「セフィリアの使命Ⅱ」(2.取引)
◇トップに戻る◇
目の前に,市長とマフィアの男,そしてその情婦が立っている。
……何ということに………
セフィリアは,悔しさに唇を噛んだ。
体には,強い絶頂の余韻が,細波のように次から次へと打ち寄せてくる。
媚薬に体が痺れきっている今,普通の男ほどの動きさえできそうにはなかった。
まして,市長に先手を取られ,政治的にも甚だ分が悪い。
場合によっては,クロノスは窮地に立たされるかもしれない。
失態だった。
……こうなった以上は……徹底的にシラを切り通して,何とか退出を図るしか……
児戯にも等しい苦し紛れの策……果たして,それが通用するだろうか。
うつ伏せのセフィリアは,両腕を立てて体をゆっくりと引き起こし,二人を見上げた。
その身には,肩口をはだけられたシャツと,白いブラジャーが絡まるようにまとわりつくだけで,胸
も露わな半裸な姿を晒している。
下着すら抜き去られた下半身は,隠してくれるものなど何もない。
セフィリアの眉間に,厳しい色が滲む。
……くっ……このような無様な姿を晒すなど……
男たちの視線が,自分の体に集中するのを感じ,セフィリアは片手で丸い乳房を隠した。
「これはこれは,セフィリア殿。どうしてこのようなところに?」
言葉だけは丁寧な完璧な笑顔で,市長は,セフィリアの体を舐めるように見つめた。
「セフィリア? はて……何やら聞いたことがあるような名ですが……市長は,この美女とどのような
お知り合いで?」
男が,興味津々という面もちで尋ねる。
市長は,含み笑いを口元に浮かべながら,大袈裟な身振りで否定した。
「いやいや,知り合いなどとは,とんでもないことです。セフィリア殿は,あの時の番人のNO1であら
せられたお方ですからな」
「時の番人? 何と! あのクロノスのか!? それが,こんな女だったとは。信じられん」
男は,驚愕を隠せない顔で呟き,セフィリアを見つめる。
セフィリアの美しさには,どこか俗人とはかけ離れたものがある。
長くウェーブのかかった美しい金髪。
流麗な眉,静謐な瞳。
それらを彩る長い睫毛。
そして,華奢な肩,細く長い肢体……
森の妖精にも似たセフィリアの姿は,どこから見ても儚げな女にしか見えない。
噂だけで伝え聞いていた話と,目の前の姿とのあまりのギャップ……男は首を振った。
「いえいえ,人は見かけにはよらんものですぞ。私もこの目で見たことはありませんが,時の番人は皆,
それぞれの武器の扱いにかけては右に並ぶ者がいないと聞きます」
市長は,屈み込み,セフィリアの額を指先で擦った。
そこには,まごう事なき「時の番人」のタトゥーが,目にも鮮やかに浮かび上がる。
「ほぅ……確かに,それは」
「はい……これが,何よりもの証拠ですな。それもNO1です。とてもとても,我々なんぞが手を出して
よい相手ではござりません。もっとも……」
と続けて,市長は口端を歪ませた。
「それは,クロノスの崇高な『正義』に対しての話。ふふふっ,セフィリア殿…あのダリル事件で失脚
し,クロノスを解任されたはずの貴女が,いったい我が市で何をこそこそなさっているのですかな?
もしかして……解任は表向きの話で,実は隠密での捜査だとでも? 市長の私に何の断りもなく?」
目を軽く細め,セフィリアに返答を促す。
もし,それであるならば,クロノスに決して容赦しないだろうことが言外に滲んでいる。
世界正義の象徴として君臨する,クロノスに付け入るための恰好の口実。
それは,予測された……最も効果的な質問だった。
「なぜ,そのようなことを? 捜査されては困るようなことが,何かあるというのですか?」
セフィリアは,直ぐには答えず,残された唯一の反撃を試みる。
これがギリギリだった。
市長が都合よく暗愚ならばいいが……これで乗ってこなければ仕方ない。
しかし……
「間違ってもらっては困りますな。我がキルムベート市に,何か犯罪の問題があるとして,それを解決
するのは市警察の管轄です。国際的な大きな問題であったとしても,まず,市長である私に話を通すの
が筋。協力という形でね。クロノスの助言や情報はありがたくお受けいたしますが,私の許可もなく,
スパイ的に入り込まれているとなると,それこそ国際的に……」
予想通り,市長は用心深い。
どこまでも,尻尾を出すつもりはないようだ。
市長が,立場の優位に驕ることがない以上,口を滑らす可能性はないだろう。
であれば,来店は『観光』という名目にして,早々にこの店からの退出を願い出るのみ……
と,そのとき……
「………!?」
市長の頭上で,監視カメラらしき物体が回り始めた。
先ほどまでは気にもとめなかったが,意図的なものを感じるこれ見よがしな動き…まるでセフィリア
に,その存在を誇示するかのように見える。
……なるほど……そうですか……
セフィリアは,市長の二つの意図を理解した。
一つには,セフィリアがクロノスの名を出すかどうかという,牽制。
もしそうなれば,セフィリアの隠密捜査の証拠となるこのVTRを公開して,クロノス批判へと一気
に動くだろう。
正義の旗を取られた上に,不満分子を集められれば,クロノスにとってのダメージは計り知れない。
……もう一つには……
セフィリアの先ほどまでの痴態……
下卑た男たちに,集団で体を弄ばれ,痴女のように悶え狂っていた自分の姿……
あれが収められているという,暗黙のアピールなのに違いなかった。
逆らえば,やはり全世界に向けてネット配信するという脅しのつもりなのだろう。
しかし,それを隠すことなく,わざわざアピールしてみせる辺り,市長としては何か交渉したいこと
があるのだとセフィリアは見て取った。
……恐らく……この後に続く話の中で,何か要求があるはず……
セフィリアは覚悟を決めた。
軽い要求であるわけがない。
とすれば,それがクロノスの立場を悪くするものかどうか……
そこがセフィリアにとって,決断の分かれ目となる。
たとえ,受け入れがたくとも,クロノスを守ることができればよし。
だが,そうでなければ……
……いえ……
セフィリアは,顔色を変えることもなく体から戦闘態勢を解き,自分の早計をたしなめる。
……これは,クロノスとは無関係というのが前提……であれば,政治的な要求をされることはない……
それであれば,交渉する余地はある。
セフィリアは,呼吸を戻した。
「申し訳ありません。クロノスは何の関係もないのです。これは,私自身のプライベートな旅行です」
果たして,市長は相好を崩した。
期待通りの答えが得られたと言いたげに,愛想よく何度も頷く。
「ええ,ええ,やはりそうでしたか! セフィリア殿とて,一人の人間。あのような激務を耐えてこら
れたのですから,さぞお疲れのことでしたでしょう! 心身のリフレッシュのために,このような店に
お出でいただいたとて,何の不思議もございません。いえ,むしろ光栄でございます。では…クロノス
時代では,決してできなかった『遊び』に興じられるために,この店を訪れられたと……そういうこと
ですな?」
予定調和的に話が流れていくのを感じ,セフィリアはやはりそうかという思いを禁じ得ない。
話の行き着く先を思いやり,嫌な予感が肌を駆け巡る。
何とか,話の流れを,退出する方向に持っていきたい……
「い,いえ……その……実は,間違ってこの店に連れてこられて……」
セフィリアは,せいぜい恥ずかしそうに俯いた。
白々しいとしても,これくらいの演技はしておく必要がある。
しかし,市長は,すべて承知という風体で愛想のよさを崩さない。
「あぁ,これは申し訳ありません! 女性にとって,非常に答えにくい質問でした。ましてや,現在は
自由の身といえども,お名前が知られた方では,プライベートも息抜きもままならないもの……理由は
問わぬのが,この店の流儀でした。お許しを……」
市長の論は,かなり曲解した言い方ではあったが,別にどうでもよかった。
「ありがとうございます……では,これで,退店させていただいても……」
ここで要求が出されるだろうことを頭の中で準備しながら,セフィリアは,周囲に散らばった下着や
衣服をかき集め始める。
そのとき,市長の目が光った。
「何を仰いますか。せっかくお出でくださったのに,大してお楽しみもいただかないうちに退店させる
など! そのような非礼は,市長としてできませんな」
言い終わらぬうちに,店内が再び暗くなり,スピーカーから美麗な喘ぎが響き渡る。
『あ……ああぁ!……ん……あふ……く……っんん!』
「………っ!」
誰のものなのか,わからないわけがない。
そして……数秒遅れて,大型スクリーンいっぱいに映し出された白い肌。
『んっううぅっ! く,くっ……んっ……くぅっ! ぁああぁっ! だめっ……そんな風にされてしま
うとっ……こ,声が我慢できないっ……』
男たちに体を貪られ,拒絶の言葉を吐きながらも,体をくねらせ絶頂へと向かっていく……自分の姿。
切なそうな潤んだ瞳が大写しになると,店内中に溜息とどよめきが満ちる。
「おぉっ,凄ぇ……こりゃ,いい女じゃねぇか」
「イヤとか言いながら,グチャグチャに濡れまくってるぜ,この女。だいたい,別嬪サンってのはよ,
実はこういうのが好きなもんなんだよな。俺たちも是非,お相手願いたいもんだな!」
「おい! どこにいるんだ,この女! 俺にもやらせろ」
どよめく店内を背に,市長はニコニコと笑う。
「すべてを忘れ,悦楽に夢中になっている貴女の顔……何と美しいことか。こうであればこそ,心身の
リフレッシュたり得ると言えましょうな。セフィリア殿…この店で,たっぷり時間を過ごしてもらえば,
今までの長年の疲れも,すっきりと取れることは間違いありません。ましてや,このような『お遊び』
がお好みであれば,ふふふっ,私が直々にお相手いたしましょうか。実を申しますと……セフィリア殿
は,まさに私の好みでして……よいですな?」
市長が,ネクタイを弛めながら,一つ舌なめずりをする。
セフィリアの肌に,鳥肌が立った。
「い,いえ……違います……違うのです……そうではないのです……」
言いながら,セフィリアは,退路は無いことを理解した。
……やはり,これが要求ですか……
しかし,ビデオが市長の手にある以上,どうしようもできない。
「くくくっ,心配なさらずとも,貴女の画像をバラまくような真似は致しませんよ…大事なお客様です
からな。そう……お客ならばです。市長として盛大に,歓迎いたしますぞ……」
それは,市長が,ついにその邪悪な姿を現した瞬間だった。
抵抗することも許されず,セフィリアはグラスの中の媚薬を唇に流し込まれた。
セフィリアは,店の奥にある一室に連れ込まれていた。
更に数杯の酒を,媚薬とともに口の中に流し込まれては,もう市長の為すがままだった。
ベッドの上で,服を剥ぎ取られ……全裸にされても,体が痺れて抵抗のしようもない。
「あぁ……はぁ……はぁっ……」
全身が燃え上がるような熱さに,セフィリアは喘ぐ。
体の奥から,ジリジリと灼けてくるような熱さだった。
秘部がズキズキと疼き,熱いものが奥から溢れてくるのを感じる。
「ん……ぅ……はっ……はあっ……」
シーツの冷たい感触が,火照った肌に心地いい。
ベッドの上で,セフィリアは熱い息を吐き,体をくねらせた。
「気に入ってくれましたかな,私の店の酒の味は。絶品でしょう?」
市長の目の前で,美しいヒップの双丘が悩ましげに揺れている。
市長は,ほくそ笑んだ。
戦闘のエキスパートとはいうが,今まで歯牙にもかけなかった自分のような男に,欲望のままに体を
自由にされるなど,目も眩むような恥辱であるのに違いない。
「貴女の中で,イヤらしい欲求が溢れてくるでしょう?……耐えることができますかな? そのご様子
では,媚薬というモノを口にしたのは初めてのようですが,凄いモノでしょう?」
市長の記憶の中にあるセフィリアは,静かで凛とした瞳の持ち主だった。
その瞳が,自らの淫らな疼きを耐えようと,必死にシーツを握り締めて苦悶している。
……くくくっ……耐えてみるがいい。その澄ました貌を,男を味わう快感に歪ませてやる……
今夜は,あのセフィリアを思う存分,我がモノとすることができるのだ。
市長は,ギラギラとした興奮を隠そうともせず,ベッドのセフィリアに迫った。
「クロノナンバーズとして,以前ご拝見しましたときには,凛とした雰囲気をお持ちでしたが……その
ような色気に満ちたお顔をなさると別人のようですな。ほれ,見てください。ふふふ,私のモノが貴女
にそそられて,もうこのように……いやはや,セフィリア殿は女性としても罪作りなお方ですな。どう
です? コイツを咥えて慰めていただくと,大変嬉しいのですがな」
服を脱ぎ捨てた市長の下半身で,硬く強張った男根がセフィリアをねらって脈を打つ。
「く……誰が……そのようなことを……」
懸命に体を起こし,両腕で何とか体を支え,セフィリアは強い目で市長を睨む。
それは,負けないという意思を精いっぱいに表した姿にも見える。
しかし,そんな姿が余計に,市長の興奮と欲情を煽ってしまうことをセフィリアは知らない。
市長は,歪んだ唇を太い舌で舐め回した。
「ふふふっ,そうしていると,ナンバーズにいた頃のセフィリア殿を思い出しますな。誰にも手出しの
出来ない…不可触の番人。その貴女を,これから楽しむことが出来る栄誉,ありがたく味わわせていた
だきます」
市長は,セフィリアが腕で隠そうとする胸の膨らみに手を伸ばし,遠慮もなく揉みしだく。
形の良い乳房が形を歪めるのを眺めながら,市長の指は腕に隠れた乳首を探り出していた。
「柔らかなオッパイをしてらっしゃる。それに形も感度もいい。ふふ,流石は,セフィリア殿」
しだいに硬く尖り出す乳首をいたぶりつつ,市長は含み笑いを漏らす。
「くっ……んぅ……ぅ……」
セフィリアは,奥歯を噛み締める。
揉まれるだけで,情欲が刺激されるようだった。
セフィリアは,何も反論できない自分を悔しく思っていた。
どんなに拒絶の言葉を吐いたとしても,この硬く尖った乳首が,雄弁に自分の状態を物語っている。
「くくくっ,セフィリア殿……澄ましたお顔の奥底で,密かにこんな凌辱願望をお持ちだったとは……
これほどまでに,清楚なふりをしたイヤらしい女性は,ちょっといませんな?」
市長は好色な笑いを漏らし,背を向けたセフィリアの肩口に唇を這わせた。
華奢な肩。
崩れれば負けとばかりに懸命に体を支え続けようとする,細く長い両腕。
女性美に満ちた背から,曲線を描いて膨らんでいく腰。
市長の唇は,瑞々しい肌を丹念に味わい,滲む汗を舌で舐め取っていく。
「ふふふ……セフィリア殿の裸は,美しゅうございますな。そして,快楽に沈むのを何とか堪えようと
するその姿もまたお美しく……凛々しくも儚い。儚くも,やはり美しい。並の女なら,もうとっくに堕
ちているところなのですが…さて,どこまで堪えられますかな。ほれ……もっと触られたいですかな?
どうです? 本当は,気持ちよくして欲しいのでしょう?」
「っぁ……くっ……誰が……そんなことをっ……はぁ……ぅっ……くぅ……ぅんっ」
「そうそう,そうやって頑張る姿が,セフィリア殿には最高にお似合いです。簡単に堕ちられて,あっ
さり求められては女の価値も半減するというもの……ふふふ,まったくセフィリア殿は,私の責めを受
けるに相応しい……」
「ぁ……く,ぅぅ……んっ……あっ……」
火照った肌を,背中から腰にかけてツツッと這い下っていく,市長のイヤらしい唇,舌。
後ろから両胸を包み,やわやわと揉み上げる大きな手。
セフィリアは,ビクビクと体を反応させながら熱い息を吐く。
市長の言う通りだった。
……これが媚薬……ここまで……とは……
体の情欲を,根こそぎ引きずり出されるような激しい疼き。
嫌悪感いっぱいの愛撫を受けているにもかかわらず,甘美な痺れに負けそうになる。
……負けては……っ……いけない……
セフィリアは,握り締めたシーツをグッと引き寄せ,震える両手の拳に力を込めた。
「あ……貴方は……いつもこうやって,女性を食いものにしていたのですか……」
セフィリアは,肌を這う淫らな口づけに喘ぎ,胸の膨らみをその太い手に揉まれながら,言わずには
いられなかった。
調べねばならない。
市を腐敗させている元凶は,どこからきているのか。
どこまで広がっているのか。
そして,市長という立場にある者が,どうしてこのようなことに手を染めているのか。
市長は,にんまりとした笑いをつくる。
「食いもの?……いえいえ,とんでもありません。この世は,貴女のように,妙なしがらみが多くて,
身動きが取れずに素直になれない女性も多いですからな……ふふふ,私は,そんな美しい女性を,身も
心も素直にさせて上げるのが好きなだけでございます」
ベッドで仰向けにしたセフィリアの体を見下ろし,お椀型をした胸の先端に口づけをする。
「っぁ!……ぁうぅ……っくく!……ん!」
すっかり尖ってしまった乳首を,含んだ唇の中で吸い立ててやると,セフィリアは甘美な疼きを強く
刺激されたような声を,食い縛った歯の奥から漏らした。
「は,あぁ……くっ……や,やめ……っ……」
「そら,そら……いかがですかな? セフィリア殿とて同じ。ココが弱いのでしょう? ふふふ,他の
女性と,何ら変わりありませんな。では,こうされると,更に気持ちがよいでしょう?」
顔を引き剥がしに来る両手を逆に押さえ込み,軟らかな舌先で敏感な乳首を転がす。
神経が密集した小さな先端は,舌先に突き転がされ,ヌラヌラと唾液を塗りたくられる。
「はっ……ああん……ぅっ! ぅぅ……んっ!……あ,んっ!」
舌先が,乳首を押し潰す瞬間,セフィリアは小さくも鋭い声を上げて首を左右に振る。
両手首をベッドに押しつけられ,胸にむしゃぶりつかれるセフィリアは,男の欲望に蹂躙される無力
な女そのものだった。
「く,くっ!……はっ…あぁっ……このようなことをして…いったい何になると言うのです」
顔を上げた市長に対し,セフィリアは精一杯の抗議を示す。
息は乱れ,頬は紅潮し,睨む瞳には潤みがかっている。
それでも,決して自分を失うまいとする強い光……
それは,男の征服欲を強烈に誘う。
「ふふふ…セフィリア殿。無理はやめましょう。何も我慢する必要などないのですよ。ここにいるのは
私たちだけなのですから,存分に楽しむとしませんか? 我々の職務は,大変な激務で責任ばかりで,
何の見返りもない。そうではありませんか? セフィリア殿も,私も人間。時には,こうしてすべてを
忘れて夢中になる時間があってもよい,そうは思いませんかな? ふふふ……セフィリア殿は,真面目
すぎるのです。私が,夢中になる時間というものを教えて差し上げますよ……セフィリア殿」
快感の痺れに弛んだ膝に手をかけて脚を広げ,舌なめずりしながら顔を近づけていく。
「さて,セフィリア殿のココはどんな味なのでしょうな。味見をさせてもらいましょうか」
「こ,このようなこと……あなたは…卑怯なこととは……思わないのですか……」
市長の濡れた舌が,膝から太腿の内側を這い,奥に奥にと向かってくる。
そのヌメヌメとした感触のイヤらしさ……
セフィリアは,眉を寄せ,歯を食い縛りながら,途切れ途切れの言葉で市長を睨みつけた。
だが,市長にとっては,その抵抗の言葉こそが欲望の源泉であった。
「では,その卑怯なことをされて,悦びを感じてしまっているのはどなたですかな? 私が卑怯ならば,
くくくっ,それに感じていらっしゃるセフィリア殿は,さしずめ…卑怯な方法でイヤらしい事をされる
のが大好きな,むっつりスケベ女ですな?」
「……っ! 私は,決して悦びを感じてなど……」
「ほぅ,そうですか。それは失礼しました。では,今からされることも,清楚なセフィリア殿には,何
ともないことに違いありませんでしょうな。もし私に,ココを舐められてもイクこともなく平気でいら
れたら……そのときは謝罪をもってセフィリア殿を解放いたしましょう」
しかし,と続けた市長の目は,淫魔さながらの狂気を宿していた。
「しかし……舐められるイヤらしさに感じてイクようなことがあれば……そうですな。1度イク毎に,
10日間は私の屋敷に留まっていただきましょうか。自分のことを棚に上げて私を非難し,嘘をついた
罰に,私の性の奴隷としてね。ふふふ,しかし,凌辱的なことが大好きな女には,最高のご褒美なので
しょうが」
「な,何てことを……そのような卑劣な……うぅ……っ」
市長の舌が,ゆらゆらと脚の付け根に迫る。
セフィリアは,自分が逃げ場のない処まで追い込まれたことを知った。
「言ったでございましょう? 私は,セフィリア殿の心の願望を叶えて差し上げたいのです。ふふふ…
何ともないのであれば,意味のない条件と思いますが? 何ともないのだからイカなければよいのです。
しかし,イクようであれば…実はこのようなプレイがお好きで,凌辱願望がおありだとしか言いようが
ありませんな。そのときは,私の性奴隷としての毎日を差し上げましょう。ふふふ,セフィリア殿は,
果たしてどちらなのですかな……楽しみにしていますよ」
セフィリアの脚が,大きく広げられる。
「まあ,私の舌を存分に味わってみてください。天国行きの気分を味わわせて差し上げます」
市長は,剥き出しにされた秘部に,待ち焦がれたようにむしゃぶりついた。
「んうぅぅっ! あっ! あぁっ! っくぅっ!」
何とか耐えきろうと,全身に力を込めたセフィリアの思いは,脆くもあっさりと崩れた。
ヌメ光る舌が秘部を這う,おぞましい感触。
剥き出しの神経が直接刺激され,電気のような強い痺れがビリビリと奔る。
疼きに疼いていた秘部を,舌先にえぐられ,セフィリアは思わず甘美な悲鳴を上げた。
「おやおや,どうしました? イヤらしい声が出てますぞ。もうイッてしまうのですかな? ほら……
お認めになってはいかがです? 本当は,イヤらしいことがお好きなんでしょう? 『私は淫らなこと
をされるのが大好きなスケベ女です』と言ってご覧なさい」
「だっ,誰がそのようなことを……っ」
「そうですか? それにしては,随分と濡れているようですが? ほら,聞こえますか?」
市長の唇が濡れた秘部に埋められ,わざと音を立てて水蜜を吸い上げる。
溢れてくるものを啜るように,秘裂を浅くえぐる舌は,何度も前後に往復して舐め回す。
「聞こえますか? イヤらしい音ですな? ココを舐められるのは,そんなに気持ちいいのですか?」
「あっ,あぁっ! そのようなことは……っあ……くぅ! ぅうんんっ!」
淫らな水音が高く響くのを聞きながら,セフィリアは,自分がどうしようもなく高みに上り詰めてい
くのを感じていた。
……耐えなければ…っ……このような男に舐められてイクなど……そのようなことっ!……
セフィリアは,両手を握り締めて全身に力を込める。
しかし,腰の感覚が麻痺してしまうほどの痺れは,あまりにも強烈に過ぎた。
「ほれ,ほれ……次から次へと溢れてきますな……どれ,どこからこんなに溢れてくるのか,少々探っ
てみますかな……」
「なっ,何をっ……んっ,そんな処にっ……くあぁああぁっ!」
市長の舌が,絶妙な弾力と巧みさで秘孔を押し広げてくる。
入り口を柔らかく広げられる感触もさることながら,内部で上下左右にくねる舌の動き……
温かな蜜の中心に突き込まれた舌は,体の内側から乱暴にえぐるようにして蜜を掻き出した。
「く,くっ!……はっ……あぁっ!……んっ!……っくっぅっ!」
ゾクゾクした寒気が,セフィリアを襲う。
堪えようと唇を結んでも,喉の奥から声が漏れるのを抑えられない。
それは,媚薬というものに今まで接したことの無かったセフィリアにとっては,強烈な快感だった。
「くううぅっ……」
脚をピーンと伸ばし,セフィリアは絶頂を迎える。
「ふふふっ,イキましたな? まずは10日,私のモノになってもらいますぞ……」
邪悪な欲望を滾らせた市長に,責めを容易に終わらせるつもりなどあるはずもなかった。
無情な宣告が振り下ろされ,再び男の唇に含まれた花びらが舐めしゃぶられる。
「はっ,あぁうぅ……っ!」
絶頂の余韻に浸ることも許されないまま,セフィリアは次の絶頂の予感に足先を反らせた。
「くくくっ,これで5度目です。ココを舐められるのは,気持ちいいでしょう? ほれ,どうです?」
「はぁ……くっ!……うんっ!……気持ちいいなどっ……んっ!……っぅ……あぁっ!」
セフィリアは,すらりと伸びた両脚を大きく広げられ,股間を貪り舐められる快感に,細くくびれた
ウエストをくねらせる。
白い肌を薄桃色に上気させ,そのおぞましい快感に体をくねらせて堪えようとするセフィリアの姿態
は,この上ない官能美に満ちていた。
「やはり,私の思った通りでしたな。セフィリア殿……あの凛々しいお姿からは,想像もつかない者も
多かったでしょうが,ちゃんと私にはわかっておりましたよ。ふふふ……あの黒い制服では,胸と腰が
窮屈そうでしたなあ……随分と,イヤらしく男を誘う体つきをしていると思ったものです」
「貴方は,何を……っ」
市長は,尖らせた舌を何度もヌルヌルと秘裂に出し入れさせ,舌で犯しながら楽しげに告白を始めた。
「私はね,最初にお会いしたときから,セフィリア殿の美しさに心惹かれていたのですよ。くくくっ,
いつかこうして,私の相手をさせてやると妄想するくらいにね。貴女から,服を全て剥ぎ取り裸にして
ベッドに引きずり込み,脚を開かせてココを思う存分舐めてやったら,どんな声を上げるのだろうと…
そんなことを妄想していました。それ,こんな風に……」
尖った舌が,一段と深く秘部をえぐる。
「うぅ……ん,ああぅ…っ」
「美しい声ですな。最高ですよ。ふふっ,セフィリア殿,私の相手をさせられるのはどんな気分です?
悔しいですかな? しかし,悔しければ悔しいほど,体は余計に感じて燃え上がってしまうもの。二律
背反と申しますか……貴女の心の中には,凌辱願望が満ちていたのですよ。くくくっ,これから、私の
性の奴隷となる貴女には,それをたっぷりと味わっていただきましょうか。私のモノに犯されて,自分
から腰を振るようになるまで存分に楽しませてもらいますよ」
「くぅっ……んっ……はっ……誰がそんなことを……私は決して……っ!……」
「くくくっ……そんなことを言っても,体は随分正直ですぞ。ほれほれ……」
舌先で,小さく隠れた珠を探り出し,強弱をつけて突つく。
「……つっ! そっ,ソコは……っ! んっ! くっ……はあぁぁっ!」
急激に膨らむその突起を,市長は熱を込めて吸い上げた。
「くっ! あ……あぁっ! はっ……あ,ぁぁ……あぁぁ……っ」
瞬間,セフィリアの息が止まる。
神経そのものともいえる,その小さな珠で,何度も鋭い快感が閃いた。
頭の中が,白色に変えられていく。
「いや……だ,ダメっ……そんな……っ……あ,あっ……ああぁぁああぁーーっ!」
セフィリアは,胸を反らせ腰をガクガクと痙攣させて,6度目の絶頂に達した。
……こいつは,堪らねぇな……
マフィアの男……ダルサムは唇を舐め回す。
市長に,淫蕩な責めを与えられるセフィリアは,快感に喘ぎながらも,清楚さと凛とした気高さを感
じさせる不思議な魅力を放っていた。
マフィアの幹部として,数えきれぬほど甘美な汁をすすってきた過去を振り返ってみても,この女は
全くの別格だと感じる。
囚われの天使か,森の深奥の妖精か……
ふと,そんな,今まで考えても見なかった言葉が頭をよぎる。
外見上だけのことではない。
類い希な可憐な外見は,確かに人を強く惹きつけはするが,決してそれだけではない何かしら孤高の
オーラをまとった雰囲気がダルサムをとらえて放さない。
……媚薬をあれだけ飲まされて,堕ちない女とはな。これがあの……
股間が疼く。
クロノナンバーズ,それもNO1の称号を持つセフィリアは,ダルサムの征服欲をも強くそそった。
「はぁ……はぁ……ぅ……ぅん……んん……く,くっ……はっ」
媚薬による体の熱と絶頂の余韻に喘ぐセフィリアから,市長はようやく満足げに体を離す。
……この女は,これから俺のモノだ。毎日,犯しまくって本当の奴隷にしてやる……
市長は,これから毎夜,セフィリアに自分の相手をさせ続ける光景を思い描いた。
今まで,手を出したくとも出せずにいた,時の番人セフィリアに淫技の限りを尽くす。
それは,思いもかけなかった刺激的で悦楽の毎日に違いなかった。
たとえようもない快感がこみ上げてくる。
「さあ,セフィリア殿……約束です。貴女は今から60日間,私の性奴隷ですからな。イヤと言うのは
ナシで頼みますぞ」
60日間というのは,便宜上の数字だった。
無期限に近い期間にでもなれば,かえってセフィリアの逆襲を呼ぶ可能性がある。
クロノスや,他のナンバーズが動き出すことも考えられる。
この辺で手を打つ素振りを見せておけば,セフィリアのような者は,信じないまでも案外と素直に,
こちらの出方を見ようという気になるかもしれない。
……まあ,2カ月のうちに,体にしっかりと教え込んでやるさ……媚薬無しでは体が満足できないよう
にな……そうなったときが面白い……
市長は立ち上がり,愛想のよい顔をダルサムに向けた。
「ダルサム殿,今宵はごゆるりとなさる時間はおありですかな?」
「と言いますと?」
「貴殿のお持ちいただいた媚薬が,いったいどれほどのモノか……お試しになっては如何かなと思いま
してな。この私の性奴隷で…」
「ほう,よろしいのですか?」
ダルサムは,口元を軽くほころばせた。
市長は,もちろんという顔をする。
マフィアからもたらされる甘い蜜,そして,これからの毎日を悦楽に満ちて過ごすことに比べれば,
セフィリアを最初に犯す順など,とるに足らない小さなことだった。
「他ならぬダルサム殿ですからな。これからも,よろしくお願いしますぞ」
「当然です。お任せを。我々の利害は一致してますからな」
そう応えるダルサムの目は,既にセフィリアの白い裸身に向けられていた。
「ここに跨って座れ」
服を脱ぎ捨てたダルサムが,自分の太腿を顎で示して命令する。
そこには,猛々しい男根がその欲望を剥き出しに滾っている。
……そのような……娼婦のようなこと……
セフィリアは,眉を歪め唇を噛んだ。
自分から,裸の男に体を預け抱かれにいくなど……
ましてや,意に反して濡れ痺れる秘部を,あのおぞましい男根に押しつけるなど……
そんなことをすれば,火照った自分の体がどうなるか……女の予感が危険だといっていた。
……しかし……今は……
セフィリアは,揺れ動こうとする女としての心を抑え込む。
自分のことは小さなこと。
何よりも,クロノスが最優先されるべきなのだ……
「わかりました……」
セフィリアは,よろよろと起きあがり,言われるがまま男の太腿の上に跨いで座った。
「あぁ……ぅっ……っ……んんぅ……」
細く長い指が,ダルサムの両肩を掴む。
セフィリアは震える吐息を漏らし,長い金色の髪を切なげに左右に小さく揺らした。
濡れた秘部に,男の脈動する太い茎が強く押し当たっている。
腰を下ろした自分の体重が,そのまま熱く反り返った男根を秘部に押しつける結果となり,それがダ
ルサムの興奮を余計に昂ぶらせているのが分かった。
「くくくっ,どうした? 遠慮するな。もっとこっちに来い」
ダルサムの腕が細い腰を抱き,ヒップが力強く引き寄せられる。
股間の滾るペニスが,秘部に力強く擦りつけられた。
「くっ,ううっ,んううぅっ!」
体に走る強い電気のような痺れ。
セフィリアは,上半身を反り返らせた。
……はぁ…ん……っ……こ,こんな……当たっているだけで……こんなにっ……
生き物のように脈打ち動く,隆々とした長く太い茎……
それが,セフィリアのヌメる溝に沿って食い込み,次第に花びらを左右に押し開いていく。
慌てて退こうとする腰が抱き押さえつけられると,セフィリアはもう,男の腕の中で手籠めにされる
か弱い女でしかなかった。
「ま,待っ,あぁんっ!……あぁああぁっ!」
小さいながらも豊かな曲線を描くヒップが掴まれ,前後に揺すり立てられる。
「ふふふっ,こういうのもイイだろ? コイツを感じる処に擦りつけられると堪らねぇか?」
男根の上を,ヌルヌルと滑り動かされる女としての体。
媚薬を飲まされた体は,脳天まで突き抜けるかのような快感を感じてしまう。
「くぅ,あっ!……や,やめ……っ!……ん!……あ!……っあぁ!」
セフィリアは,戸惑いと悔しさの入り混じった色を,表情に滲ませる。
自分は今,下劣な男によって,嫌悪を感じるべき行為をされているはずだった。
それであるのに,体はこの上もない甘美な刺激を感じ……花びらが,秘孔が悦びにざわつく。
密着した腰にグイグイと与えられる淫らな責めを,もっと欲して…いや,更に激しい行為を切望して
しまう。
セフィリアにとっては,犯されること自体よりも,それこそが屈辱だった。
……いけない…このようなことをされて感じるなど…絶対にいけない……だめ……堪えなければ……
セフィリアは,必死に堪えようとしながらも熱く喘ぎ,華奢な肩を小刻みに震わせた。
「そら,自分で腰を使え。こうやって擦り付けて,俺のモノを気持ちよくするんだ」
ダルサムは,セフィリアを娼婦のように扱い,掴んだヒップを強引に揺する。
「んっ……んうぅっ……」
屈辱に,思わず体の芯が熱くなる。
しかし,セフィリアは,それを自分に向けることにした。
……ナンバーズであるからには,すべてを超越しなければ……このようなことで……たとえ,媚薬など
と言うモノを使われたからといって,それに屈してしまうようではNO1を名乗る資格はありません…
敵に負ける前に,己に負けてはならない……これは,私にとっての試練……そう思わねば……
体をどのように扱われようと,精神だけは気高くプライドを保ち続ける……
だから,抵抗する必要があるのは,敵に対してではない……
抵抗する相手があるとすれば……それは自分というものの内面。
セフィリアは,そのことだけを考えようとした。
「ほれ,さっさとやれ。腰の使い方は分かっただろ? くくっ,感じるのは分かるがな」
マフィア特有の鋭い目つきが,自分を見据えている。
確かに鋭いが……セフィリアは,瞳の色を見て取った。
ナンバーズのNO1と知ったにもかかわらず,自分を『女』として見る目をしている。
警戒を怠らないという気持ちはあっても,セフィリアを,戦技を多少鍛えた程度にしか考えられない
でいるのは明らかだった。
それは,今までセフィリアと出会った敵が抱く常であり,特段,敵が迂闊ということでもない。
……ならば……
セフィリアの時の番人としての力量を捉え損ねている以上,敵が今思っている通りの,いやそれ以上
に『女』と思わせて,更に警戒を緩めさせてやるのが得策なのかもしれない。
……それに……
セフィリアは唇を噛む。
これは,もともと自分が選んだことではなかったのか。
男たちの求めに応じることで,クロノスに対する矛先を逸らす……
こうなることは,分かっていたはずなのだ。
いや,むしろ……
……そう……私が,自分でこうなるように仕向けたこと……
であれば,男たちの言いなりになるのは当然のことだった。
男たちを満足させ,自分に女としての価値をもたせ続けるために。
しかし……できるだろうか。
自分を見失わず,任務を忘れず……
……いえ,成さねばなりません……
セフィリアは,おずおずと,ぎこちない動きでヒップを前後に揺らし,男に応え始めた。
「……あ……あぁ……んっ……」
今まで,疼くだけ疼かされた秘部に,快感の痺れが次々と閃く。
電気のような鋭さにもかかわらず,それは紛れもない快楽となって剥き出しの秘部を刺激した。
「んくっ……く,く……ぅうぅ……っ……」
太い茎が敏感な突起をも擦り上げる度,昂ぶりを抑えきれない声が喉をついて漏れ出る。
セフィリアは,ともすれば崩れそうになる理性を懸命に叱咤した。
……負けてはいけない……これしきのことで……私は,ナンバーズのセフィリア=アークス……私には
使命がある……クロノスの名を汚すわけにはいかない……
何度も,胸に呟く。
男の両肩をギュッと掴み,腰をゆっくりとした動きでくねらせ始める。
……あ……あ……ぁっ……
ヒップに添えられたダルサムの手の動きに迎合するかのように,セフィリアの腰は,火照った秘部を
熱い男根に擦りつけて前後に動いた。
「ふふふ…時の番人とやらも,コイツには勝てねぇようだな? クネクネとイヤらしい腰遣いしやがっ
て……よほど俺のモノが欲しいと見える。そら,そろそろ入れてやるか……」
ダルサムは,セフィリアの腰を浮かせ,水蜜にヌメる強張りを握りしめると,花びらの中心に狙いを
付けた。
「は,ああぁっ……」
男の先端が触れるのを感じ,ビクッとしてセフィリアは腰を浮かしかける。
しかし,正面から回した腕で背中を抱くダルサムの手は,セフィリアの華奢な肩をガッチリと押さえ
込んでいた。
クチュッ……
再び,男の先端がセフィリアの中心に突き立てられ,侵入を始める。
「ううんっ!」
「くくく……逃げるな。今夜は,たっぷりと可愛がってもらえるんだ。そら,根元まで入れてやる……
ありがたく思うんだな」
硬く反り返った男根が,秘裂の中心に埋まり……秘孔を柔らかく押し広げて体内に埋め込まれてくる。
「あっ……はっ……かはっ……くっ,くくぅ……っ……」
細くくびれた腰が,ビクビクと痙攣を起こした。
汚らわしい欲望にまみれた男根が,体内を奥に向かって突き上げられてくる。
……くっ……は……入って……来るっ……
下半身から広がる,杭を打ち込まれていくような強い圧迫感。
嫌で堪らないはずなのに,それに絡み付き,柔らかく包み込んでいく自分の熱い膣壁……
……こ,こんな感覚など……く,くっ……感じなくていいのに……っ……
セフィリアは,男の責めに狂わされていくのを感じながら,唇をきつく結ぼうとした。
どうして自分は女なのだろう。
どうして,女の体はこんなにも淫らな責めに弱いのだろう。
私が,女でなければ……
こんな恥辱を受けることもなく,こんなイヤらしい喘ぎ声を上げることもないのに……
「セフィリアよ,とうとう根元まで入ったぜ。犯される気分はどうだ?」
ダルサムの言葉が聞こえる。
セフィリアは答えられなかった。
「っぁ……ぅ……んっ……くく……ぅっ……あ……ぁぁ……っぅ……」
全身に力を込め,ブルブルと震えるセフィリアの唇は戦慄き,抑えきれない喘ぎを漏らす。
自分をいっぱいに押し広げ,体の中に侵入しているモノ……
ダルサムが,少しの振動を男根に伝えてくるだけで,顔が歪んでしまう。
懸命に堪えていなければ,すぐに甘く悶える声が口をついて飛び出してしまいそうだった。
「ほら,どうなんだ? コイツを入れられた感想を聞いているんだ。分かるか? そら」
「くぅ……は……はぁっ!……や,やめ……っ……んんっ!……ぁ……あぁ……ん……うぅっ」
ふっくらとした唇は,半開きのまま切羽詰まったような息を漏らす。
「答えられないか。ふふふ。どうだ,男の味は凄いものだろ? どれ,声を出し易くしてやる」
ダルサムは,ニヤリと笑みを浮かべると,腰を一気に突き上げた。
「っうぁああぁっ!」
瞬間的に湧き起こった,凄まじいほどの快楽。
セフィリアは,脳髄に雷撃を受けたような感覚に悲鳴を上げた。
「はあぁ……くっ!……うっ!……んうぅっ!」
しっとりとした甘い香りが周囲に漂う。
セフィリアは首を左右に激しく振り,恥も外聞も忘れて声を上げていた。
硬く強張った男根が,何度もその先端まで引き抜かれては,一気に奥まで侵入してくる。
……ああっ!……こんなのっ……私……狂ってしまうっ……
それは,かつて感じたことのない強烈な快感だった。
男根が打ち込まれる度に,体の中を暴れ回る快感は出口を求めて膨れ上がり,脊髄から脳髄にかけた
神経をビリビリと駆け上がってくる。
……凄……ぃ……凄すぎる……っ!……
激しすぎる快感……
セフィリアは満足に言葉を出すこともできず,呼吸困難になったかのように戦慄く唇を,ただ何度も
何度も小さく開け閉めさせた。
「く…ぁ!……い,いけませんっ……はっ…あぁ!…あっ……どうか…もうっ……ああぁっ!」
セフィリアは,下からの突き上げを受けながらも必死に踏み留まろうとする。
『女』に見せようとする演技のことなど,とうに意識になかった。
しかし,ダルサムの肩にしがみついたその懇願……
息を乱し,切れ長の切ない色を湛えた瞳に,僅かに涙さえ浮かべたその姿……
それは,快楽に翻弄され,屈服を強いられゆく『女』そのものの貌だった。
「くくくっ,これが時の番人,セフィリア=アークスの味か? 最高だぜ。時の番人のNO1というか
ら,どんな女かと思っていたが……しかし,確かに,こりゃ……男どもの敵には違いねぇな」
ダルサムは,恍然とした顔でセフィリアを根元まで突き上げる。
1回1回,力強く打ち込むダルカムの動きを受けとめて,セフィリアの体は大きく上下に揺れた。
目の前で揺れる,お椀型の美しい形をした乳房。
桜色をした小さな先端は,セフィリアの可憐さと悩ましさを象徴しているようだった。
ダルサムは,舌なめずりをする。
「恐ろしげな時の番人にしちゃ,随分と色っぽく胸を揺らしてるな。ふふふっ,イヤイヤとか言いなが
ら,実はそうやって男を誘うんだろ?…どうだ,もっと気持ちよくして欲しいか? やってやるよ……
ほれ,上も下も気持ちよくなるんだな」
「ちっ,違っ……っうぅうっ!」
ピリピリと硬く尖った乳首に,ダルサムは唇を吸いつかせた。
セフィリアは掴んだ肩を引き剥がそうとするも,ヒルのように吸い付かせた唇と舌を乳首に絡み付か
せてやると,ピクピクと胸を震わせ,次第に細い腕の力が抜けていく。
「くっ,うんっ!……はっ……あ……あぁうぅっ!」
クチュクチュと乳首を嬲られ,セフィリアは細い顎を上に向けて喘いだ。
「そんなにイイか? ふふっ,分かるぜ……お前,媚薬は初めてなんだろ? 媚薬ってのはな,全身が
火照って疼いて,犯されてるのに感じまくってよ……それでも女のココは,満足できずにもっと気持ち
よくなりたくて,男をキュッキュッと締め付けてくるんだぜ……分かるだろ?」
ダルサムは薄笑いを浮かべながら,疼く膣内に淫らな振動,律動を与える。
……く,悔しい……っ……
男の思い通りになってしまう体の反応に,セフィリアは両手の拳を固く握りしめた。
乳首が甘く痺れ,体の芯が熱く蕩ける。
尖りきった乳首を吸われるセフィリアの体は,秘孔に咥え込んだ男根を離すまいとするかのように,
ヒクヒクと収縮を繰り返した。
「んううぅぅっ……も,もう……これ以上はっ……腰を……くぁああぁっ!」
セフィリアは,堪らなそうに身をよじって,抱かれたダルサムの腕から逃れようとする。
「そう,逃げるな。せっかく気持ちよくしてやってるんだ。そらそら……乳首を舐められながら,こう
やって突き上げられるとイイだろうが?」
「ああぁっ! や……だめ……ひあううっ!」
「ふふっ……何がイヤなんだ? 何がダメなんだ? お前のココは,そんなこと言ってないようだぜ。
そら,分かるだろ? こんなにグチャグチャになって,俺に絡み付いてきているくせによ……そら!
そら!」
秘孔を押し広げて深々と奥まで貫く,ダルサムの激しい腰の突き上げ。
「ああぁぁっ!……い,い……いやっ……あ……あっ!……はああぁっ!」
必死に拒絶しながらも,男の欲望に獣のように激しく体を求められ,セフィリアは次第次第に,恐怖
を覚えるほどの高みに押し上げられていくのを感じていた。
頭の中が,ビリビリする。
……こ,こんなの……く……狂ってしまう……
足の指が,キュッと反り返る。
「私……私っ!……あああぁーーっ! いやああああぁぁーーっ!」
高く美しい音楽的な声。
情感を湛えて身悶え,崩れ落ちるセフィリアに,ダルサムもまた熱い欲望を放出させていた。
「あぁ……はっ……んっ……はあ……っ……」
絶頂を迎えたセフィリアは,その余韻に,長くしなやかな四肢をピクピクと痙攣させる。
体の中を駆け巡った快感は,そう容易には退いてくれなかった。
ダルサムがその体から去った後も,ベッドのシーツの上で,男たちの欲情を更に誘っているかのよう
に白い裸身を悩ましくくねらせてしまう。
「ふふふっ……セフィリア殿,媚薬でのプレイは極上だったでしょう? 結構な気分を出していたでは
ありませんか。今宵は,まだまだ,たっぷりと味わわせて差し上げますよ」
市長は,舌なめずりをしながらセフィリアに近づいた。
その身には,何も着けてはいない。
欲望に滾る股間には,血管を浮き立たせた太い男根が脈を打っている。
「あ……はぁっ……ん……ぅ……」
セフィリアの流麗な眉が,切なく,そして悔しそうに歪んだ。
自由の効かない体が,これほど恨めしく思われたことはなかった。
単に,身動きが出来ないということではない。
自分の体であって,信じられない裏切りをする体……
ダルサムに突き上げられる腰が,快感を求めて思わず勝手に動いてしまったことをセフィリアは強く
恥じていた。
……娼婦のごとき指示は……あの時点で,もう終わっていたはずなのに……っ……
灼熱の男根に犯されたあの時点で……確かにセフィリアには,腰を動かしてまでダルサムを昂ぶらせ
てやる必要は無くなっていたはずだった。
しかし……
セフィリアの脳裏に,あの瞬間の感覚が蘇る。
腰をわずかに動かしただけで…最も敏感な珠が擦れ,硬い男根の先端が秘肉を奥まで貫き,疼く子宮
に深々と突き当たった,あのときの感覚……
昂ぶる男根に,もっと奥まで強く突いて欲しいと思ってしまった,あの快感……
堪らなかった。
思い返すだけで,火照る秘部がジンジンと疼き始めてしまう。
……あれが……また私に,与えられてしまったら……女としての肉体が,再び犯されたら……私は……
セフィリアの瞳に,憂いの色が満ちる。
この好色な男たちに体を弄ばれ続けては……たとえ任務を忘れず,堕ちずにいられたとしても,男を
悦ばすだけの淫らな醜態を晒すことになってしまう……
「何を,物思いにふけっておいでなのですかな? さ,次は,私を楽しませていただきますぞ」
「はっ……」
膝頭を掴む市長の手に,ぐっと力がこもっていた。
「あっ……あ……ぁぁっ……し,市長……」
「くくく……どうしました? やはり,お美しいセフィリア殿には恥ずかしいことですかな?」
市長の,女としての羞恥心を煽るような,しわじわとした責め。
問われて何と言えばいいのか,セフィリアには分からない。
「ほらほら……何も仰らないのなら,ココを丸見えにしてしまいますよ……ふふふ」
「くっ……あ……」
両脚が大きく開かれ……秘部が,再び市長の前に余すところなく晒されていく。
セフィリアは,胸に込み上げる羞恥心を懸命に堪え,背けた目を瞑った。
「まったく,男心をくすぐる美しい体つきですなあ……細身と女性美が絶妙で,実にイヤらしい。この
体を,時の番人なんぞにしておくのは本当に勿体ない。私のコレが,こんなになってしまったのは貴女
のせいなのでございますよ。早くセフィリア殿と一つになりたくて,さっきから疼いて疼いて仕方ない
のです。さあ,今度は,私のコイツを気持ちよくさせていただきますぞ……」
「ま……待っ……あっ,う,うぅんっ!」
セフィリアの長く美しい脚を左右に開き,体を割り込ませてきた市長が覆い被さってくる。
抱きすくめられるその感触のイヤらしさに,セフィリアは声を上げた。
市長の体が密着し,宙に浮いた両脚の中心には,熱を持ち脈打つ男根が押し当たっている。
「ダルサム殿のセックスは,そんなによかったですかな? しかし,私のセックスもなかなかですぞ。
ダルサム殿を『暴力的』とすれば,私のは『執拗さ』が持ち味でしてな。女性たちによると,ネチネチ
とネットリした責めが堪らないそうでございますよ。ふふふ……セフィリア殿にも,すぐにその気分を
味わわせてあげますよ……」
「は……あ……」
首筋に興奮した荒い息がかかり,胸が揉まれるのをセフィリアは辛うじて耐えた。
「っぅ……市長……このようなことに手を染めれば……市が腐敗するのは自明の理……なぜ…このよう
なことを……なぜ,マフィアと手を……一体,何が……目的なのです……」
何とか,聞き出さねばならない……
セフィリアは焦りを感じていた。
犯される前に……
男根の責めに狂わされてしまう前に……
あれを入れられてしまったら,もうまともな思考は出来なくなってしまう。
時の番人という理性的な立場も忘れ,ただの裸の女と化してしまう。
そうなる前に……
しかし,一言一言を,やっとの思いで言葉にするセフィリアの問いに,市長は答えない。
「ふふふっ,燃えてきますなぁ…ナンバーズを解任されたはずの貴女が,この期に及んでまだ職務根性
とは……まったく,セフィリア殿は,私の期待を微塵も裏切らない。ブラックコートの凛とした貴女が
蘇ってきて,ますます興奮してきます…もう我慢できません。そら,少し入れさせていただきますぞ」
市長は開かせたセフィリアの中心に,いきり立つ先端を突き立てた。
ピクンと反応する両脚を抱え込み,そのまま,グッと前に押し進める。
「くぅぅ……んっ!」
セフィリアは,背中を弓のように反らせて声を上げた。
弾力のある秘孔が,男根の太くなった先端部に,大した抵抗もなく広げられていく。
市長は,ニヤニヤと責めを開始した。
男根の侵入を先端部で止め,そこだけでユルユルと出し入れを繰り返す。
「ほらほら……逃げないと,私のモノがどんどん奥まで入ってきますよ。いいのですか? いひひっ,
まだ先端だけだというのに,セフィリア殿の中は凄い気持ちよさですな。さあて……このまま根元まで
咥えていただきますかな?」
「あっ……はっ……ぅ,うんん……っ!……や……そんな……ぁ……あっ!……く,くあぁ!」
儚い抵抗にタイミングを合わせて,勢いよく太い先端部を引き抜いたかと思うと,引き抜かれるとき
の抵抗感にセフィリアが体を硬直させる間に,再び先端部を侵入させて秘孔を押し広げる。
「うぅ……ぁっ!……や,やめ……ん!……くっ!……っああぁっ!」
「ほぅ……そんなに気持ちいいですか? 私のモノを入れられると,ギュッと締め付けてきてますよ。
ふふふ……もう先端だけでは物足りなくなってきましたか?」
「そっ,そんなことは……っ……んんっ! ああぁぁっ!」
熱く熔けた秘部は,体内に侵入してくる男根の動きを敏感に伝え,セフィリアを再び快楽の波に呑み
込んでいく。
「そうですか? ふふふっ,それは好都合です。私も,出来るだけ長くセフィリア殿をこうして楽しみ
たいと思っていたところなので,あまり早くせがまれるのも困るのですよ。では……私のモノが欲しく
なるまで……このまま,ゆっくりと楽しませていただくとしましょう」
「んぅぅっ!……くくっ……はっ……ああぁっ!……」
セフィリアは,もう答えることができなかった。
市長は,好色に笑う。
生殺しのような淫技……
朱い唇から,堪らずに洩れてくるセフィリアの声を心地よい音楽にして,市長はゆっくりと浅い腰の
突き込みを進め始めた。
「はぁ……はあ……ぁっ……ん……んぅっ」
快感を堪えようとする意思とは裏腹に,くびれた腰は隠しようもなく甘さを含んだ動きを始めていく。
……だめ…いけない…堪えなければ……こんな快楽に負けて墜ちるなど……そんなことは……
セフィリアは,歯を食い縛ろうとする。
しかし,秘部からは熱いヌメりがとめどもなく溢れ,脈打つ男根に絡み付いて水蜜の音を立てていた。
「ふふふ,いい気持ちですよ。セフィリア殿も,もうすっかりグチャグチャですな。清楚なお顔をなさっ
ていながら,随分とスケベな体のようで……どうですか? コイツがもう欲しいのでは?」
市長は,舌先でセフィリアの唇を舐め回しつつ,秘部に埋め込んだ男根の先端部だけで,ぐるぐると
円を描くように揺すり立てる。
「あ,くっ!……くうぅ……っ!」
ただそれだけで,秘孔に強い快感が奔るセフィリアは,腰をビクビクとさせて背を反らした。
思わず腰を動かして,突き立った男根をもっと奥まで迎え入れようとしてしまう。
膣奥の子宮が,疼き焦れてジリジリとしてしまう。
それを,奥歯を噛み締めて必死に堪えるセフィリアの苦悶の表情……
市長は,セフィリアの甘く柔らかな唇を舌で味わいつつ,その様子を楽しんでいた。
「時の番人が,獅子奮迅の活躍をなさるほど強いとはいっても,ベッドの上での行為とはまた別もの。
その意味では,セフィリア殿は本当に可愛い女ですな。どうです? 今まで数多の男どもを屈服させて
きた自分が,ベッドでこうして男に屈服させられようとしているのは? 実は,意外にも興奮を感じて
いるのではありませんかな?」
くくくっ,と喉の奥で笑う市長は,セフィリアをからかう。
「ん,く……はぁ……あぅっ……そんな……そんなことは……っ」
喘ぐセフィリアは,長い髪をシーツの上に広げ乱し,半開きのまま閉じられることのない唇から熱い
吐息を漏らした。
口では否定したものの,市長の絶え間ない言葉責めは,セフィリアの胸を締め付ける。
……そうなのかもしれない……
セフィリアは,朦朧とし始めた意識の中で分からなくなりかけていた。
ただでさえ,媚薬で体中が火照り,性感を異常なまでに昂ぶらされているのに,この延々とした焦ら
し責め……
秘肉が熱く疼き,蕩けた膣壁は,衝動的に逞しい男根を根元まで包み込もうとしてしまう。
……私は……私は……こんなにも……
自分は,こんなにも女だったのかという思いが,今更のようにセフィリアの胸に込み上げていた。
嫌悪すべき下劣な男に,嬲り犯されているのに,それを甘く焦れったく感じてしまうこの体。
そして,この状況を利用しようとしている自分……
……私は……私の体は……本当は……こうされることを望んでいたのかもしれない……
違う,そうではないという,明確な根拠が欲しかった。
……私は……こうすること以外に,打開策はなかった……だから,この道を選んだ……
そのはずだったし,それを信じたかった。
だが……本当だろうか。
セフィリアは,自信が揺らぐのを感じていた。
「あ……ぁぅん……っ……む」
セフィリアは,ゆっくりと自ら唇を開け,滑り込んでくる市長の舌を求め受け入れる。
「ふふふ…ついに,さしものセフィリア殿も我慢ができなくなりましたか? 確かに,キスをしながら
というのは,ひどく興奮しますな。では…遠慮無く,セフィリア殿の柔らかな舌を味わわせていただき
ましょう……」
「あ……むっ……んふ……ぁぅ……っ」
同時に乳首が摘まれる。
セフィリアは,舌に絡みつかれ,絞るように吸い上げられるのを抵抗もせず,ただじっと受け入れた。
ゾクゾクとした戦慄が背筋を奔り,甘い痺れが脳内にまで広がる。
……確かめなければ……私を……ナンバーズとしての私自身を……
セフィリアは,嫌悪感と快楽の狭間で震えながら覚悟を決めていた。
これから先,自分は媚薬を使われ,男たちによって何度となく犯され辱められることだろう。
その渦中,どこまで堕とされても,自分を見失わないでいられるのか……
拒絶しようにも無理矢理に与えられる責めに対し,それを受け入れてもなお,自分の精神は崩さずに
保っていられるのか……
そうでなければ,これから先,ナンバーズのNO1を名乗るだけの資格はない。
だから,確かめておかなければ,自分が不安だった。
そのためには……男たちの言いなりに,一度は,悦楽の世界に徹底的に自分を追い込む必要がある。
そこから這い上がってくる必要がある。
……負けはしない……女としての体を,どれだけ辱められ……どれだけ狂わされようと……
セフィリアは,市長に激しく唇を奪われ,はあっと小さく息を吐き出した。
「……入れて……ください……もっと……奥まで」
演技なのか,そうでないのか……分からない。
ただ,口にしてみると,それを否定するだけの自信はもうなかった。
「あ,ああ……ん……っ…」
セフィリアの手が,シーツの上を狂おしげに這い掻きむしる。
その身に男根を完全に沈められたセフィリアは,体を征服される強烈な快感に,いともあっさりと屈
服しようとしてしまう己を感じていた。
「いいですぞ……セフィリア殿。熱くて,柔らかくて……最高ですぞ。さあ,ご自分の口で正直にお求
めになったご褒美です。私のモノを根元まで,存分にご馳走して差し上げましょう」
血管を浮き立たせたどす黒い男根が,濡れた秘部の内部を掻き動く。
「あっ! うぅんっ!……く,っ! はぁっ,ひああぁぁっ!」
焼けるような熱を持った男根……セフィリアは,自分の秘部に灼熱の快感が走るのを感じていた。
「ほら,いかがです。たまらなくイイでしょう? 体はこんなに,凄く悦んでますよ」
「あっ!……あぁんっ!……く,ううぅっ! だめっ……だめっ……いいっ……あぁぁっ!」
体は,とうに主人を裏切り,押し寄せる快感に歓喜の悲鳴を上げている。
部屋には,クチュクチュと淫らな音が響いていた。
「くくくっ,感じるでしょう? まったく,イヤらしい声ですな。だめ,だめと言いながらも,そんな
声をお出しになるとは…お堅いナンバーズのセフィリア殿も,コレはよほど気持ちいいと見えますな?」
市長が,覆い被さった耳元に囁き,秘部に突き込んだ自分のモノを深々と何度も往復させる。
蕩けた膣壁に,男根の根元まで埋め込まれ……そして強引に擦り上げられる快感。
「だ,だめっ,そんなっ……もう……っあああぁぁーっ!」
セフィリアは,堪らず絶頂に達した。
耳元に囁かれる淫らな言葉にも,体がどうしようもなく熱く反応してしまう。
「もうイキましたか。貴女の奥が,私のモノを締め上げて……ふふふ,最高にいい気持ちです。セフィ
リア殿は,言葉で責められるのも十分に感じるようですな」
「はぁ……はぁ……ぁぁ……ぅ,ぅん……ち,違います……そうなのでは……」
「よいではありませんか。言葉責めに感じるのは,羞恥心の表れ…あのセフィリア殿が羞恥心も露わに
悶えられている姿というのは……何とも欲情を誘います。ふふ…もっともっと責めて差し上げたくなり
ますな。そら……コイツをもっと味わってください」
ニヤニヤとしながら市長は,瑞々しい体を貪り尽くそうと,腰を大きく動かし始めた。
「はあ……ぁんっ! まっ,少し待っ……ぅんっ!……う,あああぁっ!」
再び,ヌメる秘孔が押し開かれ……おぞましい感触とともに男根が侵入してくる。
セフィリアは辛そうに眉を寄せ,美しい裸身をピーンと反り返らせた。
「んんぅっ! あぁ……あっ!……んああぁぁっ!」
市長が体を沈め腰を密着させてくる度に,内部で暴れる男根に体を身悶えさせるセフィリア。
組み伏せたその美しい裸体が,目の前で揺れていた。
薄桃色をした先端を尖らせたままの,可憐な胸の膨らみが市長の欲情をそそる。
思えば,市長会に出席する度,セフィリアの出席をいつも心密かに願っていたものだった。
面白くもない会議の最中,セフィリアを見ながら,その胸を開いて中から現れる乳房を想像すること
だけが唯一の楽しみだった。
しかし,クロノスが背後になければ,セフィリアをその場で押し倒したいと思い望む者は,実は周囲
にたくさんいたことだろう。
……くくくっ……散々,焦らされたがな……この体は,もう俺のモノだ……
腕に抱き竦めた白く柔らかな肌は,内部の狂おしさから噴き出す汗に艶めかしく濡れ光る。
市長は,丸く弾力のある乳房にゆらゆらと舌を這わせ,ツンと尖った乳首に吸い付いた。
「んっ……あっ!……くっ,ううんぅっ!……っあ,あぁっ!」
市長の淫蕩な責めは,セフィリアの声を切羽詰まったものに変えていく。
疼く乳首に舌をユラユラと這わされ,大きく左右に広げられた両脚の中心には,体重の乗った太い杭
が楔のように打ち込まれ続けていた。
それだけではない。
密着してきた市長の腰はぐりぐりと重量感のある円を描き,それに合わせて埋め込まれた男根が秘部
内部を掻き回す。
「あっ! ああぁっ! っうんんんんっ!……ぃ,ぃやぁ……っ!……く,ぅあああっ!」
「くくく……逃がしませんぞ。男の味を,たっぷりと教え込んで差し上げるのですから……そらそら」
白いシーツを這いずり上がろうとした華奢な肩が,抱きかかえてくる両手に抑えられ,市長の為すが
ままに最深部まで貫かれる。
「あっ……はぁああっ!! ぅああぁっ!……あ……あああんっ!! 離……してっ……あぁっ!……
やぁあっ,あああぁぁーっ!」
次々と押し寄せてくる,快楽の津波。
男根を打ち込まれる衝撃に,脳裏にまで白い痺れが閃いた。
「だめ……もう…私……くうぅぅっ!!」
女の体を知り尽くした,市長の舌と男根の淫技の連続に,セフィリアが絶頂に達する。
「はあっ……あっ……はっ……はぁっ……」
「ふふふ。気持ちよかったですかな? しかし,まだまだですぞ。ほれ,いきますぞ……」
市長は腰の動きを止めない。
セフィリアに休む間も与えず,欲望と興奮にガチガチの男根をその秘部に突き込み続ける。
「今夜は,何度もイカせて上げますよ。私の硬いモノは気持ちいいでしょう。どうです?」
「んっ……いやっ……もう……だめえぇっ!……あああぁっ! ああああぁぁーーっ」
1分も経たず,大きなうねりに再び体を硬直させるセフィリアに構わず,市長はその甘美な体を串刺
しにせんばかりの勢いで,何度も力を込めて貫いた。
……あ……あ……これ以上……されたら……もう……どうにかなってしまう……
イク度毎に,気が狂いそうなほどの快感が体を包む。
いつしか……セフィリアの豊かな腰は,芯部までえぐり込む男根の動きに合わせ,自ら妖しく色気を
放ってくねり蠢いていた。
……凄い……これが……媚薬……
意識が遠のき,体の求めるまま快楽に身を任せていくさなか,セフィリアはその凄さを思い知らされ
ていた。
「セフィリア殿,そろそろイカせていただきますぞ。貴女の中を,私のモノでいっぱいにして差し上げ
ます」
耳の中にねじ込まれた舌の熱さと,転がり込んできた言葉の意味に我に返る間もなく,膣内の男根が
激しく脈を打つ。
それを感じた瞬間,セフィリアは,カァッと頭が熱くなるのを感じた。
汚辱の液体が,体の奥に広がる熱い感触。
膣奥に注ぎ込もうと埋め込まれた男根の先端部が,ぐりぐりと子宮を突き擦り上げてくる。
「んああぁっ!……そこっ…そこは……っ…だめっ……あぁぁっ! 体が……もう……んうぅぅっ!」
神経が灼けるような悦びに,全身が硬直しブルブルと震える。
絶頂の高みは,すぐ側まできていた。
高みに押し上げられる前の,底知れのない引き潮に引きずり込まれる。
「はっ……はあぁ……ぁ……もう……イ……イク……っ」
掠れた声が,小さく開いた唇から漏れる。
やがてやってくる悦楽の大波に耐えようと,セフィリアは伸ばした両手でシーツをきつく握り締めた。
続く
動画 アダルト動画 ライブチャット