「セフィリアの使命Ⅲ」 (電車編)
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・・セーターの中に手を入れてよ,あの柔らかそうなオッパイを揉んでやりてぇ・・
・・あの女,うなじがたまらねぇな。首筋をペロペロしてやったらどんな顔をするんだ・・
・・へへへ。長い脚を俺に見せつけてんのか。そそるようなイイ太腿してるじゃねぇか。待って
ろよ・・・もうすぐ触ってやるからな・・
・・色っぽいケツしやがってよ。両手で鷲掴みにしてやろうか・・
何人もの男たちの,そんなどす黒い欲望の先を,1人の若い女が歩いている。
スカートから,すらっと伸びた脚は驚くほど細長く,短めのタイトスカートに包まれたヒップの
盛り上がりがキュッキュッと揺れている。
タートルセーターの上からでも匂い立つ,抜群なプロボーションと,清楚な色気。
ウェーブのかかった長い髪は,朝日に反射して煌めき,しっとりとした薄桃色の唇を甘く際立た
せている。
静かな表情,そして優美な足どり。
セフィリア=アークス。
人混みの中でも,一際輝かんばかりの美女である。
「ほぅ・・これは,これは・・」
壁により掛かり,腕組みをしていた1人の男が顔を上げた。
目の前を,セフィリアの端正な顔が通り過ぎていく。
ただ美人なだけではない。歩いているだけで,その品格が漂ってくるようだった。
その顔をじっと見つめ,精悍な顔つきを陰惨な薄笑いに変えて口元を歪ませる。
引き締まった筋肉質の腕は浅黒く,見るからに逞しい。
その視線の行く先-
セフィリアが駅の階段を上っていく。
流麗な脚が,男の歪んだ心を誘う。
・・こういうのも,たまには新鮮で悪くない光景だな・・ん?・・・
スリットの隙間から,スカートの奥まで覗けそうなほど露出した魅力的な太腿に,後ろを歩く数人
の男たちが,熱く視線を突き刺しているのが目に入った。
・・奴ら・・・痴漢かよ・・・
獲物に手頃な女は周りにいくらでもいる。
しかし彼等が,他の獲物などには,見向きもしていないことは明白だった。
「なるほどな・・」
・・早速,「痴漢ども」に目を付けられたか・・・
再びニヤリとして,男は腕組みをといた。
セフィリアは,一点に集中していた。
ボルディン=サーラム。
麻薬組織の大物と,つながりがあるとの噂が絶えない少壮の実業家である。
人格を破壊しないというふれ込みの,新しいドラッグの開発・製造に携わっていると言われている。
その余勢を駆って,最近では,悪徳政治家にもその触手を伸ばし始めているらしい。
ここ数日のうちに,その政治家たちと接触する可能性を,クロノスははじき出していた。
・・決して思い通りにはさせない。必ず,一網打尽に・・・
決意を静かに胸に秘め,今日までボルディンの動きを追っていたのだった。
ホームで電車を待つセフィリアは,青空を背景にして,清々しいまでに美しい。
しかし,類い希な自分の美貌が,自然と人目をひいてしまうことをセフィリアは知らない。
もちろん,ホームで獲物を物色していた痴漢たちの目にも,気づくことはできなかった。
電車が入ってきた。
多数の乗客が乗り降りする混雑の中,ボルディンが何食わぬ顔で電車に乗り込んでいく。
セフィリアは,ボルディンを見失わないよう,隣のドアから電車に乗り込もうとした。
しかし・・・セフィリアは,今まで,このような満員電車になど乗った経験はなかった。
・・何・・これは・・・すごい・・・
あまりの光景に,呆然とする。
ぎっしりと詰まった車内に,次々と乗り込んでいく乗客。
自分が乗り込む隙間などあるのだろうか。
敵地ならば,どれほどの敵が相手であろうと,何の戸惑いもためらいもなく,絶対の自信を持って
突き進むことができただろう。
しかし,これは多数の敵に切り込むのとは,全く勝手が違う。
・・はぁっ・・・言ってはいけないのでしょうけれど,憂鬱なこと・・・
人知れず,セフィリアは嘆息をついた。
・・しかし,ここで,あの男を見失うわけにはいかない・・
おそらく今日,何かの動きがあるはずなのだ。護衛つきの車ではなく,わざわざ人の多い電車に
乗ったところが,そのことを証明しているようなものだ。
思い切って,電車の入り口に1歩,足をかける。
ドンッ!
その背中を,遠慮もなくつき押して,後から後から乗客が乗り込んでくる。
「あっ」
一度よろめいただけでは済まない。体勢を立て直す暇をおかず,押され続ける。
腕がとられ,胸が潰される。
奥に奥に,押し込まれる。
他の乗客の足を踏み,足の置き場を探すうち,両脚の間に他の乗客の脚が突っ込まれる。
気づいたとき,セフィリアは,背の高い男と抱き合わんばかりに密着し,その身体に顔を埋める
ような形となっていた。少し開いた両脚の間に突っ込まれた男の太腿が,セフィリアのタイトスカ
ートを半分ほども捲り上げている。
そんなセフィリアの側面で,背中で,男たちはニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
・・この女,どうやら満員電車は初めてのようだな。くくっ,最高じゃねぇか・・・
・・こんな美形の女を,好き放題にできるなんて,今日はまったくついているぜ・・
セフィリアを取り囲んでいるのは,ただの乗客ではなかった。
・・ボルディンは?・・
両腕を胸元に引き寄せ,正面の男との空間を確保して息をつくや,セフィリアはすぐにその姿を
目で追った。
幸運にも,ボルディンは横を向いた正面だった。
距離にして10メートル。いざとなれば,直接,目に見えなくとも,気配だけで様子を感じるこ
ともできる。
ボルディンは今,携帯電話を取り出して何やら話をしているところだった。
・・やはり・・今日は,何かあるのかもしれない・・・
セフィリアは,その口の動きに集中しようとした。
そのときだった。
セフィリアの身体に,予想だにしない異変が起こった。
腰がピクンと反応し,はっとなる。
自分のヒップが,5本の指にゆっくりと掴まれるような感触。
気のせいではない。
それは,痴漢たちの行動の始まりだった。
・・何?・まさか・・痴漢?・・
痴漢の話を知らないわけではなかった。しかし,自分が痴漢に狙われるなど,考えたこともない。
そして今,状況は自分にとって最悪であることをセフィリアは悟った。
痴漢の5本の指先が,柔らかな弾力を楽しむように,じんわりと食い込んでくる。
清楚な印象を与えるタイトスカートは,魅力的な膨らみを鷲掴みにする男の指に蹂躙され,印象と
はおよそ不似合いな皺を,クシャクシャと刻み始めている。
セフィリアは,完全に虚を突かれた形となっていた。
・・これが・・痴漢・・・
初めての痴漢に対して,何の反応も返すことができない。
いや,このような低俗な行為に,自分が,何らかの反応をすることなど許せなかった。
平静を装う。
その姿勢には,いささかの変化も見られない。
しかし・・・セフィリアもまた「女」であることは事実だった。
それも,一般の,恋愛に明け暮れる普通の女性とは比較にならぬほど,男女のことには慣れも経験
もない「女」であった。
・・このようなこと・・・どうすれば・・・
ヒップを,じわじわと揉み始める痴漢の手の動きに,自然と神経が集中する。
痴漢の行動開始,そしてセフィリアの異状は,周囲の痴漢たちにとっては周知の事実だった。
密着した電車の中では,微妙な身体の動きや反応で,その様子を感じ取ることができる。
一瞬だけ,その魅力的な瞳に垣間見せた,セフィリアの戸惑いの表情。
その身体に,何が起こっているのか・・・如実に,痴漢の行動を色っぽく伝えている。
セフィリアが,身じろぎもせず,平静を装っていても彼等には一目瞭然だった。
・・平気を装っちゃってよ・・可愛いぜ。イヤらしいコトされて声も出せないか・・
・・しかしまぁ,間近で見ると,凄い美人だな。たまんねぇ・・・
・・どれ,俺もそろそろ,あの細くて敏感そうな太腿を,この手に楽しませてもらおうか・・
右横の男が,セフィリアの太腿に前から手を伸ばした。
スカートの中に手が差し込まれる。
前から男の脚が突っ込まれ,太腿が露出するほどに捲れ上がったスカートだった。
ピクン!
不意に太腿を触られ,美女の身体が軽く反応する。
しかし,その表情は少しも変わらない。
・・ほぅ・・・反応しないか。この女,お嬢様か?・・・
平静を装い,自分の方を見ようともしないセフィリアに,男はニヤリとした。
無遠慮な手を動かし,スカートの中の太腿を掴み,奥まで這い上がらせようとする。
瑞々しい若い女の太腿が,手の平に心地いい。
・・おぉぅ・・気持ちいい手触りだぜ・・・ふふふ,いつまで平気でいられるかな?・・・
男は,セフィリアの表情を見つめながら,ゆっくりとイヤらしく太腿を撫で上げる。
・・くっ,横からも・・・
新たな手の出現に,ハッとしながらセフィリアは,対応を決めかねていた。
ヒップを触る痴漢とともに,できる限り,痴漢など無視しておきたかった。
・・こんな痴漢ごとき・・関わり合うのは・・・
今は,すぐそこにいるボルディンを追っているのだ。
軽率な行動で,目立ったり,騒ぎになったりする可能性は極力避けるべきだった。
そんなことにでもなったら,目も当てられない。
自然と,痴漢に抵抗することにも,慎重にならざるを得ない。
しかし,スカートの中に侵入してきた手は,太腿を撫でながら,少しずつ這い上がってくる。
ピクン!
また,脚が反応してしまう。
無造作に太腿を撫でる痴漢の手が,時折,敏感なポイントに触れてくる。
無視したくとも,「女」の身体が,痴漢の手を無視できなくなっていた。
・・くっ・・煩わしい・・・
あくまで冷静な姿勢は崩さず,痴漢の手をスカートの上から軽く押さえ,制しようとする。
やんわりと,男の行為をいなすつもりだった。
しかし,男にはまるで遠慮というものがなかった。
押さえられたスカートの中で,縦横無尽に太腿を撫で回す。
その指先で,太腿の内側を刺激し,若い女の素肌と反応を楽しむ。
・・身体の方が,とうとう我慢できなくなったか? へへへ・・ピクピクしやがって・・結構,
敏感な太腿してるじゃねぇか。その平気そうな顔がいつまで保つか,楽しみだぜ・・・
セフィリアの美しい顔を見つめながら,男が不気味にニヤつく。
次いで,周囲に目配せをする。
周囲の痴漢たちの,行動開始の合図だった。
ビクン!
今日,何度目かの,女の反応がセフィリアの身体から湧き起こる。
・・くっ・・・また・・別の手が・・・
左横から,別の手がスカートの中に侵入してくる。
続いて,その後ろからも。
数本の手が一斉に,易々とスカートの中に入ってくる。
セフィリアに,完全な防ぎようなどなかった。
スカートの裾を掴んで,下に引っ張り,それ以上の手の侵入を阻むのが精一杯だった。
それでも,数本の手が突っ込まれたスカートは,太腿の半ば以上捲れ上がってしまっていた。
裾を押さえてはいるものの,その中では,何本もの手が太腿を自由に撫で,蠢いている。
・・んん・・っ・・・
更に別の手が,セフィリアの胸を襲う。
タートルセーターの上から,じんわりと柔らかく,右胸の膨らみを下から掴まれる。
その手は,親指と4本の指の間に胸の膨らみを捉え,徐々に包み込んでくる。
ゆっくりと揉み始める痴漢の手。
セフィリアの反応の様子を見ながら,膨らみの柔らかさを確かめている。
その手を引き剥がしたくとも,スカートから手が離せず,胸は好きなようにされてしまう。
・・んっ・・こんなにっ・・痴漢がいるなんて・・・
ボルディンを意識するセフィリアには,一般女性ほどの抵抗ですら許されない。
羽をもがれた小鳥も同然だった。
痴漢たちの欲望にまみれた手が,セフィリアの清らかな左右の太腿に絡みつく。
男たちにしてみれば,電車に乗り込むまでの間,駅の階段で,ホームで,散々に挑発され続けた
美脚だった。
欲望そのままに,手をベタベタと這い回らせ,瑞々しい手触りを堪能する。
「あ,くっ・・・」
下半身を,多数の触手が這い回っているかのような感覚に,セフィリアは囚われていた。
上半身では,胸の膨らみを好きなように揉まれ続けている。
そのイヤらしさは,想像以上だった。
痴漢の手に太腿を撫で回される度,敏感な神経が引き出されてくるかのような気がする。
・・痴漢ごときに・・こんな・・んんっ・・・・
軽く見ていた痴漢は,考えていたより遙かに悪質であった。
そして,この痴漢たちは,ただの痴漢ではなかったのだった。
セフィリアは震撼とした。
敵を相手に,一度も感じたことのない,得体の知れない恐れ。
敵として見られるのではなく,「女」として見られることが,こんなにも心が乱れ,不安定なも
のになるものだとは。男女のことについて,いや,「女」というものについても,自分はこの男た
ちに遙かに及ばない。
・・このままでは・・・
久しく忘れていた,「女」としての本能がセフィリアに危険だと教えていた。
自分の身体が,紛れもなく「女」の身体であることを,セフィリアはいやが上にも思い知らねば
ならなかった。
痴漢たちが,女の身体について熟知している様子が,ひどく不安だった。
・・これ以上,好きなようにはさせられない・・
もはや,痴漢を甘く見ることも,無視することもできないことにセフィリアは気づいた。
「こんなこと・・あなたたち,何をするんですか。やめなさいっ」
キッと睨み,小さな声だが眉根も鋭く抗議する。
その眼光の冷たい鋭さに,威圧された男たちが,一瞬驚いたように手の力を緩める。
しかし,女を,自分の自由にすることについては,歪んだ経験を豊富に誇る男たちだった。
「あっ・・」
突然,耳元に熱い息がかかり,セフィリアがビクッと身体を震わせる。
「ふふふっ・・・そんなにイヤがらなくてもいいじゃないか。オジさんと,仲良くしようや」
後ろの男が,長い髪に隠れたセフィリアの耳にイヤらしく囁き,タイトスカートをぐぐっとたく
し上げてきた。
・・あっ!・・・
瞬間的に,スカートが,脚の付け根近くまで捲れ上がってしまうのをセフィリアは感じた。
・・いけないっ!・・・
セフィリアは,スカートの裾を握る手に,力を入れ直して押さえようとする。
しかし,時,既に遅かった。
男たちの手が,太腿の上の方まで雪崩れ込んでくる。
「こんなことっ・・うっ・・やめなさい・・」
睨み顔も美しく,淫らな仕打ちに抗しようとするセフィリア。
しかし,男たちの,沸々と昂ぶった欲望は,そんな言葉だけの抵抗などで治まるはずもなかった。
むしろ,その凛とした表情から漂う雰囲気が,痴漢たちの欲情を一層,強烈に誘う。
・・いいぞ,その顔だ。こういう女を,ひぃひぃヨガらせてみたかったのよ・・・
なおも必死に,痴漢の手の侵入を阻もうとするセフィリアの抵抗は,健気ではかないものにしか
見えない。スカートを押さえても,ここまで捲れ上がったスカートでは,男たちが少し力を入れる
だけで脚の付け根まで触れてしまう。
「いいじゃねぇか。撫で撫でしてやるよ。ひひひ。俺の指とテクニックを味わってみろよ。凄ぇぞ。
いい気持ちにさせてやっからよ」
「凄ぇ美形だな。どこかの令嬢さんか? 俺たち,駅で待っているときから目をつけていたんだ。
階段を上るときの脚,綺麗だったぜぇ。へへへ,思う存分,楽しませてもらうからな」
「そんなに恥ずかしがらないで,みんなで楽しもうや。な? 姉ちゃん」
「さっきは,驚いたぜ。しかし,怒った顔もなかなか綺麗だな。もっと,怒ってイイんだぜ」
男たちは,美しいセフィリアの睨み顔を見つめ,ニヤニヤと笑いながら,ぐっと深く手を潜り込
ませる。
セフィリアの身じろぎも虚しく,脚の付け根を,敏感な内腿を指が這う。
美しい獲物を辱める喜び。
痴漢たちは,涎を垂らさんばかりにセフィリアに群がった。
「姉ちゃんのお尻,小さくて可愛い上に,凄く柔らかいんだなぁ。ふふ・・・パンティも,サラサラ
していて気持ちいい手触りだよ。凄く,オシャレなパンティをつけてるのかな?」
スカートを捲り上げた後ろの男が,下着越しのヒップを柔らかく揉み回す。
前の方は押さえてはいるものの,ヒップの方の裾は,ほぼ完全に捲れ上がっている。
セフィリアは,小振りな腰の双丘が,下着の上から男の手に包まれているのを感じていた。
素肌を,直接触られているかのような感触。
スカート越しとは,まるで比べ物にならない。
それに加え,前の方は脚の付け根まで好きなように触れられ,上半身では,タートルセーター越
しに,乳房を包んだ男の手が円を描くように撫で回している。
胸,太腿,ヒップと3カ所を同時に責められ,セフィリアは込み上げる声を押し殺す。
・・あっ・・んぅっ・・・
余裕たっぷりな男の指が,美しい曲線を帯びたヒップをまさぐって蠢く。
羞恥心を煽るその触り方に,セフィリアは平常心ではいられなくなっていた。
・・くっ・・だめっ・・
指から逃げようと腰を振っても,べったりと張り付いた手から逃れられるわけもない。
いつしかセフィリアは,男たちの指に翻弄され始めていた。
「そんな抵抗しても無駄,無駄・・・ほら,ここだよ。感じるだろう?」
ヒップを責める男の指先が,後ろから脚の付け根にかかる。下着のラインを楽しみ,セフィリア
の羞恥心を引き出すかのように,太腿をクルクルと内側に外側にと這いなぞる。
前から,男の脚を突っ込まれ,セフィリアの両脚は開かされたままになっていた。
・・く・・くっ・・・脚を・・閉じることができない・・のに・・・
唇をギュッと結び,耐えるセフィリアを痴漢はいたぶる。
「くくくっ。お姉ちゃん,どうした? 何だか脚が震えているねぇ。この,脚の付け根の内側が,
そんなに弱いのかね? この辺かい? それともこのラインかな? 随分,敏感だね。ほらほら,
もっと抵抗しないと,オジさんの指がお姉ちゃんの大事なところを,腰が抜けるほどグチャグチャ
に弄っちゃうよ。脚を閉じれないのなら,オジさんの思うがままだねぇ」
身の毛のよだつようなことを,楽しげに囁きつつ,両脚の間に微妙に指を進める。
ささやかなセフィリアの抵抗は,痴漢の興奮をよけいに刺激するだけだった。
「うくっ・・」
腰に微弱な電流を感じ,セフィリアは軽く背を反らせる。
中心部分に,触れてはいない。あくまで,周辺を刺激したに過ぎない。
しかし,そこを往復する指は,際どくギリギリまで,セフィリアの中心に迫ってくる。
自分の指の動きに,戸惑う美女の表情・・・
・・いい姿じゃないか・・もっと恥ずかしくさせてやるからな・・・
強い欲情をそそられ,自然と,セフィリアを言葉で嬲る悦楽に夢中になる。
「おやおや,オジさんがお尻を触っているからって,注意を散らしてはイカンなぁ。ほら,お姉ちゃ
んのスカートが,だいぶ捲れ上がっているようだぞ」
「ほら,しっかり力を入れないと・・・スカートが捲れ上がってしまうよ」
「たくさん揉まれ続けて・・・可愛いオッパイが,随分気持ちよさそうだねぇ」
痴漢たちに,セフィリアを一気に崩そうと焦る様子はない。
一気に崩すのではなく,少しずつ,じわじわと追い詰めてくるようだった。
・・女を楽しむにゃ・・・このやり方が最高よ。・・・まったく,病みつきだな・・・
美女を少しずつ責め嬲り,羞恥と官能に困惑させながら味わう。
・・ふふふ,この女もな・・・
舌なめずりする。
淫らな征服欲は,セフィリアを,羞恥と官能に身悶えさせることに狙いを定めていた。
脚の付け根に指が這い,敏感な太腿の性感が,淫らに容赦なく探り出されていく。
・・こ,この程度で・・・
今まで,数多の修羅場をくぐり抜けてきたプライドが,セフィリアを支えていた。
しかし,セフィリアは,同時に焦りを感じていた。
何本もの手が突っ込まれたスカートを,下に引っ張り,抑える手も限界に近い。
それでなくとも,太腿を撫で回す淫らな刺激に力が抜けそうだった。
「へへへっ。これがお嬢さんのパンティか。後で,よーく見せてもらうからな。楽しみだぜ」
「どうしたのかなぁ? 太腿の内側を撫でているだけなのに,脚がビクビクしているぜ? 結構,
感じているんだろ? 綺麗な顔をして,相当イヤらしい身体をしているんだな」
痴漢たちを見据え,必死になって耐えようとしているセフィリアを,嬲るように男が囁く。
「そんなことっ! 何を言うんですっ」
何とか気をもち直そうと,強い調子で言葉を返すものの,その反応自体,欲情した男たちにとっ
ては,目にも耳にも心地よいBGMだった。
高く透き通った,音楽のような響きを持った声。
怒った声もまた,天使のようであり,男たちを強烈にゾクゾクさせる。
「いいねぇ,その声。その声で,もうすぐ喘がせてやるよ。イイ声で泣かせてやるからな」
セフィリアが抵抗を続けるほど,男たちは,清らかなものを淫らに汚す興奮を,ますますエス
カレートさせていく。
・・もう・・抑えきれない・・・
抵抗も忍耐も虚しく,スカートが引っ張り上げられていく。
秘部に最も近く,最も敏感な両脚の間のラインに,男たちはこぞって指を這わせてくる。
・・あぁ・・・そんなところを・・・
男の指が進むところ,甘い痺れが,広がっていく。
「うぅっ・・・」
セフィリアは,思わず身震いした。ザワザワとした,心が泡立つような感覚。
・・これは・・いけないっ・・・
気を抜けば,快感だと認識してしまいそうな・・・それほど官能的な痺れだった。
後ろでは,魅惑的なヒップを這う手が,その弾力と下着の手触りを楽しんでいる。
セフィリアの表情に,苦渋の色が浮かび,次第に色濃く満ちていく。
「太腿とオッパイにお尻も触られて・・ココはもう,ウズウズしているんじゃないのかね?」
後ろの男が,人差し指と中指を,ついに,セフィリアのふっくらとした膨らみの中心に潜り込
ませ,パンティーの上からそっと押し当てる。
今まで散々高められた性感によって,セフィリアのそこは,僅かな刺激を加えるだけで,ビリ
ビリするほどの快感を伝える場所となっていた。
ビクン!!・・・
堪えきれない衝撃が,セフィリアを襲った。
白い喉を反らせ,切れ切れの声を小さく漏らす。
「んうぅぅぅ!・・・っ」
電流のような痺れが,セフィリアの腰を包む。
神経を,直接,指で触られたかのような刺激がセフィリアを包んでいる。
「あっ・・はっ・・はぁっ・・・」
「ふふふっ・・・ほら,ではこういうのはどうかね?」
衝撃の余韻冷めやらぬ内に,指先で,中央を軽く,縦にスーッとなぞる。
「あっ!・・くうぅぅっ・・・」
それだけで,腰がぶるぶると震え,耐え難い快感を感じていることを伝えてくる。
軽く,触れるかどうかのソフトなタッチと,女の身体を知り尽くした,巧みな指遣い。
セフィリアに,抗しきれるものではなかった。
「2人だけで仲良くしてねぇで,俺たちも混ぜてもらうぜ」
前からも,新たな指が,セフィリアの両脚の間に滑り込んでくる。
脚の付け根の周りに密集する,無数の指。
「っ!・・・」
思わず,秘部に殺到してきた手首を掴むが,全ての手を防ぐことができるわけもない。
両脚の間には,何本もの指が潜り込み,立てられた指先が,その中心を這いなぞる。
「うっ・・んぅぅっ!・・・」
軽くとはいえ,何人もの男に,絶え間なく秘部をなぞられる感触はたまらないものだった。
手首を掴まれた男が,秘部に押し当てた指を伸ばし,縦になぞりつける。
「優しくしてやるからよ。気持ちよくなりな」
ツーッ,ツーッと行き来する指の動きに合わせ,微弱な電流が背筋を何度も走る。
「あっ!・んっ・・ぅぅっ・・・」
耐えきれず,腰がビクビクと反応してしまう。
セフィリアの両脚は,いつの間にか大きく広げられようとしていた。
股間を弄ぶ指の刺激に,背中を反らして前の男にしがみつき,身体を震わせる。
同時に,胸の小振りな膨らみにも,更に何本もの手が這い伸びてくる。
「オッパイの方も,もっと気持ちよくして欲しくなってきただろ?」
可憐な膨らみは,あっという間に男たちの手で包み込まれてしまう。
痺れるような疼きが,セフィリアの胸に込み上げてくる。
「はああっ!・・・・いや・・やめなさい・・・」
男たちは,張りのある膨らみをぐにぐにと揉みながら,突き立てた人差し指で,その中央辺り
を寄ってたかって刺激する。
「いつまで,そんなことを言ってられるかな。だんだんと感じてくるだろ。ほら,どうよ」
「ふふふ。たまらないのか? ここだろ? 特に,ここを苛められるとたまらないだろ」
「はあっ・・んうぅ・・っ」
性感を無理矢理に高められた身体には,容赦ない責めだった。
セーターの上からでもわかる,小さく堅い丸みに,男たちの指が集中する。
その先端を指で転がし,軽く摘むと,セフィリアの眉根がギュッと切なく寄る。
「ん? ここに何かあるのかな? 気持ちよさそうだな。ここを,もっと触って欲しいだろ」
「ちがっ・・います・・だめ・・・やめなさい・・」
「ふふふ。それにしては,身体がびくびくしているぞ。どこに当たっているんだ? たくさんの
指が,この尖りに当たっているからなんだろ? イヤらしいオッパイだな? え?」
切なく喘ぐ美女の胸に,堅くしこるものを見つけた男たちは,際限なく興奮を高めていた。
セフィリアの上半身が,胸の頂点を刺激する指から逃れようと,激しく左右に揺れる。
胸を弄びながら,痴漢たちは,セフィリアの股間をその手で撫でさする。
下着の中心に,微かにわかる小さな丘を指に当て,悦楽に満ちた声で囁く。
「ほら,ここがお嬢さんの大切なところだろ・・・触られている気分はどうだ?」
「どうだ。美人さんだって,こんなイヤらしいコトされると・・・濡れてくるんだろ?」
「そ,そんなことっ!・・・」
セフィリアに残された抵抗は,言葉だけだった。
しかし,その声にも身体にも,微妙な震えが含まれているのを男たちは見抜いていた。
「そうかぁ? おや? それにしては何だか,ここ,ヌルヌルしているようだなあ」
男が,セフィリアの股間に乗せた指を,ことさらに滑らせてみせる。
「んっ・・うぅっ・・」
セフィリアの下着は,サラサラした手触りであるにもかかわらず,内側から滲み出すヌルみに
よって,ヌルヌルとした滑りに変わっていた。
その部分を何度もなぞる男たちの指を,熱く濡らしてしまう。
セフィリアは,紛れもなく濡れていた。
男たちが,セフィリアの顔を覗き込みながら,ゆっくりと囁く。
その顔は,主の意思を裏切り,男の甘美な愛撫に官能を呼び起こされた「女」の顔だった。
「濡れてるぞ。おい・・・美人さんよ。電車の中で,無理矢理こんなことされてるのに,身体
は・・・ほら,こんなに歓んでいるじゃねぇか・・」
「すました顔してても・・・本当は,イヤらしいことをされるのが好きなんだろ?」
「・・・・」
セフィリアは,男たちの顔を,まともに見ることができない。
・・無理矢理,身体を触られているのに・・・濡れている? なぜ?・・・」
身体の反応を知られ,羞恥で紅潮した端正な顔を,セフィリアは男たちの視線から背けた。
羞恥に顔を背けるセフィリアの,秘部や乳首を指先でいたぶりつつ,男たちは更に追い打ち
をかける。
「無理するなよ,姉ちゃん。俺たちに,こんだけ触りまくられりゃ,感じてしまうのも無理な
いよなぁ? 濡れてるんだろ? 一体,パンティの中はどれくらい濡れているんだ?」
「たまんないだろ。正直に言ってみろよ。気持ちよくてたまりません,ってよ」
「違いますっ・・」」
「くくく。そんなこと言っても,オジさんには分かっているよ。じゃあ,これはどうだね?」
言い終わらないうちに,後ろから,セーターの中に2本の手が潜り込んできた。
腹やへそを指先で撫で回し,胸に向かって這い上がってくる。
セーターの下で,乳房を掴んだ手が盛り上がり,蠢きとともに揉み始める様子がよく分かる。
その扇情的な風景に,周囲の痴漢たちも,次々と,セーターの中に手を潜り込ませ始める。
「あっ・・んっ・・・だめっ・・」」
「ふふふ・・・だめか? こんなことされたら,ますます濡れてしまうか?」
拒否する言葉とは裏腹に,後ろから前から,例えようもない感覚がセフィリアを襲っている。
・・あぁっ・・・感じては・・だめ,だめっ・・・」
膝から,力が抜けそうになる。
「・ぅ・っ・・・」」
反応しそうになりながら,セフィリアは,辛うじて声を飲み込んだ。
腰から湧き起こる,熔けるような熱を完全には振り切れないまま,セフィリアは自分を取り
戻そうと努力した。
「こんな・・ことっ・・・許されることでは・・ないの・・ですよ・・」」
精一杯,冷静さを保ち,セフィリアは男たちを説き伏せようとする。
その言葉に,男たちはせせら笑った。
「おーぉぅ。こんな,イヤらしいコトされてるってぇのに,俺たちの心配とはお優しいことだ
ねぇ,美人なお嬢さんよ。ますます,念入りに可愛がってあげたくなるってもんだ」
「身体は感じているくせに,平気な振りなんて,随分頑張るじゃねぇか。ん?」
「ご希望なら,ベッドの上で,いくらでも可愛がってあげてもいいんだぜぇ。凄ぇヨガらせて
やるよ。お互い,裸どうしでな」
「そんな・・下劣なことをっ・・・」」
己の欲望を隠そうともしない男たちに,セフィリアの表情が怒気をはらむ。
しかし,口をついて出たその言葉は,思いもがけない方向に,男たちを強く刺激することに
なった。
乾いた唇を舐め回し,不気味な笑みを浮かべる男たち。
・・くくっ,下劣か・・こりゃ,いい。本物のお嬢さんだな・・・
セフィリアは,はっとした。
気のせいか,男たちの輪が,一層縮まったようにも感じられる。
セフィリアは,入れてはいけない男たちのスイッチを,自らの手で押してしまったことに気
づいた。
「下劣たぁ,随分とお言葉だが,美人さんが言うと,ゾクゾクするくらいイイ響きだぜ。私は
そんなことに関係ありません,という響きがイイじゃねぇか・・・じゃあ,もっと下劣なこと
を,その身体に教えてやろうか」
「あっ・・何をっ・・んっ・・」」
男たちの手が,セフィリアの口を塞ぎ,細い両手首を掴む。
強引に,その手をスカートから引き剥がすと,タイトスカートの裾がひどく頼りなく揺れる。
しかし,それも数秒の間だけだった。
「んうぅぅっ!」」
抵抗する力を失ったタイトスカートは,男たちの手によって,いとも簡単に腰まで捲りあげ
られてしまう。
そこには,露わになった純白の下着が,レースも可愛らしく光沢を放っていた。
「へへへ,随分と,色っぽいパンティじゃねぇか。お嬢さんらしくてそそるぜ・・」
「好みだぜ・・・俺,こういうの好きなんだ。最高だよ・・」
男たちの視線がギラつく中,後ろの男がセフィリアの耳に囁く。
「前から,後ろから・・・ふふふ。みんなで可愛がってやるぞ。美人ちゃんに,この世の天国
を味わわせてやろうな」
男たちの手が,伸びてくる。
白く可憐な下着は,男たちの欲情と征服欲に火をつけていた。
「へへへ。今までの程度じゃあ,もの足りなかったんだろ?」
「姉ちゃん,ハードなのが好きなんだな? お望み通りに,責めてやるよ・・」
男たちの手が,潜り込んだセーターの中で,小振りな乳房を揉みしだく。
セフィリアの胸元は,セーターを盛り上げて内側から蠢く数本の手によって,もみくちゃに
され,次々と形を変える。
「や,やめ・・なさい・・・」」
「まだ,そんなこと言ってるのか? ほれ,こんなにココを尖らせてるくせによ。ん?」
ブラジャーを突き上げる乳首を,指先で掻くように転がす。
ぷっくりと膨らむ乳首は,指の責めに,ますます堅さを増してくるようだった。
「んうっ・・んっ・・・」」
「少しはお気に召したかい? じゃあ,可愛いセーターの中を見せてもらおうか・・・ハード
好きなお嬢さんを,たっぷり気持ちよくしてやるからよ・・」
男たちの手が,セーターの裾にかかる。
手首を掴まれているセフィリアに,抵抗する術はなかった。
「オジさんたちを楽しませてくれる子には,ご褒美を上げなきゃな」
後ろの男が,セフィリアの細い腰を,ぐっと抱き寄せた。
それに合わせて,周囲の痴漢たちもセフィリアを抑え込む。
セフィリアの,腰から前に回された手が,脚の付け根からパンティの縁にかかる。
「姉ちゃん,狂うほどの快感って知ってるかい? これから味わわせてやろうな・・」
後ろの男の声と同時に,2本の太い指がパンティの横から滑り込んでくる。
「んうぅーーーーっ!」」
敏感な部分に,指が直接触れるのを感じ,セフィリアは激しく身悶えた。
・・あ,あぁっ! だめっ・・だめっ!・・・」
指の侵入から逃げようと,腰を振るが叶わない。
少し力を加えられた指が,蜜が溢れる小さな溝に沿って前後に滑る。
くにゅりと,指がめり込んでいく。
「あっ! やめっ!・・・くっ・・ん・・・」」
セフィリアは,たまらなそうに首を左右に振った。
熱く濡れた泉の中心に,指が沈められる。
指が,その周辺に擦りつくだけで,腰がビリビリする。
「凄く濡れているねぇ。ふふふ。オジさんの指はイイだろう?・・・」
セフィリアの,苦悶する表情を見つめ,男はセフィリアを更に追い詰めていく。
上半身では,乳房の上にたくし上げられたセーターから顕れた,パンティとお揃いのブラ
ジャーが,男たちの目を釘付けにしていた。
「綺麗なブラジャーしているんだな・・いいぜぇ,その姿・・・」
純白の布きれを突き上げる,丸みのある先端には,執拗な男たちの指が絡みついている。
後ろの男が,セフィリアのそんな姿に満足気に,秘部を探る指を動かす。
「お姉ちゃん,可愛いねぇ。そんなに気持ちイイのかい? でも,まだまだこれからだよ。お
姉ちゃんの入り口を,まだ見つけただけだからね・・・ほら,中に入れるよ・・・」
「うくっ!!・・・」」
セフィリアは,声にならない。
男の指が,身体をこじ開け,入って来るのを感じる。
・・あぁっ,だめっ! いけないっ!・・・」
身体を硬直させ,辛そうに息を吐く。
「・・っ・・・ん・・」」
言葉を出すこともできず,セフィリアはかぶりを振る。
口を開くと,熱い息が漏れそうな気がしていた。
潜り込んだ内側から,パンティを押し上げていた男の指が,ゆっくりと沈み込み始める。
「ふふふ。何も言えないくらい,気持ちイイのかね。お姉ちゃんのココが,どんな具合になっ
ているか,オジさんが確かめてあげるよ・・」
「あ!・・く・・っ・・・」」
ずぶずぶと,身体の奥へ奥へと侵入してくる指に,セフィリアの腰がたまらず痙攣する。
・・ああぁっ!・・・・・」
第一関節,第二関節・・・そして,ほどなく指の動きが止まる。
セフィリアの秘部は,男の指をその根元まで完全に咥え込んでいた。
「あ・・あ・・・」
男の指が,身体の内部でくねっている。
・・こ,こんなことって・・・あ,あっ・・・
楔を打ち込まれたセフィリアは,抵抗の動きを止めていた。
抵抗するどころではない。
押し寄せる快感の波は,慣れないセフィリアにとって大きなものだった。
ドクン・・・
不意に,セフィリアの身体の中で,今までにない強い疼きが走った。
・・身体が・・何?・・・
妙な違和感に,身体がふらふらする。
足が地に着いている感覚が薄れ,フワフワするような不安感がセフィリアを支配する。
次いで,強い酒でも飲んだかのような熱が,身体の奥から湧き起こる。
カッとした熱病のような火照りが,下半身を刺激し,疼きとともに全身を駆け巡り出す。
・・こ,これは・・・
「へへへ。どうしたんだ? ふらふらしてるじゃねぇか。感じすぎて,もう腰が抜けたか?」
「身体が熱いか? アソコがズキズキするだろ? くくくっ,これ,何だと思う?」
男が差し出したものは,透明のカプセルだった。
透き通った内部では,何かの液体が揺れている。
嫌な予感が,セフィリアの胸に広がった。
「これはな,人肌の体温と水分で溶けるんだ。幾つか,お嬢さんの中で溶けてる頃だなぁ」
セフィリアの表情を探るように,男がニヤリとした。
「身体が,ウズウズしてるんじゃないのか? 俺たちに,可愛がってもらいたくなってきただ
ろ? どうだ?」
「何を,馬鹿な・・ことを・・・」
息が荒くなり始めたセフィリアの強がりは,男たちにも明らかだった。
はぁはぁと,肩で大きく息を始める美女の表情は熱っぽく,身体の中を駆け巡るモノを必死
に堪えているようで,たとえようもなく色っぽい。
男たちは,自然と血が熱くたぎるのを覚える。
「流石じゃないかね・・・やはり,イイ女はそうでなくてはイカンよ。簡単に降参されたら,
オジさんも困るんだよ。もっと頑張って,オジさんを満足させてくれなきゃな・・・」
後ろの男が,パンティに指を差し込んだまま耳元に囁き,耳朶を唇に含んだ。
「んううぅっ!」
尖らせた熱い舌が,耳朶をなぞり耳の中に潜り込んでくる。
「あうっ・・」
反対側の首筋にも,ヌラヌラとした温かい舌の感触を感じ,思わず声を上げる。
「美人さんの首筋は,やっぱり上手いな。こんな風に,舐められるのは好きか?」
別の男が,白く細い首筋に顔を埋め,熱気に噴き出る汗を舐め取る。
2人の舌の責めに,早くも,セフィリアは強烈な快感を覚えていた。
媚薬を受けたセフィリアの全身を,何本もの手がまさぐっている。
ブラジャーのカップは,指の侵入を許し,集中的な責めを,ある一点に受け続けている。
後ろの男が,埋め込んだ指を前後に動かし始めると,他の男たちの手もパンティに潜り込ん
でくる。突き立った指の周りで,たくさんの指が,セフィリアの花びらを探り出す。
「おい,姉ちゃんの乳首,凄ぇぞ・・・びんびんじゃねぇか」
「アソコだって凄ぇことになってるぞ。熱くて,とろとろに熔けてるぜ」
それは,異常なほどの快感だった。
「やああぁうっ!・・・」
誰よりもセフィリア自身が,自分で恥ずかしくなるほどの悲鳴が,口から飛び出そうとした
刹那,男の手が開きかけた口を塞ぐ。
「媚薬の味はどうだ? 慣れるまで,しばらくは大変だぜ。口も身体も,押さえといてやるか
らよ。遠慮なく感じていいぜ・・」
興奮の頂点にある男たちは,ただの痴漢ではなくなっていた。
・・いやっ,いやっ,いやああっ・・・
指で犯されながら,あまりの快感に声が抑えられそうにない。
「んううぅ!・・・っ」
口を塞がれているのは,幸いだった。
秘部から,ヌルヌルと指が出入りする度,強い電気が身体を駆け回る。
脳髄まで痺れてくるようだった。
「イヤらしい顔だな。ブラジャーを脱いで,オッパイを見せて見ろよ・・」
ずらし上げられたブラジャーから,プルンと弾けるように乳房が顕れる。
・・あっ・・胸が・・・
今まで下着に包まれていた2つの乳房が,空気に触れたのを感じる。
しかし,次の瞬間には,ブラジャーの代わりに,男たちの熱のこもった手に包まれていた。
「イイ色をしてるじゃないか・・・くくく,男をそそる乳首だな」
・・あっ,熱い手が・・胸を・・・
その淫らな官能が,セフィリアを高みに突き上げる。
秘部を犯す指の律動に,セフィリアは限界だった。
・・あっ,ああっ,だめっ,ああぁぁーーっ!・・・
男たちの指に耐えきれず,ビクビクと痙攣しながら,ついにセフィリアは絶頂に達した。
「もう,イッちまったのか? まだまだ,これからだぜ?」
「ほら,どうした,どうした? こんなもので降参していいのかね?」
快感の余韻に震え,目を閉じ唇をギュッと結んだセフィリアを,男たちは更に責め上げる。
セフィリアを絶頂に追いやった男が,指を抜くやすぐに,別の男が自分の指を侵入させる。
後ろの男は,パンティの後ろ側を太腿までずらし,張りのあるヒップを直接撫で回している。
もう片方の手は,その奥にある花びらを弄ぶ。
セフィリアは,絶頂を迎えても収束に向かうことは許されなかった。
「んう・・っ・・う・・」
再び,男たちの行為に,身体を反応させられ始める。
女に手慣れた男たちは,どこまでも貪欲だった。
セフィリアの中心に突き立つ指が,ヌラヌラと上下に何度も動いている。
その周辺では,パンティの脇を,横にずらして差し込んできたたくさんの指が,熱くどろど
ろに熔けた溝を掻き回す。
「あっ・・うんっ!・・」
身震いするような快感に,セフィリアの腰がくねる。
白い太腿が剥き出しになったその奥では,痴漢たちの指が,セフィリアの甘い蜜を求めて群
がっていた。
露出させられた胸には,乳房に舌が這い,薄桃色の乳首に口が吸い付いている。
堅い尖りは,男たちの口の中で舌に嬲られ,セフィリアの性感を休むことなく刺激していた。
「あっ・・あっ・・」
「何だ? この尖りはよ? こんなに堅くしやがってイヤらしい乳首じゃねぇか・・」
「くくくっ。凄い感じ様だな。この薬はよ,凄く感じるらしいぜ。お姉ちゃんのような美人さん
を,いっぺん狂わしてみたかったのよ。どっか,ホテルに行くか? 満足させてやるぜ?」
男たちの言葉責めが,強さを増す。
セフィリアはもう,抗議の声を上げることはできなかった。
完全に媚薬が身体に回り,全身が強烈な性感帯となっていた。
「そーら,そーら・・・こうやって指を動かすと,凄いだろ・・姉ちゃんの中から,熱いもの
がどんどん溢れてくるぞ。ここは,もうグチャグチャだなぁ・・・」
純白の可憐なパンティは,今や,くしゃくしゃに形を変えている。
パンティを,引き下げなから滑り込んでいる手がくねると,セフィリアの脚にキュッと力が
入る。前から横から,数本の手がパンティの中に潜り込み,女の部分をえぐっている。
気が遠くなりそうだった。
・・こ,こんなことっ・・・
セフィリアは喘いだ。
「だめっ・・やめて・・・」
男の手首を掴み,押し戻そうとするものの,まるで力が入らない。
無駄な抵抗に,男はせせら笑った。
ねじこんだ指で,最も敏感な芽を探り出し,指の腹で丸く円を描いてこね回す。
鋭い快感が,ビリビリと腰に流れ,セフィリアは背中と白い喉を反らして声を上げた。
「あううぅっ!・・・」
「くくくっ。敏感なところに当たっているようだねぇ・・・」
口を塞ぐ男の手の中で,くぐもった悲鳴を漏らしながら,身体を大きくビク,ビクと跳ね上
げる。セフィリアの体温が,急速に上昇していくのを男たちは感じ取っていた。
なおも,その部分に,集中的に小刻みな振動を与える。指先に挟んで軽く摘む。
セフィリアは,急速に上り詰めていくのを感じた。
・・あぁっ! 指が・・指が・・・いやああぁっ!・・・
身体が大きく跳ね上がり,セフィリアは,あっけなく2度目の絶頂を迎えた。
「またイッちまったなぁ? よほど,こいつが好きと見える」
「まだ,まだだ。もっと気持ちよくなりな・・・またイカせてやるぞ」
痴漢たちに,指の動きを弛める様子はない。
太くざらついた指が,秘部を掻き分け,くちゅくちゅと音をたてながら動いている。
その隣では,秘部を奥まで貫く指が,内部を掻き回している。
上半身では,ぐったりと前に寄りかかるセフィリアの胸を,男たちはいいように弄ぶ。
「はぁぅ・・うぅっ・・・」
「おい・・こいつイキっぱなしだぜ」
セフィリアは,今や,絶頂の連続だった。
理性が吹き飛び,意識が白く遠のきそうになる中,全身が硬直したまま,男たちの責めを受
け続ける。
凄まじいほどの快感に,セフィリアの精神は限界だった。
絶頂を迎えるほどに,身体がいうことをきかなくなってくる。
達してしまう度に,より深く,媚薬が染み渡ってくるのを,セフィリアは自覚した。
踏み入れてはいけない危険な世界と知りつつも,どこまでも甘美で,身を委ねる誘惑に駆り
立ててくるその力は,秒刻みで大きくなってくる。
・・これ以上は・・・危険・・・いけない・・・
薄れそうになる意識の中,気を奮い立たせたセフィリアは,決断した。
・・一瞬で,痴漢を気絶させる・・・
貫手の体勢をとるセフィリアの指先が,ピンと伸びる。
・・まずは,左右の痴漢を沈黙させる・・・
人間の急所,喉に狙いをつける。
痴漢行為に没頭する男たちが,気づくわけもない。声も出せずに昏倒するはずだった。
そして,今まさに打ち込もうとしたその瞬間。
・・誰かが見ている!・・
セフィリアの脳が警笛を鳴らした。
自分に向けられる鋭い視線を感じ,瞬間的に,貫手の体勢を解く。
鋭い視線はまだ続いている。気のせいではなく,明確な意志が感じられる。
・・一体,何が・・
セフィリアの思考が,めまぐるしく回転する。
全ての車両に乗り込み,警察関係の人物に目を光らせているはずの,ボルディンの護衛とい
う線が強い。いや,この車両の乗客自体が,多数の護衛で占拠されていることも考えられる。
ならず者たちを雇っておき,指定された電車に痴漢・痴女として乗客にしかける。
大人しくしていれば良し,警察だと分かれば・・・
普通の女と違う動きをすれば,すぐに警戒されてしまう。
・・それが,狙い・・・
セフィリアは,手を握りしめた。
今までにない,快感の大きなうねりが押し寄せてきたのを感じ,身体が震えてくる。
「またまた,イクんだろ。イけよ。へへへ,言ったろ。何度でもイカせてやるって」
貫手を打ち込みたいという衝動に支配されながら,セフィリアは目を閉じた。
・・できない・・・
自分は何のために,この電車に乗ったのか。
この男たちを痛めつけたところで,巨悪を逃してしまうことになっては何にもならない。
セフィリアは覚悟した。
・・ボルディン・・絶対に逃がさない・・・
脳を突き抜ける快感に,意識が薄れていく中,セフィリアは決意の言葉を胸に刻んだ。
10分後・・・
意識朦朧となったセフィリアを電車から降ろし,痴漢たちは喜色満面でホームを歩いていた。
「姉ちゃん,今からホテルで好きなだけ楽しもうぜ」
今日は,久々に最高な一日となるはずだった。
しかし,そんな男たちを待ち受けている1人の男がいた。
「その女は俺がもらおう・・」
「なに!」
唐突な要求に,痴漢たちが一気に鼻白む中で,はっとした最年長の男が仲間を制する。
「駄目だ。やめておけ。雇い主だ・・・それに周りを見てみろ」
周囲には,幾人もの男たちが,こちらを伺うようにして立っている。
痴漢たちに戦慄が走った。
「す,すまん・・知らなかったんだ・・」
「いい心がけだ。長生きできなくなるところだったな。これからも,女を楽しみたければ,分
というものをわきまえておくんだな。ボルディン様の恩恵を忘れるな」
表情を変えもせずに一瞥した後,セフィリアを軽々と抱え,男は何処かに歩き去った。
電車編 終
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