっ……やんっ、やっ、やはぁっ……」
激しい男の動きに合わせて少女の体が激しく揺れ動き、まだ膨らみの薄い胸が微かに揺れ動く。
(ああ……凄い……こんな……こんな小さな女の子と……俺はして……気持ち良くさせてるんだ……)
幼い少女とのセックス。
世間では非難の対象となる行為だが、すでに男の頭からはそんなことは消え去っていた。
(こんな気持ちいいのに……こんなたまらないのに……どうしてしちゃいけないんだよ……)
擦れるスベスベとした若い肌の感触。
肉棒をキュッと締め付けてくる膣の信じられない心地良さ。
そして何より、可愛らしい顔を歪めて喘ぐ少女の姿は、男の肉欲を激しくかきたてた。
(こんな……こんなの……もう……止められないっ……)
まだ女と言えない成長途上の少女とセックスするのが、これほど気持ちのいいものだと思わなかった。
もっとしたい。
もっと、もっとしたい。
これからずっとしていきたい。
男の頭は、少女とのセックスに対する欲求で一杯になった。
(だけど……この子と別れたら……もうできなくなっちゃうじゃないか……)
今自分に快楽を与えてくれている謎の少女。
だが彼女とは、家に帰ってしまえばもう二度と会うことはないだろう。
そうなったら、今湧き起こっている欲求をどう処理すればいいと言うのだ。
妻とのセックスではとてもではないが満足できない。
すでに若さのなくなった妻では、この少女の代わりなど務まるはずがないからだ。
(あ、そうか……)
男の脳裏に、己の娘の姿が浮かぶ。
自分には娘がいる。
ちょうどこの少女と同じくらいの娘が。
目に入れても痛くないほどの可愛い娘。
それをこの少女のように犯し、快感を与えるのだ。
初めは怖がるかも知れないが、父親のすることだ、やがて受け入れ、同じように甘く悶えるに違いない。
まだまだ子供だと思っていたが、同じくらいの少女が実際に快感を感じている以上、できるはずである。
(そうだよ……そうしよう……)
男は嬉しくなって腰をさらに強く動かしていった。
「やんっ、やっ、やはぁっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
組み敷いている体の大きさは、まさに娘と同じだった。
顔は似ても似つかないが、娘の顔は自分にとって最も可愛らしく、この少女と見劣りしない。
いや、絶対に上だ。
父親の贔屓目でそう評価しながら、男は少女と娘の顔を重ね合わせ、まるで娘とセックスしているかのような錯覚に陥っていった。
「どうだっ……パパのチンチンっ……最高だろっ……」
「あっ、ああっ、ああんっ……うん、あっ……パパのオチンチン、はぅっ……最高だよ、やんっ……私、ああっ……たまらないっ……」
少女の口から、まるで本物の娘のような言葉が発せられる。
その事が男の興奮を高めた。
「あんっ、あんっ、あはぁっ……いい、あっ……パパいい、やんっ、パパいいのぉっ……やっ、やぁっ、やはぁっ……」
少女は小さな体を震わせ、頭を左右にイヤイヤするように振りながら快感に悶えている。
「いいのかっ?……これがいいのかっ?……パパのがいいのかぁっ?」
男の腰がそれまで以上に大きく動き、それに合わせて持ち上げられている少女のか細い脚がブラブラ揺れ動いた。
「やっ、やぁっ、やふぅっ……それ、ああっ……それ凄い、やっ……パパそれ凄いのぉっ……あんっ、あんっ、ああんっ……」
黒い服から見える白い肌と、その小さな膨らみ、桜色の乳首が、幼い娘を犯している認識を男に持たせ、とてつもない興奮をもたらす。
自然とそれまで以上に腰の動きが早まった。
「あんっ、あんっ、あやぁんっ……パパ、ああっ……パパぁ、はぅっ……パパ私もう駄目ぇっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……私、ああっ……私もうイっちゃう、あっ……私もうイっちゃうのぉっ……はっ、はっ、はひゃぅっ……」
少女がたまらないといった様子で頭を何度も仰け反らせ、ギュッと抱きついてくる。
「パパもっ……パパもイくぞっ……パパも出すからなぁっ……」
男は少女を強く抱きしめ、小刻みに腰を動かしていった。
「ああんっ、ああんっ、あはぁんっ……凄い、ああっ……凄いよパパぁっ……あっ、あっ、あやぁっ……はんっ、はんっ、はぁんっ……私イく、ああっ……イくの、あぅっ……私イっちゃうぅっ……やぁああああああっ!」
「うぉっ……うぅっ……うぁっ!」
少女の絶叫と共に膣がキュウっと締まり、それに耐え切れなくなった男は一気に精を放った。
ドピュドピュドクドクドクドク……。
信じられないほどの精液が、先を争う勢いで少女の膣に注がれていく。
「うがっ、がっ、がぁっ!」
男は何度も頭を仰け反らせ、そのたびに精を放っていった。
しばらくしてようやく射精を終えると、ゆっくり少女の体の上に倒れ込む。
荒い呼吸を繰り返しつつその美しい顔を見つめると、少女は娘そっくりの微笑みを浮かべながら擦り寄ってきた。
「パパぁ……まだ私ぃ……したりないのぉ……もっとしてぇ……」
いつも娘がおねだりする口調で、少女が囁いてくる。
その途端、男の意思とは関係なく肉棒が勃起した。
いや、勃起させられたというべきか。
少女の中に収まったままの肉棒が、ヌメヌメと膣襞に絡みつかれ、強くしごかれたのだ。
「うぅっ……ああっ……するさっ……まだするぞっ……」
男はそのまま体を起こすと、強く腰を動かし出した。
「ああんっ……パパ凄ぉい、あんっ……もっと、ああっ……もっとだよ、あっ……もっと凄くしてぇっ……」
昔、娘の体を持ち上げ振り回して遊んだ時にも同じ言葉を聞いた気がした。
「ははっ……お前はホントっ……これが好きだなっ……」
男もその時に言ったと思われる言葉を返しながら、ますます腰の動きを早めていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……そう、あっ……それ、ああっ……それだよぉっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……パパ、あっ……パパ凄い、ああっ……パパ最高ぉっ……」
もうすでに男は、自分が相手にしているのが本当の娘だと思い込んでいた。
可愛い娘が己の行為で喜んでいる。
これ以上の幸せはなかった。
肉体も、普段の妻とのセックスでは得られない凄まじい快楽を感じ、いつもより激しく律動している。
娘とのセックスはたまらない。
これからずっとしていくのだ。
誰が何と言おうと止められるものか。
男はもう何も考えられなくなり、ただ目の前にある娘の肉体に精を放とうと、熱心に肉棒を出し入れしていくのだった。
和哉はドリームランドに二人で来ていた。
相方は悲しいことに男である。
昔から仲の良い、悪友とも言うべき幼馴染の辰哉と一緒に来ていたのだ。
目的は遊び、ではあるのだが、その前に女の子と仲良くなろうという前提があった。
地元で恋人ができないから、行楽地で現地調達しようというのが辰哉の意見だった。
自分たちはもう中学二年生。
彼女くらい作ってもいい年齢だ。
その言葉に共感し辰哉の誘いに乗ったのだが、この方法は失敗だったのではないかと和哉は思い始めていた。
何しろなかなか相手が見つからないのだ。
ドリームランドに来ているのは、家族連れや恋人同士といった組み合わせが多く、自分たちのように同性二人、しかも同じくらいの年齢となるとほとんどいなかったのである。
「あ~~あ、辰ちゃんもう帰ろうぜ。俺、飽きちゃったよ」
いい加減嫌になっていた和哉はうんざりしたように呟いた。
「何言ってるんだよ、まだ女の子に声かけてないじゃないか」
周囲を見回して女の子を捜す辰哉は、顔をこちらに向けずに答えた。
「だけどさぁ。いないじゃん、可愛い子」
「うっ……それはそうだが、まだ出会えていないだけかも知れないじゃないか。諦めてここを離れた途端、向こうから歩いてくるかも知れないんだぞ」
「まぁ、そうだけどよぉ……」
辰哉に比べ、和哉はあまり恋人を作ることに熱心ではなかった。
確かにできれば嬉しいには違いないが、必死になって探すほどでもないと思うのだ。
「いいからお前も周囲を見てろ。俺が気がつかない所にいるかも知れないんだからな」
「はいはい、分かったよ」
やる気なく答えると、一応辰哉の見ていない方向へ視線を走らせる。
(こんなことしても無駄だよなぁ。男同士でもいいから何かアトラクションにでも入った方が……)
ブツブツ小声で文句を呟いていた和哉の口が止まる。
「あ……あ……ああっ……!」
驚きの声が徐々に大きくなり、ある方向に視線を固定させたまま辰哉の体を叩く。
「な、何だよ? どうしたんだ和ちゃん?」
「あ、あれ……あれぇ~~」
己の視線の方向へ指を向け、辰哉の体を揺さぶる。
「え? 何だ? ん? 一体どうしたって……」
そこで辰哉の声も止まった。
「う……うぅ……嘘だろぉ……」
かすれた声で呟きながら、和哉と同じようにその方向から視線を離せなくなる。
二人はそこにいたあるモノに意識を奪われていた。
彼らにとってそれは、まさに待ちに待っていたものであったのだが、そのあまりの素晴らしさに反応ができなくなってしまっていたのである。
そこにいたのは、少女。
非常に美しい二人の少女だったのだ。
「お、おい……行くぞ和ちゃん……」
「え? ほ、本気かよ……あんな可愛い子たち……お、俺たちじゃ無理だよ……」
「馬鹿、やってみないうちに何諦めてるんだよ。こんな所に女同士で来てるってことはフリーってことじゃねぇか。チャンスなんだぜこれは。チャンスを生かさないでどうするってんだ」
辰哉は和哉の腕を掴むと歩き出した。
「って、おい……ホントに?……ええ?……大丈夫かなぁ……」
和哉は自信なさげに呟きながらも、すぐに自分の意思で脚を動かし始めた。
「ねぇ、久美ちゃん。どうしてお兄ちゃんたち置いてきちゃったの?」
舞美は横を歩く久美に尋ねた。
「え? なぁに? もしかして舞美ちゃん分かってない?」
「って、どういう意味?」
久美の言っている事が分からず舞美は首をかしげた。
「ああ……全くもう、舞美ちゃんったら鈍いんだからぁ。あそこは二人きりにしてあげるのが親切ってもんでしょ?」
「え? 二人きりって……?」
「もちろん神治兄ちゃんとゆきねぇだよ」
「あ、そうか……そうだよね……」
舞美はようやく理解できた。
要するに恋人同士である兄達に、デートをさせて上げるという事らしい。
「村じゃ二人きりで楽しむ場所もないし、こういう所に来た時くらい気を使ってあげなきゃ」
久美の言葉に舞美はうんうんと頷いた。
「それに神治兄ちゃんったら、ゆきねぇほったらかしにして色んな女の人としてるんだよぉ。ゆきねぇが可哀想じゃない。まぁったく、あんなに浮気するんだとは思わなかった」
憤慨したように久美は両手を激しく動かしている。
「でもお兄ちゃん、ちゃんと毎日抱いてくれるじゃない」
大好きな兄が責められているのは辛いので、舞美は少し助けるように言ってみた。
「そりゃそうだけどぉ。駄目だよやっぱり。ゆきねぇは恋人なんだからさ、家族以外の女としょっちゅうしちゃ駄目駄目」
久美はブンブンと首を横に振っている。
「でも男の人ってしたくなっちゃうものなんでしょ? 前にお兄ちゃん言ってたよ」
「そこを我慢するのが愛ってもんじゃない。それに家族相手に沢山してるんだから、どうして他の女ともしたくなるのよ。変じゃないの」
「そう言われれば……」
自分にしても毎日何度もしてもらっている。
他の家族にも同じようにしているとしたら、兄の一日のセックスは物凄い回数だという事になる。
その上外でもしているのだとしたら、それは確かにヤりすぎだろう。
「うわぁ、お兄ちゃんって凄い回数してるんだねぇ……」
感心したように呟いてしまう。
「ま、それはそうだよね。私の時なんか何度も出してるし……それで他の女の人ともするってのは……確かに……凄いや……」
あまりに凄すぎる兄の精力に改めて驚いたらしい久美は、後尾を小さな声にして呟いている。
「でも、だからってやっぱり駄目っ。やっぱり浮気は駄目だよぉっ」
久美は両手で大きくバツを作って下に振り下ろした。
「大体そんなにしたいなら、もっと私にしてくれればいいんだよね……」
唇を尖らせながら、久美はブツブツと呟いている。
何だかんだ言って久美も兄が好きなのだ。
舞美はその事に軽い対抗心を持ったが、兄の心は従姉の有希に向いていることを知っていたので、それをそっと胸の奥にしまいこむ事にした。
「あ~~、面白くないっ。そうだっ、私たちも浮気しちゃおうかっ?」
「え? 何言ってるの?」
突然予想外のことを言い出した久美に、舞美は驚きの視線を向けた。
「せっかくここは村の外なんだしさ。カッコいい男の子見つけて、エッチしちゃうんだよ」
顔を寄せてきて囁くように呟いてくる。
「だ、駄目だよそんなの。私たちはお兄ちゃん以外の人としちゃいけないんでしょ」
「別にエッチだけだったらいいんだよ。要は子供作らなきゃいいんだから」
久美は得意そうに笑っている。
「え? そんな事できるの?」
「あ、舞美ちゃん知らないの? 世の中には便利な物があるんだよぉ。村じゃあんまり使われないけど、外の人はみんな使ってるのがね」
そう言うと、久美は腰のポシェットから箱を取り出した。
「これこれ……これを男の人のオチンチンにかぶせてすると、妊娠しないんだって」
他の人に見られないように体で隠しながら示してくる。
「こ、こんなのが……」
それは風船のようなゴムでできた物体だった。
「しずねぇが持ってたのこっそり持ってきちゃったんだ。きっとしずねぇもこれ使って東京でエッチしてるんだよ。あ、舞美ちゃんにも少しあげるね」
久美は箱から数個取り出すと渡してくる。
「あ、うん……」
どうしたものかと思いながら、外に出してるのを恥ずかしく感じた舞美は、慌てて自分のポシェットにしまった。
「さ、準備万端。カッコいい男の子探そうっ」
久美はそう宣言すると、舞美の手を掴んで歩き出した。
「き、き、キミたちぃ……ふ、二人なのかぁい……?」
緊張しまくりの辰哉の声に思わず吹き出しそうになる。
(何だよ、あんなに自信満々だったくせに素人丸出しじゃん)
和哉はこりゃ駄目だと天を仰いだ。
目の前には、先ほど見つけた少女二人がこちらを驚いた顔で見つめている。
歳の頃は十一、二歳だろうか。
姉妹なのか良く似た顔をした二人の少女は、信じられないほどの可愛らしさがあった。
「あのぉ……お兄ちゃんたち、誰ぇ?」
髪の短い女の子が問いかけてくる。
「あ、ああ……お兄ちゃんたちはね、キミたちとちょぉっとお話したいかなぁ、なんて思っちゃったりなんかしてるんだよ」
「お話ぃ?」
髪の短い子は、首をかしげている。
もう一人の三つ編みの女の子は、少々怖がっている様子で髪の短い子の腕にしがみついている。
(うわっ、可愛いなぁ……)
和哉はその様子に心臓が跳ねるのを感じた。
先ほど遠くから見た時もかなり可愛い子だと思ったが、近くで見るとさらに可愛らしさが増したのだ。
こちらに向いた視線に向かって笑いかけると、三つ編みの少女は少し安心したのか、体の力を抜いたように見える。
「良かったらちょっと話さない? 俺、キミの視線にやられちゃったみたいなんだなぁ」
辰哉は指を立てて、気取った口調で話している。
「きゃははははっ、お兄ちゃん面白ぉい」
和哉はガックリきたのだが、どうやら髪の短い子には受けたようで大笑いしている。
三つ編みの子も少し頬を緩めていた。
「うんっ、お兄ちゃん面白いから付き合ってあげる。いいよね、舞美ちゃん?」
「え? あ、うん……」
髪の短い子に舞美と呼ばれた三つ編みの子は、あまり乗り気ではないようだったが頷いている。
「やったっ。じゃあ、取り合えず自己紹介ね。俺は杉野辰哉で、こっちは川上和哉。二人とも中ニでぇす」
妙な動きをしながら辰哉はおどけた口調で自己紹介をした。
「きゃはははっ、変なのぉ。私は久美だよぉ。それでこっちは舞美ちゃん。私は小六で、舞美ちゃんは小五でぇす」
久美は辰哉の口調を真似ながら笑っている。
「へぇ、久美ちゃんに舞美ちゃんかぁ。って名字は?」
「あ、そうか。外だと名字言わなきゃねぇ。緋道だよ、緋道っていうの」
よく分からない事を言いながら、久美は姓を名乗っている。
「へぇ、珍しい名字だねぇ」
「え~~? そうかなぁ。普通だと思うけど」
久美は不思議そうに呟いている。
楽しげに会話している二人とは裏腹に、和哉と舞美はただその様子をジッと見つめていた。
不意に舞美と視線が合い、思わず顔が熱くなる。
(何やってるんだ俺は……この子は小学生なんだぞ。俺がリードしないでどうするんだよ)
自分を叱咤しながら舞美に笑いかける。
すると舞美も嬉しそうに笑顔を見せた。
(うぅ……か、可愛い……)
元気な久美も可愛らしいが、やはり自分は舞美のような大人しい感じの子の方が好みだと和哉は思った。
「ま、舞美ちゃんは、趣味って何?」
取り合えず何か話さなければと思い尋ねてみる。
「え? わ、私は……そのぉ……本を読むことです……」
初めてちゃんと聞こえた舞美の声は非常に可愛らしく、それだけで心臓がドキドキしてしまう。
「そ、そうか……実は俺もなんだよ。最近は『西国物語』を読んだんだけど、知ってる?」
「あっ、私も読みました。あれって面白いですよねぇ」
舞美は目を輝かせて、今までより大きな声で話している。
どうやら上手くいったようだ。
「西国物語」は基本的に男性向けの小説なのだが、女の子にも人気があったため、もしかしたらと思い、聞いてみたのである。
「そうなんだ。俺、あの話でさ、あれが……」
一旦話し始めてしまうと、元々好きなことであったため、次から次へと話す内容が頭に浮かんでくる。
舞美も頷きながら、時折自分の考えを述べてくるので、和哉は楽しくなって夢中で話し続けた。
「ねぇ、お兄ちゃんたちにお願いがあるんだけどぉ」
しばらく話をした後、喉の渇いた四人は売店でジュースを飲んでいたのだが、不意に久美がそんな事を言ってきた。
「何? 久美ちゃんのお願いだったら何でも聞いちゃうよぉ」
この短時間ですっかり久美にメロメロとなったらしい辰哉は、顔をだらしなく緩めている。
「うんとねぇ……ちょっとここじゃあれなんだなぁ……人のいない所に行こうよ」
「よし、行こう。すぐに行こうっ」
辰哉は立ち上がると、久美に手を差し伸べている。
「うんっ、じゃ、行こうっ」
久美はその手を握ると、辰哉に体をくっつけるようにして歩き出した。
(うわっ、羨ましい……)
自分も同じ事を舞美としてみたかった。
してもいいだろうか。
そう思い舞美に視線を向けてみると、優しげな微笑を浮かべてこちらを見つめている。
「じゃ、俺たちも行こう、か……」
おずおずと手を伸ばし、その小さな手を掴むと、舞美は特に嫌がる様子も見せずそのまま握り返してくる。
(うぅ……小さいなぁ……)
その温かでスベスベとした感触に和哉は有頂天になった。
前を行く辰哉たちと距離を保ちながら歩きつつ、横目でチラチラと舞美の姿を見ると、時折目が合い、そのたびに心臓が跳ね上がった。
「め、迷惑じゃない?」
あまりに舞美が可愛いので、自分などが一緒にいていいものだろうかと心配になり、聞いてしまう。
「え?」
舞美はキョトンとした表情でこちらを見上げてくる。
「い、いや……舞美ちゃん、すっごく可愛いから……俺みたいなヤツじゃ、何か釣り合い取れないっていうか……いいのかなって……」
「そんな事ないです。和哉さんは優しくて……私、お友達になれて……嬉しいですから……」
顔を真っ赤にしながら舞美が呟いている。
(うわぁ……か、可愛い……)
和哉は舞美に夢中だった。
このまま死んでしまってもいいくらい今の状況が幸せだった。
(いやいや……駄目だ……もっと、もっと先に進まなきゃ……)
これから携帯電話の番号を教えてもらって、何度かデートをして、そのうちキスをするのだ。
(いや、小学生じゃまだ早いか……じゃあ後二年待って、舞美ちゃんが中学生になったら、その記念にするとか……)
知り合ったばかりだというのに、すでに和哉の頭の中では、中学の入学式を終えた舞美と、桜の木の下で初めてのキスをする妄想が
膨らんでいた。
「あの……和哉さん?」
「え? な、何?」
舞美の呼びかけで意識を戻す。
「着いたみたいですよ」
示された先を見ると、確かに前を歩いていた二人が立ち止まっている。
その場所は、どうやら人があまり来ないアトラクションの裏側のようだった。
「ここ、ここに入ろ」
久美はアトラクションの傍にある小さな建物の扉を開けると中に入っていく。
そこはちょっとした広さのある、機械の静かな音が響いている場所だった。
「じゃ、ちょっと手伝って」
「え? あ、これかい?」
全員が中に入ると、久美は扉を閉めて近くにあった重い荷物を辰哉と一緒に立てかけている。
その扉は内側に開く作りであるため、そうすると外からは入れない状態になった。
「これでよしっと。んで次は……」
続けてポシェットから何かを取り出し床に敷いている。
どうやらビニールシートらしい。
「こ、こんな所で……な、何をするんだい……?」
辰哉が動揺した声で尋ねている。
それは和哉も同じ気持ちだった。
他に誰も入れない密室で、男女四人で何をしようというのだろう。
「ふふ~~ん。お兄ちゃんたち、私たちとイイことしなぁい?」
久美がそれまで無かった何やら色気のある雰囲気で辰哉にしなだれかかった。
「え? い、いいことって……?」
辰哉はもう頭が真っ白になっているようで、目を虚ろにしながら久美を見つめている。
「も・ち・ろ・ん……エッチだよぉ。私たちとエッチするのぉ……」
久美は辰哉に抱きつくと、下から覗き込むようにせつなげな瞳で見つめた。
「え、え、エッチって……そんな……久美ちゃん……」
「いいでしょぉ?……それともお兄ちゃんは、久美としたくない?」
久美が悲しげな表情を浮かべながら頬を擦りつけている。
そんな行為に辰哉が平静でいられるはずもなく、体をブルブルと震わせて顔を真っ赤にしながら、ゆっくりと両腕を上に上げていった。
「く、く、久美ちゃぁんっ」
絶叫すると同時に、その小さな体に抱きついていく。
「あっ……お兄ちゃ、あんっ……」
そのまま唇を合わせて押し倒し、まだ膨らみのあまりない胸を服の上から揉むと、久美が色っぽい声を上げた。
(スゲェ……あんなこと……)
想像では何度もしてきたキスを目の前で友人が行ない、しかもそこからさらに進み、幼いとはいえ女の胸を揉んでいるのだ。
「久美ちゃん……」
小さな声が聞こえ、視線をそちらに向けると、舞美が少し頬を赤くしているのが分かる。
和哉はゴクリと唾を飲み込んだ。
(い、い、いいんだよな……久美ちゃんは『私たち』って言ったんだし……舞美ちゃんも……そのつもりでここに来たんだろうし……)
だが大人しい舞美が、久美に強引に従わされている可能性もあるのだから、それで押し倒しては嫌われてしまうかも知れない。
肉体はもう我慢できないところまで来ていたが、僅かに残った理性が防波堤となって和哉の行動を抑えていた。
「あっ……あっ……やっ……」
久美の甘い声が部屋に響き、それが耳に入るたびに防波堤にヒビが入っていく。
舞美を見ると、久美の様子に興奮しているのか頬を上気させ、ハァハァと荒い息を吐いている。
それは純真な少女の中に淫猥な女を感じさせ、和哉の肉棒を激しく刺激した。
ただでさえ自分好みの美少女であるというのに、そんな様子を見せられては健康な男子に我慢などできるはずがない。
心の防波堤が音もなく崩れていく。
「ま、ま、舞美ちゃん……」
和哉は舞美に近づくと、その小さな体を優しく抱き締めた。
「そ、その……」
興奮に体を震わせながら愛らしい顔を見つめると、舞美はせつなげな表情を浮かべており、それだけで肉棒がビクビクと震えた。
(か、可愛い……)
もう抑えが利かなかった。
和哉は舞美をギュッと抱き締めると、その柔らかな肉体の感触を味わいながら、小さな唇に吸い付いていった。
「んっ……」
軽く唇が触れた瞬間、ゾクゾクするような興奮が湧き起こり、肉棒が堪え切れないように激しく蠢く。
パンツの中はすでに先走りの汁でヌルヌルだった。
(ああ……何て……何て気持ちいいんだ……キスって気持ちいいんだなぁ……)
ファーストキス。
憧れていた初めてのキスを、信じられないほどの美少女としたのである。
和哉の心は満足感で一杯だった。
「あっ……ああっ……お兄ちゃん、あふっ……」
隣から甘い声が聞こえ、見ると久美の白い肌がさらけ出され、その慎ましい胸の膨らみに辰哉が吸い付いているのが見えた。
(お、俺も……俺もするぞ……)
舞美に向き直ると、ゆっくり押し倒す。
「舞美ちゃん……いい?」
和哉の問いに、舞美は微笑みながらこっくりと頷いた。
受け入れられた事に嬉しくなりながら、細い首筋に吸い付いていく。
「あっ……」
舞美がピクッと体を震わせのに興奮しつつ服をゆっくり捲くり上げると、真っ白な肌が現れた。
まだ膨らみのない胸に、ポツンと二箇所だけ淡い桜色をした乳首が見える。
それを見た瞬間、抑えられない肉欲が体を走り抜け、和哉は勢い良く吸い付いていった。
「あっ……あっ……ああっ……」
チュパチュパと何度も吸い上げると、舞美が甘い声を上げる。
その様子にたまらなくなった和哉は、夢中になって舌を這わせていった。
「あんっ……ああっ……やんっ……」
頭が左右に揺れ動き、三つ編みがまるで蛇のように蠢くのが何やらいやらしい。
「あっ、あっ、ああんっ……」
舌先で乳首を突付くようにすると、ピクッ、ピクッ、と体を震わせて可愛らしさが増していく。
「ああっ、あっ、やんっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……」
だんだん舞美の喘ぎが激しくなり、それを聞いているだけで股間の一物が我慢できないように暴れ、早く開放しろと訴えてくる。
ズボンに押さえられて痛みを感じるほどの元気の良さに、どうしたものかと和哉は己の股間を眺めた。
さすがに肉棒を入れるのはまだ早すぎるだろう。
何しろ相手は小学生なのだ。
(だったらしごいてもらって……いや、舐めてもらう……ああ、駄目だよそんなの……)
自分が舐めたり吸ったりする分には構わないが、舞美にそれをさせてはいけないような気がした。
しかし射精をしない限り、この興奮は治まりそうもない。
「和哉さん……私が……してあげます……」
和哉が悩んでいると、不意に舞美が起き上がってズボンを脱がし始めた。
「え? 舞美ちゃん?」
突然の積極的な舞美の行動に驚き、されるがままになってしまう。
「そこに座って下さい」
「あ、うん……」
コンクリートの出っ張りに座るよう促され、言われた通りに腰掛ける。
「あ、あの……舞美ちゃん……?」
「ふふ、元気……じゃ、舐めますね……」
舞美はズボンから現れた痛いほど勃起している肉棒を握ると、その小さな口を大きく広げ、パクッと含んだ。
「!……」
次の瞬間、和哉の意識は飛んだ。
目の前が真っ白になり、ただ気持ちのいい感触が股間から体中に広がっていく。
「!……!……!……」
とてつもない快感が何度も押し寄せ、体中に震えが走る。
「あぁ……あぅ……はぁ……」
ようやく耳に己の声が聞こえ、それが意味のない言葉であるのを認識した途端、股間にたまらない快感が起こっているのが分かった。
(ああ……俺……射精してる……射精してるんだ……こんな……こんな気持ちいいの……初めてだよ……)
己の手でしごいて出した事は何度もある。
だがここまで、意識が飛ぶほどに気持ちのいい経験は一度もなかった。
しかも視線を落とすと、舞美が己の肉棒を咥え、そこから吐き出されている精液をゴクゴクと飲んでいるのだ。
たまらなかった。
最高だった。
「はぁ……ふぅ……」
長い時間していたかのような射精がようやく終わり、和哉はガックリと力を抜いた。
「はぅっ!」
だが次の瞬間、肉棒がチューっと吸い上げられ、ペロリと亀頭が舐められたため、すぐさま肉棒が力を取り戻していく。
「あ、また大きくなった……どうします? もっと舐めましょうか?」
舞美が楽しそうに聞いてくる。
「あ……その……」
和哉はあまりの事に何と言っていいのか分からなかった。
舞美のような大人しい子が、自分から肉棒を舐め、精液を飲んだのだ。
すぐに納得できることではない。
どうやら今の言動から考えるに、舞美は自分より経験があるらしく、もしかするとセックスもしているのかも知れない。
(だけど……それってホントに分かってしてるのかな……?)
大胆な性格の久美と付き合っているうちに、いつの間にか初めての経験をしてしまい、そのままそれがどういった意味を持つのか知らずにし続けているのではないか。
性的な知識がなければ、セックスがどんな事であるのか分からなくても当然だからだ。
(だとしたら……それは酷いことだよ……)
自分がキチンと教えてあげなければ。
和哉はそう考えると、舞美の肩を掴んでジッと目を見つめた。
「舞美ちゃん……キミ、今自分がしてること、分かってる?……これはその……舞美ちゃんみたいな小さい子がするようなことじゃ……」
「あの、ゴメンなさい……和哉さん早くオチンチン入れたかったんですよね……私、久美ちゃんほど体が凄くないから、つい口でしちゃって……口だけは久美ちゃんに負けないから……だから先に舐めちゃったんですけど……もし嫌だったらゴメンなさい……私、お兄ちゃん以外の人に抱かれるのって初めてだから……その……自信なくて……」
舞美は一人で勝手に話を進めて申し訳無さそうにしている。
(お、お兄ちゃんって……まさか実の兄貴じゃないよな……)
自分が馬鹿なことを想像していると苦笑しつつ、やはり舞美はセックスの経験があるらしい事に和哉は衝撃を受けた。
(こんな……こんな小さい子が……してるんだ……)
和哉は、己の中にいたいけな少女への庇護欲とは別に、ゾクゾクするような興奮が湧き起こってくるのを感じた。
(ば、馬鹿っ、何考えてるんだ俺っ)
邪な考えに支配されそうになる自分を叱る。
(この子は、セックスの意味が分からないうちにヤられちゃったんだぞ。それもきっと、信頼している『お兄ちゃん』とやらに……それなのに、俺が同じことしちゃったら……この子を誰が助けるんだよ……)
和哉は使命感に駆られ、舞美をまともな倫理観の持ち主にしてあげよう思った。
「舞美ちゃん……いいかいよく聞くんだ……」
真剣な表情で舞美の顔を覗き込む。
「セックスってのは赤ちゃんを作る行為なんだ……だから……」
「あっ、そうだ忘れてたっ」
舞美は和哉の言葉を遮ると、慌てて何かをポシェットから出している。
「これ、これを付けてもらわないと赤ちゃんができちゃうんですよねっ?」
得意げに舞美が取り出した物はコンドームだった。
「あ……そ、そうだけど……」
「私、ずっとお兄ちゃんとしかしてなかったから使ったことないんです。和哉さん、使い方分かります?」
「え?……うん……何とか……」
和哉は頭がクラクラしてきた。
舞美は理解しているのだ。
セックスをすれば子供ができるという事を。
しかも「お兄ちゃん」と称する男とする時には避妊していないと言う。
つまり、いつ妊娠してもおかしくない事を理解しつつ、それでも生でしているのだ。
「ま、舞美ちゃん……いつもする時は、これ使わないの?」
「はい」
舞美はにこやかに答える。
「じゃあ、赤ちゃんができちゃうかも知れないのは分かってる?」
「はい、分かってます。っていうか、私はお兄ちゃんとの赤ちゃんを作るためにセックスしてるんですよ」
「!……」
あまりに衝撃的な言葉だった。
自分より年下の、まだ胸も膨らんでいない少女が、赤ん坊を作るためにセックスをしているというのだ。
和哉は訳が分からなかった。
(この子……一体……何者なんだ……?)
舞美の可愛らしい顔を見つめながら、和哉は恐怖に似たような思いに駆られた。
「だから和哉さんとする時はこれ付けないといけないんですけど……駄目ですか?……これ付けるんじゃ……私とするの……嫌、ですか……?」
心配そうに尋ねてくる舞美の瞳を見ていると、肉棒がグンっと力を増す。
(うぅ……)
股間から体中に肉欲が広がり、今すぐにでも目の前の少女を押し倒し、肉棒を押し込みたくなってくる。
(くそっ……してやるっ……俺だってしてやるぞっ……こんなっ……こんな可愛い子っ……ヤらないでどうするんだよっ……)
純真な少女だと思っていた相手が、すでに自分より多くの経験を持っていることに裏切りのような思いを感じつつ、見知らぬ男に先を越された嫉妬心が和哉の欲情に火をつけていた。
それまであった舞美に対する庇護欲や恐怖が消え去り、とにかく精を注ぎ込みたいという雄としての欲求が体を突き動かしていく。
「嫌な訳ないじゃないかっ。俺、舞美ちゃんとしたいっ。舞美ちゃんとしたいよっ」
和哉は初めて使うコンドームに手間取りつつ、慌てて肉棒にかぶせると、そのまま舞美を押し倒し、スカート捲くりパンツを脱がして覆いかぶさっていった。
「入れるっ……入れるよっ……えぇっと……あれ……あ……くそっ……」
どこかにあるらしい穴に押し込もうとするのだが、肉棒はただ表面を滑るだけでなかなか収まらない。
「あ、違います。そこじゃなくて……もうちょっと下です……もうちょっと……そう、そこ、そこです、そこぉ、あぅんっ……」
「うぁっ!」
亀頭の先にたまらない快感が走りぬけ、和哉は快楽の声を上げた。
年下の少女に誘導されたのは情けなかったが、それでも肉棒を膣内に入れられた事に興奮が高まる。
(やったっ……やったぞっ……ついに俺は女の中に……女の中にチンポを入れたんだっ……)
想像しようとしてもできなかった膣の感触が、今己の肉棒を包み込み、さらには気持ちのいいヒダヒダが亀頭に絡みついて奥へ奥へと誘ってくる。
「うっ……うぅっ……」
自然と腰が動き、肉棒を押し込んでいく。
「あっ……ああっ……」
ゾリゾリと膣内を擦る感触に合わせて舞美が甘い声を上げ、その可愛らしい顔が快楽に歪み、年齢に合わない色気を発している。
「うぉぅっ……」
ついに肉棒が全て収まり、まるで体全体が温かなモノに包まれているような錯覚が起こった。
(ああ……何て……何て気持ちいいんだろぉ……こんな……こんな凄い……チンポを柔らかくてヌルヌルしたのが包んで……はぁぅ……たまらないぃ……)
この世に生を受けてから十四年間、これほどの快楽を感じたことはなかった。
(今までこんな気持ちがいいの……知らなかったなんて……ああ……勿体ない……もっと早く知ってれば……もっと沢山できたろうに……)
ジワジワと押し寄せてくる快感に、和哉の脳は蕩けていった。
「うっ……うぁっ……」
舞美が微妙に体を動かしたため、肉棒が甘い刺激に襲われ、それがきっかけになったのか勝手に腰が動き始めた。
「あっ、あっ、ああっ……」
舞美の微かな喘ぎが耳に聞こえ、それによって体の動きが加速していく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……和哉さん、あっ……和哉さぁんっ……」
可愛らしい少女に潤んだ瞳を向けられながら己の名を呼ばれることが、これほど気持ちがいいとは思わなかった。
何しろ自分の腰の動きで相手は気持ち良くなっているのだ。
これまで誰かに頼りにされたり、逆に虐げたりした事のない和哉にとって、自分の行為で他人が反応を示すのは新鮮な刺激だった。
「舞美ちゃんっ……気持ちいいかいっ?……俺はっ……スッゲェ気持ちいいよっ……キミってっ……最高だぁっ……」
腰を熱心に動かしながら、舞美に声をかける。
「やっ、やぁっ、やぁんっ……いいです、あっ……気持ちいいです、ああっ……気持ちいいですぅっ……はぅっ、はっ、はぁんっ……」
舞美の小さな手が背中に回り、細い脚が腰に絡みつく。
そうして密着感が高まると、舞美の肉体を己のモノにしている錯覚が起こり、ますます腰の動きに力が入っていく。
「あっ、あんっ、あはぁっ……それ、あんっ……それもっと、ああっ……それをもっとぉっ……」
強まった動きに舞美は頭を左右に激しく振り、グイグイ引き寄せてくる。
それが自分に甘えてきているように思え、和哉はたまらない快感を感じた。
(ああ……何て可愛いんだ舞美ちゃん……舞美ちゃん最高だよ……)
これまでも可愛いとは思っていたが、自分に最高の快楽を与え、さらにはこうして甘えてくる姿を見てしまうと、もう誰にも渡したくない強烈な独占欲が湧き起こってくる。
「あんっ、あんっ、ああんっ……私、あっ……私もう駄目、ああっ……舞美もうイっちゃうの、あんっ……和哉さぁん、やっ……舞美、はんっ……もう、あっ……もうイっちゃいますぅっ……」
幼い少女がギュッと抱きつき、自ら腰を激しく動かしながら、耐えられないように甘い声を上げるのはとてつもない興奮だった。
すでに限界に近かった射精感がさらに高まり、和哉はもう我慢ができなくなった。
「うぉっ……俺もっ……俺もイくよっ……俺もイくっ……」
ズンズンと激しく腰を叩きつける。
「やんっ、やっ、やはぁっ……和哉さん、あっ……和哉さん、ああっ……和哉さぁんっ……あっ、はっ、あはぁんっ……舞美、やっ……舞美ぃ、ああっ……やぅっ、はぁぅっ、ああんっ……イく、あっ……イくの、やっ……イっちゃうのぉ、いやぁあああああああんっ!」
「ま、舞美ちゃんっ!」
強烈な開放感と共に思いっきり精を放つ。
ドピュドピュドピュ、ドクドクドクドク……。
オナニーの時には経験したことのない多量の精液が後から後から押し寄せてくる。
和哉は体をガクガクと震せながら、何度も何度も精を放っていった。
「うぅ……舞美……ちゃん……」
信じられないほどの快感に浸りながら、いつまでも続くかと思われた射精がようやく終わると、力の抜けた和哉はそのまま倒れ込んだ。
荒い呼吸を繰り返しながら、体の下に感じる舞美の温かな感触に心地良くなる。
(ああ……俺……ついにしちゃった……セックスしちゃったんだ……)
何とも言えない満足感に包まれながら、己が精を放った相手を見つめる。
まだ幼い顔をした少女は、嬉しそうな表情で目を閉じている。
(こんな可愛い子と……俺……したんだな……)
初めての相手として何の文句のない相手である。
ただあまりに幼すぎる事を考えると、自分が犯罪者になってしまったかのような罪悪感を感じてしまう。
「和哉さん……気持ち良かったです……」
舞美がにっこり微笑みながら抱きついてくる。
すべすべとした感触が肌に伝わり、再び肉棒がグンと力を増した。
「ふふ……大きくなってますね……またしますか?」
年齢に不似合いな色っぽい口調で囁きながら、舞美は頬を擦り付けてきた。
「う、うん……する、するよっ」
その誘いを断ることなど、先ほどまで童貞だった少年には不可能だろう。
和哉は体を起こすと、再び肉棒をその幼い膣に押し込んでいった。
「次は何にしようか?」
隣にいる有希に問いかける。
「神ちゃんの好きなのでいいよ……」
有希は相変わらず自分の行きたいアトラクションを言わない。
取り合えず静に教えてもらった有希の好きなアトラクションは回ってしまったので、ここからは勘でそれを探すしかなかった。
「あ……ホビくん……」
有希の声が聞こえ、視線を追うと着ぐるみがいるのが見えた。
それはこのテーマパークの人気キャラクターのホビルだった。
兎と狸の合いの子に見える微妙なデザインのホビルは、年齢を問わず可愛い物好きの女性に人気がある。
「ホビくん好きなの?」
「え? 別にそういう訳じゃ……」
明らかに好きだと思える反応を示しながら有希は否定した。
あまりにも自分を出さない有希に呆れながら、でもそんな所が有希らしくていいと神治は思った。
「そうなのか……実は今日の記念に何か買ってあげようと思ったんだけど……有希ちゃんが嫌いなんじゃしょうがないなぁ」
「え? そんな事ないよ、私ホビくん好きだよ……って、あ、別に買って欲しいとかそういう意味じゃなくて……」
神治の悲しげな様子に驚いたのか、有希は困ったようにしどろもどろになっている。
「ま、どのみち母さん達にお土産買っていかなきゃいけないし。ちょっと店を見ようよ」
神治はすぐに笑顔を向けると、近くにある店を指差した。
「あ、うん……そうだね、お母さんたちに何か買っていかないと」
有希はうんうんと頷いている。
その様子を可愛らしく感じながら、神治はキャラクター商品を売っている店へと歩き出した。
横を歩く有希の姿を見つめると、その可愛らしさに嬉しさが込み上げてくる。
(ああ……俺、こんな可愛い女の子と、二人きりでデートしてるんだ……)
いつもは常に未迦知神が傍にいたため、表面上はそうであっても、実際に二人きりという事は今までなかった。
だが現在は全くの二人きり、普通の恋人同士のデートができているのである。
(恋人か……)
有希とは結婚の約束をしている。
さらには数え切れないほど肉体関係を結んでおり、恋人の段階としてはかなり進んでいる状態と言えるだろう。
しかし今日初めて二人きりのデートをしていることで、神治は何かいつもと違う印象を有希に抱いていた。
(か、可愛いよな……)
恋人という意識が強まっているせいか、普段より有希が可愛く見え、抑えきれない感情が体の奥底から押し寄せてくるのを神治は感じた。
「ゆ、有希ちゃん……」
少し声を震わせながら呼びかける。
「なに? 神ちゃん……」
有希が嬉しそうに微笑む。
「えっと……その……え~~っとね……あ、こっち……こっちに来て……」
神治は何かを探すかのように周囲を見回すと、ある場所に目を止め、そこに有希を引っ張っていった。
「どうしたの? 神ちゃん」
有希は不思議そうな顔をして付いてくる。
「ちょっとここに入って……」
そこはあるアトラクションの裏地だった。
「ここなら周りから見えないから……」
神治は有希の肩に手をかけ、自分の方へ体を向けさせた。
「神ちゃん?」
有希が首をかしげる。
「俺……今日すっごく楽しい……有希ちゃんとデートできて、すっごく楽しいんだ……」
有希は最初驚いたような顔をしたが、すぐに表情を明るくして神治の言葉に頷きながら聞き入っている。
「だから……だから今日の記念に……キス……したい……もう何度もしてるけど……初めてのデートだから……しておきたいんだ……いいかい……?」
神治は言い終えると、有希の目をジッと見つめた。
「……うん」
有希はしばらく黙ったあと、ゆっくりと頷いた。
「有希ちゃん……」
神治は目を閉じながら顔を近づけ、有希の可愛らしい唇に吸い付いていった。
「んっ……」
軽く唇を合わせた後、すぐに放す。
目の前にうっとりとした表情の有希の可愛らしい顔があり、その様子に神治は興奮が高まっていくのを感じた。
(やっぱり……可愛い……)
もっと激しいキスをして、そのまま肉棒を押し込みたい欲求が湧き起こってくるが、それを何とか抑える。
(今日はデートをするんだ……)
普段日常的にしているセックスをしてしまうと、何だか初めてのデートを汚してしまうように思えたのだ。
「じゃ、行こうか……」
明るく微笑みかける。
「うん……」
少し頬を赤くしながら有希が頷く。
神治はその様子を嬉しく感じながら、有希の手を掴むと再び歩き出した。
「く、久美ちゃん凄いっ……久美ちゃん可愛いっ……」
辰哉は久美の体中にキスの嵐を降らせ、あらゆる所を吸っては舐め上げていた。
元々肌が白いらしい久美の体は、スクール水着の日焼け跡により、さらにその白さが輝いて見える。
乳首の周りだけがプックリと膨れ上がっており、その頂点にあるピンク色の乳首の美しくもいやらしい様子に、辰哉の興奮は激しく高まった。
「あっ、あんっ……おにぃ、はんっ……胸をそんな、やんっ……ああっ、いいっ……やぅっ……いいのぉっ……」
乳首に唇を押し付け、チュパチュパと何度も吸い上げると、久美が激しく体を仰け反らせる。
(うわっ……スゲェっ……可愛いっ……)
自分の行為で幼い少女が過敏な反応を示す。
それは辰哉のこれまでの人生で経験した事のない初めての状況だった。
(凄いよなぁ……こんな……こんな可愛い子が……自分からエッチしようって言ってくるなんて……さすがドリームランドは一味違う)
少々ズレた感想を持ちながら、辰哉は手を伸ばすとそのささやかな膨らみを揉みしだいた。
「はぅっ、あっ、はぁんっ……いい、あんっ……いいよぉ、ああっ……もっと、やっ……もっとしてぇっ……」
久美がグイグイ頭を引き寄せてくる。
それに気を良くした辰哉は、さらに強く乳首を吸い、膨らみを揉んでいった。
「やっ、やんっ、やはぁっ……あっ、ああっ、ああんっ……」
甘い声を上げる久美の様子に興奮しつつ、ひとまず胸への欲望を満足させた辰哉は、続いて童貞の男にとって神秘の場所である股間へ頭を移動させた。
「久美ちゃん……ここ……見せてね……」
了解を得ることなくバサっとスカートを捲くると、白いパンツに手をかけ、一気に引き降ろす。
グイと両脚を開いて顔を近づけると、何やら内臓を思わせる肉が見えた。
そこはテラテラと光っており、時折ピクッ、ピクッ、と動いているのがいやらしさを感じさせる。
(スゲェ……これが女なんだ……確か舐めるといいんだよな……)
拙い知識を思い出し、舌を伸ばして近づけるとペロリと舐める。
「はぅんっ……」
久美が甘い声を発すると共にビクっと体を震わせた。
それに気を良くした辰哉は、さらに舌を激しく動かしていった。
「あっ、ああっ、あやぁんっ……おにぃ、やんっ……あっ、それ、あんっ……それをもっと、やぅっ……それもっとぉっ……」
気持ち良さそうに体をクネクネ動かしながら、久美は股間を押し付けてくる。
興奮した辰哉は、とにかく舐めればいいだろうと滅茶苦茶に舌を這わせていった。
「やんっ、やっ、やぁんっ……おにぃちゃ、ああっ……いい、あんっ……いいよぉ、はぅっ……お兄ちゃんの舌、あっ……凄いぃっ……あっ、ああっ、あやぅっ……」
久美が股間に頭をグイグイ押してくる。
その幼い秘所からはダラダラと愛液が垂れ、それを見ているだけで股間の一物が痛いほどに硬くなった。
「あっ、あふっ、ああっ……もう我慢、やっ……できない、あんっ……おにぃちゃ、はんっ……入れて、あっ……早く入れ、やぁっ……おにぃ、あんっ……オチンチ、ああんっ……」
いやらしくも可愛らしくおねだりしてくる久美の言葉に心臓は激しく鼓動し、辰哉は起き上がると肉棒を持って膣穴に近づけていった。
「入れるよっ……久美ちゃんっ……」
「ま、待ってっ……その前にこれっ……」
いよいよだと思ったところで、久美が慌てて体を起こし、ポシェットを手にすると、そこからコンドームを取り出した。
「あ、う、うん……」
本当は生でしたかったのだが、久美が嫌がっている以上、それを押し切ってしてしまっては嫌われるかも知れない。
すでに久美に惚れている辰哉としては、それは想像したくない状況だった。
内心で少し不満を感じながら慣れない手つきでコンドームを装着する。
「これでいいよね?」
問いかけると、久美はこっくりと頷いた。
辰哉は改めて久美の両脚を広げ、穴の位置を確認しつつ腰を進めていく。
ズブっといった感触と共に亀頭が膣穴に収まった。
「!……」
ヤった、と思った次の瞬間、意識が飛んだ。
目の前が真っ白になり、自分が何をしているのか分からなくなる。
ただ股間から押し寄せてくる快感だけが脳に充満し、蕩けるような気持ちの良さに体中が包まれた。
「!……!……!……」
普段オナニーで感じるのとは比較にならない射精による快感が体の中を駆け抜け、終わることなく何度も何度も繰り返されていく。
「!……!……!……」
オナニーの時は一度射精するとその快感は数秒で終わったが、今感じている気持ちの良さはいつまで経っても終わらなかった。
(何だ?……これ……スゲェ……気持ちいい……)
これがセックスなのだろうか。
温かくてヌルヌルとしたヒダヒダが肉棒に絡みつき、奥へ奥へと誘ってくる。
強烈な吸引により、まるで腰全てを持って行かれるかのような錯覚が感じられる。
初めて経験するその容赦ない快楽に、辰哉は意識が朦朧としていった。
(オナニーだと一回で終わるのに……久美ちゃんの中に入れてると……何か終わっても……すぐに硬くなって……また出ちまう……)
辰哉は膣に入れた瞬間、あまりの気持ちの良さにすぐ射精した。
だが膣襞の動きによってすぐさま回復させられ、その途端再び精を放ち、また回復させられるという事を繰り返していたのである。
(ああ……たまらない……凄いよぉ……)
ただ入れているだけで、どうしてここまで気持ちがいいのだろうか。
その快感は、オナニーがあまりに馬鹿馬鹿しく感じられる凄まじい快楽だった。
(腰を……腰を動かさなきゃ……)
確かセックスとはそうするものだと思った辰哉は、腰を押し込もうとしてみるのだが、そんな微妙な刺激であっても肉棒が快感に包まれ、次の瞬間射精してしまう。
「うっ……うぁっ……!」
動くことができず、ただ膣穴に亀頭をハメているという状態で何度も射精を繰り返す。
(もっと……ああ……もっとしたい……もっと射精したいぃ……)
ボンヤリとしながらただ精を放つことだけを繰り返し、辰哉は自分の意識が遠くなっていくのを感じた。
「おぅっ、おぅっ、おおぅっ……」
若い男の情け無い声が辺りに響いている。
男はさらなる快感を引き出そうと、夢中になって腰を振った。
「あんっ、あんっ、ああんっ……」
目の前ではその動きに合わせて、黒い服を着た少女が甘い喘ぎを上げ、体を震わせている。
少女の顔は非常に美しく、男はたまらない満足感を得ながらますます腰の動きを早めた。
「やっ、ああっ、やんっ……あっ、あっ、ああんっ……」
可愛らしい顔が快楽に歪み、いやらしい声を発する。
(ああ……スゲェ……こんな……こんな可愛い子と……してるなんて……)
自分がどうしてセックスしているのか男には分からなかった。
恋人とドリームランドに遊びに来たのだが、トイレに行った彼女を待っている間に、突然美少女が目の前に現れ誘ってきたのである。
そのままフラフラと傍に寄り、その肉体に触れた瞬間、あとは何も分からなくなった。
とにかく少女の中に肉棒を押し込み、精を放ちたい欲求で頭が一杯となり、実際にそうしてしまったのである。
情け無いことに入れた瞬間放ち、それから止まることなくセックスし続けている。
(このまましてたら、どうなるのかな……?)
普段より多く射精している事に不安を感じながら周囲を見回すと、様々な年齢の男たちが倒れているのが目に入った。
死んでいるのではなく、ただ疲れ果て、いや、精力を使い果たしているのだろう。
自分と同じくこの少女の魅力に取り付かれ、倒れるまで精を放ち続けたに違いない。
(だけど……誰も気にしてない……)
そこは庭のような所で、多くの人が近くを歩いている。
それだけ目に付く場所にこれだけの人数が倒れていれば、何かしら反応がありそうなものだが、誰一人として何事も無いように通り過ぎているのだ。
それはかなり異常なことだった。
(やっぱり……この子が何か……)
男は先ほどから、己の抱いている少女にある疑念を抱いていた。
最初に出会った時から感じている妖しげな雰囲気。
そして体中に染み込んでくる信じられないほどの快楽。
それらの事を考えると、この少女が人とは違う何かではないかと思えてくるのだ。
(この子は……悪魔なのか?……こんなに男を食って……それでまだ満足してないんだから……きっとそうだよ……)
熱心な信者だった両親に連れられ、日曜日に教会へ通っていた幼い頃の記憶が蘇り、神父から聞かされた悪魔の話が脳裏に浮かぶ。
恐怖が体を走りぬけ、理性がすぐにでも逃げろと訴えてくるが、肉体は少女から決して離れることをしない。
それどころか、さらなる快楽を求めて腰は激しく動いていった。
(ああ、神よ……お助け下さい……)
幼少の経験というのは大したもので、すっかり無宗教になっていたつもりが、いざとなると神にすがっている。
(ふふ……儂が神じゃぞ……)
どこからか声が聞こえ、周囲を見回した後、少女と目が合う。
それは雄を誘うたまらない魅力、いや魔力のある瞳だった。
「うおぉっ!」
男は絶叫を放つと、それまで以上に腰を激しく動かした。
恐怖が高まれば高まるほど何故か快感も激しくなり、体は快楽を求めて勝手に動いた。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いい、あっ……いいぞ、あぅっ……なかなか、はんっ……良いではないか、ああっ……お主は若いだけあって、あっ……精が強烈じゃ、はぁっ……」
外見に似合わぬ年老いた口調が、少女を見た目どおりの年齢では無いように思わせる。
(悪魔だ……これは悪魔だ……神よ……お助け下さい……ああ……でも……駄目です……気持ち良くて……お許しを……私は……この悪魔から離れられません……気持ち良くて……ああ……もっと……もっとしたいぃ……)
いけないと思いつつも、止めることができない。
これは今まで神の教えを無視して生きていた報いだろうか。
ちゃんと真面目に教会に通っておけば良かった。
様々な思いが男の頭を駆け巡り、後悔と罪悪感で一杯になる。
「やっ、やっ、やぁんっ……もっと、ああっ……もっとぉ、やぁっ……それをもっとぉっ……はんっ、はっ、はやぁっ……」
少女が可愛らしく悶える。
それはまさに悪魔の魅力とも言うべきもので、見た瞬間に肉棒がグンと力を増し、腰の動きが勝手に早くなっていく。
「あんっ、あんっ、ああんっ……いいっ、いいっ、いいぃっ……やんっ、やんっ、やぁんっ……はっ、はぁっ、はふぅっ……」
少女の小さな手が背中に回され、細い脚が腰に絡みつく。
まるで内心を見透かしているかのようなその逃がすまいという行為に、男の恐怖は最高潮に達し、それと共に快感が信じられないほどに高まった。
肉棒がビクビク蠢き、腰の動きが加速する。
「ああんっ、あっ、ああっ……そうじゃ、あっ……それをもっと、ああっ……それをもっとじゃぁっ……あんっ、あんっ、ああっ……いいぞ、やっ……もうイく、あっ……もうイくぅっ……やっ、やぁっ、やはぁっ……はぁっ、はっ、はひゃぁっ……あっ、あっ、ああああああああああっ!」
「うぉっ……うぁっ……うぐぁぁああああっ!」
絶叫と共に精を放つ。
ドクドクドクと物凄い勢いで精が放出され、男はガクガクと体を震わせた。
何度も何度も射精が繰り返され、しばらくして最後の放出を終えた男は、ガックリと少女の上に倒れ込んだ。
「!……?」
ハァハァと荒い呼吸を繰り返していると、膣に収まったままの肉棒がグングン力を取り戻してくる。
膣襞がヌメヌメと肉棒に絡みつき、微妙に刺激を与えてくる事で回復させているのである。
「まだ足りぬぞ。もっとせぬか……お主は若いのじゃからな。もっともっとしてもらうぞ……何せ儂は悪魔じゃからのぅ。ははははっ……」
楽しげに笑う少女の言葉に答えるように、意識しなくても勝手に腰が動き出した。
「あっ、やっ、はぁんっ……いいぞ、あっ……いい、あんっ……その調子じゃ、はぅっ……もっと、ああっ……もっと、やっ……もっとぉっ……」
少女の可愛らしい声が耳に響く。
(お、俺は何もしてないのに……)
心は否定しても体が快楽を欲しているか、少女の肉体を貪る事を止められない。
しかもその心でさえ、目の前で甘く悶える少女の様子を見ているうちに、次第に虜にされていってしまう。
(ああ……駄目だ……俺は……この悪魔に……夢中になってる……)
男は心の中で悲鳴を上げつつも、しだいにその快感にハマっていく己を自覚していくのだった。
神治たちは静の待つ喫茶店へ向かっていた。
時刻も遅くなってきたため、そろそろ帰ろうと思ったのだ。
横を歩く有希は、神治に寄り添うように手を腕に絡ませている。
記念のキスをしてから、有希の態度は何やら本当の恋人のようになっていた。
やはり肉欲とは違う、精神的な想いのあるキスは違うのだろう。
神治自身も、有希に対して今まで無かった温かな想いを感じていた。
「ね、神ちゃん……」
肩に頬を寄せるようにして有希が声をかけてくる。
「なに?」
神治も有希の頭に頬を付けながら答えた。
「この間の……久美ちゃんとしてる時に考えてた人って……未迦知さまでしょ……?」
「!……」
突然の質問に加え、図星を突かれた推測に、神治は心臓が止まるかと思った。
「ど、ど、どうしてさ……?」
思いっきり動揺した返事をしてしまう。
「私見たんだ……神ちゃんが、『未迦知さま』って凄く優しそうな表情で言ってたの……」
確かに言ったかも知れない。
未迦知神とは心の声で会話しているとはいえ、たまに声に出して言ってしまっている時があるからだ。
「私の名前を呼ぶ時と同じ感じで……ううん、もっと優しいかも知れない……だから、神ちゃんは未迦知さまの事が好きなんじゃないかって……」
有希は少し辛そうにしている。
「その……俺……有希ちゃんのこと大好きだよ……これは絶対嘘じゃないからね」
「分かってる……でも、未迦知さまの事も好きなんでしょう?」
容赦ない追求に、神治は誤魔化すのは無理だと思った。
「うん……自分でも良くないと思うんだけど……どうしようもないんだ……」
大きく息を吐き出しながら告白する。
「しょうがないよね……未迦知さまって凄い美人だし……神ちゃんって昔から年上の人が好きだし……」
「え? あ、そ、それは……」
「別にいいの……私だってもう少し経てば、きっとお姉ちゃんみたいになれると……思うし……そうしたら神ちゃんだって……」
少し自信なさげになりながらも、有希にしては珍しい強気の発言をしている。
「いや、だからそうじゃないんだって……」
神治は有希の勘違いを修正したかった。
未迦知神に惚れたのは、あくまで少女の姿になってからであり、外見が有希にそっくりであったためだからだ。
「え? 何が?」
有希は分からないといった感じで首をかしげている。
「実は未迦知さまは……」
「神治よ、今帰ったぞぉっ」
神治の言葉を遮るように、一人の少女が声をかけながら近寄ってきた。
黒を基調とした所々に白いリボンの付いた服を着たその少女は、親しげな様子で笑いかけてくる。
「え……?」
神治は一瞬誰だか分からなかったが、すぐにそれがよく知る人物だと認識することができた。
「み、み、未迦知さま? 何でそんな格好……」
いつもの未迦知神の服装は、白衣に黒袴という巫女の装束だったのだが、今着ているのはいわゆるゴスロリと呼ばれる黒いワンピースだったのである。
「何って、儂とておしゃれくらいするわい。どうじゃ、いいじゃろ?」
未迦知神はその場でクルリと回った。
黒いスカートがフワリと捲くれ、白い太ももがチラリと見える。
(うぁっ……か、可愛い……)
服というのは女の子を可愛くさせる魔法がかかっているのだろうか。
今までの巫女服もかなり可愛かったが、ゴスロリの服はそれをさらに高める効果があった。
周囲が何やら騒がしいと思い見回すと、どうやら未迦知神は姿を消していないらしく、皆がこちらに注目している。
これだけの美少女がゴスロリなどという目立つ格好をしているのだから、見るなという方が無理だろう。
「神ちゃん……この子……」
有希が驚いた表情で見つめている。
「あ、その……未迦知さまなんだ……」
「!……う、嘘ぉっ……だって未迦知さまってもっと大人の人でしょ……?」
信じられないといった感じで有希は口に手を当てている。
「実はこの間、この姿になったんだよ……」
「え……?」
有希は意味が分からないといったように目を白黒させた。
無理もないだろう、外見がコロコロ変わるなど信じられることではない。
「未迦知さまは色々姿を変えられるらしくて、それで今はこんな感じに……」
「そう……なんだ……」
有希はまだ納得できていないようだったが、一応頷いている。
「お主と話すのは二度目かの。ま、会うだけなら毎日会っておるがな」
ははははっ、と未迦知神は有希に明るく笑いかけた。
「え? ど、どういう意味ですか?」
有希は首をかしげている。
「ん? 簡単なことじゃ。儂は普段姿を消してこやつの傍におるのじゃよ。じゃからこやつが見たモノは儂も見ておるということじゃな」
「そ、そうなんですか……」
動揺したように有希は呟いている。
無理もないだろう、自分が信仰している神が、今までずっと傍にいたというのだから。
「ところで未迦知さま。今まで何してたんですか?」
自分から離れてどうしていたのか気になった神治はその事を尋ねてみた。
「男漁りじゃ」
その答えにブッと吹き出してしまう。
「な、な、何ですって?」
「ふん、いつもお主とばかりでは飽きてしまうからの。手ごろな相手を探してまぐわっておったのよ」
「そ、そんな……」
神治はショックだった。
未迦知神は恋人ではないし、自分にしたってしょっちゅう色々な女性としている。
それに性の神である以上、セックスをするのは当然だ。
だがずっと傍にいて、自分以外の相手とした事がない状態であったため、どうしても割り切れない感情が起きてしまうのである。
「まあ、そう落ち込むな。これには色々と事情があってな。別に欲求不満になった訳ではないぞ」
「え? どういう意味ですか?」
セックスをするのに他に理由があるというのだろうか。
「ま、それはおいおい話すこともあろう。取り合えず今は話す気にならん」
未迦知神は冷たく言い切ると、そのままそっぽを向いてしまった。
「って、そこまで言っといてそれですか」
どのような理由があるのかと身構えていた神治は肩を落とした。
「ふん、別に良かろう。儂の勝手じゃ」
未迦知神が言うと、「勝手」という言葉が実にカッコ良く聞こえるのだから不思議だった。
「ではそろそろ姿を消すとするかの。他の家の者に見られても説明が面倒であろう?」
「いや、まあ、そうですが……」
確かに久美あたりに見られたら色々うるさそうだ。
しかしそうすると、なぜ未迦知神は姿を見せたのだろうか。
そのような心配をしてくれるのなら、初めから姿を消して近づけばいいだろうに。
「確か有希と言ったな……」
「は、はいっ……」
突然未迦知神は有希に声をかけた。
「こやつは儂に惚れておる。独り占めしたくば、もっと女に磨きをかけるが良いぞ」
その言葉に、有希は一瞬驚いたような表情を浮かべたが、すぐに気を取り直したのか、ジッと未迦知神を見つめている。
「独り占めなんて……私は、神ちゃんが私の事を好きでいてくれているだけで嬉しいですから……」
有希は微妙に体を震わせながら、それでも未迦知神から視線を外さずに呟いた。
「ふふ、やはり良くできた娘じゃな、お主は……」
未迦知神は面白そうに有希の顔を覗き込むと、優しく肩を叩いている。
「じゃが覚えておけ……男は多くの女を愛するもの。そして女が何もせずにおるとその寵愛は薄くなり、やがて消えてしまう。もしそうなりたくなければ、己の女を磨くことじゃ」
「は、はい……」
未迦知神の言葉に、有希は真剣な表情で頷いている。
「女を磨く上で競争相手がいるのは良いものじゃからな。儂は嬉しいぞ、お主のような者が相手で。ははははっ……」
軽やかに笑うと、未迦知神は歩き出した。
「では、儂はそろそろ姿を消すことにする。もし何か言いたい事がある時は呼ぶが良いぞ。儂はこやつの傍におるでな」
軽く手を振ると、未迦知神は物陰に入り込んだ。
すぐに出てきたが、有希はそれに気づいていない。
どうやらもう見えていないようだ。
未迦知神は意味ありげな微笑みを浮かべて神治の事を見つめると、いつものように横に立った。
(あの……未迦知さま……今のって……)
(オナゴ同士の話じゃ、お主には関係ない)
どうせ駄目だろうと思ったが、案の定冷たくあしらわれてしまう。
「有希ちゃん、今の未迦知さまの言葉って……」
「未迦知さまって大人の姿の時も凄く美人でいらしたけど、今も凄く可愛らしい姿だよねぇ。あ、まだそこにいらっしゃるんだっけ? 可愛らしいなんて言ったら失礼かな?」
普段大人しい有希が、何やら興奮してよく喋っている。
どうやら未迦知神と会話した事で頭が一杯で、神治の質問には答えてくれそうにない。
神治は溜息をつくと、自分なりに先ほどの言葉はどういう意味なのかを考えてみた。
競争相手として有希を認める発言をしていたようだが、それは未迦知神も神治の事が好きだという意味に取れる。
(もしかして……未迦知さまも俺のこと……)
恋人として好きになってくれているのだろうか。
そんな嬉しい想像をしながらも、ただからかいの種として新たに有希を引き入れているだけなのでは、などといった考えも浮かんでくる。
(やっぱり分かんないなぁ……)
神治は混乱しながら、静の待つ喫茶店へと歩き出すのだった。
「お兄ちゃん……」
小さな声が聞こえたかと思うと、いつの間にか舞美が傍に来ていた。
「お、どうだ? 楽しめたか舞美?」
「うんっ、凄く楽しかったっ」
大人しい舞美が大きな声で返事しているところから、かなり楽しめたことが分かった。
「そうか、それは良かったな」
「うんっ」
嬉しそうにスキップまでしているのでは疑う余地もない。
だが気になるのは、それとは対照的に久美の元気がないことだった。
いや、元気がないというより、怒っていると言うべきか。
かなり不機嫌そうに黙り込んでいるのである。
「お、おい……久美ちゃんどうしたんだ?」
小さな声で舞美に尋ねる。
「あ、うん……ちょっと……」
舞美は困ったようにボソボソと呟いている。
「あ~~っ、もうっ、ムカツクぅ~~!」
突然久美が大声で叫んだため、周囲の人間が何事かと見つめている。
「ど、どうしたんだ? 久美ちゃん」
迫力に押されて、おずおずと尋ねてしまう。
「ん? ちょっとねぇ、嫌な事があっただけっ」
相当気に食わない事があったのだろう、ここまで腹を立てている久美を見るのは初めてだった。
「あ~~、入れるだけって何なのぉ~~。普通入れたら動くもんでしょうがっ。入れるだけならバナナでもいいってのっ。まったく、自分だけ気持ち良くなっちゃってさっ」
プンプンッといった擬音が聞こえてくるのではないかという勢いで久美は怒っている。
何があったか分からないが、かなり気に食わない出来事があったらしい。
「もうっ、こんなんじゃイライラするぅっ。どうすれば解消できるかなぁっ」
久美は両腕をブンブン振り回して周囲を見回している。
そのあまりの怒りように、神治は心配になってジッと見つめていたのだが、不意に目が合ってしまった。
(あ、ちょっとマズイかな……?)
こんな時に目が合っては八つ当たりをされかねないからだ。
「そうか……そうだよね……ふふ~~ん、そうすればいいんだぁ……」
久美はそれまでの怒りが嘘のように、突然ニコニコし出している。
「さ、さぁ、しずねぇの所に行こうか……」
妙な事を言い出されないうちに逃げようと、神治はさっさと歩き始めた。
「ねぇ~~、神治兄ちゃぁ~~ん」
だが無駄な抵抗だったようで、甘ったるい声で久美が腕に絡みついてくる。
「な、なんだい? 久美ちゃん」
視線を合わせないようにしながら答える。
「あのさぁ……今日エッチする時ぃ……いつもより激しくして欲しいのぉ……」
体を擦り付けるようにして甘えてくる。
「え? そ、それだけ?」
「うんっ。それだけだよぉ。私ぃ、ちょっと欲求不満だからぁ、神治兄ちゃんにいっぱいして欲しいんだぁ」
何をされるのかと思えばその程度か。
神治はホッと胸を撫で下ろすと、安心して久美の頭を撫でた。
「それくらいならお安い御用さ。いっぱいしてやるぞ」
「わぁ~~いっ、嬉しいなっとっ」
知らない人間が見たら、それは歳相応の少女の喜びにしか見えないだろう。
だがその内容は、年齢にそぐわない大人の行為に対する喜びなのだ。
周りを歩く久美と同じ年頃の少女は、まだセックスなどしていないのだと思うと、自分が異常な世界で生きているのだと神治は改めて思った。
だがそれは、緋道村で生まれた者にとって当たり前のことだ。
ただ世間一般の道徳と違うというだけなのである。
何も傷つけたり殺したりする訳ではない。
恋人同士になれば誰でもしている事を、家族や友人ともしているだけなのである。
ただそれだけのこと。
神治は自分の中で微かに起きた葛藤を抑えると、今日あった出来事を思い返した。
(有希ちゃんとデートできたし、何だか知らないけど久美ちゃんも甘えてくるし、ちょっと得した気分だな)
傍らにはゴスロリの格好をした未迦知神がおり、それがまた新鮮な刺激となって興奮が高まる。
(この服でするってのは……何か……いいな……)
今すぐにでもその黒いスカートを捲くり上げ、肉棒を押し込みたくなってくる
(おっと、また久美ちゃんに怒られないようにしないとね……)
あまり未迦知神に対する興奮を高めてしまうと、昨日のように怒らせてしまう。
それに今回は初めからそうなる可能性があるのだから、下手をしたら家族全員に睨まれるだろう。
その様子を想像した神治は、あまりに恐ろしい状況に体を震わせ、そうならないようにと改めて気を引き締めるのだった。
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